中米パナマでキハダマグロの完全養殖を目指している近畿大は24日、人工孵化(ふか)させた稚魚を、沖合のいけすで幼魚まで飼育することに世界で初めて成功したと発表した。

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http://enma-ch.com/event/%E3%82%AD%E3%83%8F%E3%83%80%E3%83%9E%E3%82%B0%E3%83%AD%E8%A7%A3%E4%BD%93%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%BC/

同大学は「完全養殖に向けて大きく前進した。2、3年後には成功させたい」としている。

 キハダマグロは稚魚から幼魚への飼育が困難だが、体長30センチ程度の幼魚まで育つと生存率が高まり、体長1~2メートルの成魚になることが期待される。

 同大学は2010年からパナマ政府などと共同研究を開始。昨年11月に卵から稚魚に育て、今年6月、稚魚約240匹を沖合のいけすに移して26日間飼育した。既に日本で完全養殖に成功しているクロマグロ「近大マグロ」用の餌を与えたり、いけすにネットを張って鳥に食べられるのを防いだりして工夫を重ねたところ、68匹が生存。陸上の水槽に戻すと、8月末時点で18匹の幼魚が生き残った。