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翻訳ミステリー福島読書会AtoZ公式ブログ

翻訳ミステリー大賞シンジケートhttp://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/のご協力を得て開催する「翻訳ミステリー福島読書会AtoZアルファベットシリーズ」と、日本ミステリーを課題図書にとりあげる「読書会特別篇」の二本立てで活動しています。2014年から新シリーズ「福島読書会EXTRA」 2017年からは読書会OFFもスタート! ご連絡はnazotoki2013@mail.goo.ne.jpまで。

【残席僅少 お申し込みはお早めに】6/6追記

***翻訳ミステリー大賞シンジケートサイトに掲載していただいた告知文
http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20170603/1496444953の完全版です***


 『Yの悲劇』を読んでいない位なら『Xの悲劇』も『Zの悲劇』も手にとったことはないだろう。そしてまた『ABC殺人事件』も覗いたことがないだろう。つまり探偵小説のAからZまで知らないだろう。
丸谷才一著『深夜の散歩』より

 読書は孤独な営為です。しかし読書仲間との交流によって、「読むべき本」や「小説のおもしろさの基準」が、ひとりで読んでいるだけでは決して不可能な規模で、一種暴力的なまでの勢いで拡張され得ます。そしてそれが大いなる喜びであることを、私は経験から知っています。
霜月蒼「アガサ・クリスティー完全攻略」より


「翻訳ミステリーのABCからXYZまで」を課題書選定テーマに、2012年2月26日『ABC殺人事件』でスタートした翻訳ミステリー福島読書会も19回目。ゴールまであと3回、大団円近し。

今回の課題書には、早川書房刊、ロス・マクドナルド Ross Macdonald著 『ウィチャリー家の女』 The Wycherly Womanを選択。 WがWる、アルファベットシリーズ「W」にふさわしい作品です。『Wの悲劇』は夏樹静子よりずっと前に、ロス・マクドナルドによって書かれていたのですね。

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失踪した女を追うアーチャーのこころに、重くのしかかる彼女の美しく暗い翳。家庭の悲劇を描くハードボイルド派巨匠の最高傑作!」というのが版元、早川書房による内容紹介。

貴重な同時代証言(初出は雑誌『宝石』1963年3月号)、小林信彦『地獄の読書録』(集英社刊)によれば、この作品は「自然を描いて登場人物の内面を暗示するというのは、いわば常套手段だが、この長編では、強風のために「波立ち騒ぐ海」がくりかえしあらわれて、陰うつな事件とアーチャーの心理を象徴するかのようである

文藝春秋刊『週刊文春2012年1月4日臨時増刊 東西ミステリーベスト100』に掲載(文庫化される際に残念ながら選者のコメントは全部削除。福島読書会メンバー3名を含む各作品ごとのコメントが読めるのは元版だけです)の、法月倫太郎さんは、「もつれ合った宿命の糸が解きほぐされ、救われない魂が「くらやみとしずけさ」に吸い込まれていく。ミステリ史上屈指のラストシーン」と評しています。

そして、早川書房刊『ミステリマガジンNo.524 1999年11月号 特集ーリュウ・アーチャー誕生50年』より、池上冬樹さんの文章もぜひ紹介させていただきたい。引用が長くなるがお付き合いください。
「(略)福永(引用者注 作家福永武彦)のエッセイによく出てくる結城昌治という作家が気になり、一度どんなものかと、たまたま『暗い落日』を手にしたら、もうびっくり。罪の重さ、人間の悲しみといったものがミステリの枠内で見事に捉えられている。(引用者注 それまで読んでいた純文学と)違うのは、ただミステリの仕掛けが施されている点のみ。
そしてこの凄さを実感したのが、結城昌治が影響を受けたという(ので読んだ)、ロス・マクドナルド『ウィチャリー家の女』だった。いやあ驚いた。大げさにいうなら、カルチャーショックに近かった。結城昌治以上に純文学の匂いが濃い。文学=純文学と思っていた当時の〈文学青年〉には充分に衝撃的だった。落ちついた文体、とくに小笠原豊樹の訳文に魅了され、文学観どころか翻訳観もがらりと変わった。翻訳というものは、原文をただ日本語にするだけでなく、創作や読書体験で培ってきた文章力で原文と戦い、よりよく表現するものであることがわかったのである


最後に紹介するのは瀬戸川猛資さん(名著『夜明けの睡魔』での名言「ロス・マクドナルドは本格ミステリである」が有名ですね)の文章。早川書房1972年7月刊『世界ミステリ全集〈6〉ロス・マクドナルド』月報の末尾の一文より、「ロス・マクドナルドとは、人間心理の深淵の謎を、さまざまな試行錯誤を重ねながら追及することで、犯罪にアプローチした、そんな稀有な推理作家なのである」

今回も福島読書会恒例、課題書にちなんだ食べモノを準備してみなさまのご参加をお待ちしております。


***募集要項 ***
日時:2017年7月2日(日)14:00開場 受付14:15 14:30~16:30

場所:福島県二本松市 市民交流センター2階


課題書:『ウィチャリー家の女』 ロス・マクドナルド著 小笠原豊樹訳
ハヤカワポケットミステリ刊 世界ミステリ全集〈6〉刊 ハヤカワミステリ文庫刊
■各自ご用意のうえ、当日までに必ず読了のうえご参加ください。

定員:12名。

参加費:500円 学生無料


申込方法:

◎専用アカウント(nazotoki2013@mail.goo.ne.jp)までメールでお申し込みください。タイムスケジュールなどのお問い合わせもこちらまで。

◎件名を「読書会のテーマ曲は薬師丸ひろ子」とし、メール本文にお名前と連絡のとれる電話番号をご記入ください。また、ツイッターアカウント@nazotoki2012でも受け付けております。

◎先着順で受け付け、定員に達した段階で締め切らせていただきます。ご了承ください。


◎終了後は食事会を開催します。自由参加、別会費で、場所は越前敏弥さんの『翻訳百景』(角川書店刊)159ページでも紹介されている名店杉乃家、メニューは浪江焼きそばの予定です。

主催:翻訳ミステリー福島読書会AtoZ

後援:翻訳ミステリー大賞シンジケートhttp://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/

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7月2日開催、アルファベットシリーズ「W」 ロス・マクドナルド『ウィチャリー家の女』読書会は、課題書が版元品切れであるにも関わらず、たくさんの参加申し込みをいだいて、満席状態。ありがたいかぎりです。

本日現在、若干名参加者募集中です。お申し込みはお早めに。

詳細は
http://blog.livedoor.jp/nazotoki2012/archives/50126740.html

W


◎7月の福島読書会第2弾は、読書会OFF第3弾にして横溝正史読書会の第4弾(ああ、ややこしい)、『夜歩く』を課題書に、30日(土) 午後6時半から郡山市で開催。飲食しながらの読書懇親会となります。参加費4320円、定員は最大8名限定です。
夏の夜に横溝『夜歩く』の会なんて、なかなかいいでしょう。
J・D・カー『夜歩く』と間違えて、「それならもう読んでる」と早とちり(実話)しないでくださいね。
既にお読みのかたもこの機会にぜひ再読してご参加ください。
これから読む人は、ネタバレしないうちに、予備知識ゼロでお読みになることをおすすめ!。
正式な告知と募集開始は7月上旬、当ブログにてお知らせします。

読書会OFF夜



そして、8月の福島読書会は2日連続で3つのイベントを開催します。

魔都4


久生十蘭『魔都』読書会8月26日(土)楽都郡山市で開催。
場所はいつものJR郡山駅西口ビッグアイ7階です。
テキストは創元推理文庫、国書刊行会『定本久生十蘭全集第一巻』をどうぞ。
『魔都』24章より
「ああ! なんたる魔がしき都ではありましょう。手前らには、この大東京の、この大都会の大気の中に、さながら空気中のアルゴンの如くに、無慮無数の魑魅魍魎ちみもうりょうがほしいままに跳梁跋扈ばっこしているかに感じられてならぬのでござります。……」


◎その26日、『魔都』読書会の余韻も冷めやらぬ夕食会を、今度は読書会OFF(驚)クリスティ・ナイトと題して開催します。会費4000円程度の読書懇親会です。お題はもちろんアガサ・クリスティ。
福島読書会アルファベットシリーズは、クリスティの『ABC殺人事件』でスタートし、クリスティの『ゼロ時間へ』で大団円を迎えますので、この時点で残り2回となった「ABCからXYZまでの読書会」を記念して開催します。
ツイッター上で「クリスティーを読む部活」を主宰している、「クリスティー部の部長」さんも出席予定です。


クリスティをネタにお酒を飲もうという会(ノン・アルコールドリンクもあり)ですから、課題書はありません。ネタバレなしのルールなので、クリスティを数冊しか読んでいないかた、これから読もうというかたにもご参加いただけます。

読書会OFFクリスティ■



◎昼は『魔都』、夜はクリスティで過ごした翌日、8月27日(日)は、二本松市民交流センターでアルファベットシリーズ「Y」の読書会を開催します。課題書はエラリー・クイーン『Yの悲劇』角川文庫版テキスト指定ですが、『レーン4部作』を全冊読んでいる事が参加条件です。読書会の席上、感想をお話しいただくのは『Yの悲劇』なのですが、だって、ドルリー・レーンものは4冊まとめてネタバレありでしゃべりたいでしょう。とても『Y』の話だけでは終わりませんからね。

レーンは過去に4冊とも読んでいるけど、角川文庫じゃないというかたは、『Yの悲劇』だけでも角川文庫版を再読してご参加ください。これから4冊読むかたは、アルファベット順にぜひ角川文庫をお読みください。

開催告知は翻訳ミステリー大賞シンジケートサイト
http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/に7月中頃に掲載いただく予定。

そして、レーン4部作はもちろん、角川文庫とハヤカワミステリ文庫とで、版元の壁を越えてエラリー・クイーンを新訳した翻訳家越前敏弥先生にもご参加いただく予定です。
読書会共々、二本松市のラーメン(含浪江焼きそば)をご堪能いただきたい。

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■8月の福島読書会夏の陣は、2日連続開催の3イベント、課題書合計5冊となってしまって恐縮ですが、10月上旬の日曜日に予定している秋の陣は、昼読書会特別篇、夜読書会OFFを同日開催、課題書が1日で文庫本7冊分となります。
引き続きよろしくお願いいたします。

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6月5日開催 福島「村上春樹騎士団長殺し」読書会OFF(Ⅰ Ⅱ)
http://blog.livedoor.jp/nazotoki2012/archives/49846582.html&7月2日開催アルファベット「W」ロス・マクドナルド「ウイチャリー家の女」(参加者募集中http://blog.livedoor.jp/nazotoki2012/archives/50126740.html開催記念、村上春樹によるロス・マクドナルドについてのコメント2点掲載。

僕はロス・マクドナルドのリュー・アーチャーものはみんな尻尾の先まで好きだ。ロス・マクドナルドの小説の美点は、そのシャイさとまじめさの中にある。もちろん欠点もその中にある。でもそんな何もかもひっくるめて、僕はロス・マクドナルドの小説が好きである。 「象工場のハッピーエンド」

どのページを開けても抑制された筆致で、人が生きていくことのせつなさが、ぴしっと描いてある。登場人物はみんな暗い帽子をかぶったみたいなかんじで、それぞれに不幸の道をたどりつづける。誰も幸せにはなれない。
でも、それでも、人は歩きつづけるし、そうしなければならぬのだとロス・マクドナルドは叫びつづけているように見える。
「象工場のハッピーエンド」

【5月21日更新 開催日変更のお知らせ】 募集は終了致しました。
開催日を6月5日(月)に変更致します 
引き続き若干名参加者募中ですのでよろしくお願いします。


 
OFF騎士団長


【 5月10日よりお申込み受付開始 】

最初で最後の村上春樹読書会を、郡山市で開催します。
課題書は『騎士団長殺しⅠ Ⅱ』です

日時は6月4日日曜日6月5日(月) 午後6時半から8時半まで。
午後6時15分集合となります。
集合、開催場所は参加者のかたに直接お知らせ致します。

参加費4000円+税。飲食付きの親睦読書会とお考えください。

参加定員8名。定員になり次第締め切りです。

会場の都合で、定員にならなくても5月30日午後10時で募集を締め切ります
お早目にお申込みください。


お申し込みはいつものようにツイッターアカウント@nazotoki2012、
もしくはメール
nazotoki2013@mail.goo.ne.jp までご連絡を。


以下は、これまでお知らせしていた伏字版のOFF画像。
OFF(2)


森下雨村『白骨の処女』新潮社版。
函欠の裸本で、本体に奥付けがないので正確な発行年月日は不明。

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もくじ

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『白骨の処女』のほかに短編『負債』収録。

挿画は吉頓二郎です。
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本文総ルビにめまいがします。
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そして、全ページにわたって登場するこの女性画は???
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竹中英太郎の絵のような気もするのですが。

最年少中1も参加して本日開催した福島『シン・ゴジラ』会~わシか二作戦の配布資料です。

「私がシン・ゴジラについて語りたい二、三の事柄」のネタ元、ジャン・リュック・ゴダール監督の映画『彼女について私が知っている二、三の事柄』のポスターを引用。


シンゴジラ表紙

福島読書会恒例「課題書にちなんだお菓子」ネタ、今回はペットボトル入りの水をあのセリフと共に隣の席の人に渡す、いわゆる「水ドン」も、参加者のみなさんこころよく(多分)実行していただいて安堵したこともご報告させていただきます。

福島読書会の次回は6月に読書会OFF(Ⅰ Ⅱ)と題して開催。前回のお知らせでは「■■■■■▲」の伏字だった課題書は『騎士団長殺し』でした。福島では最初で最後の村上春樹です。


シン・ゴジラ資料2

6月から11月までの課題書はこちら。
日付けは予定日で今後変更になる場合もあります。

シンゴジラ資料4

では、次回村上春樹、次次回ロス・マクドナルドもよろしくお願いします


5月8日追記
8月以降の上記の課題書と日程を次の様に変更します

8月26日郡山開催 課題書「魔都」 

翌日27日二本松開催 
課題書はレーン4部作と「Yの悲劇」 

10月8日郡山開催
昼は「細雪」読書会 夜は読書会OFFで「絡新婦の理」 


【4月14日より募集開始です お申し込みはお早目に】

福島読書会EXTRA 「私が『シン・ゴジラ』について語りたい二、三の事柄」 開催。映画の感想を気楽に語り合います。

「私が『シン・ゴジラ』について語りたい二、三の事柄、長いですね、「ワシカニ作戦」にしましょう」 

開催日 5月6日 土曜日
 午後2時開場 午後2時15分受付 
         午後2時30分から午後4時30分まで
場 所 福島県二本松市 市民交流センター2階
会 費 一般500円 学生無料
募 集 
残席8名分
資 格 映画『シン・ゴジラ』を見た方 
     劇場版でも3月にリリースされた各種ソフト含む。

申 込 メールにて、タイトルを「ワシカニ作戦参加」とし、お名前(ハンドルネーム可)、連絡先電話番号を明記のうえお申込みください。
受付が完了した方には必ずメールで返信致しますので、ご確認ください。

宛 先 メールにてnazotoki2013@mail.goo.ne.jp まで。
     
ツイッターでのお申し込みは@nazotoki2012までご連絡を。

会 食
 読書会終了後に午後5時30分より夕食会を開催します。自由参加、別会費です。

シン・ゴジラPR2

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