5/12南稜、いや難稜・雪稜? で、再敗退5/20新緑まぶしい「とあるII」

2007年05月18日

エイリアンの破損

 エイリアンのメインケーブルが、安全限界以下の荷重でもカムヘッドからすっぽ抜ける可能性があるようです:JFAニュース

 JFAニュースの元ネタである米国のクライマーのフォーラムの方が、信憑性は別として、情報が早早く、ちょっとのぞくとメーカーの品質管理への懸念が議論されているようです。

 破断したカムの写真や最近の情報はここをクリック!
 この写真のテストでは、公表安全限界2200ポンドに対して900ポンド(約400kg)の荷重で離断したようで、これはたしかにリードの墜落ならあり得る数値ですね。

 すべてのエイリアンと言うことではなく、少数と思われますが、どの位の頻度なのか?、カムヘッドとケーブルの接続方法自体に問題はないのか?、不良品チェックの体制がきちんとしているか?などについては、まだ情報がありません。メーカーに送付すれば無料で(送料はどうなるのかわかりませんが)強度テストはしてくれるそうです。
 「(製造年式やサイズにかかわらず)すべてのエイリアンを一旦使用中止」、というのがロストアローからの通達ですが、現時点ではそれはあくまで販売代理店の「リスク排除」の立場からのdefensive commentであり、私自身は、下記フォーラムやメーカーのHPをチェックした上で判断するつもりです。

 ただいずれにせよ現在主流のワイァケーブルタイプのカム(SLCD)は、すべからくカムヘッドとの接続部分は離断する可能性があるわけで、その心配がないのは、オリジナルの「フォージドフレンズ」のようなアルミシャフトタイプだけじゃないでしょうか?そして、ナッツと違い、SLCDのような複雑なデバイスの破損はなにもケーブルだけじゃない。捻ったり折り曲げたりする力が加わったときのカムやケーブルの破断限界は誰もわからないし、経年劣化や金属疲労による強度低下、さらにそもそもカムをセットした岩の強度も然り(今回のエイリアン破断のあと実際の岩でテストしたら、エイリアンが壊れる前に岩が砕けたという報告もありました)。どこまでの確実な安全性をメーカーに求めるのか?エイリアンが安全第一でモデルチェンジして、壊れないけどカムヘッドがデカくなり重さが倍になったらいいのか?
 安易に粗悪品を作るメーカーがあるとしたらそれは容認できませんが、やはり何処まで行ってもクライミングとくにナチュラルプロテクションではDo it at your own riskの掟は外せないと思います。


nccnet1 at 08:49│Comments(1)TrackBack(0) 技術・知識 | 連絡

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この記事へのコメント

1. Posted by 00   2007年06月09日 10:05
 エイリアンの今回の破損問題は、設計や製造工程、検査体制の問題ではなく、特殊な条件下での発生であると結論され、ロストアローからのdefensive commentは6/8付けで撤回となりました:http://www.lostarrow.co.jp/news/emargency070608.html
 発端となった破損エイリアンがメーカーに送付されず検証不能というところが、破損が偶然なのか故意なのかはたまたユーザーがメーカー自身による検証を信用していないためなのか、なんともスッキリしませんが、それとは別に、本記事に引用したように規定強度以下でも破損はありうるということも事実であり、それは-やはり本記事で書いたように-エイリアンに限らず全ての登攀用具に共通のリスクでしょう。

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