"On-site" or "On-sight", that is the Question.7/22 朝トレ回帰

2007年07月15日

7/14 梅雨の朝日岳東南稜

2007Jul14那須00
”雲が流れ、いつもは背景にかくれて目立たないギャップあたりのピナクルがくっきりみえてなかなかの迫力の東南稜”

 梅雨本番に台風4号接近・・・3連休のこの天気はもう1w前にすでに予想天気図から察しが付いていたので、ひさびさ「雨山愛好会」活動の絶好のチャンス。「豪雨」「強風」「道路の寸断」などは梅雨前線と台風位置・大きさ如何だが、土曜なら基本的には、北方程有利。だがいずれにせよ直前まで決定不能。登山側の条件課題としては「ボッカトレ」「耐風耐雨トレ」「岩稜トレ」。有利な条件は「悪天なので日頃ごった返すエリアも人が少ない」などなど・・・台風の再新情報見て決定すべきなので、前夜発の選択肢はなしで、土曜当日未明発で、会津、那須、日光あたりを想定。
 いくら雨山愛好会といえども無策に雨の中に突っ込んでゆく訳ではなく、「全力で天気を読み、最善の努力を尽して無用な危険は排除した上で尚雨に濡れるを厭わず」というのがセントラルドグマであるからして、行く先とコース設定はいろいろな知識と情報総動員で手間を惜しまず真剣に考える。金曜昼までいちばん良さげだった檜枝岐方面も夕には栃木県北と大差ない予報に変更となったのでわざわざ遠出はヤメて、それでも県内では日光より那須の方なら降り出し遅く豪雨でなければ、雨で濡れた朝日東南稜を経験してみるのもいいかなと、東南稜経由朝日岳〜久々に三本槍まで足を伸ばして、これまた久々の中ノ大倉尾根を下るコースを設定。台風にせよ梅雨前線北上にせよ、時刻が遅くなる程影響はおおきくなるので、早朝行動とする。メンバーは00、09、そして剣に向け岩トレ希望のYさん。

 3時前に起きて外を見るとすでに雨が降っている。しかし台風位置、雨雲レーダーをみると台風の進行は予想より遅く且つ南寄りのようで、梅雨前線の北上も昨夜の予想より改善し、栃木県の県北と福島の県境あたりはうまくすると9時くらいまでは雨の降り出しが遅れてくれるかも知れない。まあとにかく今日は那須が県内ではもっとも天気の良い?山であることは間違いないと読みがあたった事を喜びつつ家を出る。レーダーのお告げ通り矢板辺りから雨は止んでいる。
 5:15分、那須湯本の温泉神社前P集合。北温泉Pに00号デポし、峠の茶屋Pへ。雲は低く一面に拡がっているが雨は降っていない。朝日岳の山頂付近も雲の上にぼんやりと見え、昨日は最初から雨の中のスタートかと覚悟を決めていただけに嬉しい。
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 これならうまくすると東南稜の核心越えまではもってくれるかも。5:45スタート。ちなみに靴は全員スパイク長靴。明礬沢右岸登山道からみる東南稜は霧がかかってコントラストのめりはりがあっていつになくカッコいい。まあスケールは小さいけど、ニセ穂高なんて、卑屈な名前をつける必要はない、充分な存在感があるってところでしょう。
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 とりつきで全員ヘルメット着用。東南稜初見参のYさんのみハーネスも着けてもらう。6:40スタート。梅雨時で浮石や自然落石がいつも以上に多い事を想定して、ルンゼでは数珠つなぎにならないようなコース取りで登ってゆく。
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 ギャップ手前のピナクルの右肩を乗越すとギャップへの下降点には軟鉄ハーケンが2本打たれている。しっかりとした効きのようなので、これを支点としてしまだスパイク靴での岩のぼりに慣れないYさん用にロープをフィックスし上がってきてもらう。ギャップへの下降は、そのフィックスロープをそのままギャップ下へなげて09が下り、Yさんに懸垂下降してもらい、00はフィックスのカラビナやスリングを回収してクライムダウン。雨覚悟の岩だったが降っておらずほぼ乾いているので慣れもあってもう下降は問題はない。
 登り返しは09、ロープを背負って初のフリーソロ。00とは違うムーブで凹角左側の岩をつかって危なげなく登り、上でビレーステーションを作成しYさんを上げる。00は09のザックをロープにセットしてあげてもらってから登る。09の登りを見て、Yさんに手足ホールド指示してからなのでオブザベ充分。凹角右の岩を使って登る。いままでで一番スムースで体感III級台。先日はじめてここを息子さんと冬装備で登ったアルパインエキスパートの賀来さんが初見グレードでIV級とコメントしているのは、まさにその通りだろうと改めて納得。
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 フリークライミングルートだけでなくアルパインルートも当然初見グレードとリハーサルグレードで差がある訳で、まあふつう同じアルパインルートを何度も何度も登なんて事はガイドでもない限りないだろうからRCCのグレーディングというのも本来は初見グレードでつけられている筈だが、実際には谷川あたりに行くと「ええっ?これでIII+かよお!」」と悲鳴(と怒号)をあげる事が多いのは御存知の通り。やっぱRCCグレードにもリハーサルグレードでつけられているものが結構あるのだろう。
 まあいずれにせよここは本来冬に那須の強風に曝されて岩氷のついたツルツルの岩を手袋と重荷とアイゼンで登ってこその初級練習ルートであり、実際はじめてここにつれられてきた時ギャップを見下ろしてビビり、登り返しでは上からロープ確保されていても思わず手袋を外して必死に登った事を懐かしく思い出す。しかし今回の我々のようなジモッティーのリピーターがゲレンデクライマーよろしく何度も何度ものぼってホールドも覚えてしまって、なおかつ条件の良い無雪期に登る分には、スパイク長靴着用と言えどもこのギャップ通過の際に、わざわざ時間をかけてロープを出す気にはならない、沢で言えばちょっとした小滝の通過ってところだろう。
 ギャップを終えるとまたしばしガレ歩き。
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そして稜線の踏み跡をたどると頂上直下のスラブ。Yさんももう大分慣れたようなのでここはロープ出さずに登る。ここもこうやって夏期に登る分には岩場グレードというより、まあ北アルプスの一般道の岩稜ルート位かなあ。
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 8:30山頂。雨に降られず登れた事を喜ぶ。岩がもろいので冬専用といい聞かされてきた朝日東南稜、昨夏登ってみて落石に関しては冬季と特に変わらず、要するガレ場歩き、沢歩きの技術があって、フォールラインを数珠つなぎに直列でのぼるような不注意をしなければバリエーションルートとしては大きな問題はない。これに味をしめてにまたまた今回の訪問。夏の晴天下は日晒しだし、登山道をゆくハイカーから丸見えなので遠慮したいが、こういう天気だと涼しいし静かだし、困難さはないけど、無雪期の東南稜も捨てたモンじゃない。むろん冬の東南稜が一番だけどね。
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 食事休憩後8:50発。熊見曽根以北は久しぶりだ。先々週の日光と較べてやはり山のにおいが違う。日光はシラビソ、那須はハイマツの香り。清水平経下り、三本槍への登山道は昔ながらの赤土のえぐれた溝状態。このあたりはスパイク長靴の独壇場。9:50三本槍山頂。
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着いた途端終にぱらぱらと降り始めるがまだ本降りにならないようなので雨具はつけず。10:00山頂発。雨は強くないがコンスタントに降るようになる。中ノ大倉尾根への分岐点で雨具着用。しかし降りるにつれむしろ雨脚は弱まって来る。
 中ノ大倉尾根もここ数年は冬しか歩いていないので、随分昔の記憶だが夏はえぐれた粘土質の道で歩きにくく、ぬれるとつるつるどろどろだったはずで、だからこそYさんにもスパイク長靴着用を事前に勧めておいたのだが、大分砂利を詰めた蛇籠をつかった整備が進められている。雨のお陰で暑くなく静かで緑も鮮やか。ゆるゆると樹間を下ってゆく登山道を気持ち良く歩くと雨が降っている事を忘れる程だ。
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 最後の急降下は昔の記憶のまま。うん、ここはやはり積雪期に登るのは雪崩にあいそうだから止めておこう。
 12:15北温泉P到着。計画書作成時点では、雨風によるスピードダウンを予想して、15時下山予定としていたが通常の時間で下山できてなにより。お疲れ様でした。
 ボッカトレとしてはもうちょっと歩いて、また雨山トレとしては、森林限界上でもう少し雨風にたたかれて身体が冷てゆく感じを思い出し、耐風と保温のノウハウを確認ておきたかったという気もするけど、まあまた次回ってことで。


nccnet1 at 11:08│Comments(0)TrackBack(0) 活動記録 | 那須/男鹿/高原山系

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