たら本第38回たらいまわし本企画には、久々の参加となります。
お題はりつこの読書メモさんです。

「なんか面白い本ない?」

…ぐはっ(鳩尾に一撃、しばし固まる)
…相手が積極的な読書人だとわかっていれば、いろいろ答えようもあるのです。
そういう人って、たいてい切り出しが「この間○○を読んだんだけどねー、知ってる?」なんて感じで、話題広がリング系っていうのかしら、こちらも相手のテイストとか考慮しつつ、その裏を突いたりして攻撃しやすい、もとい、薦めやすいんですよね。
でも、「なんか面白い本ない?」って聞いてくる方々は、往々にして、迷える子羊のようにうるんだまなざしなの。
そう、本=小説だと疑ってない、そんな瞳
…だから…だから…、
「本って、フィクション?ノンフィクション?」
なんておもわずプチ意地悪く問い返すのよね。ごめんなさいね。
これまでの経験上、「小説」が読みたいのよね、あたしにそういう質問する人は。

で、ne_sanはふたたび意地悪い微笑をうかべつつ、こう問い返すのよ。
「…で?…どんな気分になりたいの…?」(妖艶な感じを想像してやってください)
迷える子羊クン、子羊チャンは、戸惑いながら、ふるえながら、己の隠れた欲望をあらわにしていく…

…ぅふふふ…いいのよ、ゆっくり迷いなさい

子羊クンA「恋愛小説が読みたいかも…」

ne_san「恋愛ね?ここだけの話、その恋って…」(以下、ne_sanの恋愛相談室)

子羊クンA「…ってわけなんすよ」

ne_san「よくわかったわ。小説じゃないけど小説のようにどきどき読めてしまう、こんなすぐれモンの一冊があるの。」

『恋愛のディスクール・断章』(ロラン・バルト)

あら、画像が出ないわね。ま、いっか。どうせみすず書房だから。
シンプルな白よ。大人!って感じ?

まず、これは「断章」なの。
だから、どこから読み始めてもいいのね
パラパラっとめくってみて、「あ…。」と思ったところを読んでみて。
あたし個人としては
、「人間は好きな人を観察したくなるけど、そういうときにどこを観察したくなるか」
について書かれた章を読んで、深く深く頷いてしまったんだけど。
…え?どこだ?って、そんなの、読めば書いてあるわよ?
この本、高いからさ、貸してあげるわ。ハイ、これ。
あなたの恋愛に役立ちますように!!


 ※バルトがゲイの人であるということは、口が裂けても言わないの。
人を愛する気持ちって、普遍的だとおもうから。
バルト師匠のおっしゃることをまずは純粋に読んでみてほしいわね。
あたしも、はじめに読んだときは、バルトはどこぞの貴族の婦人への道ならぬ恋に焦がれているのかと思ったりしたものよ…(遠い目)




で?つぎはどなた?



子羊チャンB「あのー、あたしぃー、不思議な話が読みたいな…」

ne_san「不思議。」

子羊チャンB「そう。不思議な話。」

ne_san「そういう不思議系のお話って、いままでにどんなのを読んだのか教えてくれる?

子羊チャンB「えーとぉ。…あ、『不思議の国のアリス』って不思議なのかと思って読んでみたんだけど…だけど、そんなに不思議でもなかった…かなぁ…」

ne_san「タイトルからして『不思議の国のアリス』なのにね。不思議じゃないなんてね…。ひどい話よね?」

子羊チャンB「あとね、SFは、なんか難しかった。」

ne_san「SF!なにを読んで難しかったのかしら?」

子羊チャンB「…忘れた…ってか、途中で挫折した…」

ne_san「オッケー。だいたいわかったわ。
そんなあなたに、とっておきの一冊を紹介するわね

時間についてのお話なの。ただの時間じゃないのよ?
私たちの世界の時間の流れとは時間の流れ方が違う世界のお話なの。
しかも、それが何十種類も詰まってるの。」

子羊チャンB「難しそう…」

ne_san「難しくはないと思うの。平気よ。うん。
そういう時間の流れ方が異なる世界で、
人々がどんな風に暮らしているのか、
街はどんな様子なのかについて、書いてある
んだけど、
あ、時間のない世界についても書いてあったわね。イメージだけの世界の話。
どれも短いし、かなりブンガクだわよ?」

子羊チャンB「短いって、どのくらい?」

ne_san「だいたい4、5ページくらいよ。見開き2ページだわね。」

子羊チャンB「短かっ!」

ne_san「とても短いの。そんでもって、まったく難しくないの。
それでいて、コレを書いた人はアメリカの物理学者なの。
それなのにMITでは文学も教えてるの。
だから、これをよむと、いろいろ自慢できるわよ。
物理学と文学の接点なんだもん。
しかもタイトルがカッコいいの」

子羊チャンB「どんな…?」


『アインシュタインの夢』アラン・ライトマン (ハヤカワepi文庫)


子羊チャンB「アインシュタイン!」

ne_san「アインシュタインよ。それでいて、短くて面白いの。そんでもってブンガク

子羊チャンB「アインシュタイン…!」

あたしのハードカバーを貸してあげてもイイけど、
せっかく文庫本の表紙がアインシュタインだから、どうする?
買う?
あ、ハードカバーだと表紙がアインシュタインじゃないから、買うのね?
カバーは掛けずに、さりげなく読むのって、ちょっとおしゃれだと思うのよね。
感想を聞かせてね。
ばいばーい。

ふう。ne_sanぶるのも疲れるわね。
コーヒーが冷めちまったわ。

ってか、2年以上前にあたしが貸した本、返しなさいよね、子羊チャンC!!

『プラネタリウムのふたご』いしいしんじ (講談社文庫)


あんたがあたしのハードカバーを返さない間に、文庫になってんじゃないのさ!!


それから、子羊クンD!!
あんたとっととその上巻、読み終わりなさいよ!
面白くないんだったら止めなさいよね?
え?面白いの?
じゃあ、しょうがない、あんたのペースで読みなさい。

『フーコーの振り子〈上〉』ウンベルト・エーコ (文春文庫)


それ、上、下読み終わったら、同じエーコのこれよっ!!
文庫だと上下だけど、あたしが発売日に買ったハードカバーを貸してあげるわね☆

『前日島』(上) 文春文庫 (文春文庫)