そんなわけでこにぽん、こにぽん、こにぽんである。

ことの発端は今年の初め頃に遡る。私がTwitterで「日本鬼子」について言及したところ、その発言を拾われたのか「小日本」と称するアカウントにフォローされた。

最初はいわゆる「萌えアイコンのネトウヨアカ」なのかと思った。しかしよくよく見てみると、どうやら「小日本」とは以下のような設定のキャラであり、アカウントはそのキャラのbotということらしい。
小日本キャラ設定

私は元々「日本鬼子プロジェクト」に関しては好感を持っている。それが何故かというのは今回の話の主旨とずれるのでここでは触れないが、少なくとも「関わると面倒くさい」アカウントではなさそうだし、日本鬼子プロジェクトに関わるアカウントなら大歓迎よと、軽い気持ちでフォローすることにした後、一ヶ月ほど放置していた。

そして一月も末になった頃。

前々から私は歴史研究者や「めんたね副長」としての思考整理に特化したような副アカウントを作りたいと考えていた。そして めんたね副長アカ を立ち上げるに当たり、Twitter内外で繋がりの深いアカウントを新たに副長アカでフォローし直すために、Asailuckアカウントでフォローしている人々のリストを漫然と眺めていた。そしてその時、小日本botが目に留まった。

小日本botの発言頻度はそれほど多くない。四時間に一回、一日に五回が基本ペースである。botというのはあまりに頻度が高いと鬱陶しく感じるものだが、小日本botくらいのペースならば悪くない。それに私のTLというのは「世を憂う」タイプの発言者が多く、そんな中で小日本botは一服の清涼剤になるかもしれない。

と、この時も軽い気持ちでフォローした。だが、これが運の尽きであった。

副アカウントの方では、フォローしている人数もがくっと減ったため、小日本botが目につきやすくなった。そして小日本の発言を見ているうちに、何だか身体の奥にむずむずする感覚を抱き始めたのである。

たとえば、これは本日の彼女の発言である。

「あたしよくおねえちゃんとショッピングします。やおやさんとか行く。おだんご屋さんも」

「なわとびするときにいるもの、くつした。しっぱいした時ぱちんってなって泣きますので。泣いたときはなわとび中止になる」

内容的にはどうということもない発言である。あえて見所を語るなら、やおややおだんご屋は「ショッピング」じゃなくて「お買い物」だろうとか、「ぱちん」という幼児的表現と、「泣きますので」「なわとび中止」といった妙に大人びた表現が混在しているおかしみとか、そういった極めて微細な差異である。

しかし、こうした小さな小さな違和感が、ボディーブローのように効いてくるのだ。

この感覚を作家の天沢夏月さんは「じわじわくる」と表現した。同じく作家の乙野四文字さんは、「ついにフォローしてしまった…」と肩を落とした。同じことを感じているのは、どうやら私だけではないようだった。

しかし、私には意地があった。元々自分には幼女属性というものはないはずだし、私が幼女キャラに籠絡されるなど、あってはならない話だ。どんなに「じわっと」くる発言であっても、うっかり公式RTなどしてしまえば、「浅生楽は幼女属性に目覚めた」などとあらぬ誤解を与える事になりかねない。

だが、私は自分に対する言い訳も上手い。せっかくアカウントを二つに分けたのだ。どちらかと言えば人を選ぶような発言に関しては、副アカの方に特化させたのだ。それなら本アカの方では、「誰も傷つけず、かつ面白みもある」微妙なラインの発言を心がけた方がよい。だが、私は元々そういった発言があまり得意ではない。

それなら、本アカの方は小日本にアウトソーシングすればよいではないか!

何しろ小日本botほど「誰も傷つけず、かつ面白みもある」アカウントというのは珍しい。私は「一日に一回」と決めた上で、彼女の発言を公式RTし始めた。だが公式RTの回数は徐々に二回になり三回になり、最終的にはその日の全ての発言を公式RTする手動botと化した。また、意地でも使うまいと思っていた「こにぽん」という愛称も、もはや常態化した。

そうこうしているうちに、私のフォロワーさんたちが続々とこにぽんをフォローし始めた。やはり自分は正しかったんだ。何しろこにぽんはみんなに愛される。こにぽんに任せておけば、本アカの方は安泰……

結果:フォロワー30人減りました orz

まあ考えてみたらそういうものかもしれない。萌え絵で幼女キャラというだけでアレルギーを持つ人は確かにいるし、それにこにぽんは「小日本」という、「政治的な名称を背負うことで非政治性をアピールする」という、極めて高度なメッセージを背負って生み出されたキャラである。だが、そのメッセージに反感を持つ層や、そのメッセージを理解せずに政治的な名称だけで忌避してしまうような層には、確かに受け入れられないところがあるのかもしれない。

だが、私は自分に対する言い訳が上手い。

「自分の使命は抜群のクオリティを持ちながら、「萌え絵+幼女キャラ+小日本」という三重のスティグマを背負ったこにぽんを、アルファbotへと育て上げる事である。そして何よりもまずは、こにぽんのフォロワーが私のフォロワーを超えるところまで育て上げ「親離れ」をさせると同時に、私自身が「子離れ」の出来ない父親の気分を擬似体験することである。そして親とは自らの身を削ってでも子供を育てるものである」

こうして私の「こにぽん育てゲー」がスタートした。

(続く)