2013年05月11日
GLACIATION [1994]
GLACIATION [1994]
(2012)
分類：ブラックメタル
………満足度：８６点
トラックリスト
1. 1994
2. Glaciation
3. Notre Rechute (Eus)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
AlcestでおなじみのNeige先生がメインボーカルを務め、
AlcestやAmesoeurs、Peste Noireで叩いていたWinterhalterさんがドラム担任の
フランスのプリミティヴブラックメタルバンドの１stアルバム。
限定500枚でLPとカセットでリリースされた。
内容の方は3曲とも10分に及ぶ大作となっており、その内、頭２曲については
最近のNeige先生の活動にしては珍しく、真っ当なフレンチブラックメタル作風です。
#1は崇高な光が差し込むようなイントロにノイジーなギターを絡めつつ、
程なくしてザラついた荒々しいトレモロとブラストで爆走。
Neigeさんもその轟音に負けじとヒステリックな絶叫Voを搾り出す。
バックボーカルとして元The CNKのメンバーが参加しているようで
そちらはやや低音のがなり声をNeigeのVoに重ねております。
Peste Noireのような妖しく鬱屈したメロディなんかも織り交ぜつつ
ほぼ失速することなく空気を黒で染めながらストイックに駆け抜けて行く。
うん、あざといぞ！もっとやってくれ！
男の語り声から始まる#2も#1の延長線上の荘厳さが浮かび上がるフレンチブラックを展開。
激情を紡ぎ出す多彩なリフワークでリスナーの涙腺をちくちく刺激する他、
アコギやキーボードを用いた儚げな静寂パートを多く導入しており緩急が激しい。
途中でヴァイキングみたく朗々とクリーンVoで歌うパートも少しあるのだが、
声質で判断するとこの声の主はNeigeではなくバックボーカルの人ですかね。
最後の3分、切なげなフォークパートから悲愴感を絡めたトレモロをかき鳴らし
ドラマチックに盛り上がる最後の一燃えが非常にカッコ良しですよ。
そして、最後の#3は寂寥感と郷愁が滲み出るアルペジオが主役の非メタルチューン。
Alcestに見られるシューゲイザー的な轟音の要素も一切無く、
この柔らかくしっとりした音の感触は、Ulver「Kveldssanger」やAgalloch、
Prophecyのコンピ「Whom The Moon A Nightsong Sings」の作風に近いかもしれない。
歌パートの比率はそんなに多くないが、NeigeがクリーンVoに徹しており
Alcestのような淡く繊細な歌声を披露している。
最後はアンビエントのような残響を引きずりながらフェードアウト。
ノルウェーのブラックメタル殺伐期の怖い人達が勢揃いの
新手のヤクザみたいな痛々しいアートワークから察するに、
歴史を作ったオールドスクールなブラックをリスペクトしてる作品なんでしょうかね。
アルバムタイトルの「1994」というのもMayhemの１stが発売され、
また、BurzumのCountが有罪判決を受けた年号でもあるし。
まあ内容の方はそれらノルウェイジャンブラックの要素とか全然無いんですが。
ともかく（一部の人にとって）豪華なメンツの名に恥じない素晴らしい内容で、
プリブラの雰囲気を損なうことのない程度の迫力のあるサウンドプロダクションも良。
これだけの物となると、もうちょっと手を出し易い形でリリースしてもらいたいものだな。
そんなわけで初期Alcestや初期Peste Noire辺りが好みならば要チェックではなかろうか。
Alcestはブラックメタルからさらに離れるようなことを匂わせているので
黒い要素を求めてる人用としてこっちのバンドも継続して活動してほしいですね。
You Tube
#1 1994（途中まで）
//MY FAVORITE//
#2 Glaciation
Neigeさんの鶏みたいなスクリームの頻度が高くて嬉しみがある。
1. 1994
2. Glaciation
3. Notre Rechute (Eus)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
AlcestでおなじみのNeige先生がメインボーカルを務め、
AlcestやAmesoeurs、Peste Noireで叩いていたWinterhalterさんがドラム担任の
フランスのプリミティヴブラックメタルバンドの１stアルバム。
限定500枚でLPとカセットでリリースされた。
内容の方は3曲とも10分に及ぶ大作となっており、その内、頭２曲については
最近のNeige先生の活動にしては珍しく、真っ当なフレンチブラックメタル作風です。
#1は崇高な光が差し込むようなイントロにノイジーなギターを絡めつつ、
程なくしてザラついた荒々しいトレモロとブラストで爆走。
Neigeさんもその轟音に負けじとヒステリックな絶叫Voを搾り出す。
バックボーカルとして元The CNKのメンバーが参加しているようで
そちらはやや低音のがなり声をNeigeのVoに重ねております。
Peste Noireのような妖しく鬱屈したメロディなんかも織り交ぜつつ
ほぼ失速することなく空気を黒で染めながらストイックに駆け抜けて行く。
うん、あざといぞ！もっとやってくれ！
男の語り声から始まる#2も#1の延長線上の荘厳さが浮かび上がるフレンチブラックを展開。
激情を紡ぎ出す多彩なリフワークでリスナーの涙腺をちくちく刺激する他、
アコギやキーボードを用いた儚げな静寂パートを多く導入しており緩急が激しい。
途中でヴァイキングみたく朗々とクリーンVoで歌うパートも少しあるのだが、
声質で判断するとこの声の主はNeigeではなくバックボーカルの人ですかね。
最後の3分、切なげなフォークパートから悲愴感を絡めたトレモロをかき鳴らし
ドラマチックに盛り上がる最後の一燃えが非常にカッコ良しですよ。
そして、最後の#3は寂寥感と郷愁が滲み出るアルペジオが主役の非メタルチューン。
Alcestに見られるシューゲイザー的な轟音の要素も一切無く、
この柔らかくしっとりした音の感触は、Ulver「Kveldssanger」やAgalloch、
Prophecyのコンピ「Whom The Moon A Nightsong Sings」の作風に近いかもしれない。
歌パートの比率はそんなに多くないが、NeigeがクリーンVoに徹しており
Alcestのような淡く繊細な歌声を披露している。
最後はアンビエントのような残響を引きずりながらフェードアウト。
ノルウェーのブラックメタル殺伐期の怖い人達が勢揃いの
新手のヤクザみたいな痛々しいアートワークから察するに、
歴史を作ったオールドスクールなブラックをリスペクトしてる作品なんでしょうかね。
アルバムタイトルの「1994」というのもMayhemの１stが発売され、
また、BurzumのCountが有罪判決を受けた年号でもあるし。
まあ内容の方はそれらノルウェイジャンブラックの要素とか全然無いんですが。
ともかく（一部の人にとって）豪華なメンツの名に恥じない素晴らしい内容で、
プリブラの雰囲気を損なうことのない程度の迫力のあるサウンドプロダクションも良。
これだけの物となると、もうちょっと手を出し易い形でリリースしてもらいたいものだな。
そんなわけで初期Alcestや初期Peste Noire辺りが好みならば要チェックではなかろうか。
Alcestはブラックメタルからさらに離れるようなことを匂わせているので
黒い要素を求めてる人用としてこっちのバンドも継続して活動してほしいですね。
You Tube
#1 1994（途中まで）
//MY FAVORITE//
#2 Glaciation
Neigeさんの鶏みたいなスクリームの頻度が高くて嬉しみがある。
