パリ郊外の別荘で裕福なアメリカ人女性ヘンダーソンと小間使いの二人の老婦人が殺害された。さえない花屋の配達人ウルタンが犯人として逮捕され死刑判決を受けたが、ウルタンを逮捕したメグレ警部は納得がいかず、事件の背後に真犯人の存在を感じ、ウルタンを偽の手引書で脱獄させるという一か八かの作戦に出るのだった…

シムノンの作品でも有名なもの。確か東西ミステリベスト100なんかでもランクインしていた評価の高いもの。
内容としては以前読んだ「メグレ罠をはる」に似た展開で、冤罪ではないかと疑ったメグレが博打的な方法で真犯人をあぶり出すわけだ。

文章が枯れた雰囲気で、シムノンは十代二十代にはわからないということだったので、三十代になって読んだのだが……やっぱりわからない(笑)
ただ文学的な雰囲気は楽しめる作品で、ラストの死刑になる犯人のメグレに掛ける台詞は妙に印象に残る。
戦前の作家には大ウケだったらしいので、ある意味木々高太郎とか大下宇陀児なんかが好きな方向きなのかもしれない