5才の佐月愛香が誘拐されるが、犯人は警察に連絡させ公園の桜の近くを掘れと要求するが…

浜中刑事シリーズの新作は変形的な倒叙長編だ。
短い奇数章で誘拐犯の独白を描き、偶数章で浜中達の捜査を描いていくという構成。

犯行の動機が連城三紀彦ばりに変わっているのが面白い。こんな所に動機があるとは。
そしてこの作品の最大のトリックは読み終えてもすぐに気付かない。そういえばあれはどういうことだと奇数章を読み返してみて、なるほどなとうならされた。