昨日(26日)の第10回 月刊インタラ塾の続き。


高広伯彦さんです。

前置きとして高広さんが前職Googleで何をやっていたかの話をした時に、「はっ」とすることがありました。
※高広さんはGoogle時代、Googleの広告商品のマーケティングやYouTubeの広告セールスの導入を手がけていました。

「媒体は商品である」

上記の言葉は考えてみれば当たり前なのですが、なぜか「はっ」とさせられました。

考えられる理由としては、最近個人的にサイトの広告媒体としての評価の近未来を考えているからかもしれません。

PVに代わる評価です。

集客力という軸で、PV評価は残り続けると思います。

ただ、それ以外に以下のような評価も出てくるのではないかと予想してます。

ユーザー濃度(そのサイトに集まるユーザーの心理的な属性がはっきりしているか否か) 具体的には「ファンサイトやコミュニティ」は濃度が濃く、ポータルサイトのような誰でも集まるサイトは濃度が薄い。

接触濃度(そのサイトに接触するユーザーがどれくらい滞在しているか否か) 具体的にはサイト滞在時間が長いほうが濃度が濃く、短ければ薄い。

接触頻度(1ユーザーが1ヶ月あたり何回接触するか) 来訪回数が多ければ頻度が高く、少なければ頻度が低い。

あるサイトが広告媒体として評価される際には、上記のような品質の評価も出てきてもよいのではないかと考えています。
※私が知らないだけで、既に出ているかもしれません。

サイトにおけるコミュニケーションクオリティです。そのクオリティが高いサイトを広告媒体として利用しようという考えです。


前段が長くなってしまいましたが、セッションで印象に残った話。
※少し簡略に、意訳して記載※

ネット系広告代理店のダメなところ
・ネット広告”媒体”代理店化している
・コンバージョン至上主義
・ブランディング領域が弱い


マーケティングシナリオの構築
1.購買プロセスのideal typeの設計
※ideal type = 理想型
2.各プロセス間のボトルネック / ウィークポイントの発見
3.メディアのプロット / メディアの開発


デジタルサイネージは、イベントのプランニング&運営に似ている。


メディアは「広告として使いやすいか、生活者にとって楽しくなるメディアか否か」を優先して考える。

メディアには「○○○ができます」の先が必要である。
企画しやすいメディア。
話題にしやすいメディア。
単なるリーチやターゲティング、技術オリエンティッドな思考ではなく。
生活者も広告主も「使いたくなるメディア」の追求を。

メディアを創る、メディアを探す。

コミュニケーションの語源は、ラテン語の「communis」(「共有の」「共通の」「一般の」「公共の」)であって、「伝達」ではない。

sukedachi


いいですね、高広さん。「引き出し」が多いです。そして何よりその質が高い。

高広さんのBlog 「mediologic」は必見です。

ネット系広告代理店に身を置く私としては、「ネット系広告代理店のダメなところ」に異論はありません。

私は以前、外資系総合広告会社で働いており、そこから今の会社に移って今の会社を客観的に眺めると高広さんと思うところは同じです。

もう一つ私がダメなところを付け加えるとしたら「マネジメントの不在」です。

昔取った「CPA枠売り」の杵柄で、経験も能力もないような人間が「管理する立場」にたててしまうような組織は脆弱です。人が育たない環境は、急激に成長したネット系広告代理店の宿命です。


また、デジタルサイネージという新しいメディアを通じて、今一度「メディアとは何ぞや」ということを考えさせられました。

結構現場では、「このメディアは○○○ができます」がゴールになっていたりします。

そもそもは「こういうことをしたいから、こういうのはメディアとして利用できないか」というのがメディアの原点です。

なんでもそうですが、規模が大きくなり肥大化していくと原点を見失いがちになります。

非常に考えさせられたセッションでした。

高広さんの叱咤激励に感謝です。

そして、アップルストア銀座&タナカさん(ピクルス)に感謝