Copyright (c) studio COOCA
2011年の年末にいい買い物をしました。studio COOCAのブックカバーとピンバッジです。
ブックカバーとピンバッジ(背景のPUMAは気にしないでください)
そもそも「studio COOCA」って何だ?という疑問もあると思いますので、もらったパンフレットから「studio COOCA」についての説明文章を抜粋します。
スタジオクーカは知的・精神にハンディキャップを持った、「制作・創作等、好きな仕事で自分らしく働きたい!」という人たちが働く福祉施設です。
「あきらめない」を基本方針に、「楽しく稼ぐ」を目標に。イラストの仕事やオリジナルグッズの制作、作品展やイベントへの出展を行います。その他、その人のやりたいこと・得意なことを伸ばす支援をしています。
(パンフレットより抜粋)
studio COOCA パンフレット
Copyright (c) studio COOCA
先の写真のブックカバーもピンバッジ(ブックカバーのしおり部分についているネコがピンバッジです)も、知的・精神にハンディキャップを持った人の制作したグッズなんです。
私はただ、そのグッズの表現の自由さに惹かれたのですが、すごくいい感性です。
ブックカバーは山本頼子さんによるもの。後で知ったのですが、この山本頼子さん、スターバックスコーヒージャパン立川店の店内装飾に作品が採用されたり、各種ファッションブランドに作品が採用されるほどの売れっ子なのです。どおりで。
ピンバッジはRIKAさんいよるものです。これまたすごくいい感性なんです。
っていうか、自分が「この人と一緒に仕事をしたいな」と思うと、必ず先を越されます。それも、だいたいは事業主側が率先して直で動いて実現をしています。非常に悔しいです。広告会社でもそれができると信じて仕事をしてきましたが、やはり事業主側なんですよね。薄々気付いていました。
他にもstudio COOCAには川村紀子さんや、福井康仁さん、MIHOさんといった個人的に気になるアーティストが存在します。
アール・ブリュット(Art Brut)ですね。その昔、(今はなき)ハウスオブ資生堂に「アール・ブリュット展」を観に行きましたが、それはあくまでアート止まりでした。
studio COOCAは、ガクにおさまるアートに止めるのではなく、グッズにまで昇華させてビジネスをしています。そこが素晴らしいです。まさにドラッカー師匠の言うところの「人の強みを生産に結びつけ」ることを実現しているのではないでしょうか。
そこで生まれた利益は「よりよい労働環境を生むための原資」となって、知的・精神にハンディキャップを持った、「制作・創作等、好きな仕事で自分らしく働きたい!」という人たちがますます働きやすい社会になることを願います。
今回買い物をした時に知ったのですが、同じような活動をしているエイブルアート・カンパニーという共同事業があります。
そのエイブルアート・カンパニーが今回、障害のある人のアートの力で、被災地の障害のある人の"しごと"の復興を支援するタイヨウプロジェクトを立ち上げています。
タイヨウプロジェクト
Copyright (c) Able Art Company
軸がブレていないです。全力で応援します。
人が社会でどのように機能していくのか。基本的にすべての人間は弱い。その弱い人間が、どのように社会に働きかけていけるかを問う中で、studio COOCAやエイブルアート・カンパニーの社会性の高いイシューをテーマにした活動は、非常に意義のあることだと信じています。
私は、買うことで応援を続けます。また、機会があれば一緒に仕事をしたいです。
最後に私が好きな言葉を。
人が雇われるのは、強みのゆえであり能力のゆえである。組織の目的は、人の強みを生産に結びつけ、人の弱みを中和することにある。
「マネジメント 基本と原則」P.F.ドラッカー