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世の中には「自分探しって何? 私は知らない」
と言い切る人種がいることをご存じですか?

この本は
 「いつも夢に出てくる、あのピンクの壁のある場所に
 行かなくちゃ。
 行かなくちゃ。
 と、なぜか思う。」

うす茶色の猫 ハスカップの冒険譚です。

書いている人は今をトキメク江国香織。
(とイラストレイター荒井良二)

夢の中でハスカップはその壁の地名まで知ってしまい、
どうしてもその場所に行きたくて、旅に出るのです。

家を初めて出る猫が、地名しか解らないそこに、
いろんな人に出会いながら冒険して行って
そして......

というお話しです。

「何かを手にいれるためには何かをあきらめなきゃいけないってことくらい、私はよく知っている」
とはじめから言い切る人種。
どうやら作家に多い人たちです。

彼らには迷いがありません。
いや、創作上の迷いは強烈にあるのでしょうが
「自分探し」という迷い方はしないのです。

「職業」という強烈なアイデンティティーに支えられているからなのでしょうか?

ラストは清々しく、
とても一途に駆け抜ける印象があります。

でも私は寂しかったです。
あなたはどうですか?