ふむっ、刀削風麺かね!
刀削麺というのは、知っているぞ。
中国に住む伝説の料理人という触れ込みの料理人が、丸めた小麦粉の大きな塊を頭に乗せて、そいつの両手に持った刀で、ヒュンヒュンと削ってゆく。削り取られた麺はひらひらと宙を舞って、数メートルも離れたられた鍋の中へと入ってゆくのだ。コミカルな音楽合わせて、アイヤーって奇声を上げたりするのだ。何年も前に正月の特番か何かで見たことがある。
それから数年後、刀削麺の専門店がオープンしたというのでワクワクしながら食べに行ったときのガッカリと悔しさ・・・。
つまりだな、インスタント麺で刀削麺を再現したから刀削風麺ですよ~ってことだな。
律儀過ぎだと思うよ。カップ麺業界全体が、そんな調子で律儀だったら大変なことになってしまうだろう。
うどん風麺、そば風麺、焼いたそば風麺、焼いたうどん風麺・・・etc
カップ麺インスタント麺業界と客が大混乱だ。
サッポロ一番ブランド、麺の至宝シリーズ『汁なし坦坦刀削風麺』を食べてみたのです。
キャッチフレーズは、『辛み絡む もちもちの噛みごたえ』
どれどれ、
刀削風麺とやらを観察してみようじゃないか。
丸めた小麦の団子を刀で削るのであるから、刀の入口と出口の部分では麺が薄く細くなっているはずである。
さらに拡大して観察してみると、幅広な平打麺の厚みが均等にはなっておらず、麺の両サイドの部分が薄くなっているようにみえる。
これでもって刀削麺を表現しているということらしい。
カップの中には2種類の小袋が入っていて、粉末スープと液体スープであった。
汁なしだから、どちらも当然に後入れである。
熱湯を入れてから5分後に湯切りを完了。
うーん、、
麺が膨らんだせいで、お湯を入れる前よりも、刀削らしさが曖昧になってしまった。
刀削りをディスるのは置いておいて、肉系の具材がたくさんなのは嬉しいぞ。
粉末スープを投入して混ぜ合わせる。
続いて液体スープ。
問題は、麺の食感である。刀削麺は、麺の厚みが不均等なために、モチモチとピロピロの2種類の食感が混在しているのだ。
うーん・・・ただモチモチガッチリとした歯ごたえのある麺であって、これはこれでうまい。でも刀削風ではないよな・・・
それにしても、麺なんかどうでも良くなってしまうのが花椒の風味である。舌がビリビリとして味覚が麻痺したようになるのがイヤで好きじゃないのだが、強烈に花椒が効いている。
もうね、絶対に花椒を入れ過ぎ!!お好きなひとには堪らないのかな?
なんだかんだいっても、肉がたくさんなのは非常にうれしい。