2006年02月

2006年02月28日

資産価値のあるマンションの購入ノウハウ その2

資産価値のある品質の良いマンションを購入するためには、現場を観察してみましょう。整理整頓された現場は良い品質の建物を造っている現場だと説明してきました。なぜ整理整頓された現場が、良い品質の建物になるのかについて説明します。

現場の実際の生産は、建設会社と契約した下請の会社の職人さんがおこないます。したがって、建設会社の優劣ではなくて、実際に作業をおこなう職人さんの腕で品質が決まると思われがちです。しかし、そうではありません。実際は、職人さんの腕前は大きなバラツキがあるのです。つまり、腕の良い職人さんは、黙っていても良い仕事をしますが、腕の悪い職人さんにたいしては、品質目標を決めて、品質チェックをして、悪いところを直させないと、品質の良い建物は出来ないのです。

つまり、建築工事のマネジメントは、細かいところまでチェック管理する必要があるのです。しかしマネジメントを必要とする項目は、品質だけではありません。品質、原価、工程、安全とさまざまなポイントをバランスよくマネジメントする必要があります。

現場の整理整頓が良くできているかを見ると、その現場の工事所長のマネジメントの管理レベルが分かるのです。つまり、工事所長の技量のレベルを推測する目安とすることが出来るのです。

もちろん、整理整頓されている現場が全て品質の良いマンションとはいえません。見学が分かっていれば、事前に見学対応の清掃を実施しているのかもしれないからです。他の項目もあわせてチェックする必要があります。しかし、整理整頓の悪い現場で品質の良い建物ができることは絶対にありません。

職人さんは短い期間で、現場から現場に移動します。当然管理の良い現場と悪い現場に行く場合があります。職人さんの方からみると、うるさい現場とうるさくない現場という見方も出来ます。よく職人さんから、あそこの現場はうるさいから仕事に注意しなければならないという言い方を聞きます。

これは、見方を変えると、管理レベルの違う現場があり、職人さんはその現場の管理レベルに合わせて、良い仕事も悪い仕事もするという事です。

つまり良い品質の建物かどうかをチェックするということは、工事所長がさまざまな管理のチェックをどれぐらい入念に、細心におこなっているかを推し量ることなのです。そのレベルを簡単にチェックできるポイントの一つが、現場の整理整頓状況の良し悪しを見ることなのです。



nekoinemo at 06:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0)住宅購入ノウハウ 

2006年02月27日

資産価値のあるマンションの購入ノウハウ

資産価値のある住宅を購入するためには、工事現場を見ることが大事です。マンションの工事現場は、そのマンション工事を統括管理する工事所長毎に、大きく品質の出来が違ってくるのです。もちろん、建設会社の規模や技術力によっても、マンションの品質は違います。しかし、10階程度までのマンションであれば、そんなに難しい建築技術は必要とされません。つまり建設会社による技術力の差で、大きな品質の違いは出にくいのです。

しかし、同じ建設会社のなかでも、工事所長によって、品質や工事の工期に大きな差があります。工事所長の現場マネジメントのちがいによって品質に大きな差が出るのです。これはどの建設会社も同じ傾向があります。建設会社の下請で協力する専門工事会社が、建設会社と契約する工事単価が工事所長毎に違う場合もよくあります。つまり所長毎のマネジメント管理能力のちがいによる、能率の差を下請の会社は注目しているのです。

マンション工事を建設会社に発注する、デベロッパーの中には、建設会社のなかで信頼できる工事所長を指名して、マンションの品質を確保しようとしている会社もあります。

マンションの品質は、入居後のクレームの数を比較してみるとはっきりします。建設会社のちがいではなく、工事所長毎のマネジメントの差が大きく出てきます。

工事現場のマネジメントは非常に難しいものがあります。管理の要素には、品質・工程・原価・安全の4つの項目があります。この項目を全てをバランスよく成立させて、スムーズにマンション工事を進行させることが要求されるのです。

マンション工事の管理をうまくしている工現現場か、下手な工事現場かはどのように見分ければよいのでしょうか?

それは工事現場を外から良く観察することで、比較的簡単にわかります。もちろん品質管理について、工事現場の作業中に見学することが出来れば一番良いいのですが、購入前になかなか見学できる機会はありません。

まず、現場きれいに整理整頓されているかを見てみましょう。マンション工事現場をたくさん見るとよくわかるのですが、工事現場毎に整理整頓の状況が大きく違います。チリひとつ落ちていないようなきれいな工事現場から、資材が乱雑においてあるために通路もないくらい汚い現場まで、さまざまなものがあります。ひとつとして、同じものはありません。工事現場の環境、管理する人間により現場のマネジメントは違っているのです。他にもチェックするポイントはあるのですが、最も分かりやすいチェックポイントが現場の整理整頓の状況を調べることなのです。

工事現場に限らず、整理・整頓・清潔・清掃・躾は、その頭文字をとって5Sと呼ばれ、生産マネジメントの最も大事な基本です。品質管理を直接見ることが出来なくても、5Sの管理状況を見れば、他の管理状況を推測することが出来るのです。

購入を検討されている方が、みんなで協力してデベロッパーに要請して、工事現場の見学ツアーを実施してみてはどうでしょうか。マンションの品質を見極めるために、とても有効な方法であると思います。



nekoinemo at 06:14|PermalinkComments(0)TrackBack(0)住宅購入ノウハウ 

2006年02月26日

住宅の土地の資産価値

先日参加した研究発表で、コンクリートから溶け出す、6価クロムについての研究発表がありました。その結果は、とても興味あるもので、今後注意するべき内容でした。

6価クロムとは、土壌汚染対策法のなかで特定有害物質に指定されている、環境汚染物質で、アレルギーや潰瘍を引き起こし、発がん性の疑いがあるものです。

建設工事で使うセメントや固まる前のコンクリートからは、6価クロムが溶け出します。これは、セメントメーカーや建設会社の一部では、以前から認識されていたのですが、一般には説明されていないと思います。

固まったコンクリートの中には6価クロムが存在するが、固まることで安定して外部に溶け出すことはありません。

しかし、解体したコンクリートからはどうでしょうか。解体したコンクリートは、細かく砕かれます。一部には粉のように細かくなるものもあります。先日聞いたのは、この粉のようなコンクリートから溶け出す6価クロムの量について調査した研究発表でした。

結果は、固まったばかりのコンクリートは問題なく、中性化の進んだコンクリートから溶け出す6価クロムの量が大きく、環境基準値を上回る可能性があるとの報告でした。この事実はこれまでまったく知られていないものです。今後注意をする必要があると思いました。

分かりやすくいうと、建ててから年月が経過した、古いコンクリートは炭酸ガスの影響で、中性化が進みます。つまり、古い建物を解体したときに出るコンクリートからは、6価クロムが溶け出す可能性があるということです。

今後は、老朽化したマンションの建て替えによるコンクリートの破砕が多く出るでしょう。その際は、6価クロムによる土壌汚染が起きる可能性があるのです。

また、既存の建物がある土地も、コンクリートやセメントによる6価クロムの汚染の可能性があります。

住宅の購入の際に、その土地の土壌汚染調査を確認することはとても重要なのです。



nekoinemo at 06:32|PermalinkComments(0)TrackBack(0)住宅購入ノウハウ 

2006年02月24日

新築住宅の購入の際の注意点

新築住宅を購入する際の注意点はさまざまなものがあります。ポイントは購入契約をする前に、充分納得がいくまで、その住宅のチェックをすることです。

分譲マンションはモデルルームを造っていることが多いので、モデルルームに行って、その建物の仕様を確認することは重要です。しかし、注意しなければならないのは、モデルルームでマンションの仕様が全て分かるわけではないことです。モデルルームはマンションを販売するために造られています。つまり購入したくなるような、魅力的な仕様を強調してプレゼンテーションされているのです。逆に言うと、説明しては購入する意欲がなくなるような仕様や環境条件は説明されていません。

実際の仕様とは違うものをプレゼンテーションしては違法ですが、販売者が宣伝したくない仕様や環境を積極的に掲示しなくても違法ではありません。あなたがそのような仕様をモデルルームの販売員に尋ねれば、ちょっとポイントがずれた答えが返ってくるかもしれません。

新築住宅を購入する際には、建設中の現場に出来るだけ多く行くことをお勧めします。モデルルームでは販売期間中は、基本的には掲示物の内容は変わりません。しかし建設中の現場は日々変化していきます。また、周辺を歩くことにより、モデルルームでは得られなかった、さまざまな情報を得ることが出来ます。行く時間によっても街は表情を変えていきます。

周辺の施設や交通の便利さのチェックなども重要ですが、何回も現地の周辺を歩いてみることをお勧めします。周辺を歩いてみると、既に住んでいる住民の人達の生活が、どういうものかが分かってきます。住宅街の道路の状況をよく観察すると、いわゆるその地域の「民度」が分かります。

中央線沿線の、高級なイメージだった地域の交差点の歩道に、投げ捨てられたタバコの吸殻がいっぱい散乱していることがありました。近くに新興住宅地ができて、さまざまな人達が新しくその土地に最近入ってきて、多くの古くからの住民が移動していったようです。現地に行く前に想像していた「民度」よりかなり低く感じました。

高崎線の駅から離れた、古い住宅街の道路はチリひとつ無いほど掃除が行き届いていました。昔は、そこに多くの大企業の社宅があり、その社員の多くの人達が、その付近に引き続き住んでいるようです。周辺に比べて、その地域は住民の人の「民度」がとても高く感じられました。

住宅を購入するということは、周辺の環境を購入するということも言えます。通学している子供がいる方は、転校していく学校の環境も重要なチェックポイントになります。モデルルームの「目くらまし」に迷わされずに、現地を自分の目で観て確かめることが重要だと思います。



nekoinemo at 07:42|PermalinkComments(0)TrackBack(0)住宅購入ノウハウ 

2006年02月23日

住宅の環境−騒音のトラブル−

住宅を購入するということは、その住宅だけではなく、その住宅が建っている周辺の環境まで含めて検討して購入する必要があります。

住宅を購入前には、住宅を建てる土地の地盤についてや生活環境、好ましくない施設が周辺にあるかどうかについて等のチェックをおこなう必要があります。

そのなかで最近感じることは、周辺環境が静かなマンションは、住民同士の騒音に関するトラブルが多いということです。つまり、夜にくつろいでいるときや就寝の際に、上階や隣の住戸の騒音が気になって仕方が無いという苦情が非常に多くなっています。

最近のマンションは住戸内に入ってくる外部騒音を下げるように、窓のサッシュやガラスの遮音性能が高くなっています。そのために住戸内で感じる外部の環境からの騒音(暗騒音)は非常に小さくなりました。当然住戸間の遮音性能も高い仕様の材料が採用されています。内装の仕上げ材料の遮音性能は昔のマンションとは比べ物にならないほど高くなっています。

上下階や左右の住戸からの騒音は、マンションのコンクリートを直接伝わってくる固体電波音と呼ばれるものになります。床のフローリングや二重床、床や壁のコンクリートを厚くして、遮音性能をいくら高くしても、他の住戸からの騒音はゼロには出来ないのです。わずかではあるが、他の住戸からの固体電波音による騒音は聞こえてくることになります。

住宅周辺の環境が静かな環境に立地する最近のマンションは、窓サッシュやガラスの遮音性能の向上でさらに静かな状態になります。シーンとした室内で、コトッとした音が聞こえる。他の住戸からの騒音です。しばらくするとまた音が聞こえる。そんな繰り返しが住民同士の騒音によるトラブルに発展するケースが増えています。

20年以上前に建てられたマンションは、住戸間の遮音性能は、あまり良くありません。しかし、廻りの住戸の音が聞こえるのは当たり前だということで、返って大きな問題にはなりませんでした。マンションの遮音性能が向上したために、今までは周辺の暗騒音に隠れて、気にされなかった住戸間の騒音がクローズアップされたことになります。このような問題は、管理組合で住民の生活態度の改善を呼びかけてもらうしかありません。

マンションの購入を検討する際に、立地が静か過ぎる環境の際、周囲の住戸の音が気になるような方は、充分に事前検討をする必要があるでしょう。

 



nekoinemo at 06:36|PermalinkComments(1)TrackBack(0)住宅購入ノウハウ 

2006年02月22日

住宅の防犯性能とは

日本の住宅の防犯に関する考え方が、この10年で大きく変わってきました。以前は住宅に空き巣泥棒が入ると、新聞沙汰になるほど、住宅の盗難犯罪は少なかったものです。しかし、国際化が進むにつれて、住宅に侵入する窃盗犯罪が急増しています。道具を使って鍵をこじ開けて盗難に入るピッキングや、窓ガラスを割って進入する犯罪が増えてきました。また、住宅を購入する人達にも防犯に関する意識が高まっています。

住宅性能表示制度では、防犯に関する事項として「開口部の侵入防止対策」を性能表示事項として追加することになりました。この運用は今年の4月1日からになる予定です。

犯罪者の手口も巧妙化するにつれて、それに対抗するさまざまな防犯設備が開発されています。玄関ドアの鍵をダブルにする、指紋認証キー、TVモニターつきインターフォン、センサーによる機械警備、WEBカメラによる監視、防犯ガラスなど、さまざまなものがあります。しかし、どのような設備をつけても防犯に決定的な対策になるとはいえません。

先日、新築から10年から5年程度のマンションが並んで建設された物件を見る機会がありました。マンションによってピッキングの被害件数の差が大きく出ていました。古いマンションはオートロックなど無くて、誰でも館内に入ることが出来ます。それにたいして、新しいマンションはオートロックが設置されて、防犯性が考慮されています。

しかし、ピッキングの被害大きいのは、最近立てられた、オートロックが設置された、一見防犯性能の高いマンションに集中していたのです。オートロックの無い、古いマンションは、ほとんどピッキングの被害にあっていません。

なぜでしょうか?

古いマンションは、玄関が廊下に面していて、廊下に立つと、全ての住戸の玄関が見通せます。また、向かいの道路から住戸の玄関が見える状況になっていたのです。それにたいして、新しいマンションの玄関は、プライバシーを尊重して、廊下から玄関の出入りが見えないようになっています。また、道路から玄関の出入りも見ることができません。

つまり、犯罪者の心理からみると、古いマンションの解放された玄関は、ピッキングの際に発見されやすい、と思われたために被害にあわなかったのです。それに対して、新しいマンションは、オートロックはあっても、いったん館内に入ることが出来れば、ピッキングの際に、外部から発見されにくいため、時間に余裕を持って進入することが出来るのです。

新しい防犯とプライバシーを重視したはずのマンションが、古い開放的なマンションより、はるかにピッキングの被害にあっているという、皮肉な結果は、住宅の防犯性能とは何かについての核心をついていると思います。

犯罪者が侵入することをためらう状況にすることが重要なのです。決して防犯設備の性能が優れているから犯罪が防げるわけではないことが分かります。

つまり、住宅を購入する際は、防犯性からみると、玄関などの入り口は開放的な方がよいのです。これは中古マンションを購入する際に、特に重要になるノウハウです。



nekoinemo at 06:03|PermalinkComments(0)TrackBack(0)住宅購入ノウハウ 

2006年02月20日

住宅の土地の資産価値

住宅を購入する際には、土地の資産価値を充分検討してみる必要があります。地域によって差がありますが、都心の場合は、土地価格が住宅全体の価格に占める割合は、マンションで20〜40%、一戸建てでは50%を超える場合もあります。

いままでの不動産コンサルティングや住宅購入ノウハウ本では、土地の評価についてはあまり触れられてきませんでした。手近にある本を見てみると、土地の評価として、立地条件や周辺環境を調査しよう、というのがほとんどです。なかには、地盤の標準貫入試験載荷試験、建物を指示する地盤まで打ち込まれる杭の長さについてチェックしようというもののありましたが、あいまいな記述になっていました。もちろん立地条件や周辺環境は、土地を購入して生活する際に重要な要素です。しかし、大地震の危険性がわかっていいる今は、地震などの、災害にたいして、その土地が安全かどうかを明確に把握して、それも土地の資産価値として考慮して、住宅購入を検討する必要があるのではないでしょうか。

土地の地盤の状況は、地域により、非常に違っています。建物の荷重は、所定の固さ以上の地盤で指示されることになっています。地域によって、その地盤が土地の表面から数メートルにある場合から、50m以上まで無い場合があります。数kmしか離れていない土地の地盤が大きく異なることもあります。

また、軟弱な地盤の場合は、地震の時に、地盤がゆすぶられることにより液状化する危険性があります。そういう土地は、液状化対策として地盤改良をする必要があります。深いところにある支持地盤まで建物を支える杭を造ったり、地盤の液状化対策のために地中に砂による水を抜くサンドパイル等を造る必要があるのです。しかし、これらの工事は非常にコストがかかります。

液状化対策は、比較的大規模なマンションでは実施されている事もありますが、小規模なマンションや戸建て住宅では、あまり実施されていません。住宅購入の際には事前にチェックする必要があります。

また、土地の位置や高さによっては、大量の降雨があった場合は、浸水する可能性がある場所もあります。昨年の台風時期に、マンションの地下駐車場に浸水して、多くの車を廃車にせざるを得なくなったことは、記憶に新しいことです。

また、地震が発生する可能性が高い活断層は、都心でも多く存在します。活断層の位置を把握する必要があると思います。今までは、活断層を意識して土地を評価することはあまりありませんでした。現在購入を検討いる方は、検討している土地の近くに、活断層があるかをチェックすることが重要です。

地盤のデータは、管轄の役所に行くとある程度把握することが出来ます。地盤は、その構成する層や分布を把握することで、太古からの形成されてきたの歴史をたどることも出来ます。そういう検討をすることにより、住宅の建つ土地の相対的な安全性が分かってきます。

活断層との位置関係や、地盤の地質の構成が、その土地の資産価値を決める重要な要素のひとつだと思います。



nekoinemo at 07:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)住宅購入ノウハウ 

2006年02月18日

資産価値のあるマンション

週末になると、新聞広告には多くの新築マンションの広告が入ってきます。多くのマンションの中から購入を検討している方は、何を基準に選択して良いのか迷うと思います。

マンションの選択する方法を書いた本は多く出版されています。チェックリストで項目をチェックしていくと良いマンションを選ぶことが出来るというマニュアル方式の本が多く出版されています。 また、購入相談や内覧会同行サービスをする不動産コンサルティング会社もいます。

去年末に発覚した、姉歯元建築士による構造計算偽装事件で、構造強度が不足し、建て直しをすることになったマンションが多く出ています。このマンションを購入した人達も、同じように本を読んだり、不動産コンサルティング会社に調査を依頼して購入した人も多いと思います。

構造計算を偽造するなどという想定外の事態は、予想していなかったから事前に見抜くことは出来なかった。というのが、確認申請機関の言い訳ですし、おそらく多くの住戸の購入に関与していた、不動産コンサルティング会社の言い訳でもあるでしょう。

しかし、構造強度が不足して取り壊すマンションを購入した人達は、ほとんど資産価値の無い不動産を購入してしまったわけです。

どうすれば、このような事態を防ぐことが出来たのでしょうか。

やはり購入する前に、工事をしている建物の状況チェックする必要があります。もちろん経験や知識の無い一般の方ではチェックして判断することはほとんど不可能でしょう。しかし、現在の確認申請機関や不動産コンサルティング会社の検査担当者のように、役人や設計事務所や不動産会社、職人をしていた人達がマニュアルによってチェックしても分からないのです。

建設技術者の中には、最高の技術者を目指して、日々の努力をして能力を向上させてきた技術者がいます。技術者のなかでも、優れた技術者とそうでないものは、はっきりと別れています。優れた技術者であれば、おそらく、姉歯物件の工事状況を見れば問題点が分かったと思います。

高度な経験と知識がある技術者ならば、マニュアルだけに頼らず、今までの自分の経験から、通常の構造設計に比べて、姉歯物件は柱や鉄筋の太さや本数が異常に少ないのが分かったのではないでしょうか。しかし、そのような判断は、現在の不動産コンサルティング会社の検査員の資質では難しいのです。

今後は、資産価値のある住宅を購入するためには、コンサルティングサービスが、さらに重要になっていくでしょう。そのためにも、さまざまな分野で高度な知識と経験を持った優れた技術者がコンサルティングをおこなう必要があると思っています。

 



nekoinemo at 06:37|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2006年02月17日

木造住宅購入のポイント

姉歯元建築士による構造計算偽造事件は、鉄筋コンクリート造の建物の構造を偽装したものでした。構造計算を偽造した物件の判明は日本各地に広がっていきそうです。

では、木造住宅は大丈夫なのでしょうか。

鉄筋コンクリート造のマンションなど比較的規模の大きい建物は、建築基準法などで、構造計算の義務付けや、品質管理の基準が決まっています。そういう基準という縛りがあるから、偽造という違法行為が出てきたのです。ところが、2階建て以下の木造住宅は、壁量の簡易判定をすれば、構造計算は必要ありません。つまり、意図的に構造部分をコストダウンしようとすれば、構造計算を偽造するなどという手続きを踏む必要もないのです。また、品質管理の記録を残す必要もあまりありません。管理レベルが非常に低いものしか要求されていないのです。

もちろん、住宅保証制度や建設住宅性能評価を取得する住宅は、第三者機関の検査があるので、チェックを受けることになります。品質管理も必要な書類をそろえる必要があります。

したがって、木造住宅を購入する際は、住宅保証制度や建設住宅性能評価を取得した建物を検討することをお勧めします。

しかし、木造住宅で品質管理のチェックが抜け落ちている盲点があります。それは、基礎の品質管理です。

一般に、木造住宅の場合は、基礎は本体の建築とは別に、基礎屋と呼ばれる基礎専門業者が造ります。基礎は鉄筋コンクリート造で造られていますが、管理はほとんどが基礎屋さんまかせになっています。木造住宅の管理者は木造部分の構造や納まりは詳しいのですが、鉄筋コンクリート造の管理に関しては、あまり知識がありません。

コンクリートの強度等を計画するコンクリート配合計画書という書類があります。コンクリートの性能を左右する重要なものですが、木造住宅の工事では、ほとんどチェックすることはありません。ほとんどが基礎屋さんまかせになっています。ところがその基礎屋さん自体が職人さんの集まりなので、基本的な知識が欠落しているのです。

建築工事ではコンクリートの品質を検査する抜き取り検査が義務付けられます。50㎥毎にコンクリートの品質検査と強度確認の試験体が抜き取られます。しかし、木造住宅の基礎は、1棟のコンクリートの量は検査の義務が生じる50㎥以上になることはほとんどありません。

ここに盲点があります。

つまりコンクリートの品質管理がされないまま木造住宅の基礎は造られているのです。

もちろんコンクリートは、JIS規格認定を受けた生コン工場から納入されているので、その工場自体の品質管理により品質は保証されています。

しかし、そこに姉歯元建築士による構造計算偽造事件と同じように、違法なコストダウンを狙うものが存在したらどうなるのでしょうか。コンクリートを受け入れる側に品質管理はほとんど無い状態です。

木造住宅の基礎の管理は、今まで説明してきたような理由で、大きな盲点になっています。木造住宅の購入を検討されている方は、基礎の品質管理がどのようにされているかを確認することが重要だと思います。



nekoinemo at 05:56|PermalinkComments(0)TrackBack(0)住宅購入ノウハウ 

2006年02月15日

住宅の資産価値

住宅を購入する際に、購入するかどうかを決める一番のポイントはなんでしょうか。以前おこなわれた国土交通省の調査によると、住宅の価格です。住宅の品質や耐久性能、耐震性能等は下位のほうでした。興味深いことに、住宅のコストを最重要視する割合は都市部ほど高い傾向があることです。

つまり都市部になるほど土地の値段が高くなります。従って住宅の値段も高くなり増す。住宅を購入する人にとっては、購入可能な価格の住宅を探すことが最も関心事になるのは理解できます。

たとえば、30代前半の住宅を購入することを検討している人は、その住宅に永久に住み続けるというイメージを抱いているのではないかと思います。マイホームに夢を抱いて購入する際は、その住宅を買うことのみがクローズアップされて、将来転売することなど検討する人は少ないかもしれません。

しかし、購入後時間が過ぎていくにつれ、人生にはいろんな出来事が起きます。経済事情、家族構成、周辺環境の変化などにより、住宅を購入した当時の状況とは大きく変わっていきます。最近の例としては、姉歯元建築士による構造計算偽造事件があります。永住しようとして買ったマンションが、取り壊されることになった人もいます。

もちろん購入した住宅で一生暮らし続ける人もいるでしょう。しかし、住宅を転売する確率があるからには、住宅購入時に転売できるような資産価値のある住宅を選ぶべきではないのでしょうか。

資産価値のある住宅とは、住宅が設計されて生産するまでの品質が証明されること、生活に使われてからは、適正に維持管理されていることが証明されることが重要でしょう。そのためには建設住宅性能評価と既存住宅性能評価を取得することを薦めます。住宅性能評価を受けることにより第三者機関が、その住宅の構造性能や耐火性能、耐久性能等を証明してくれることになります。

特に、2階建て以下の木造住宅は、建築基準法の適用が甘くなっており、簡易な壁量の検討をおこなえば、構造計算の必要もありません。極端な場合は、確認申請を提出しただけで、完了検査を受けずに登記して販売されるものもあります。建設住宅性能評価を受けた住宅は、少なくともそんなことは無い、と証明をすることが出来ます。

建設住宅性能評価は新築工事完了までの証明ですが、住宅に住んだ後も定期的に既存住宅性能評価を取得することで、適正な維持管理をされた住宅かどうかを証明することが出来ます。今後の中古住宅の取引の際に、既存住宅性能評価の取得が、資産価値を上げる重要な条件になっていくと思います。

 

 



nekoinemo at 07:08|PermalinkComments(1)TrackBack(0)