2006年03月

2006年03月22日

マンションの土壌汚染リスク その2

土壌汚染に関する私の経験談です。関係者へ配慮する必要があるので、具体的な内容はかけません。

平成の初め頃に、ある地下鉄の沿線で、大規模なマンション工事の現場を駅から見る機会がありました。掘削中の土の色はとても赤い色をしていて異様な感じを受けました。たまたま、その工事関係者に知人がいたので、後日その工事の土壌汚染対策について聞きました。その土地は工場跡地であり、土壌からの有害物質が建物内に浸透しないような対策を施してあるとのことでした。しかし、建物まわりの土壌浄化はしていません。汚染された土壌はそのままなのです。

多くの棟を造る、大規模なマンション工事でしたが、15年以前の当時は土壌汚染対策法も存在せず、今に比べて土壌浄化に関しての意識もあまり高くはありませんでした。

アスベスト問題についても同じことが言えますが、土壌汚染についても、その当時は適切と思われていた対策が現在では大きな問題になる可能性があります。中古マンションの資産価値を大きく左右する要素です。問題のありそうな地域の中古マンション購入の際には充分に調査をしましょう。



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2006年03月21日

マンションの土壌汚染リスク

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サッシュの加工工場を取り壊し、マンションの工事が始まりました。しかし、すぐに新築工事が始まらずに、写真の看板のような土壌入れ替え工事が始まりました。土壌入れ替え工事とは、この土地は土壌汚染されていたので、その対策として汚染された土壌を処分して、汚染されていない土壌と入れ替えると言うことです。つまり土壌汚染されていた土地だったのです。

このマンションの地域は昔は工場が多くあった場所です。取り壊されたサッシュ加工工場は特定有害物質はあまり扱いませんが、それ以前の工場で扱っていた物質で土壌が汚染されていたのでしょう。

こうした土壌汚染対策は2003年に制定された土壌汚染対策法に基づいて実施されています。土地の所有者は、工場などに使用していた土地が特定有害物質で汚染されていた場合、その後住宅や公園などのような不特定多数の人が立ち入る用途に変える際には土壌浄化対策をおこなうように義務付けた法律です。

したがって、2003年以降に開発されたマンションは、写真のケースのように土壌汚染対策を実施する必要があります。しかし、問題は2003年の土壌汚染対策法以前に開発されたマンションです。土壌汚染された土地にそのまま立てられている可能性があるのです。

当然経営理念のしっかりしたデベロッパーは土壌汚染対策法以前も汚染土壌対策を実施してきました。しかし、土壌汚染対策には大きな金額がかかります。デベロッパーによっては事業収支を考えて実施されないケースもあったかもしれません。また、10年以上前は、土壌汚染の危険性の認識が薄かったので、対策がされていないケースが多くあるのではないかと思われます。

土壌汚染された土地のマンションは、住民の健康に問題が生じる可能性があります。また、土壌汚染された土地の対策費用が非常に多くかかることから、マンションの資産価値が下がることが予想されます。

土地の用途が時代と共に変わり、現在は住宅街になっていても、以前は工場地帯だったところは要注意です。現在中古マンションの購入を検討されている方は、そのマンションが建っている土地の過去の履歴を調査して、そこで土壌汚染の原因のある工場等が操業していたかを確認する必要があります。



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2006年03月19日

マンションの内覧会と工事工程 その3

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3月12日に紹介したマンションは今日は日曜日にもかかわらず、大勢の職人さんが仕事をしていました。エントランスや外構でまだかなりの工事が残っていそうです。先週は内覧会をしていたのですが、今週末までに内覧会の指摘項目を直して再内覧会を開くのは、時間が足らず難しかったようです。

内覧会の指摘事項の手直し工事もおこなっていると思いますが、それ以上に、建物を完成させるための工事がまだ10日程度かかりそうな状況でした。建物の引渡し間際に、バタバタと工事をすることになると、職人さんも含めて浮き足立った精神状態になります。現場の人達の頑張りを期待したいところです。

マンションの工事の状況がこの現場のような場合は、手直し工事の品質や完了の確認もおろそかになりがちです。再内覧会で指摘事項の手直しを確認する購入者の方たちは、充分注意して確認をする必要があるでしょう。



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2006年03月18日

中古マンションの資産価値 その3

中古マンションの購入を検討する際に、建物の検査済書をチェックすると、その建物の資産価値が良く分かります。建物は使用を開始する前に検査を受けて合格する必要があります。以前の使用前検査は所轄の役所が行っていましたが、最近では民間の確認機関でも使用前検査をおこなっています。

姉歯元建築士による構造計算偽造事件で、確認申請の審査のやり方について議論されていますが、使用前検査についても検討すべきでしょう。役所や民間確認機関によっては、あまり詳しく検査をせずに検査済書を発行する場合も見受けられます。

しかし、建物の建設中の品質管理が明確に分かる書類があるのです。それは「建築工事施工結果報告書」と言う書類です。建物の工事にかかる前に「建築工事施工計画等の報告」という書類を提出します。これは建物を建設する際の品質管理について詳細に報告するものです。それに基づいて建設工事をした結果の報告が「建築工事施工結果報告書」なのです。

東京都では特に管理が厳しく、工事中の建物の品質試験で欠陥が発生すると、第三者検査機関は施工会社を経由しないで、直接東京都に欠陥の発生を報告します。建設会社は、この欠陥発生原因と是正対策を東京都に報告する義務があります。欠陥の原因と対策についての内容はそのまま「建築工事施工結果報告書」に記載されることになります。この制度は非常に厳密に運用されているので、品質管理の欠陥発生状況が書類に明確に記載されることになります。

建築工事施工結果報告書には、昔から建設会社の品質管理の正直な結果報告が記載されているのです。したがって、建物の工事中の欠陥の管理状況を確認することで、その建物の品質管理の状況を確認することができます。

中古マンションの購入を検討されている方は、管理組合に頼んで、建物の検査済書の中にある、建築工事施工結果報告書をチェックしてみましょう。

 



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2006年03月16日

中古マンションの資産価値 その2

中古マンションの購入の際に、その建物の耐震性能がどうなのかということは、とても気になるポイントです。しかし、中古マンションで確認申請書の構造計算書が保管されている建物はほとんどありません

確認申請書類の中の構造計算書が、管理組合に引き渡されるようになったのは最近のことです。したがって中古マンションの耐震性能を確認するためには、設計図のなかの構造図を基に構造計算を再計算する必要があります。しかし、古い建物の構造計算を再計算することは、新築の構造計算より手間がかかるので大きな費用が必要なので、実施している管理組合はほとんど無いでしょう。

簡易な構造診断として、購入を検討しているマンションのガス遮断弁の作動状況を確認しましょう。ガス会社のガス遮断弁には地振動計測機能がついています。つまり小型の地震感知装置なのです。

もちろん精度はバラツキがあるので建物全体のガス遮断弁の作動状況を確認する必要があります。先日東京では震度5強の地震がありました。その際のガス遮断弁の作動状況を確認すると、そのマンションの地震時の揺れがどうであったかを推測することができます。ガス遮断弁の作動状況を比較すると、マンション毎に違いが出てくるのです。中古マンションの購入を検討しているのであれば、地震の際のガス遮断弁の作動件数を管理人さんに聞いてみましょう。大きく揺れてほとんどのガス遮断弁が作動したと言う物件であれば、再検討をお勧めします。

もちろん建物の揺れ方を知ることでその耐震強度が全て分かるわけではありません。しかし、建物が揺れやすさが分かると耐震性能評価の参考になると思います。

 



nekoinemo at 06:33|PermalinkComments(0)TrackBack(0)中古住宅の買い方 

2006年03月15日

中古マンションの資産価値

建設されてから40年近く経つマンションを見る機会がありました。結論から言うと、私の今までの既成概念を覆すような良い管理状況のマンションでした。

このマンションが設計されたのは、昭和40年代の半ばです。したがって現在の建築基準法の耐震設計の2世代前の旧旧耐震とでも言うべき構造設計基準で造られています。

床スラブの厚さは13cm、住戸境の壁の厚さは12cmと現在の仕様のほぼ半分の厚さです。したがって、古いマンションの共通の弱点ですが、住戸間の遮音性能は良くありません。隣近所の生活音が聞こえそうです。これが一番の弱点でしょうか。したがって、音に関して神経質な人にはお勧めできません。

しかし、このマンションは管理の状況が非常に良いのです。定期的に劣化した部分について計画的に補修工事がおこなわれています。古いマンションは、最近のマンションに比べて、手摺等に鉄を使っています。鉄は錆びやすく、放置しておくと腐食してすぐ取り替えなければならなくなります。このマンションは鉄部を短い期間で再塗装していて、とても良好な状況でした。給排水の配管の更新や、エレベーターも新しいものに交換されています。マンションの規模が大きくて、住戸数が60戸以上あり、積み立て修繕金が積み立てしやすいことも条件的に良かったのでしょう。

建物にでるひび割れ(クラック)も築年数を考えると少なくて、特にメインフレームの、柱梁のクラックはほとんどありませんでした。建物を造った人達が、一生懸命丁寧に作ったことが想像されました。

先日の震度5強の地震時に、このマンションでガス遮断弁が作動した住戸は、数戸だったとのことでした。住戸のガス遮断弁の作動状況を調べると、地震時の建物の振動速度を推定することができます。つまり、ガス遮断弁が作動すると言うことは、揺れやすい建物なのです。この建物は、先日の地震で、新築の建物に比べても同等以下の揺れだったことが推測されます。

もちろんこのマンションは、耐震診断をすれば強度不足を指摘されるでしょう。しかし、床や壁の厚さが薄いことで、建物全体の総重量が軽くなり、良いバランスの構造になっていると推測されます。

管理状況が良いマンションと言うことは、マンション住民が建物を大事に考えていると言うことです。そういう意識を持つことでマンションの修繕計画もうまく実施されているのでしょう。また、住民が落ち着いた生活をしているとも考えることができます。中古の資産価値のあるマンションは、そういう条件が全体でバランスされている建物だというなのです。このマンションは中古で売りに出すとすぐ成約するということでした。つまり資産価値があるのです。

マンションは管理計画により資産価値が大きく違ってくるのです。そのためには管理計画、とくに長期修繕計画が重要であると感じました。古いマンションでも管理状況が良いマンションは、資産価値があると思います。中古マンションの購入の際は、建物の劣化状況と長期修繕計画、あとは建物の設計図書を確認をすることが重要です。これは管理組合に申し込めば情報を開示してもらえるはずです。ぜひ確認してみましょう。



nekoinemo at 06:39|PermalinkComments(0)TrackBack(0)中古住宅の買い方 

2006年03月09日

札幌の構造計算偽造事件

姉歯元建築士以外の構造計算偽造事件が札幌でも発覚しました。今回の一連の事件は、構造計算偽造のような建設工事についての不正がほかにも多くあることを暗示しています。技術者が金銭的な収入に目がくらんで、安易な金儲けの道に踏み込んでいる例が他にも多く出てくるかもしれません。

日本の技術者の倫理(エシックス)が崩壊し始めているということでしょうか。

最近建設部門以外でも、技術者の倫理観の崩壊に関するいやなうわさを聞いています。韓国や中国のハイテク企業に、日本のハイテク企業に勤めている社員や、退職したばかりのOBが高額な報酬と引き換えに、日本の技術を売り渡しているというのです。

近年の韓国や中国のハイテク技術の進歩は、もちろん自国の技術者の努力もあるのでしょうが、金銭に目がくらんで、産業スパイまがいに技術を売り渡す日本の技術者が指導をしていることも大きな要因であるとささやかれています。

一説には、月に数日程度の技術指導をするだけで、億単位の年収を得ている人もいるそうです。

高い収入を得るのが勝ち組だ、というような拝金主義が日本にいつの間にかはびこっています。しかし、たとえ法的な処罰を免れても、不正を働いた後の人生は楽しく過ごせるものでしょうか。

もう一度、自分自身の技術者の倫理を見直して、技術者への信頼を取り戻すような仕事をしていかなければならないと思っています。



nekoinemo at 12:45|PermalinkComments(0)TrackBack(0)姉歯元建築士による構造計算偽造事件 

2006年03月07日

不動産情報の開示の必要性

姉歯元建築士による構造計算偽造事件は、建物の安全性について社会に大きな不安を与えました。不動産会社の提供している住宅は、本当に安全なのだろうか?いや、安全性だけではなく、不動産に関してのさまざまな問題点を隠しているのではないか、という不信感が購入者に大きく広がりつつあります。

以前書いたように、不動産会社は、住宅を販売するための、良い情報は積極的に公開します。たとえばマンションのキッチンなどは、モデルルームで実物が展示されているだけではなく、詳しい機能までが強調されていたりします。

しかし、住宅の生産現場に関する情報はほとんど公開していません。住宅販売に都合が悪くなる可能性がある情報は開示しないのです。しかし、この開示されていない情報が、住宅の購入を検討している人々には、最も知る必要がある情報なのです。

建物の品質をどうやって確保しているのか。住宅の原価はどうなっているのか。建物の工事工程は順調に進んでいるのか。建設に当たって周辺の環境に影響を与えて、悪化させてはいないのか。

このような情報は、不動産会社の購入者に知らせると都合が悪いという判断で開示されていません。しかし、今回の姉歯元建築士による構造計算偽造事件による影響をきっかけに、社会のニーズとして不動産会社が、今まで隠蔽してきた情報を開示する必要が出てくると思います。

今までも、住宅を建設する際にWEBカメラで住宅の造っている状況を住宅注文者に24時間公開したり、工事上の打合せ内容をWEB掲示板で公開する活動をする会社がありました。しかし、住宅の価格がどれくらい安いか問う判断が優先して、情報を積極的に開示する会社への購入者の評価は、それを優先して購入の判断材料にするものであったとはいえません。

今後の住宅を選択する上で、情報をどれだけ透明に開示しているかを評価して購入することは、今まで以上に重要になってくると思います。また、不動産会社にとっても他社との差別化という点で、情報の開示に積極的に取り組むことを期待しています。



nekoinemo at 06:05|PermalinkComments(0)TrackBack(0)デベロッパー 

2006年03月05日

中古マンションの購入とリフォーム その2

マンションの共用部は時間とともに劣化していきます。時に紫外線や温度変化により外部の屋上や屋根、外壁、外部階段が劣化していきます。どのようなマンションでも例外なく劣化します。劣化した部分を定期的に修繕していく必要があります。この長期修繕計画は管理組合により、計画立案されることになります。

分かりやすくいうと、共用部の定期的なリフォームを、住民が組織した、管理組合が計画しているのです。

マンションは購入者が入居した後は、入居者が組織する管理組合により管理運営されます。通常はデベロッパーの子会社の管理会社が運営を代行しています。マンションの共用部の長期修繕計画を立案することは、専門知識が必要なので、管理会社がおこないます。

中古マンションを購入する際は、検討しているマンションの管理組合の長期修繕計画を確認しましょう。

長期修繕計画は、共用部のリフォームの将来長期にわたる計画なのです。長期修繕計画をチェックする上で注意する点は、修繕内容と修繕積立金の額です。

建物の共用部を効率的にリフォームするためには、劣化が分かった時点でできるだけ早く修理すると修理費が安く済みます。劣化した部分を放置して一度に修理するより、短い期間で小さな修理を繰り返す方が安い金額で建物を維持することができるのです。共用部のリフォームにかかるトータルコストを安くするためには、綿密な計画が必要なのです。

管理組合では、将来どのくらい修理費がかかるかを予想して、算出した修繕積立金を住民が積み立てます。長期修繕計画がいい加減だと、予算をオーバーして、追加で修繕費用を払わなければならない場合があります。

小規模なマンションは、住民の長期修繕計画の費用負担が大きくなる傾向があります。個人負担が少なくても、比較的修繕計画の予算が無理なく立てられるのは、目安として60戸以上あるマンションだといわれています。マンションの規模も購入の際の注意点として確認すると良いでしょう。



nekoinemo at 07:13|PermalinkComments(0)TrackBack(0)住宅購入ノウハウ 

2006年03月04日

中古マンションの購入とリフォーム

新築住宅を購入すると、いままでは誰も住んでいなかった環境で生活を開始することになります。それから新しい住環境を創りあげていく必要があります。隣人がどういう人なのかも分かりません。新しい環境になじむまでのトラブルもしばしば発生します。

それに対して、中古マンションは既に生活の場としてのコミュニティが出来上がっているので、新築マンションでは分かりにくい、購入前に生活環境を調査することができます。同じマンションで生活する人達の顔が見えているのは、安心感があります。

新築マンションは、購入直後の時点で、中古販売価格が新築時から20%程度下がることが良く知られています。つまり、中古というこだわりさえなければ、新築住宅より安く買うことができるのです。

中古マンションを安く購入して、住宅設備や部屋の間仕切りを自分の好みに合わせてリフォームするという選択は今後増えてくると思います。

しかし、中古マンションの購入とリフォーム会社の選択は、注意点が非常に多くあります。チェックについては、多くの専門知識が必要になるので、購入に当たっては、専門のコンサルタントに依頼することがお勧めです。

中古マンションの購入で最も注意すべき点は、建物の建築を許可する、建築確認申請日が1981年6月1日より後にあるか、前にあるかを確認することです。建築基準法の耐震基準の大改正を適用した新耐震基準による建物か、そうでないかは資産価値に大きな影響があります。新耐震基準の建物は確認申請交付の日付が1981年6月1日以降のものです。阪神淡路大地震で新耐震基準の建物に大きな被害が出なかったことはよく知られています。それに対して、旧耐震基準の建物には大きな被害が出ているのです。つまり、1981年6月1日は日本の建物の耐震性能が大きく変わった日付なのです。

おそらく大丈夫ですよ、などのあいまいな言葉を信用してはいけません。管理組合が保管している、確認申請書を必ず確認しましょう。確認申請書自体が紛失している建物もよくあります。その際、建物自体の履歴が確認できないということは、資産価値は低くなると考えざるを得ません。



nekoinemo at 06:35|PermalinkComments(1)TrackBack(0)住宅購入ノウハウ