御内裏さまが教えてくれた。
奴は人間など存在していない太古、
南極大陸の近海でクジラと意思疎通し、大いに満足して去った。
クジラを、この惑星で最も知的な生命体として認識したようだ。
そして数千万年を経て、再びクジラの存在を確認する為だけに立ち寄った。
現在もクジラが多く存在していたので意思疎通だけをして去った。
しかし初めて見る人間など眼中にも無く、その文明にも科学技術にも興味も示さない。
クジラにだけ数秒の短い呼び掛けをして、クジラが短く応答するだけ。
その数秒間で意思疎通を確認して去った。
それが数年前のクジラが増えていた時期で良かった。
以前よりも激減していたのならば、奴はその原因を追及した事だろう。
奴が立ち寄った時には、我々は音も出さず身を隠し潜んだと。