モトクロスや武道では、限界状況での紙一重の回避能力、
咄嗟の判断能力が重要で、見誤ると大ダメージを被る。
その経験も無く、極限まで高めた経験もスキルも持たない者が、
レース紛いの間合いで公道を走る事で交通事故を起こすのだろう。
自分も若い頃には公道で二輪ドリフトに挑み、起伏のある道路では高速でジャンプし、
高速着地での衝撃にスリルを感じ、発進時の直角ウイリー走行、
加速時の高速ウイリーを行なっていた時期もあった。
しかし、運良く生き延びる事が出来たのは、事故を起こす前に無意味さに気付き、
それらの技量はレースのみに使うと決めたからだろう。
四輪ダートトラックコースでの初乗りで、予想外のタイムを出した事で周りは驚いたが、
モトクロスの過酷さ、過激さに比べれば転倒の危険の低い四輪で、
しかも、バトルのない単独走行のタイムアタックなどプレッシャーも無いから当然と思った。
モトクロスでは大ジャンプ中にピースサインを出したり、ステップから足を離したりの
パフォーマンスがあたりまえだった。
モトクロスの為に握力も腕力も相当鍛え、四輪の丸いハンドルなど片手で充分。
過去、日本の四輪レース界を圧巻した日産の星野氏、マツダの片山氏、
日本初のF-1チーム創設者、小島氏も、モトクロス現役時代は敵無しと言われていた。

自分は公道では余裕を持った運転を心掛ける。
ちょっとした油断、慢心で交通事故を起こせば自らの人生も終わるし、
被害者が死亡しても終わると強く認識している。
つまり、レースよりもリスクが高いと認識するからである。
レースは交差点も無く一方通行であり、最高レベルのプロテクターを身に纏い、
四輪車の場合はクラッシュ時のライフスペースの確保、消火器の設置もある。
平然と携帯やスマホを見ながら運転する者は、いずれ事故を起こす罠に捕まる。
それらをチラ見した瞬間、前走車が停止、対向車が車線をはみ出る、
直前を歩行者、自転車、二輪車、自動車が横切る、
赤信号、踏切の点滅を見落として侵入する等のトラップが待ち構える。
前方不注意も同じ事であり、常に周りの動きを予測、事前察知が必要だ。
高齢者が引き起こす交通事故も、油断と慢心が原因だろう。
若い頃のイメージのまま、運動能力、反射スピードが大幅に低下している自覚が無い。
自らの能力の衰退を認識してないし、思考速度も激遅な現実にも気付かない。
なのに車の流れの間隙をついて無理に飛び出す、曲がろうとする。
距離感と、迫る相手車両のスピードを予測できないのだ。
自分が目撃した交通事故は、全て距離とスピードの目測を見誤った結果だ。
これらが起因する交通事故は減らないだろう。
自らを自己診断出来ない者達が、AIによる完全自動運転車に乗らない限り。