tantosha
実務研修後期では、受講生が持ってきた
ケースを題材にサービス担当者会議ロールプレイをする。
目的は、サービス担当者会議開催手法の習得だ。
わたし的には。ケアマネジメントの醍醐味のひとつは
サービス担当者会議だと思っている。
というか、この名称が気に食わない。
いかにもサービス担当者のための会議に見える。
これは利用者のものだ。ケアカンファレンスがいい。
じゅあ、カンファレンスってなあに?と利用者に聞かれそう・・・
それは置いといて。
サービス担当者会議をロールプレイするにあたり
ケースに応じて役割を決定する。
ケース報告した受講生はもちろんケアマネジャー。
利用者、家族、デイサービス、ヘルパー、医師、民生委員など
後一名は書記で、会議の内容を記載していく。

あるグループは“認知症でサービスを拒否している独居”のケースを選択
このケースは、家族が遠方に住み、月1回程度しか訪問出来ない。
火の不始末もあり、食事は不規則、入浴もしていない。
家族は施設入所を希望しているが、本人は自宅で今まで通り住みたい。

新人が持つようなケースではないな、という印象。
私が管理者であれば、これは支援困難ケース部類として
ベテランのケアマネジャーに担当させる、か
プリセプターでベテランを付かせる。

このロールプレイの前に、このケースについて
事例検討をグループ内でしている。
その上でのロールプレイだから、ある程度
グループメンバーは事例の内容は知っている。
だから、配役に徹していける。
 面白かった。気づきがいいから、ずばり核心をついてくる。

ケアマネジャーがテキスト通り、プランの説明に入ると
家族はつかさず「私たちは施設に入れたいんだ」と切り込む。
ケアマネジャーが再度本人に行こうを確認する。
「家で住みたい」・・・後から利用者になった受講生に聞いた感想なのだが
認知症の方は、こういう会議が開催されても理解が出来ず
とにかく「家で住みたい」ということだけ心配して言う、と。
  在宅に住む利用者の心理をよく理解している、と感動。

それを聞いた家族は、苦い顔をしながらもまた入所を勧める。
ケアマネジャーは、在宅生活をするにあたり何が心配か焦点化する。
“火の不始末だ”と言う。偏食はあるが年齢も年齢だからあまりこだわらない。
入浴は、少しくらい入らなくても死なない。・・・うんうん。上手い!!
一番は火の不始末だということにケアマネジャーは絞った。

そこに話を切り替える力量。
火を使う場面を考えながら、みんなで知恵を出し合う。
デイサービスやヘルパー、民生委員で役割を出し合う。
そういう過程の中で、家族にも役割をスライドさせていく。
月1回しかこれないが、じゃあ電話することは出来るから
どこまで火の不始末に役だつか分からないがやってみよう、と言う。

  いい方向に進む、この展開に鳥肌が立ったわたし。
  後からの感想で「みんなが在宅生活を応援しているから
  わたしも何かしなければならない気になった」と。
  それがサービス担当者会議の醍醐味なのだ。

  ケアマネジャーが一人で施設入所を希望している家族と向き合っても
  ケアマネジャーが辛くなるだけだ。
  家族から「家事になったら責任を持ってくれるのか」と
  詰め寄られたら一貫の終わりだから。
  こういうサービス担当者会議で、在宅生活を支援する同意を
  得られたら、みんなで決定したことだから
  ケアマネジャー一人で責任をかぶる必要はなくなる。

みんなの気持ちには、認知症だからサービスは利用しないかも知れない
とちゃんと理解している。でもやってみようかと家族と同じ気持ちを持つ。
みんなが頑張るから頑張れる。
そして、家族が来月来る時に、またサービス担当者会議開催とした。
ひと月だから、期間としても頑張れる。
「長い間ボケながら何とか生活していたから、ひと月様子をみようか」
と家族になりきった受講生が答える・・・心でニンマリのわたし。

サービス担当者会議は、その醍醐味を知ると
何も怖いものがない。反対にこれほど役立つものはないと知る。
このサービス担当者会議でどれほど一回で解決されていくか。
時間の節約にもなる。
そういうことが、このロールプレイで体験できた
この受講生たちに感動。