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先日書いた、猫カフェの歴史の件。
突っ込み指摘ありがとうございます。
だいたいまとまったので、以下載せておきます。

 「それは違う。実際はこうだ」
 「これも大事な出来事じゃね?」

というのがありましたら遠慮なくどうぞ。
完成度があがるのは大歓迎です。

改正動物愛護法の件は不勉強なので、なにかまとめページがあると教えて頂けると助かります。猫カフェ的には深夜展示規制の件の方が重要っぽいので、こちらを追加しておきました。
そういや来年6月に深夜展示規制の経過措置が切れるんですよね。環境省さんがちゃんと動いてくれなかったら、このページを海外メディアに流しまくったら面白いことになるかな。

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■1998年 世界初の猫カフェ【猫花園】が台湾:台北郊外で開業。
「他の店とは一味違ったコーヒーショップを作りたい」と考えた店主が、当時飼っていた5匹の子猫を、お店に連れてきたことが「猫花園」の始まりです。その後も、友人や動物病院から、捨て猫をもらっては連れて帰り、気がつけば、猫の数は10匹以上に増えていました。-旅々台北 [猫花園]-
http://megalodon.jp/2013-1106-1104-52/www.tabitabi-taipei.com/html/data/10240.html


■2004年03月 日本初の猫カフェ【猫の時間】が大阪府天満で開業。
ペット美容室【ドオリイズ】が、店外から猫を眺める人が多いことから作ったのがはじまり。台湾猫カフェとは異なり、時間料金制を採用。また、飲食機能を簡素化し、カフェ機能より猫を眺めたり遊んだりする機能を重視するという【日式猫カフェ(台湾では日本式を日式と書く)】の基礎を作った。
関西テレビの近所に開業したという事もあり、関西メディアで取り上げられものの、全国メディアでは取り上げられなかった。


■2005年06月 関東初の猫カフェ【ねこのみせ】が東京都町田に開業。
全国メディアで取り上げられる契機となったのが、この店。全国メディアが集まる首都圏に出店したため、猫カフェの全国メディア紹介がはじまる。
台湾の猫カフェ【猫花園】を来訪したオーナーが、日本の保健所でも営業許可を貰える猫カフェを模索して作った。【猫の時間】とは無縁の発想で作られたものの、時間料金制や飲食機能の簡素化など基本的な方向性は同じ【日式猫カフェ】となった。
なお、台湾式猫カフェは時間料金制を採らなかったため採算が悪化したが、時間料金制を採らず、最低○○円以上の注文が必要という最低料金制を作る方向で対処した。日本と台湾の発想の違いが出ているのかもしれない。


■2006年10月 初のブリーダー直営猫カフェ【RIEN】が東京都等々力に開業。
猫の繁殖育成が専門であるブリーダーが、下流業態にあたる猫カフェに進出した第一号。本業である猫の販売を補完できる業態として猫カフェは親和性は高そうに見えるが、ブリーダー直営猫カフェはさほど増加していない。
全くの別業態であるブリーダーと猫カフェの兼業は、大変なのかもしれない。


■2007年02月 初のフランチャイズタイプの猫カフェ【猫のまほう】が愛知県名古屋で開業。
従来の猫カフェはコアな猫好きを対象に作られた、いわばマニア向けの店。これに対し、「猫にちょっとだけ興味がある」レベルの一般客を対象としたのが、この店。「猫マニアがたむろってそうな雰囲気」を排除し、カップルが映画館などにデートに行く感覚で入れる店を志向した。
料金も、【カフェ】という意識に縛られた従来猫カフェが1時間500円~600円程度にしていたものを、比較対照を映画館などと位置づけた事で客単価1500円以上を狙える業態に押し上げた。
素早く多店舗展開を図るためフランチャイズ制を採用。積極的な広告宣伝を行った結果、首都圏を中心に最盛期は5店舗を抱えるに至る。
しかし、猫の扱いを巡ってスタッフやフランチャイズオーナーと対立。スタッフの離脱、在籍猫の相次ぐ死亡、フランチャイズ契約に関する問題から離脱するオーナーが出るなどトラブルが続き、2012年に廃業した。


■2007年03月 東京都吉祥寺で【きゃりこ】開業。
【猫のまほう】が一般層向けに広告宣伝を行ったものの、猫カフェブーム到来に最も効果的だったのがこの店の開業と宣伝。メディア取材の多い地域:吉祥寺という立地もあり、多数のメディアが取り上げ、猫カフェブームに繋がった。


■2007年05月 初の里親募集型保護猫カフェ【猫カフェ】が沖縄県伊佐で開業。
捨て猫や野良猫、殺処分予定の猫を保護し、里親を探すのが主目的という異色の猫カフェ。捨て猫を迎え入れた猫カフェはそれまでにもあったが、それを主目的とした店はここが初。
ただ、全国メディアの集まる首都圏での開業ではなかったため、里親募集型保護猫カフェがメジャーになるのは2010年以降の【NPO法人リトルキャッツ関係】の動きを待たなければならない。
140猫を殺処分から救った後、店主都合により2012年廃業。店と共に保護猫活動は【猫まるカフェokinawa】が引き継いだ。


■2007年07月 初のペットショップ直営猫カフェ【キャットハウス・豊八】が開業。
ペットショップでは犬猫をケージから出して触らせたりするが、それを常時実施すれば猫カフェに近い形態となる。従って、大手ペットショップなどが猫カフェに参入するケースがこのあと散発的に出てくる。しかし、あまり長続きしない事が多い。
2013年に廃業したが、その内情を元店員が告発。悪質動物取扱業者の実態を示しているが、内容は悪質ブリーダーや悪質ペットショップと恐ろしく似通っている。

報道の自由と知る権利メディア: 「猫カフェ元従業員の告白」猫カフェ猫ブリーダー150匹の猫たち - 東大阪
http://megalodon.jp/2013-1104-1719-24/keiliru1.blogspot.jp/2012/12/blog-post.html
※閲覧注意:残酷な写真があります。


■2007年秋 【ねこ鍋】がブームに。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm772924?ref=search_key_video
ニコニコ動画の投稿をNHKが取り上げたのを契機に多数のメディアが紹介。DVDや書籍も出版され、ブームとなった。折しも猫カフェも同じような流れでブームが来ており、相乗効果で猫カフェは最高3時間待ち程度のお客さんが殺到した。


■2008年春 愛知県名古屋【猫カフェ なーごなーご】の【たわしねこ】がブームに。
【ねこ鍋】同様、動画サイトへの投稿からブームになった。この頃、猫関係の書籍やDVD発売が相次ぎ、動画サイトとSNSを活用した業態として猫カフェの認知度も全国レベルで向上した。


■2008年03月 食事メニューに力を入れた猫カフェ【neko cafe keurig 大名店】が福岡県大名に開業。
衛生面と猫の健康管理(猫によるつまみ食い)の問題から、日本の猫カフェで食事メニューを出す所は無かったが、それに挑戦したのがこの店。台湾式猫カフェと似ている。以後、食事メニューを出す店が少しずつ増えていく。
また、この店は里親募集型保護猫カフェとしての機能も持ち、毎月5~10猫ずつ里子に出している。この影響からか、九州は里親募集型保護猫カフェが非常に多い。


■2008年03月 台湾初の日式猫カフェ【元気猫主題楽園】が開業。
カフェ機能を重視した台湾式と異なり、猫を愛でる機能を重視した日式(日本式)猫カフェが台湾に逆上陸。客層も雰囲気も台湾式猫カフェと異なるところを見ると、日式と台湾式は純喫茶とスターバックス程度には違う存在なのかもしれない。


■2008年05月 東京都秋葉原に【Greedy Cats】(一ヶ月後に閉店。のち【にゃんころ】として再開)が開業。
【猫のまほう】と同系統の、一般客を強く意識した猫カフェ。1時間あたりの料金は1600円と高額なものの、立地の良さと宣伝戦略で大繁盛した。
しかし、ここも同様に猫の扱いや管理体制が問題となり、2010年の廃業時は在籍猫を行き先を巡って良からぬ噂が流れた。有名猫カフェの廃業はこの店が初めてで、【猫カフェの猫は廃業したらどうするのか】という点が広く問題視されはじめた点は大きい。これに対する公式規制は動物園と同じく無い(努力目標レベル)。


■2008年08月 初のネットカフェ内猫カフェ【猫ふれあいCafe POPEYE】がOPEN。
猫カフェと同じ時間料金制のネットカフェ。システム的には親和性がいいものの、猫はスタッフの細やかなケアを必要とするので、人件費をかけないネットカフェとは相性に疑問符が付く。しかし初期投資の少なさと集客力を求めて進出する複合カフェ・テーマパークは増えている。


■2010年03月 NPO法人:犬猫保護団体【リトルキャッツ】と提携した里親募集型猫カフェ【Hako bu neco 甲府昭和店】が山梨県甲府で開業。
基本的に動物愛護団体と猫カフェは折り合いが悪い。ボランティアが商売を嫌う風潮が強かったためである。この風向きが変わったのが【リトルキャッツ】の活動で、複数の猫カフェとパートナー関係を構築。首都圏を中心に里親募集活動をする猫カフェが増加した。
提携猫カフェは首都圏が多く、全国メディアが積極的に里親募集型猫カフェを取り上げる事になった。


■2012年05月 欧米初の猫カフェ【Cafe Neko】がオーストリア:ウィーンにて開業。
台湾・日本・韓国とアジア地域にとどまっていた猫カフェが、ヨーロッパでも開業。欧米でも話題となる。以後、ロシア、フランスでも猫カフェができる事になる。
なお、ヨーロッパは動物愛護や衛生面でハードルの高い。この店は店主がウィーン市と3年にわたって衛生面で交渉し、猫は全て動物保護施設から譲り受けている。
欧米では猫カフェの本場として日本が紹介され、首都圏を中心に欧米人の来客が増加する事となった。


■2012年06月 環境省省令により、深夜(20時以降)の犬猫展示禁止が決定→変更。
猫カフェが規制対象となった初の例。
元々は「ペットショップで狭いケージに閉じ込められたまま、深夜も眩しい照明に照らされて猫が可哀想」という事で出来た省令だったが、対象が何故か販売業ではなく展示業にした事で猫カフェも対象となった。
猫カフェは犬猫販売業にとって需要を侵食する存在であり、動物愛護団体にとっても猫を商売の道具にする悪質業態であるという認識が強い。双方が強大な発言力を有する規制審議の場では、このような事が起きても不思議ではない。

猫カフェ営業時間規制に関しての意見とペット販売業者の圧力?:みにちゃんねる - ブロマガ
http://megalodon.jp/2013-1106-1105-18/ch.nicovideo.jp/minilla/blomaga/ar299337

しかし猫カフェはペットショップと異なり、猫が嫌なら移動する自由がある。また、深夜はむしろ猫が活発化するため、省令の趣旨にむしろ反する。更には、省令が憲法上の権利である営業の自由を侵害している。
これを受けて数店の猫カフェが環境省に問い合わせしたものの、ほぼ門前払い。政治家経由で陳情して初めて交渉可能となった。結果として【猫カフェは2年の規制延長措置】を受けたものの、単なる先送りに過ぎない。

ネコキャバではない。【ねこのみせ】展示時間規制に対する主張みたいなの:まとめ。
http://nya-n.jp/mt/blog/2012/02/post-334.html

なお、類似のケースとして、【医薬品のネット販売】問題がある。
厚生労働省が医薬品ネット販売を省令で禁止し、それを違法だとしてネット販売業者が告訴。これも既存のドラッグストアがネット販売を脅威として厚生労働省に働きかけたという、似たような構図。結果はネット販売業者の最高裁勝訴で終わった。


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■猫カフェ発祥の地は台湾。
■台湾式と日本式の猫カフェは、かなり異なる。
■日本では、地方で何か面白い事やってもブームになりづらい。
■日本の悪質業者のやる事は、猫カフェもペットショップもブリーダーも同じ。
■日本のお役所がやる事は、厚生労働省も環境省も同じ。
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