2012年02月14日

お散歩>久留里線 (2) これから変わるぞ/タブレット。

 久留里線の続き。タブレット

 タブレットは、鉄道において衝突事故を避けるために使われている(使われていた)もので、通行手形として使う特定の形状の金属板のことをさします。簡単にいうと、「ある区間にはその区間専用の形状をしたタブレットを持つ列車しか進入することができない」というルールを作ることで、ひとつの管理区間(閉塞区間といいます)にはひとつの列車しか入れないようにして、衝突事故を避けようというもの。方式の名前としては「タブレット閉塞」となります。
 しばしば輪っかのようなものを「タブレット」と呼びますけれど、あれは正しくは「タブレットホルダー」といい、あのでっぱった部分に通行手形となる金属板が格納されています。タブレットに類似するものとして「スタフ」「通票」と呼ばれるものがあります。

 タブレットは、わりと古い技術であり、現在ではすたれつつありますが、久留里線では2012年1月現在、まだそのタブレットが使われていました。で、管理区間(閉塞区間)の入口では駅員が列車にタブレットを渡し、出口ではタブレットを回収する、という作業が必ず行われます。その作業が「タブレット交換」で、タブレットによる閉塞が行われている区間でのみ見ることができる独特の風物詩となっていました。
 ところが、久留里線のこのタブレット閉塞がついにいよいよ廃止され、最近の方式に改められることになったらしい。以前に久留里線に来たときにもいちおうタブレット交換あたりは撮っていましたが、まあ今回もいちおう念頭に置いてはおくことに。

 まずは横田駅でのタブレット関連。
 

s3p75517 - 2012/01/03 10:32
JR東日本 - 久留里線 - 横田駅
駅舎のホーム側出入口に貼ってあったタブレット確認のステッカー。これはタブレットの出納と受け渡しを行う駅員に向けたものでしょう。
s3p75586 - 2012/01/03 10:39
JR東日本 - 久留里線 - 横田駅
下りホームの上総亀山側先端にあるタブレット確認の札。これは渡されたタブレットを持って管理区間に進入する運転士向けのものでしょう。
s3p75604 - 2012/01/03 10:41
JR東日本 - 久留里線 - 横田駅
タブレットマシン。管理区間の両端の駅にあって、その間にはひとつだけしかタブレットを出さないように管理する機械です。管理区間内の交換駅(つまり両側が別の管理区間)の場合には、2台のタブレットマシンが置かれることになります。
s3p75508 - 2012/01/03 10:30
JR東日本 - 久留里線 - 横田駅
「列車発着時には発券できません」の注意書き。タブレットの交換に人手を取られてしまうからでしょう。
 
 横田駅におけるタブレットの交換。上3枚は2004年訪問時のもの。
 
dsc12866 - 2004/09/24 14:58
JR東日本 - 久留里線 - 横田駅
タブレットの交換。上り線側ホームにて。
dsc12478 - 2004/09/19 14:05
JR東日本 - 久留里線 - 横田駅
構内踏切。上り列車から受け取ったタブレットを下り列車に届ける。
dsc12479 - 2004/09/19 14:05
JR東日本 - 久留里線 - 横田駅
タブレットの交換。下り線側ホームにて。
s3p76815 - 2012/01/03 17:45
JR東日本 - 久留里線 - 横田駅
下り列車側。タブレットの交換。
 
 続きまして久留里駅。2012年現在、久留里線では横田駅と久留里駅の2つの駅でしか列車交換は行われませんので、タブレットの交換が行われるのもこの2駅だけということになります。
 
s3p76166 - 2012/01/03 13:05
JR東日本 - 久留里線 - 久留里駅
こちらにもタブレット確認のステッカーが貼られていました。これは駅舎のもので、駅員向けでしょう
 
 2004年訪問時の写真。
 
dsc12613 - 2004/09/19 16:27
JR東日本 - 久留里線 - 久留里駅
交換する列車・上総亀山側から。停車位置は、構内踏切をはさんで対角線型。こうすれば構内踏切のそばに両列車の運転席がきますから、タブレットの交換がやりやすいといった事情があるのでしょう。もっとも、その構内踏切と、駅舎内にあるタブレットマシンとの距離は、けっこうあるのですが。
列車は、左側がパンダ顔時代のキハ35系、右がキハ38系。
s3p76401 - 2012/01/03 14:17
JR東日本 - 久留里線 - 久留里駅
入線した木更津行きのキハ38の2連(キハ38-1001+キハ38-4)とタブレットを取りに行く駅長。
 
 で、今回の写真。
 
s3p76407 - 2012/01/03 14:20
JR東日本 - 久留里線 - 久留里駅
タブレットを手に下り列車を待つ駅長。
s3p76416 - 2012/01/03 14:20
JR東日本 - 久留里線 - 久留里駅
タブレットの交換。
s3p76424 - 2012/01/03 14:21
JR東日本 - 久留里線 - 久留里駅
タブレットを手に駅舎に戻る駅長。
s3p76442 - 2012/01/03 14:22
JR東日本 - 久留里線 - 久留里駅
タブレットの交換。
 
 いやあなんと申しましょうか(=^_^;=)。
 下から2枚目で写真を撮ってるにーちゃんなんて、もう駅員にぶつかりそうっていうかキスでもするつもりかみたいに肉薄して写真を撮ってまして、ここが歌舞伎町だったらおまえいまごろ殴られているぞとか思ったんですが、帰ってきて調べたらタブレットの廃止って3月中旬のことで、もうずいぶん時期が迫ってきていたのねえ。すでに葬式鉄が出没する時期になっていた、ということなのでしょう。それに気づかずにのほほんと撮影にいってるうちらもたいがいのものだが。

 写真のセオリーのひとつに「被写体に肉薄して撮れ」てのがあったりはするのですが、それってばあくまでも「セオリーのひとつ」にすぎないわけで。おれなんか、動物番組のディレクターで一人立ちをしたということもあって、「近寄らずに撮るのも大事」みたいな感覚もあってね。ていうか、野性動物なんて近寄れないし(逃げられてしまう or 襲われてしまう、といった事情があるわけです)、基本的には写真とか映像とかって「距離を置いて撮るもの」だという感覚があります。距離を詰めるのは詰めても大丈夫なだけの手続きを取ってからから、ってことですね。相手に圧迫感を抱かせかねないくらいに近寄って撮っていいのは政治家の写真やら犯罪写真やらくらいのときだけだろうと思う。

 そいや、夕刻になって横田駅で列車交換を待っていたら、駅員に声をかけられたんですね。「運転士に向けてストロボは焚かないでくださいね」という注意でした。逆に言えば、傍若無人に運転士に向けてストロボを焚くようなやつが続出しているんだろうなあってことで。

 というわけで、なんかちょっとこう、今回のタブレットがらみは、しょーじきあんまし後味が良くなかったなぁ、とか思ったのでございます。



この記事へのトラックバックURL

http://trackback.blogsys.jp/livedoor/nekosuki600/51932134
 
-- Livedoor's --