ぐらいんどこあせーるすまん

Sleep, Money, Food, and Extreme Music. かわいいテロライザー。

一部読書メーターに書いた感想の転載。



『バイオレンスアクション』(1) 浅井蓮次 原作:沢田新
ゆるふわバイオレンスアクション漫画。ここまで不穏な暴力的表現を(主にセリフで)用いていても、全く嫌な感じが残らないゆるふわさ。前向きなケイの姿に周りも読者も惹き寄せられて和んでしまう。何が目的でどうしてこうなったかはまだ先だと思うけど、いいキャラしてる。本当にツボで、こんなタイトルでこんな内容なのに最強の癒し系なのです。先生の話もいいけど個人的にはみちたかくんの話がグッときたかな。グッとくるって、心がこれだとガッツポーズする感じ。最後の話の慈悲に溢れた感じとか、厳しくしない雰囲気がいい。でも日常回が一番不穏という。こういうのが読みたかったんだよと言いたい気持ち。ちょっと元気をもらいました。やさしさに溢れた裏社会バイオレンスもの。しかしセリフのないコマの使い方が上手くて独特の"間"になってて読みやすい。表情も上手い。これは続きにも期待。本当にいい。


『バイオレンスアクション』(2) 浅井蓮次 原作:沢田新
ゆるふわバイオレンスアクション漫画第二巻。長編収録で、ここからが本編といった感じ。だりあのキャラはケイとどっちが常識人かよくわかんないけどお互いのバランスを取り合ってていい感じ、カッコいいし素晴らしい。強さの秘訣はまだわからないけどカタルシスがしっかりあって、結果はやっぱりほっこりさせるバランス。希望の持ち方が明るいというか優しい。後半は本気なのかギャグなのかわかんない人たちで埋め尽くされる戦闘態勢へ。敵もヘンだな!「おえー」と「い~」がお気に入り。あとやはり"間"が上手い。無言のコマとセリフのあるコマの時間間隔というか、それが上手い。とりあえず凄まじく面白いし、やはりゆるくふわっとした感覚が素晴らしいです。






『からかい上手の高木さん』(1) 山本宗一郎
とにかくツボ。「好きそう」とオススメされたのですが、とにかく本当にやられた~という感じ。中学生ってこういうことでドキドキするよなぁとか、こういうくだらないこと意地張るよなぁとか、上手いです。男子より女子の方が大人で上手なのもこの時期だよなぁ。第一話ですでにやられっぱなしでうまく言葉にできないのですが。プールの話とが特に、こっちまでドキドキする。思わずニヤケてしまうところもあるのですが、これって女性読者からはどう映るのかも気になります。絵もいい、中学生の感じが出てる。本当に心をつかまれました、素晴らしい!






『六道の悪女たち』(1) 中村勇志
ヒロイン全員悪女の触れ込みのラブコメスケバン漫画。主人公は冴えない男ですが、考え方が王道少年漫画。キャラもいいし、なにより第一話で「この絵柄でラブコメ?」みたいな感じだったのが第二話で早くも「かわいい!」になったところが良いです。ラブコメというよりは熱いスクールカーストバトル漫画みたいな感じも。チャンピオン発チャンピオン的作者によるチャンピオン読者のための漫画!みたいな感じで始まった気がするのですが、だんだんと多くにアピールできるような傑作に仕上がっていく感じが素晴らしかった漫画。続きに期待が高まります。


『六道の悪女たち』(2) 中村勇志
正統派悪女ラブコメ少年漫画、幼田編。チャンピオンの系譜の勢いと熱さと濃さを武器にして王道の少年漫画をやってのけるスタイルを推し進めた内容。幼田さんとの決着のつけ方は、嫌な方向に行かず、前向きでカッコよくダサい、そこがいい。帰り道のシーンは王道だけどグッとくる。幼田さんのキャラもいい。観察に励む不良たちもこのマンガの雰囲気をよく表しています。あと本当にリズムが上手い。しかし最強の人を味方につけたまま進むってこの先どうなるのでしょう、術の効果だけなので敵になる展開もけっこうありそうですが。


『六道の悪女たち』(3) 中村勇志
悪女ラブコメ王道少年漫画、白バイ警官悪女編。2巻からさらに話のテンポ感が上手くなっていて読んでいて本当にスムーズに感じる。ページをめくったときの掴みが凄く巧い。今回の話はだいぶ話が本格化している気がする。今回のはそんなに悪女という感じではなさそうだけど、悪いことしてれば六道には惹かれるのかな?六道・課長・大佐のトリオも(特に大佐が)いいキャラだなぁ。なんだかんだ言って青春満喫してていい。しかしアツい、これぞ少年漫画です。


『六道の悪女たち』(4) 中村勇志
もう六道は度胸付いてるというより付きすぎだよなって。バイク編完結ですが、よくこう上手くまとめるし読みやすく流れていくなぁ。葵の最後のアレはジーンとくる。大佐がだんだんとこういうのに慣れてってるのが面白い。ファミレスのシーンのちょっとしたカタルシスもいい。そして鬼島連合編突入と思わせてこの展開。さらにそういうキャラも出てくるか!そういえば考えてなかった。椿が一番いいキャラというか可愛い気が。


『六道の悪女たち』(5) 中村勇志
雷乃がかわいすぎるし、なんか(今まで以上に)いけない感じがあるのに照れてしまう六道の気持ちが感じられます。どぎまぎと赤面してるし。でも風乃もまともにかわいいキャラだったり。口悪いし、胸触るのくだりはスピード感とかわいさ凶暴さのマッチが絶妙で笑った。椰子谷さんもセクシー系かわいいで攻めてますね。そして進展があるけど、普通に乱奈さん負けなさそうな気がする。乱奈さん打ち解けてないし、これ術なかったらどうなんのという気も。椰子谷さんとか雷乃さんの件がどうなるのかも気になるけど。





スプラトゥーンにハマっています。一日にそれほどやるのではないのですが。ポケモンもやってる途中でしたね。まぁなんていうかガチな方向にはあまりのめり込めない性格なので、というかゼルダクリアしてないですね…。という感じ。



GOATWHORE / Vengeful Ascension(Metal Blade Records)
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ニューオーリンズのブラックメタルバンドの7th。Sammy Pierre Duet(ACID BATH)が率いるバンドでヴォーカルはSOILENT GREENのL. Ben Falgoust II。スラッジ通過後の粘着性とデスメタルにも通じる重さを特徴としたブラックメタルをやっていましたが、前作はブラックスラッシュ的な側面もある内容でした。AGIGAILなんかのメタルパンク~ブラックスラッシュ的音使いのフックのあるリフを取り入れるようになっていたわけです。今作は高音域よりも低音域を蠢くブラックスラッシュ路線。北欧ブラックメタルの"寒さ"は薄く、南部的な泥濘ヘヴィサウンドが目立ちます。デス/ブラックメタル~スラッシュメタル的な速度で演奏されるスラッジメタルのような印象。駆け抜ける爽快感よりも引きずるような重さが前に出ています。それでも曲のバリエーションはやはり豊か。速い曲でもブラスト基調のものから、おそらくこれが今までの作品の中で一番多くなっているものだと感じますが、スラッシュ的な2ビートが主に。スロー~ミドルが多く、全編そういった感じの曲もあります。勿論メタルパンク的な音の曲も。しかし最後の曲は凄いカタルシスですね。懐の広さがうかがえます。2枚組デジブックヴァージョンはカヴァー曲やライブ音源入り。


DYING FETUS / Wrong One to Fuck With (Relapse Records)
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メリーランド州のニュースクールデスメタルバンドの5年ぶり8th。今更このバンドが作風を変えないだろうと思っていたところ、ロゴが昔のロゴに戻っています。そういうわけで確かに1stあたりの突拍子のなさが戻ってきているようにも感じますが、よく考えると最近のもこういう路線だよなという気も。スウィープやタッピングを交えたテクニカルリフは勿論満載で、1曲目の冒頭から披露されています。それに加えてミドルテンポのモッチュリフも冴えている感じ。このシンプルな感じをテクニカルフレーズで装飾するのが本当に上手い。飽きさせないようにできています。3曲目あたりの激展開テンポチェンジも本気が垣間見えます。よく考えるとここ数作含め、3rd~4thあたりのある程度セオリーに沿っている曲調は減っていますね。次の展開が予測できない且つ前のリフに戻らない感じが強いです。今作はベースの音量が大きめで埋もれすぎていない気も。ヴォーカルのリズムもやはり良い。今までの作品が好きな向きには絶対的にオススメ。ハードコアファンやテクニカルデスファン等、意外と幅広い層に受け入れられるサウンドです。


TANKARD / One Foot in the Grave(Nuclear Blast)
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ドイツ産ベテランスラッシュメタルにして"Big 4"のバンドの17枚目。軽快で明るいスラッシュメタルを持ち味にしたバンドで、KREATORやDESTRUCTIONなどに比べてあまり評価されてない気もしていたのですが、段々と評価が上がっている模様。35年スラッシュメタルをやり通すということだけでも凄いことです。歌詞はビールに関するものが多く、そういうユーモラスなところが憎めないバンド。今回のメンバー写真も気が抜けきっています。しかしそれに対して今作は歌詞や音に若干のシリアスさが加えられています。数作前の速すぎない路線など、スラッシュメタルでありながら微妙に味を変えて飽きさせないバンドでしたが、今作は(北欧的な)ダークな空気が含まれております。特にタイトルトラック当たりからの流れ。叙情的なギターメロディを忍び込ませてメロディックでダークな雰囲気を出しています。このような装飾が今回は目立ち、明るい雰囲気が持ち味のこのバンドですが意外にもその方向性は成功している気が。「おっ」と思わせる個所が多く、やや一本調子な内容に味をつけています。あと今作は3連のドラムパターンが多いです、だからどうってことはないのですが。今までのを知っているからこそなのかもしれませんが、今作は面白いと感じました。


CODE ORANGE / Forever(Roadrunner Records)
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ニュースクール/ビートダウンハードコアバンドのこの名義では2nd。様々な音楽性をクロスオーバーしており、振り幅が凄まじいです。基本はビートダウンのリフとリズムなのですが、随所に全く違う要素をチラつかせています。カオティック通過後のリフ、インダストリアル要素、電子音楽要素などお節操なく(と思わせるほど)行き来。モッシュを誘発するビートダウン系の要素が(いい意味で)蔑ろにされてしまうほど。だからこそノれるパートのカタルシスもありますし、そこでまた挿入される実験パートも活きるという感じです。歌ものナンバーの唐突さも納得させてしまいます。それでいて迫力が全く損なわれていないのは凄い。何も考えずに聴けるけど考え込むこともできる内容です。肉厚な筋肉系ナンバーとエモーショナルな要素とインダストリアル/エレクトロニカ要素の融合。ビートダウンの可能性を感じました。これを機に過去作も買ってみようと思った次第。ライブの映像を見るとドラムヴォーカルなのですね、そういう見た目も個性的な気がします。


MUTOID MAN / War Moans(Sargent House)
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CAVE INのStephen BrodskyとCONVERGEのBen Kollerが在籍するバンドの3rd。スラッジとカオティック通過後のハードコアメタルサウンド。CONVERGE+HIGH ON FIRE+BARONESSといった趣の音使いが素晴らしい。どこにも属さない感じが魅力的です。音の歪み方がそこら辺りの雰囲気を纏っていて、ハードコア寄りメタルファンには受け入れやすいはず。多彩な音を使い分けるリフだけでも素晴らしいのですが、その上で基本的に爆走しているのがノりやすいです。疾走というよりは爆走ですかね。重く引きずるようなパートも多いですが、速いパートのカッチリしすぎない感じがラフで生々しくて良いです。そして微妙に脱力もしているようなメロディックな歌唱が特徴的。このヴォーカルのおかげで"怒っている"ようなハードコア感を薄めていて聴き疲れしない使用になっている気が。Danzigとはちょっと違う気もしますが、そういう連想もさせるどこか哀愁のあるこの歌だけでかなり惹きつけられるものがあります。実はこの作品で初めて聴いたバンドなのですが、想像以上に素晴らしく、これも過去作を買ってみようと思いました。Marty Friedmanが参加、絶賛しております。現代の主流ハードコアメタルの要素を全部掛け合わせたかのような素晴らしい出来。



2017年6月のおすすめ

2017年8月のおすすめ



一部Filmarksに書いたものより。

『ドクター・ストレンジ』(Doctor Strange)
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)14作目(フェイズ3の二作目)。
『アベンジャーズ』シリーズを追うのが大変という方もいらっしゃるでしょうが、これは新たな入り口としても見ることができるのではないかと思われます。それ以前の映画をチェックする必要はなし、しかしこれまで追ってきたファンに新たな扉を感じさせる作品です。これを機にMCUを追ってみてはいかがでしょうか。 とにかく予告編での凄まじい映像効果に惹かれたのですが、これは映画館で見るべき映画だとも思いました。もはやどうやって撮っているのか解析不可能な領域まで達していて恐るべき技術です。視覚効果としてこれだけ(足場がグルングルン動いてるだけで)カタルシスがあるのは素晴らしい。話的には単純明快なのですが、そこにトリッキーな仕掛けを置く感覚が絶妙で、これまでのMCU作品にはなかった風を吹かせています。今までになかった新たな要素などもあり、これからこのシリーズがどう進化していくのか楽しみになりますね。ユーモアを交えつつ「そうくるか!」と唸りました。今回のヴィラン、立ち位置的に相当強力なものであるので今後の展開にちょっと期待しています。
これからの盛り上がりのためにも、リアルタイムで追うという贅沢を味わってほしいがために”新たな入り口”として多くの人に見てもらいたいです。



『モアナと伝説の海』(Moana)
ディズニー制作のアニメ映画。『アナと雪の女王』『ベイマックス』『ズートピア』等、素晴らしい作品が大変多い中期待が高まりました。
予告編を見ると「南国を舞台にした成長物語なのかな」という印象でしたが、とんでもない、凄まじく気持ちの良い冒険譚でした。むしろあの予告編はどういう意図なのかどうやって作れたのかと思うほど。ミュージカル風に進んで行くのはディズニーならではですが、アクションが素晴らしい上にやはりユーモアも溢れていてとても心地よいです。ハラハラさせるシーンも多く、手に汗握る場面も。よく海版『マッドマックス』だ、と言われていますが(それって『ウォーターワールド』では?)、実際に『マッドマックス 怒りのデスロード』に影響を受けているそうで、そこも驚きです。個人的には『ロード・オブ・ザ・リング』を思い起こしました。それほどの冒険物語。ギャグも過度に潔癖になり過ぎずなツボを押さえたものでディズニーらしいとも。キャラクターの魅力は流石。吹き替えの演技も素晴らしいです。どこか勇気をくれるような、そして迫力のある映画でした。



キングコング:髑髏島の巨神』(Kong: Skull Islan)
未知の島でサバイバル、というと個人的にピンポイントすぎる印象で『ウルトラセブン』の「空間X脱出」を思い出すのですが、そんな感じでした。余計なことはやらずにさっさと島に突入するあたりの流れの良さ。気持ちいいぐらいのキングコングの強さなど前半だけでも魅力的シーン多数。この暗くなりすぎずに前向きに(風刺込みで)進んで行く感じは往年の日本の特撮の雰囲気を感じます。謎の生物がいる中でのサバイバルなどを通してだんだんとキャラが立って行くのは王道且つ良い感じ。サミュエル・L・ジャクソンの行動もやはり王道で、押さえるところをすべて押さえてるのが素晴らしいです。後半の手に汗握る展開は流石で、バトルシーンの描写の仕方もツボを突いています。単純なエンターテイメントとして素晴らしい作品ですし、カタルシスもあって爽快な見ごたえです。しかしアレにはもう「!??」ってなりましたよね…。時代が現代ではないのがまたニクい。



『ワイルド・スピード ICE BREAK』(The Fate of the Furious/Fast 8)
『Fast & Furious』シリーズの8作目。3部作の一作目となっています。主要キャストの3番目にジェイソン・ステイサムが出てくるの凄いですね。
予告編で結構衝撃な展開になるのが予測され、これまでと違った雰囲気になるだろうなと思いましたが、やはり若干雰囲気が今までと違ってきています。ドミニク・トレットが敵に、というストーリーですが、やはりどうしてそうなったかが気になるところ。予告編では隠してますがこれはまた。結構重い雰囲気が漂っていて、「これ、本当にいいのかな」と思ったりも。ギャグはあるけど不安感が残ってる感じ。しかし相変わらずカーアクションは限度を知らない凄まじい映像。戦車、飛行機、ダイブ、ドローンからどうするんだと思ったら”雨”とか潜水艦とか…。さすがにこれ以上ヤバい映像は作れないのでは?と思ってしまいますが、きっと撮れるのでしょう。もはやレースの映画だったことを忘れる勢いです。そしてジェイソン・ステイサム演じるデッカード・ショウが仲間として登場というのが目玉でしたがこれが巧い。それは納得の内容で設定の組み込み方が巧い。ホブズとの凸凹コンビ感もいい感じです。もうステイサム爆裂という感じ。後半のとあるシーンから一気に暗い雰囲気を勢いで振り払う感じでやはりこうでなくちゃなと思いました。「おおお~!」となります。ただ一点、やはりブライアンはいいキャラだったんだなと。トンデモ車映像を見たいなら是非。ただし、この映画は最初の作品から順に見ていくことで「おお!」って感動があるので、1から見るのを個人的にオススメします。



『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(Guardians of the Galaxy Vol. 2)
MCU15作目(フェイズ3、3作目)、MARVEL原作コミックの映画。GotG第二弾。個人的には『ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー:Vol.2』と呼びたいです(シビルウォーも『キャプテンアメリカ:シビルウォー』と呼んでいます)。
これもアイアンマンと同一の世界なの?とびっくりするぐらい毛色の違う作品ですが、それこそコミックの世界観の広さを物語っていますね。原色を大々的に使った色使いは時代錯誤感を感じるかもしれませんが、それを恐れずにあえてやるところも面白い。今作は前作を見たのなら極上のエンターテイメント作品になっていて、前作より数段パワーアップ。キャラクターが個性ある作品はやはり楽しい、それを最大限に活かしています。今作も壮大ですが、ちょっとしたバカバカしさでシリアスな空気を重く感じさせないところは本当に上手い。ゲームセンターみたいなアレは時代錯誤感とうまく合っていますし、感動させるところはちゃんと感動させるところもグッときます。このシリーズだけでももっと見たいと思わせてくれます。アベンジャーズとの絡みも期待できますし、この調子でいけばギャラクタスとか出したりできるのでは…!?音楽の使い方も上手い。懐かしい感じを出してて親しみもわきやすいです。ギャグのテンポと畳みかけもいい。グルートのキャラもいいし(しかも声優がヴィン・ディーゼル)、ヨンドゥの強さが個人的にカッコ良すぎでした。ドラックスのキャラ立ちとかヤバいですね。
しかしまぁよくこれだけのクオリティを毎回出してきますね。今回はエンドロールが情報量多すぎで特盛に感じました。



『美女と野獣』(Beauty and The Beast)
ディズニー名作『美女と野獣』の実写版でエマ・ワトソンがベル役ということで、ちょっと綺麗すぎやしないかなと思ったけど、行動の感じと演技が非常に合っている気がしてこれでいいのだと確認できました。原作から大幅に変えるところはなく、『スノーホワイト』や『マレフィセント』を見た流れからすると意外と新鮮に思えます。元の話を知っていたら退屈かと言われるとそうでもなく、あの名曲たちが蘇るところなんかは嬉しくて楽しめます。あまり変えない、というのは逆に冒険なのではないでしょうか。もちろん新たな楽曲などはありますが。誠実な作品でした。
ガストンがイケメンすぎて気になりましたが、『ワイルドスピード』シリーズのオーウェン・ショウの人なんですね。



『LOGAN ローガン』(Logan)
X-MENシリーズのウルヴァリンシリーズ最終章、ヒュー・ジャックマン主演はこれで最後とのこと。
全体を覆うなにかを諦めたような哀愁のある雰囲気は『ウルヴァリンSAMURAI』のそれよりもさらに増幅されています。"疲れている"という演技が素晴らしく、寂しさも強く感じさせる演出と相まってある意味ショッキングともいえる感じです。後半に行くにつれてそれが強くなっていき、感情移入をしてしまうのです。ローラはかわいく強いということである意味『キックアス』のヒットガールを思わせたり全然そうでもなかったり。この子にこの内容見せて大丈夫なのでしょうか(容赦なく攻撃されるところはよくやるなと思いました)。プロフェッサーの描写もかなりファンにとっては寂しい部分もあると思います。激しいアクションやCGなどに頼らない上で、映画に没頭させる力が本当に強い。そして、「わかってるよね」という押しの強さ。熱心なファンほど少し放心状態になるとおもいます。そういうのも巧い。

今回は読書メーターに書いた感想の転載です。
ネタバレが含まれる感想はその部分を白字で書いています(反転して読んでください)。



『スメラギドレッサーズ』(1) 松本豊
変身魔法少女モノ。なんですが、男子の視線を浴びたりしながら「着替え」ないと変身できないという話。お色気ゲス系変身バトルギャグみたいな漫画なんですが、この絵でお色気ってあまり効果ないような…。と思ったらだんだんとシリアスな雰囲気を漂わせて来るあたりは凄くいいです。特に最後の着替えの見開きのシーン、脳がしびれるほど鳥肌が立ちます。ここでこのセリフは凄い。てらす子って名前のセンスとか、カメラのやりとりの重い空気とか光るものがあります。基本どうしようもないギャグだったりするんですが底知れぬ熱いものを秘めています。


『スメラギドレッサーズ』(2) 松本豊
痛快になっていく第二巻。1巻で第一部完といった感じでしたが、ここからは新キャラも登場。そしてこれがまたいいポジションのキャラ。まだゲス要素は残ってますが、後半はバトル漫画としての才能が開花していくのが垣間見えてすばらしい。特にラストの着替え、なるほど!そういうことまで計算されていたのか!と、読み合いなども増えてきて本格的にアツくなってまいります。ギャグ要素より変身少女もの少年漫画に。この巻が出た当時はちょうど3巻の最後の話のあたりで、その話がこの巻の伏線とリンクするので一部で騒がれてました。


『スメラギドレッサーズ』(3) 松本豊
本格的に面白くなってきてもう初期のゲス路線の面影が見当たらないです。ワールドコースターのかなでのくだりは上手い。というかグッとくるなぁ。ゆりかご編ですが、ここでゲス山がちょうどいい箸休め的な存在になったというか。だんだんと重たい空気に包まれてます。ストーリー漫画としても慣れてきたような。どうしようもなさそうな絶望感が凄い中、ラストのあれで「!!!」ってなるの、本当に鳥肌が立ちます。「裸同士」ってセリフもここへきてこうきたか!と。観覧車のシーン、2016年ベスト漫画シーン賞に輝くといってもいいぐらいです。


『スメラギドレッサーズ』(4) 松本豊
最高潮に達したところでの最終巻。悔やまれます。最後まで折れないかなでがカッコよすぎますね。30話の冒頭、泣きそうになります。ここであの絵はずるい!無表情なのがまたいい演出してます。その後の展開も怒涛。あの読み合いは圧倒されます。そして最高に面白いところからの打ち切り。本当に本当に残念でなりません。輝けるものを手放してしまった感じです。チャンピオンの少年漫画としての感覚が懐かしいような感じで大好きでした。ここまで魅入らせる漫画、どうにかして続編が出るように期待し続けます。そう望んでいる人も周りに多いのです。




『うしおととら』(1) 藤田和日郎
第一話の流れがまず凄い。たった30ページちょっとでこれほどの内容にしてしまうとは。無駄のない流れで進んで行き、若干ホラーな重さも感じる重厚なストーリー。少年漫画の王道を行く構成でこれほど語られてるのも納得。ギャグシーン、べつになくてもいいのだけどなかったらかなり重たい感じになってしまうので。しかし主人公が怖いもの知らずな性格なおかげでだいぶ和らいで安心できる。ある意味クラシックになりつつあります。ヒロインが二人いるのはいいですね(強気な娘が好き)。


『トクサツガガガ』(1) 丹羽庭
特撮オタクものということで表紙を見てビビっと来て買いました。とても面白かった!お子様メニューの話が好き。あと個人的には吉田さんと出会うまでの攻防がいい感じでした。しかしそこまで隠すものかな?と。自分がそういう立場にいないからなんでしょうが、まぁ女性は大変かもしれませんね…。隠れて頑張ってる人の応援になる漫画だと思います。あと、あとがきのメタル好きのとこのDEATHのTシャツ、『The Sound Of Perseverance』ですかね?違うかな。これ読んで特撮好きになる人がいてほしいです。


『シャッフル学園』(1) ホリユウスケ
ホリユウスケ先生!?あのヤングチャンピオン系列で『十五童貞漂流記』とかどうしようもないギャグ漫画を描いていたあの!?それもガチシリアスパニックホラーもの。しかしこれが凄すぎる!この先どうなるのだろうという気持ちとよくできたキャラクターで引き込ませる。この人数を早速把握させるこの力量は尋常ではない。ここまで上手い作家だとは思わなかったです。残酷描写も本気。眼鏡っ娘と女装や、根津理沙あたりのエピソードを(日常系で)読んでみたいという気も。そう思わせるだけのキャラクターづくりが凄まじい。これは面白い!


『シャッフル学園』(2) ホリユウスケ
クラス全員シャッフルパニックホラー漫画第二巻。これだけ人格をシャッフルさせてなおキャラが立って行く感じと混乱しないでいる感じはちょっとあまりにも凄すぎて脱帽です。もしかしたら日常回をやらなかったから混乱しないのかも。容赦なく進んで行くのに(重要キャラと思えるキャラさえも消していくのに)、後味が悪くないのは絵柄の妙なポップさからなのか、絶妙なバランス。そしてさらに掘り下げられていくキャラ達。後半の濡れ場、ちょっとグッとくる。


『シャッフル学園』(3) ホリユウスケ
クラス全員シャッフルサバイバル漫画3巻。謎を残しつつどんどん明らかになっていくのは読んでいてやはり楽しいし、結末がどうなるのか想像もつかない。チョップとヤチホのコンビが(どことなく吉富先生を思わせるような気の抜け具合で)ちょっと安心します。この内容でギャグのある気のゆるみ感と緊張感を両立させてるのは凄いとしか言いようがないです。そこは絵柄にも一因があるのかも。それでも残虐シーンはやはり凄まじいです。絆創膏のシーンは少年誌だからなのかな。


『シャッフル学園』(4) ホリユウスケ
ここまでいいキャラを次々殺すのかと、本当にハラハラさせる内容。過去編などが入るとよけいに重く感じますが、それでも希望を持たせるユルさとポップさがあります。そして迫る核心…。後半の展開は救いようがないものですが、それをどうやって収束させるのか。そして最後のページ、この絶望の中で明るい雰囲気が蔓延してる作風の漫画だけに"その結果"で納得できる終わり方ができるのか、凄く気になります。


『シャッフル学園』(5) ホリユウスケ
こうくるか!!一気にゲーム(現代)っぽくなった5巻。過去編の連続がまた凄く、これを読んだ後読み返すと感覚が全く変わりそう。ここまでキャラを作れるのは凄いとしか言いようがない。その後の最終話の展開はもうまったく「やられた!」という感じです。センター長とか、こういう展開には弱い。ちゃんと少年漫画。そしてこの設定だからこそ絶望せずにいられる最良とも思える後半の展開。これどうやって思いついたのでしょう。考えるだけで頭がこんがらがりそう。凄いまとめ方です。それこそやられたという感じ。激オススメ漫画です。面白かった!




『SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん(シオリエクスペリエンス)』(1) 長田悠幸×町田一八
”地味”な女教師(27)に”ヘン”なおじさんが取り憑いて…。このような名作、いや傑作に出会えるとは!いわゆるバンドものとは一味違う始まり方の音楽もの漫画。ジミヘンが憑依して演奏するって設定はそこまで奇をてらったものではないけれど…、とにかく見せ方が上手い!話や展開が上手い!コマ割り、セリフも読みやすいし、何といっても見開きがここぞというとき、それもいきなりドンとキメてくる。このカタルシスたるや!その勢いと解放感こそロックだ!主役はあくまで紫織。路上でのやつはもうなんだか泣きそうになったよ。オススメ!


『SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん(シオリエクスペリエンス)』(2) 長田悠幸×町田一八
今現在最強の漫画だと思っています。地味な教師に変なおじさんが乗り移るバンド系漫画。ライブハウスのシーン、こういうのが読みたかった!いや、他愛もないシーンなんですけどグッとくる。練習してるシーンもまたグッとくる。全ページがツボをついてくる。そうくるか!って展開も。なるほど~、凄い!そして新入生歓迎のあの爆発力!宇宙につながるあれ!1巻の最後で泣きそうになったけど、ここでもまた泣きそうになった。なんでしょう、とにかく噛み締めるように読める。あと漫画の技法的に完璧に凄い。ブルースに従って生きていきます!


『SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん(シオリエクスペリエンス)』(3) 長田悠幸×町田一八
相変わらず最高の内容。ちゃんとこの巻も一巻でまとまってるのがいい。音がない漫画だからこそ表現できる世界があるということをよくわからせてくれた。部長が泣いちゃうとこ、あそこがグッとくる。受け入れてくれる、そういう心の広さがああいう音楽のいいところ。そして五月ちゃん!凄く好みのキャラです!かっこいい!あのライブハウスでのシーン、これもグッときます。ラストはやはりちょっと泣きそうになった。そうくるとわかっていても、本当に見せ方が上手い。描き方でこうまで心を動かせるようになるのかと。ボンクラでいいんだよ!


『SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん(シオリエクスペリエンス)』(4) 長田悠幸×町田一八
 みんなで一丸になって曲作り。楽しい!ってとこから感じるどうしようもなく不穏な雰囲気。やはりそっちに行ってしまいますね。駆け足で進むのではなくここでグッと足止めを食らう。「いい体験してこいよ」の後のページの希望にあふれる感じとその後のどうしようもなく高い壁の絶望の感じの対比。これからどうするのか、の前にひたすら想いを音にするシーンでいったん終わるのは読んでる側からしたら「ここで終わり!?」って感じもあるのですが、一旦間を置くにはちょうどいい話なのかも。そしてカート!どう絡んでくるのか期待。


『SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん(シオリエクスペリエンス)』(5) 長田悠幸×町田一八
漫画的表現が上手すぎるとは思っていましたが、音楽を聴いたときの感じを「スパッ」っていう表現で表すのが凄すぎる。音をいかに絵で伝えるかが上手いです。そして『セッション』回、ちょっとこういう方向には進んでほしくなかった気も…と思ったら熱い!その後の五月の話で表現を変えてきてまた上手いなと。その表現は鋭い、ずるい!一番は同一のテンポで淡々と進んで行く忍の話。上手すぎる!キャラの使い方が素晴らしい!これは読んじゃいます。最後のがむしゃら+落としまくるその底の底で…ってところでやはりカタルシス。構成が上手い。


『SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん(シオリエクスペリエンス)』(6) 長田悠幸×町田一八
特訓巻だった前巻からそれぞれの成長した姿をどう描くのか、そして五鈴さんは!?って思ったらこの展開。なるほど!ここでこれですか!確かに今のうちに掘り下げておかないとという所ですね。知らない人でも楽しめるし知ってる人も「おお…!」ってなります。そしてその演奏シーン、音が聞こえないはずなのにこっちも観客みたいに「ワッ!」ってなります。さらに畳みかけのあの曲!ずるい!その過去編もまたずるい。なんでこんなに興奮できるのだろう。これからどう絡んでいくのか予想もつきません。この巻も綺麗に区切りがついてる、本当に上手い!




『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』 押見 修造
本屋でなんかビビッときて購入。読み終わった後いろいろ湧き出して20分ぐらい考え込んでた。そのぐらい衝撃だった。青春ものが読みたかったんだけどこれは青春もの。「どうして!?」のあたりの台詞は自分に重なるものもあり、俺がよく言ってる言葉だなと、なんだか泣きそうになった。理解してくれる人がいる安心感と、ちょっとしたことで全部ぶち壊してしまいたくなる若さゆえの脆さ。あと個人的に音楽ネタが好きなのでギターのあたりは読んでてグッときた。とにかく表情がうまい。「あっそう」で済ませるあのリアルな感じ!もっと読みたかった。って、作者は『デビルエクスタシー』の人かよ!あの漫画嫌いだったのに、なんて、不思議なものです。




LOUD PARK 2017の面子、MESHUGGAHとEMPERORはちょっと予想外で見に行かねばと思っています。BRUJERIAやOPETH等もナイスな選出ですし。それにしても9月の来日ラッシュは凄まじいですね。Evoken Festはパスしようと思ったのですが、GLORY HAMMERの代わりがCELLADORって…。それは見た過ぎる。では今月のおすすめを。



FULL OF HELL / Trumpeting Ecstasy (Profound Lore Records)
fullofhell
USノイズ入りパワーヴァイオレンス/グラインドコアバンドの3rd。MERTZBOWなどと共作したりと話題性のある活動で前へ進んで行ったバンドですが、今作の内容は壮絶。全編にわたって繰り出されるのはデスメタル~ブラックメタル由来のブルータル極まりない暗黒リフ。とにかく密度が濃すぎます。矢継ぎ早に登場する暴虐リフのすべてが渾身の名リフです。間延びする印象のあるノイズパートは少な目に、ひたすら殺伐と生き急いでいるかのようなアグレッション。時折テクニカルデスやカオティックハードコアを想起させる技も繰り出して本当に底なし。全編ブラストと咆哮&絶叫、行きつく暇もない激烈グラインド。底力を見た気がします。来日時にメンバーがCARCASSのTシャツを愛着していましたが、納得、いやでもそこまで暗黒方面に振り切るとは思いませんでした。この深化にどう反応するかはリスナー次第です。最前線。


SUFFOCATION / ...of the Dark Light (Nuclear Blast)
suffocation
ニューヨークデスメタルのベテランにしてブルータルデスの礎を築いたバンドの8th。Guyが脱退し、後任ギタリストはCharlie Errigo(元PYREXIA)、ドラムはEric Morottiにチェンジ。Kevinはすぐ脱退するだろうと思っていたけど本当にその通りでした。この新ドラムがまたテクニカル系でとにかく速くて正確。実は隙間のあるSUFFOCATIONには合わないというか、完全にテクニカルデスになってしまうのではとも先行公開された曲で思いました。しかし、意外とMike Smithを意識したプレイが中心で好印象。あえて速度を落としたり、ブラスト時に裏打ちと表打ちを使い分けるスタイルなど。アルバム全体的にも1st~4thあたりの(音作りではなく)雰囲気が戻ってきているように思えます。メロディアスな感触もあるリフは1stや4th当たりのものに近いです。このキャッチー且つ情報密度の高いリフは聴いていてとても気持ちのいいもの。もうこのバンドにしか出せないしこのバンドはこういう音になるのだなという安心の内容。もちろん激速ツーバスなどもあるのですが味付け程度。前作の若干時代に寄せた感じよりも個人的には好みかも。ジャケットからは最近のテクニカル系の雰囲気が出ていますが。デスメタルファンには問答無用でオススメ。


THE OBSESSED / Sacred (Relapse Records)
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Scott "Wino" Weinrich(SAINT VITUS、SPIRIT CARAVAN)率いるドゥームメタルバンドの復活作。Winoを追いかけているドゥームファンは多いと思います。序盤の方でかなり"メタル"を意識したリフやドラムパターンが出てくるのですが、個人的には味付けとして素晴らしい機能だと思います。もちろん滋味深いヴィンテージサウンドにも磨きがかかっています。音の密度をうまくコントロールして間を作っていて、飽きずに聴かせるサウンドは一流。メタルに完全に移行する以前のプレメタルを感じさせる雰囲気は流石です。Winoのヴォーカルはやはり圧倒的に渋くて最高。今作ではドラムの手数が面白く、タメるパートとバスドラムを素早く叩くパートの使い方が非常に巧い。これがかなりメタル的でもあるのですが。ドゥームメタルが好きな方にも、SABBATH系列のハードロックが好きな方にもオススメです。Relapseということで、いろいろ納得させられるような気がして面白いです(そういえばIRON MONKEYもここと契約しましたね)。


WOLFBRIGADE / Run With The Hunted (Southern Lord)
wolfbrigade
スウェーデンのクラストハードコアバンド。一曲目がメタルパンク的な(MOTORHEAD~VENOM~ブラッケンドスラッシュ)音使いで一気に心をつかまれてしまいます。こういった曲が主体ではないのですが、ちょっとしたアレンジで大きく味が変わるこのジャンルだからこその味。北欧デス~ブラックを通過した後のトレモロリフが飛び出す箇所のカタルシスも素晴らしい。ほぼ全編がDISCHARGE~ANTI-CIMEX影響下のD-Beatハードコアなのですが、聴かせ方が上手いです。スウェーデンのメロデス~メロブラ風味の味付けがなされている曲など、要所要所の演出が凝っています。曲によって引き出しを変えガラッと雰囲気を変わらせるのがここにきて上手くなっているように感じます。重い雰囲気があった前作と比べてもコンパクトに聴きやすくまとまってるのも好印象。(15曲とかではなく)10曲をあっという間に聴かせる内容です。メタルファンにもアピールしうる楽曲なので是非そちら方面の方にも聞いてもらいたいですね。元々スウェーデンのハードコアはデスメタルと繋がる部分が多いので(UNCURBEDやDISFEAR、SKITSYSTEMやTHE LURKING FEARの人脈の流れを見ても)。やはりSouthern Lordはグッとくるリリースが多いです。


MEMORIAM / For the Fallen (Nuclear Blast)
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BOLT THROWERとBENEDICTIONのメンバーからなる新バンドの1st。タイトルやバンド名からそのコンセプトははっきりしています。そして鳴らす音がまた、BENEDICTIONとBOLT THROWERの煮え切らない部分を突き詰めるニクいものでして…。BOLT THROWERと言われればBOLT THROWERなのですが、こちらにはハードコア要素の残っている個所が多いです。しかし重くのしかかるようなグルーヴがあり、走る感じは少ないです。これはドラムスのの影響が大きいと思います。最初聴いてて「聴いたことあるドラムだな」と思ったら元BOLT THROWERのAndrew Whale(1st~5thで叩いてる)本人でした。このつまづくような引っ掛かりの大きいドラムが、『Cenotaph』とかやってた頃のあの感じに凄く近い、というかそのまんま。要するにBOLT THROWERじゃないか!ってことなんですが。UKデスメタルの系譜をそのまま引きずるサウンドで渋すぎです。曲が面白くないという人もいますが、このドラムとヴォーカルなら何やっても面白いに決まってるでしょう。そもそも曲自体もよくできていて、BOLT THROWERの後期にはなかった破天荒さがある気がしてとてもいいのです。これぞ地味デスメタル世界代表、でもBOLT THROWERも復活してほしいですよね。





今月のプレイリスト

THE OBSESSED / Sacred
FULL OF HELL / Trumpeting Ecstasy
MEMORIAM / For The Fallen
MESHUGGAH / Nothing
IRON REAGAN / Crossover Ministry
SKELETONWITCH / Breathing the Fire
MISERY INDEX / The Killing Gods
AUTOPSY / Tourniquets, Hacksaws & Graves
LAMB OF GOD / Ashes Of The Wake
XYSMA / Yeah





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