イタリアごろごろ猫記

Diario di un gatto pigrotto

また時間があいてしまいました。6月末から家人の伯母さん(90歳)の介護手伝いをしており、ちょっと慌しくなりました。その上猛暑で日中はPCの前に座ってられません。来週は気温38℃、体感40℃超えの予報ですよ。ぞぞぞ
さて前回の続き。

mantova5
マントヴァでは、毎年秋に"Festivaletteratura"という文学フェスティヴァルが開催されます。イタリア国内外から作家、文学関係者を招き、トークやリーディングが繰り広げられます。地元の本好き数人が始めたこじんまりしたものだったのですが、そのクオリティの高さから年々知名度が高まり規模も拡大し、今ではイタリア中から文学ファンが駆けつける有名な催しになりました。ちなみに『神曲』の中でダンテの地獄・煉獄・天国巡りのガイドをつとめる詩人ウェルギリウス↑はマントヴァ生まれ、そんなことも、この町と文学との結びつきを固めているのでしょう。

フェスティヴァルは今年20周年を迎えます。めでたいから秋だけでなく1年中文学祭り!と様々なイヴェントが企画されました。そのトップバッターとして日本からイラストレーターの三浦太郎さんが招待されたのでした。
小さなお子さんを持つ方や絵本好きにはすぐピンとくるお名前、三浦太郎さんは子ども向けのとても素敵な絵本を多数出版されています。ボローニャ国際児童文学フェアではイラスト部門で何度も受賞され、今年は審査員として参加。マントヴァのコッライーニ社から本も出されています。イタリアとつながりの深い三浦さん、今回マントヴァでワークショップを開かれました。そこになぜ私がいるのか。大学時代の先輩が三浦さんの通訳として同行されてたのですが、都合がつかずピンチヒッターとして入ったのでした。

初日は幼稚園の大きい組さん〜小学校低学年くらいのチビっ子30人以上(プラス親御さん)と、カラフルな紙を好きな形に切って貼って「鳥」を作ろうというワークショップ。緊張しまくってたのと、子どもたちがもう騒がしくて忙しくて、一枚も写真撮れませんでした。三浦さんのHPの写真でどうぞ。

ハサミが上手く使えなかったり、生意気言ったりしながら、マントヴァの子たちはものすごく楽しんでました。それにしても、こちらの子は作業が早い!せっかちなのか、あまり考えずヒラメキでやってしまうのか…。日本でもいろいろワークショップされてきた三浦さんも驚いてました。小学校で働く義妹から話を聞いてた私は、なるほど噂の早業とはこのことかと納得。最後、出来上がった作品を壁に並べ、みんなで記念撮影するときは全員満面の笑み。親御さんたちはスタンデイングオヴェーション!その様子、ここでもお見せしたかったな〜。私の拙いイタリア語もまあ通じたようでクレームなどなく、ホッ。

翌日、2回目のワークショップは大人が対象。三浦さんのキャラクター「ワークマン」をステンシルを使って描きました。イントロとして、ワークマンが誕生したいきさつを映像でまとめたヴィデオと、三浦さんが実際にワークマンを描く手順の早送りを上映。
これがとてもよかったのです!何も知らないと、ステンシルの枠にしたがって色を塗ればいいだけ、簡単じゃない〜と思ってしまいます。ところがどっこい!ワークマンは体のパーツそれぞれを組み合わせることで、いろんな動きがとれるんですね。それをバランスよくカッコよくつなぐのは容易でないのです。ということを、その後大人のみなさんが頭をあらゆる角度にひねり、うんうん唸りながら描く様子を見てよーくわかりました。
mantova7
大人の部。ものすごく真剣に取り組んでました。サーカスみたいだった子どもの部と一転し、大人は集中するあまりだんまり、隣の人と話すときもひそひそ声。思わず、「今日は落ち着いてていいですねえ」と三浦さんに言ってしまう私。

mantova6
ワークマン描くのに慣れた三浦さんは飄々と。しばらく静かに構想を練った後、ペン先はよどむことなくスラスラと紙の上を滑ります。

mantova8
そして、大人たちの作品も並べてボードに貼りつけると・・・中央を横切る一本の赤い線にみんなのワークマンが様々なポーズで絡み、三浦さん作の巨人ワークマンが引っ張っるという仕掛け絵に。客席からはほおおおおうと感嘆の声が上がってました。

ワークマン1

ワークマン2
三浦さんにサインしてもらったイタリア版『ワークマンステンシル』の本、イタリア語、英語、日本語併記。日本版はこちらなどで購入できるようです。

ワークマン3

ワークマン4
ステンシルで甥っ子と遊ぶのが楽しみ♪ 作家さんご本人からコツ教わったしね(自慢)。

これでマントヴァでの仕事は終了。数時間でしたが、とにかく気が張りまくりました。今までずっと、頭の回転が人一倍遅い私は通訳に向いてないと、たまに来る依頼を断ってきましたが、今回お手伝いできてよかったなと満足です。三浦さんはきちっとしたプロ意識の著名イラストレーターなのに、すごくフレンドリーで楽しい方でした。文学祭主催者の一人である出版社のコッライーニさんが、「あなたの通訳とてもよかったと聞いたから直接お礼に来たわ」と言ってくださったのも励みになりました。もっと真剣に訓練すれば、通訳業できないことじゃないかもと思い始めたり。四十ならぬ五十の手習い?!


ポチっと応援してくださると喜びます。Grazie!

もう1ヵ月以上前のことなのですが、ゴタゴタが一段落しましたので、やっと書けます。

mantova1

珍しいお仕事の依頼を受け、すごく久しぶりに電車に乗って、隣県のマントヴァ市に行ってまいりました。電車がどのくらい久しぶりかというと、前回里帰りの際空港に行くため乗った以来ですから、3年半ぶり!

mantova2

乗ってワクワクするような特別仕様じゃなし、私自身電車オタクでないのですが、あれ、いつの間にか電車きれいになってない?!お、PC用のコンセントが!LEDのオシャレ照明も!と、プチおのぼりさん状態に。

mantova3

切符がレシートのようなペラペラの紙になってました。我が市の駅ではなぜか改札機がなかったので、駅員さんに尋ねたら、苦笑しつつ手書きで検札。乗車前必ず改札機通さないと罰金〜と言いながら、機械置いてない駅って…。

mantova4

マントヴァには40分で着きます。あっという間。コンパクトな町で、駅を背に前方へブラブラ歩いていくと、15分ほどで中心部のソルデッロ広場と壮大なドゥカーレ宮殿が目の前に。
この日は雨の予報だったので薄めのコート着てたんですが、曇り空だけど結局降らずじまい。歩くとちょっと汗ばむほどでした。

mantova5

ソルデッロ広場を臨むホテルに荷物を置き、午後のお仕事まで時間潰しに街を散策しました。いたるところに"Mantova Capitale italiana della cultura 2016"と大書した赤い看板がありました。そう、今年マントヴァはヨーロッパにおけるイタリア代表文化都市に選ばれたんですね。これと日伊国交150周年記念をドッキングしたあるイヴェントのお手伝いに呼ばれたのでした。

ということで、続きます。

*自分のコンデジ不調につき、借り物カメラで撮りました。いつもとサイズや色味が違ってます。


ポチっと応援してくださると喜びます。Grazie!

momo4

5月1日、モモが永眠しました。
数年前、腎不全の最初の兆候があり、そのときは食事療法でかなりよくなったので、まだまだ大丈夫かなとのんきに考えてました。でも先月また悪化し、今回はもう若くないこともあってか、乗り越えることができませんでした。

momo2

モモはうちの動物たちの中で、唯一私がこの手で拾った思い入れ深い猫でした。うるさいほど構ってちゃんの性格でやんちゃ坊主、「馬鹿な子ほどかわいい」をまさに地で行ってました…。

momo3

死んでから早2週間たつのですが、モモがもういないことを立ち止まって確認するのが怖くて、できるだけ考えないようにしていました。残った猫ルーナとジャコモは優等生のいい子のため、モモのいない家は気づかないふりしても、やはり以前とすっかり変わってしまいました。

momo1

モモはブログの顔でもあったので、永遠に旅立ったことをここに書かなければ前に進めなくなってしまう、でもこれまでの長〜い付き合いをどうまとめればよいのか……途方にくれてました。今綴ってるのは、とりとめもない感傷でしかないのだけど、違った風に書ける自信はありません。

momo5

イタリアに住んで27年。これだけの年月には、お別れがいくつかあってもおかしくないでしょう。だけど上の写真に写ってる連中はもう誰一人いないのだと思うと、取り残された感が半端ないです。


ポチっと応援してくださると喜びます。Grazie!

↑このページのトップヘ