2010年07月

2010年07月25日

6/20 THE OUTSIDER 第12戦を見ました。その8。

10年6月20日にディファ有明で行われた
THE OUTSIDER 第12戦の観戦記の続きです。

その1はこちら
その2はこちら
その3はこちら
その4はこちら
その5はこちら
その6はこちら
その7はこちら



■第25試合
 谷博幸 vs 菱沼郷


さて70-75kgトーナメントの二回戦、第二試合です。


谷選手は一回戦で学コングこと渥美学選手と対戦。
スタンドでも右カウンターでぐらつかせ、
グランドでは亀取りの腕十字で鮮やかに一本勝ちを修めました。
立ちも寝技も共にスキルを垣間見せており、
安定した総合の強い選手であることを伺わせています


対する菱沼さんは、一回戦で曽根修平選手と対戦。
打撃をひたすら堪えて組みから寝技に引きずり込むという戦法で
ストライカーを寝かせる事に成功。
がぶり返しやスピニングチョークといったらしからぬ技まで見せて
最後は腕十字で一本勝ちを修めて勝ちあがっています。



試合がはじまると菱沼さんはサイドステップでリングをサークリング。
リング中央の谷選手がローキック、ワンツーを打ち込んで行き
左ミドルキックを蹴り込みます。
菱沼さんは顔面を覆うようにガードを固めた体勢で
パンチのクリーンヒットを防ぐ構え。
右フックを返して行きますが単発のフックでは
谷選手は当てさせずに捌かれます。
サイドステップでサークリングの菱沼さん。
谷選手がパンチで前に出て詰め、
菱沼さんがコーナーに詰まるとパンチの連打を叩き込みます。
ガードを固めてパンチを耐える菱沼さん。
かまわずラッシュの谷選手に、菱沼さんは横に脱出をして
再びサイドステップで回り、返しの右フックを放ちます。
頭を抱えるようなガードで前に出る菱沼さん。
谷選手は足を使って距離を保ち、
菱沼さんは詰める事ができず返しの右ストレートを浴びます。

タックルに行く菱沼さん。
谷選手は下がってタックルを切ってグランドでバックを奪いに行きます。
亀になって防御の菱沼さん。
バックマウントから谷選手がチョークスリーパーを狙うも
菱沼さんは守りを固めて絞めを許しません。
ボディにパウンドを入れ、菱沼さんの左腕を取りに行くも
がっちりと亀で防御を固めて十字の体勢にも入らせず。
1R時間切れのゴングとなります。


スタンドでもパンチを中心に打撃で攻勢の谷選手。
菱沼さんはひたすらガードを固めて耐え、
返しの右フックの一発に掛けます。
しかし武器がばれていては当たるはずも無く、
ガードの上から構わず谷選手が打撃の猛攻を浴びせました。

もう一つの菱沼さんの武器であるタックルも
谷選手が安定したステップと打撃で突き離して決めさせず。
菱沼さんはつぶされグランドでも下を強いられる事となります。

ただ、菱沼さんは思いの他タフネスであり、
防御に徹した状態でスタンド、グランド共に
なかなか攻め手を許しません。
谷選手の圧倒的優勢ながら、耐える菱沼さんに
攻め倦んだ1Rでした。


2Rが始まると顔を覆うガードで前に出る菱沼さん。
谷選手はガードの上から構わず渾身の右ストレートを浴びせて
圧力で菱沼さんを後退させます。
ジャブ、フックを放って前に出てなんとか組み付こうと
胴タックルへと行く菱沼さん。
右ストレートを浴びるも構わず谷選手をコーナーへと押し込みます。
パンチで突き放しに行く谷選手に
菱沼さんが下から腕十字を仕掛けるも
谷選手に防御されて失敗。
スタンドで構える谷選手は
立ち上がった菱沼さんに
次々とカウンターのパンチを打ち込みヒットさせます。

パンチで火達磨になりながらもガードを固めて
決定的なダメージにはさせないタフな菱沼さん。
左ハイキックを繰り出してみたり、
スライディングから足を取りに行くなどやれる仕掛けを繰り出すも
谷選手は落ち着いて捌きスタンドをキープ。
猪木アリ状態で菱沼さんにスタンドを要求しレフェリーが立たせます。

残り時間が少なく、菱沼さんは逆転を狙って
右フックをふるって前に。
しかし谷選手は落ち着いて菱沼さんのパンチを見極め
逆に打撃を浴びせて優位に試合を展開。
時間切れのゴングとなり、
判定3-0で谷選手の勝利となっています。


谷選手は一、二回戦でスタンドでのスキルを証明しました。
さすがはストライカーの開いた総合ジムの選手と言えるでしょう。
本職のキック選手でなければ、
なかなか谷選手を打撃で攻略するのは難しそうです。

加えてグラップリングでもアマチュアで
谷選手は実績を残しています。
ひたすら組みを狙うタフな菱沼さんに
全く組み付かせなかった実力もあり、
谷選手からテイクダウンを奪うのはなかなか骨が折れそうです。

谷選手は準決勝で堀弁護士との対戦がこれで決まりましたが、
過去実績とこれまでの試合内容を見る限り、
堀弁護士も谷選手を相手にはなかなか苦戦をしそうだと思います。
さすがに寝技では堀弁護士が上と見るも、
それ以外のステージでは谷選手が優勢と見られ
谷選手の決勝進出の可能性は低くは無いと思います。


一方の菱沼さん。敗れたものの、
ひたすら打撃を堪えてのド根性ファイトを展開しました。
良く考えると菱沼さんは、第一回の時から
もてるスキル自体は現在もほとんど変わってはいないものの、
元々持っていたポテンシャルを
練習を積むことで十二分に発揮する事を覚えた様です。
イロモノ扱いだった菱沼さんが
ここまで勝ち上がって勝負を展開するようになったのは素晴らしく、
やはり練習は誰にも嘘をつかないと言うことが改めて分かりました。



■第26試合
 剛田武 vs 椎名武雄


ワンマッチの試合が行われている中、
試合と試合のインターバルに、
私の頭を後ろから叩いた奴が居ました。

振り返るとそこには、
先ほど鮮やかなKO負けを喫した佐野さんの姿が。


くま「よう6秒。」
佐野「・・・6秒じゃない。7秒だ。」
くま「ああそう。じゃあ、よう7秒。」
佐野「・・・・。(皆に)というわけでご覧の通り、悔しいほどピンピンしてます。」


そんな佐野さんは、
「この後もう一回登場しますよ。」と予告をして去って行きました。


そしてトーナメント二回戦第3試合が開始に。


まずは先ほど豪腕パンチを振り回して一回戦を勝ち上がった
椎名選手が登場。一回戦ではまだ見せてはいませんが
レスリングのスキルも持っているだけに
二回戦での戦いぶりは興味深い所です。


対する剛田選手は再び「俺はジャイアンさまだ」での入場。
花道を見ていると、花道には佐野さんの姿が。
のび太とかに飛び膝蹴りをかましています。

あの馬鹿、KOされた癖にあんな事してやがる・・・
静岡に帰ったら師匠に怒られやがれ


そして花道を剛田選手が入場してリングインをします。



剛田選手の一回戦を見て、
再三のロープ掴みを見てご立腹だった私
休憩中には、水をかぶってた目撃証言や
他の話のタレコミなどもあり、
この上無くご立腹状態となっていました。

なので同行者に

くま「これから俺は野次飛ばしますよー。」
と予告。

両選手がリングインを終えて、
場内がシーンとした瞬間を狙って一声。


「○○(剛田選手の本名)!ロープ掴むなよ!」



メッチャ私の方向を赤コーナー陣営は見てましたね。


続けて私は
「もう一度言うぞ!ロープ掴むなよ!」


同行者には「なんでそういう事すんの!」と怒られましたが
私は「だってー。」

今更勝敗は変えられないんだから、
これくらいはやられてもしょうがないでしょ、と。



試合が始まるとスタンドで向き合う両者。
前に出た椎名選手を剛田選手が突き放すと
椎名選手は一歩下がってから左フック、
そして右アッパーと連打を叩き込みます。

しかし剛田選手はアッパーをもらいながらも
カウンターで右ストレートを
アッパーの内側から打ち抜く様に一閃。
これが見事に椎名選手の顎へとクリーンヒットして
椎名選手は右膝から崩れ落ちてダウン。
これを見たレフェリーが即座に試合をストップし、
1Rわずか11秒という秒殺で剛田選手が勝利を修めました。


すぐに立ち上がって「まだやれる」とばかりに
剛田選手へと詰め寄ろうとする椎名選手。
レフェリーが割って入って止めます。

トーナメントはルールで1ノックダウン制ですので、
気持ちは分かりますが椎名選手は完全なダウンを喫しましたので
剛田選手の勝ちは動きません。


私は両国でのTHE OUTSIDER SPECIALで初登場をした時から
剛田選手の基本のしっかりした打撃スキルと
その身体能力の見事さは凄いと思っていました。

完全なキックボクシングの構えの為
腰が高く、総合ではテイクダウンにやや弱いという欠点はありましたが、
この試合のマイクで剛田選手が言っていた通り、
この階級のスタンド打撃で剛田選手を上回れる選手はいないと思います。


まあ、試合は勝たなければ意味が無い、というのは
私も全くその通りだと思います。
そうでなければ格闘技などやってないと思います。
特に肉食人種である打撃系の選手達はその傾向が強いとも思います。

でもね。
せっかくこんだけ見事にやれるんだから、
何もアマチュアのレベルでケチつけなくたっていいじゃん
と私は思うんです。



まあ、今後もどの選手でも、
ダーティな行為をやったら容赦なく明記させて頂きますよ。
あと練習しないで出て来ちゃった人も。



■第27試合
 アパッチ小次郎 vs 伊澤寿人


そして二回戦の最後の試合です。

アパッチ選手は一回戦で佐野さんを7秒殺。
そのストライカーとしての真価を十二分に発揮しました。

対する相手は、本来は一回戦を勝ち上がった
舘野智良選手が出る予定でした。

しかし舘野選手が一回戦での負傷により二回戦を棄権。
規定により、リザーブファイトを不戦勝で権利を得た
伊澤寿人選手が急遽、二回戦でアパッチ選手と対戦をする事となりました。


試合が始まり、アパッチ選手はノーガードで
両手を広げるような構え。
対する伊澤選手はサウスポーに構えます。

距離を伺いながらワンツーを打ち込むアパッチ選手。
伊澤選手がガードを固めてブロックすると
続けてアパッチ選手は右のボディフックを叩き込みます。

しかし伊澤選手は離れたアパッチ選手に
右ローキックから左ハイキック。
このハイキックがアパッチ選手の首筋にヒットし
アパッチ選手がよろめきます。
下がって離れたアパッチ選手。
伊澤選手がパンチで前に詰め、左の蹴りを
インロー、ミドルと蹴って行きます。

変わらずノーガードで前に出てパンチを打ち込むアパッチ選手。
伊澤選手もパンチを返しつつ受け止めて組み合いとなり
首相撲から膝蹴りを放ちます。
突き放して離れるアパッチ選手。
両者パンチを放ってゴングとなります。


伊澤選手はキックでプロ試合の経験を持つ選手であり、
極真空手時代には伝説の王者、木山仁選手と判定に持ち込んだ実績を持つ選手で
元々打撃を得意としている選手です。

しかしアパッチ選手のパンチのスキル、
当て勘やステップ、距離の見切りなどは非常に高いレベルであり
本来のアグレッシブさで行けば
アパッチ選手は遅れは取らないはずでした。

ですが、アパッチ選手は完全に伊澤選手の打撃を見てしまいました。
一回戦で様子を見てしまった佐野さんを一撃で沈めたアパッチ選手が、
目的を達して完全に気が抜けてしまい
二回戦では今度は自分が相手の打撃を見てしまったのです。


2Rが始まり、引き続き両手を広げたノーガードで前に出るアパッチ選手。
伊澤選手はアパッチ選手の左フックをガードを上げてブロック。
以後のパンチ連打もガードでブロックをして
クリーンヒットをさせません。

右ローキックから対角線に左ミドルキックを狙いヒットさせる伊澤選手。
アパッチ選手はパンチを上下に放ってヒットを狙うも
伊澤選手はガードが固くブロックで防御をします。
前に出て組み付き首相撲からの膝蹴りを入れる伊澤選手。
アパッチ選手は体を入れ替えると逆に伊澤選手を
コーナーへと押し込んで距離を潰します。
膠着となりブレイクに。

アパッチ選手はノーガードでパンチを奮って前に。
伊澤選手は前に出るアパッチ選手を
左ミドルキックを連続で放って詰めさせず。
パンチの打ち合いとなるも伊澤選手も詰めさせず
アパッチ選手が残りの時間でパンチを畳み掛けるも
時間切れのゴングとなります。

判定となり、試合冒頭にハイキックをヒットさせ
途中も効果的に蹴りを使った伊澤選手が判定3-0で勝利。
トーナメントの中でも一番実績のある選手が揃った
この山を通過したのは、
まさかのリザーバー伊澤選手となったのでした。


トーナメントの選考では
本エントリーではなくリザーバーとなり、
またリザーブマッチの試合も相手の欠場で不戦勝となった伊澤選手。
選手としてはかなりモチベーションの下がる状況だったでしょう。

一方のアパッチ選手は
一回戦を最高の勝ち方で目的を達成。
調子に乗ると力を発揮するアパッチ選手が、
一仕事を終えてしまい、一回完全に気が抜けてしまっての試合でした。

トーナメントというのはワンマッチとはまた違った、
様々な要素が試合の結果に影響を与えるのだと
改めて思った試合でした。



さて、残りの試合のセミとメインはその9へと続きます。

2010年07月18日

6/20 THE OUTSIDER 第12戦を見ました。その7。

10年6月20日にディファ有明で行われた
THE OUTSIDER 第12戦の観戦記の続きです。

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■第21試合
 矢野優二郎 vs 小林裕


アウトサイダー12戦_入場曲_矢野優二郎矢野選手は元・船橋夜櫻會四代目総長の肩書きで
第10戦から参加をしている選手。
THE OUTSIDERの前には地下格闘技で試合を重ねています。
柔術をベースとした選手であり、
基本はグラップリングの選手と言って良いでしょう。
入場曲は湘南乃風の「黄金魂」。
参考(曲)
Youtube「湘南乃風 黄金魂」


対する小林選手は
元・第六代宇田川警備隊幹部という肩書きで
今回がTHE OUTSIDERへの初出場。


お互いに不良の肩書きを持つ選手同士の戦いとなり
不良の祭典らしい試合が期待できそうな対決です。



試合が始まると矢野選手は両手を下げてノーガードの構えに。
ほぼ棒立ちのような構えの矢野選手にむかって
小林選手は大きく振りかぶったオーバーフック。
さがってかわした矢野選手は距離を伺いながら
両足タックルへと入ります。
しかし小林選手はタックルを受け止めてクリンチからの左の組み膝蹴りに。
さらに右の組み膝を矢野選手に打ち込むと
膝蹴りをもらった矢野選手が膝を着きながらも蹴り足を取りに行きます。
しかし小林選手は足を取らせずそのまま右足で矢野選手へサッカーボールキック。
これが矢野選手が両膝を着いた状態での蹴りとなった為
レフェリーが一旦ブレイクを掛けて
小林選手に口頭で注意を与えます。
ダメージ回復の為にしばらくインターバルに。

再開されると矢野選手は両足タックルへと行くも
頭のさがったクワガタタックルの為
小林選手が腰を引いて切りテイクダウンが奪えません。
タックルを何度か試みるも成功しない矢野選手は
小林選手の左腕を取って引き込みに。
強引な引き込みでもつれて小林選手がバックを奪いかけるも
なんとかグランドでガードポジションに戻す矢野選手。
インサイドガードとなった小林選手は
上からパウンドを打ち下ろします。
パウンドが防げず連打をもらう矢野選手。
小林選手のパウンド連打に試合が決まりかけ、
レフェリーがストップのタイミングをうかがいます。

しかし小林選手のパウンドの左腕を取る事に成功した矢野選手が
下から足で小林選手の首を挟む、いわゆる四角のポジションに。
そのまま体を反らせて左腕をアームバーへと極めに行きます。

取られた左腕を引き抜こうとする小林選手。
立ち上がって腕を引き抜きに行くも矢野選手は取った腕を離さず
そのままぶら下がった状態でアームバーを極めます。
これを見たレフェリーが
腕が極まっていると判断して試合をストップ。
1R 2分30秒で矢野選手が逆転の一本勝ちを修めています。


矢野選手は不良系の選手ながら
基本的にこれまでの試合でも殴り合いはあまりせず、
今回の試合でも打ち合いはせずにタックルでの組みへと行っていました。
この事からも矢野選手は完全なグラップラータイプと言って良いと思います。

対する小林選手は格闘技の経歴が見当たらず。
試合内容を見ても、路上で培った殴り合いが基本の選手と見て良いでしょう。

矢野選手は基本相手との距離を取る為
スタンドでの打撃はあまりもらいませんが、
距離が遠いところからテイクダウンはタックルが基本で、
そして組んだ時には頭が下がった状態のタックルの為
組み技に慣れていないと見られる小林選手にすら
遠すぎるタックルは決まらず切られてしまっていました。

そしてタックルが決まらない為に強引な引き込みに行った結果、
喧嘩選手の小林選手に危うくバックを奪われそうになりました。
更に、小林選手のパウンドに対してもあまり防御が出来ておらず
結果パウンド連打を浴びる状態となったのです。


最後の腕十字ですが、腕を伸ばしたのは良かったのですが
下からの足のフックは首へと掛けるセオリーのものではなく
単に足で首を挟んだ状態でした。
小林選手がサブミッションに慣れておらず、
逃れ方を知らなかった為にこの十字が極まる事となりましたが、
十字の防御を知っている選手には
簡単に逃れられてしまう状態での極め方だったのは間違いありませんでした。


今回は相手が喧嘩の選手で
サブミッションやポジショニングを知らない相手でしたから
なんとか一本を奪って勝つ事ができましたが、
あやうくパウンドで決められかけるなど
組み技の選手としては課題が山積の試合内容でした。


正直、少しでも格闘技の練習をしている選手を相手にした場合
今の状態の矢野選手のグラップリングは
総合で勝つにはなかなか厳しいと思いました。
今回は矢野選手は足に故障を抱えているという話もありましたが、
過去の試合の内容を見てもあまり状況は変わっていない印象がありました。

どれだけ練習が積めているのかは分かりませんが、
格闘技系のファイトスタイルの選手なのですから
次の試合までに克服すべき課題が多く見られたなと思った試合でした。



■第22試合
 江田雄一 vs 大山勇樹


続いての試合は「懲役対決」として
戦前から注目をされた不良系選手同士の一戦となります。


江田選手は池袋でストリートファイトで鳴らした経歴を持つ選手。
第3戦出場で初登場時には、わずか2週間の格闘技練習のみで出場し、
後に70-75kgトーナメント覇者となる吉永啓之輔選手を相手に
バックブローを当てるなど光る物を見せた選手です。

そしてGRABAKAで練習を積んで第10戦で再び登場。
セミプロと言って良いレイ選手を相手に
ボクシングでダウンを奪って
戦前の評価をひっくり返して勝利を修めた選手です。


対する大山選手は鍛え上げた筋肉のフィジカルが見事な選手。
オーラのようにあふれ出す気迫が見る物をたじろがせる選手です。
格闘技の練習を積んで出場の度にスキルを伸ばしており
今回どのような戦いを見せるのかが興味深いと言って良いでしょう。


試合が始まるとスタンドで対峙の両選手。
江田選手がジャブを突き出し前に出て
ローキックを蹴り込むと
大山選手も体を浴びせかけるような強烈なローキック。
お互いにスタンドでの打ち合いに望む構えの様子です。

ストレート系のワンツーを基本に打ち合う江田選手に対して
大山選手もフィジカルの圧力を生かして下がらず
フック系のパンチを叩き込んで応戦。
打撃の正確性で江田選手がやや押し気味も
大山選手もパンチをかわしながら下がらず打ち合いを挑みます。

江田選手のパンチをくぐって両足タックルへと行く大山選手。
江田選手はタックルを切ってがぶりから覆いかぶさるように押しつぶして
逆にテイクダウンを奪うことに成功します。
下になった大山選手はハーフガードの体勢でホールド。
江田選手も上で攻め手が無くブレイクとなります。

スタンドへと戻り、再び両選手の打ち合いに。
大山選手が猛然と前に出て
右のパンチをストレート、フックと連打。
江田選手も左ミドルを蹴りパンチの打ち合いに応戦をします。

気迫満点で殴り掛かる大山選手。
これを江田選手は左ジャブを突くと
右フックを大山選手の顎へと一閃します。
カウンターの様にもらってしまった大山選手は
そのまま後ろへ大の字にダウン。
レフェリーがこれを見て即座に試合をストップし、
1R 2分35秒で江田選手のKO勝ちとなりました。


江田選手は、元々ストリートで培った殴り合いのセンスに
格闘技の練習を積んだ事ですばらしい打撃スキルとなりました。
グランドのテックニックはまだ見せていませんが、
少なくともタックルは普通にちゃんと切っていただけに
ある程度の防御などはできると思われます。

初期のTHE OUTSIDERでは、
練習をしないで勝てる不良選手が注目を浴びましたが
レベルが上がった現在では、格闘技をやっている選手を相手に
練習せずに勝ち続ける事はほぼ無理であることが明らかとなっています。

そんな中で、格闘技の経験の無かった不良系選手が
喧嘩のスキルのみでなく、きちんと総合の練習を積んで
経験者に遜色のない技術を身につけて帰ってくる例が
やっと何人か現れるようになりました。

江田選手も、第3戦以降、会場に応援に来る姿は見かけられましたが
きちんと戦えるスキルを身につけるまで練習を積み、
形になってから戻ってきて結果を出している
のは
すばらしいとしか言い様がありません。

今後、さらに強い経験者との対戦をする事になると思いますが
どこまで強くなった姿を見せるのか興味が尽きません。


大山選手は元から気迫とフィジカルに秀でていた
非常に有望な選手ですが、
初参戦以降着実に格闘技のスキルを身に着けている事が
戦いぶりから見て取れます。

今回は、ボクシングテクニックと当て勘のセンスに秀でた
江田選手を相手に果敢にスタンドでの打ち合いを挑み、
パンチをかわしながら圧力を掛けて前に出続けました。

結果大山選手は今回は、打撃スキルで上回る相手に
カウンターのパンチを浴びて敗れる事となりました。
が、プレッシャーとフィジカル、度胸は申し分無いだけに
攻撃一方ではなく、練習を積むことで押し引きですかす術があれば
かなり手を付けられない選手になると思われます。
次の試合に期待をしたいと思います。



■第23試合
 庵野隆馬 vs 清水征史郎


次の試合は、コテコテのジャパニーズヤンキー庵野選手と
対照的に落ち着いた雰囲気の清水選手による
アウトロー対決となります。


庵野選手は、もう風貌はこれしかない、といわんばかりに
特攻服にタオルのねじり鉢巻での入場。


アウトサイダー12戦_入場曲_清水征四郎対する清水選手はいつもの入場曲
Destunoの「LOCO POR VIDA」で登場。
花道で背中を向け、メロディの変わり目で
きびすを返して花道を入場してきます。
参考(曲)
Youtube「LOCO POR VIDA DESTINO」


試合が始まるとステップを踏みながら
ワンツーを繰り出して前に出る庵野選手。
清水選手も返しのパンチを放ちながらも
すぐに庵野選手に組み付き、差して右の首投げで投げて
テイクダウンを奪うことに成功します。

サイドポジションに着く清水選手。
しかし庵野選手もブリッジを効かせて清水選手を押しのけ
そのままグランドでタックルの体勢に入り
上のポジションを奪い返す事に成功、
腰を切ってサイドポジションを奪い取ります。

しかし清水選手も負けじと肩ブリッジで横に庵野選手を退けて
そのまま返して縦四方で押さえ込み上のポジションに。
起き上がりに来た庵野選手のバックを奪い取ります。

バックマウントでバックグラブの体勢から
チョークスリーパーを狙う清水選手。
庵野選手の体をうつ伏せの状態で伸ばして
チョークスリーパーを決めに行きます。

体を殺されて身動きが取れず、のど元を強制的に空けさせられて
チョークスリーパーを食らった庵野選手。
しかし意地からかタップをしません。
絞め落とされた庵野選手を見たレフェリーが試合をストップ。
1R 2分08秒で清水選手の一本勝ちとなっています。


庵野選手は初登場の第7戦では
グランドのスキルがほぼ無い状態でしたが、
柔術の練習を積む事によってみるみる上達。
普通にポジショニングの出来る選手となっています。
期間を考えるとその上達の早さは驚くばかりです。

しかし、清水選手のスキルは安定しており、
ベーシックな技術を着実に決められる力を持っています。
今回のグランドでは、グラップリングのキャリアの差がそのまま出た
と言って良いのではないでしょうか。

その渋いたたずまいと見事な和彫りの刺青からか
常に不良系の選手との対戦を組まれる清水選手。
しかし格闘技の安定した高いスキルを持つ選手であるだけに
そろそろ格闘技系の猛者との試合がまた見てみたいと思いました。



■第24試合
 齋藤龍正 vs 堀鉄平


さて、ここからは70-75kgトーナメントの二回戦となります。

齋藤選手は一回戦でグラップラーの松本峰周選手と対戦。
グランドで攻め込まれるもしのぎきると
スタンドをボクシングテクニックで圧倒。
下馬評をひっくり返して見事に勝ち上がりました。

対する堀弁護士は一回戦で山田史博選手と対戦。
スタンドで四つ組みでの押し引きの技術が上達した結果
堀弁護士はテイクダウンを奪える様になって
得意の上攻めで攻撃を出来るようになりました。
結果山田選手をグランドで圧倒。
一方的な展開でTKO勝ちを修めて二回戦へと進んでいます。


試合が始まると、得意のスタンドパンチを叩き込もうと
構えを取りステップを踏む齋藤選手。
堀弁護士はパンチを警戒して遠い距離で向き合います。

前に出てパンチを放つ齋藤選手に
遠い距離から飛び込んで胴タックルで組み付く堀弁護士。
そのままコーナーまで齋藤選手を押し込みます。

引き倒すようにテイクダウンを奪う堀弁護士。
齋藤選手はハーフガードを取るも
堀弁護士は一瞬でパスガードをしてサイドポジションへ。
そしてすぐにマウントポジションを奪います。

下から抱きついてホールドで防御しようとする齋藤選手。
しかし堀弁護士は落ち着いて両手で齋藤選手の顔を突き放し
ホールドを解いてマウントを安定させます。
なんとか再びしがみつこうとする齋藤選手に
上からマウントパンチを浴びせる堀弁護士。
齋藤選手は成す術無く打たれてレフェリーが試合をストップ。
1R 1分27秒で堀弁護士のTKO勝ちとなっています。


齋藤選手は一回戦で、思いのほかグランドでの対応力を見せました。
しかしそのグランドスキルはTHE OUTSIDEに向けて練習を積んだ域のそれで、
さすがに柔術紫帯を相手には通用するはずもありませんでした。

堀弁護士はおそらく想定とは違う相手が勝ちあがってきたと思いますが、
強力なボクシングのパンチを打ち込まれる事のみを警戒すれば良い相手で、
見事にパンチをもらう事無く組み付きに成功をしました。

組んでしまえは以後のステージは完全に堀弁護士の土俵であり、
試合運びからも落ち着いた余裕すら感じられる内容で
危なげなく勝利を修めました。


今回のトーナメントの一、二回戦は
堀弁護士は順当に勝ちあがったと思います。
堀弁護士と互角に戦えると思われる選手は何人かいるだけに
できれば今後は、限定されたスキルの選手を相手にするのではなく
そういった選手との対戦を見たい
と思います。
まずは準決勝をどのように戦うのかに注目したいと思います。



試合数が多くて長い・・・・
つづきはその8へ。

2010年07月16日

6/20 THE OUTSIDER 第12戦を見ました。その6。

10年6月20日にディファ有明で行われた
THE OUTSIDER 第12戦の観戦記の続きです。

その1はこちら
その2はこちら
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■第16試合
 HIBIKI vs 松木集



HIBIKI選手の履いているファイトパンツは、
勝村周一郎(Katsumura Syuichiro)選手が10年3月の修斗
上田将勝(Ueda Masakatsu)選手に勝利を修めて
第6代修斗世界フェザー級王座を獲得した試合で実際に履いていたパンツです。
上半身にはラッシュガードを着用したままでの試合に。


アウトサイダー12戦_入場曲_松木集01対する松木選手は自身が大好きだというアニメ
TVアニメ「ロザリオとバンパイア Capu2」のオープニング曲である
水樹奈々の「DISCOTHEQUE」での登場です。
セコンドには第6戦に出場をした中畑泉選手の姿が。
パンツはアリスター・オーフレイム選手のモデルの物です。

参考(曲)
Yoputube「ロザリオとバンパイア Capu2 OP TVsize(歌詞付き) 」


試合が始まると両者スタンドで向き合い牽制の打撃。
ストライカーと思われる松木選手がスタンドで優位と思いきや、
いきなり柔術家のHIBIKI選手の左ストレートが炸裂し、
そのままHIBIKI選手は胴を差して組み付き押し込みます。
ロープまで押し込まれた松木選手に
HIBIKI選手は腕を取り小外掛けでテイクダウンを狙うも
松木選手がロープをホールドしてテイクダウンを拒否。
レフェリーがロープ掴みを注意してブレイクとなります。

スタンドで再開され、パンチを交換する両者。
HIBIKI選手が両足タックルで組み付くと松木選手は腰を引いて
コーナーを背にHIBIKI選手の首を抱えて堪えます。

一旦離れて打ち合いとなり
右ストレートを初弾でヒットさせるHIBIKI選手。
そのまま組んで押し込み、首相撲からの膝蹴りを打ち込みます。
崩してテイクダウンを伺うHIBIKI選手に対して
松木選手はHIBIKI選手のラッシュガードを掴んで
襟絞めの様に絞って対抗。
ラッシュガードを掴む行為は反則行為の為、
レフェリーがブレイクをして松木選手にイエローカードを提示します。

スタンドで再開されパンチを打ち合う両選手。
HIBIKI選手が胴に組み付き押し込みます。
寝技に持ち込まれたくない松木選手は組み付かれたまま
背中を向けるように体をよじって
目の前のロープを抱え込んでテイクダウンを拒否。
レフェリーがブレイクを掛け、ロープ掴みで
松木選手に2枚目のイエローカードを提示します。

スタンドで再開され、HIBIKI選手が胴タックルで組み付き。
さすがに松木選手はロープを掴めず
HIBIKI選手がテイクダウンを奪うことに成功し
ハーフマウントから腰を切ってパスし
後ろ袈裟固めで押さえ込みます。
ここで1R終了のゴング。


空手ベースのストライカー松木選手に
柔術紫帯のグラップラーHIBIKI選手の対戦と見られたこの試合。
スタンド打撃でもHIBIKI選手が打ち合いの最初に
何度も右ストレートを松木選手に当てて顔を跳ね上げました。

当然紫帯のHIBIKI選手の寝技には付き合いたくない松木選手。
しかしスタンドでもまさかの劣勢となり、
組み付かれると成す術が無いのか
相手のラッシュやロープを掴む行為で堪えるしかない状態となりました。
1RはHIBIKI選手の圧倒と言って良い展開でした。


2Rが始まるとフックを振るう松木選手に対して
HIBIKI選手が前蹴りから右のスーパーマンパンチがヒット。
崩れる松木選手をHIBIKI選手が詰めてグランドで上となります。
足を取ってアキレス腱固めを狙うも
松木選手が蹴り離して両者スタンドに。

スタンドで右の打ち合いとなるも
リーチの長いHIBIKI選手が右ストレートをヒット。
松木選手も返しのパンチを放つも
再びHIBIKI選手の右ストレートがヒットして
レフェリーが打たれる松木選手にスタンドダウンを宣告します。

再開されるとHIBIKI選手が打ち合いから前蹴りを放ち
組み付くきロープへ押し込みます。
レフェリーが「掴むなよ!」と注意を即すと
松木選手はテイクダウンを嫌ってセカンドロープから頭を出す形となり
展開が止まってブレイクに。

再開されると疲れの見られる松木選手を
HIBIKI選手がタックルでテイクダウン。
グランドでガードポジションとなった松木選手は
左手でHIBIKI選手の右手を取りながら
もう一方の右手でHIBIKI選手のラッシュの右袖を掴んでコントロールしようとします。
これを見たレフェリーが「もう!」と言うと
両手をクロスして試合終了のアクション。
ラッシュの掴みで3枚目のイエローとなり
2R 2分27秒で松木選手の反則負けが宣せられました。

リングアナが「無効試合」と間違ってアナウンスしてしまい
場内が一瞬「え?」という空気になるも
訂正されてHIBIKI選手の右手が上げられます。


柔術紫帯ということで
グランドのテクニックに秀でていると見られたHIBIKI選手。
蓋を開けてみれば、スタンドの打撃でも
常に先手を取って右ストレートを何度もヒット。
スタンドから主導権を取って試合を優位に進めました。

恐らく総合ルールの試合は初めてだったと思われますが、
長身のリーチを生かして終始優位を保ったのはさすがでした。


一方の松木選手は打撃で優位を取りたかったと思いますが
スタンドで打ちまけるのは予想外だったのか、
着衣の掴み、ロープ掴み、ロープから上半身をはみ出すなど
正統な攻撃以外ばかりが目立ってしまいました。

一般のファンには分かりづらいですが、
ノーギのグラップリングでは
相手のラッシュガードやパンツを掴む行為は禁止されています。
ですので、HIBIKI選手が胴着を着ているならともかく、
ラッシュガードを着ている場合は着衣の掴みは反則行為となるのです。
これは格闘技をやっている選手は皆承知のルールですので
試合を行う選手は知らなくてはならない規則なのです。

松木選手の最後のラッシュの襟掴みは
まるで胴着の試合のように襟でプレッシャーをかけようとしていましたから
おそらく通常の練習で松木選手は胴着の練習をしているのでは、と思われます。

試合中にレフェリーから再三注意をされての行為でしたから、
松木選手の反則負けは妥当と言えるでしょう。
一度ならともかく、反則行為を繰り返したのですから
松木選手は反論の余地はありません。
見ていて恐らくは余裕が無かったかパニクったのだと思いますが
松木選手の行為は残念でした。

また実力差があったとは言え、、
逆に反則行為を受けながらも優位を保った
HIBIKI選手のスキルはさすが
でした。



■第17試合
 樋口武大 vs 関谷勇次郎


続いての試合です。


樋口選手はこれまでTHE OUTSIDERで二連勝。
前回第9戦の高垣勇二戦では
スタンドでこれまで数々の好勝負を見せてきた高垣選手を
打撃のステージでも優勢に試合を進め、
グランドではほぼ何もさせずに一方的に試合を決めた選手です。
スタンド、グランド共に高いスキルを持つ
実力の片鱗を見せ、まだまだ底は見せていないだけに
今回どこまでその実力が明らかとなるのかが注目です。


対する関谷選手は総合ルールでは苦戦をしているものの、
スタンドの打撃の実力はスピード、破壊力とも
THE OUTSIDERでは頭ひとつ飛びぬけている超ストライカーで、
その打撃スキルは出場選手が口をそろえて恐れる選手です。


試合が始まるとスタンドで向き合う両者。
牽制のパンチを出す樋口選手に
関谷選手がジャブで飛び込んで左ストレートのワンツーを打ち込みます。
このストレートを捌きながら、
関谷選手の左側面に飛びついた樋口選手。
飛びついた時には関谷選手の首を左手で抱えており、
そのまま飛びつきクロスガードで引き込みます。
関谷選手はそのまま引き込み倒され
半ば樋口選手がバスターを食らうかの様にグランドに。
上になった関谷選手はパウンドを放って行きます。

パウンドを放った関谷選手の腕を
クロスガードで両腕とも上からホールドした樋口選手は
そのまま左腕へ下からの腕十字を仕掛けます。
左足の崩しと首へ掛ける右足で完全に崩され
半ば横倒しの様になる関谷選手。
樋口選手はそのまま下から腕十字を極めて一本。
わずか21秒で樋口選手が教科書通りの腕十字を極めて
秒殺で快勝をしています。


敗れた関谷選手は悔しそうな表情で
スタスタと自分のコーナーへと戻るも、
一本を取って勝った樋口選手が何故かすぐには起き上がれず。
やっと立ち上がるも、まるでKOを食らった選手かの様に
カクンと膝が抜けた様な状態で千鳥足でまともに歩けません

レフェリーやセコンドに抱きかかえられるも
足元がおぼつかない状態の樋口選手。
マイクを取れる状態ではなく、
抱えられてそのままリングを後にします。



まず、試合内容については
樋口選手の申し分のない快勝でした。
関谷選手のダッシュの効いたストレートを捌いて飛びつき
打撃の距離を無くして一気にグランドへと引き込み。
実力差が無ければなかなか極まらない
下からの腕十字を見事に極めての秒殺快勝でした。
まだまだ実力の底は見せていませんが、
総合格闘技のできる選手であることは
これまでの3試合で十分に他の選手へとインプットされた事でしょう


逆に関谷選手は
組んだ後の対応力という穴が今回も露呈しました。
おそらくキックルールではこの階級で
関谷選手にかなう選手はまず居ないのは
選手間でも一致した意見です。
しかし、総合格闘技ではスタンド打撃だけが飛びぬけていても
勝利を奪うことはなかなか出来ない

ということを改めて証明してしまった試合と言えるでしょう。



そして。


樋口選手ですが、秒殺勝利というこの上無い勝利を挙げたにも関わらず、
まるで敗者のごとくフラフラで退場をして行きました。
花道を帰ってきた樋口選手は、支えが無いと歩けないような状態で
なんでもアウアウ言っているような状態だったそうです。

幸い、会場にいるうちに回復をしてピンピンして帰ったそうですが、
試合の最後にどうなったのか樋口選手本人も覚えていないそうで。

スタンドで関谷選手のパンチを食らったのか、
引き込んだときにマットに叩きつけられてダメージを負ったのか、
はたまたパウンドを浴びてダメージを受けたのか。
セコンドに聞いたら「全部じゃないですか(笑)」だそうです(笑)

まあ、関谷選手のパンチをどこかで浴びてダメージを受けたのは確かな様子です。


そういえば、THE OUTSIDER SPECIALで金島欣和選手と対戦した際に
関谷選手は試合開始早々に右ストレートでダウンを奪っています。
なんでもその時、金島選手はダウンをしながら
「心が折れて帰ろうかと思った。」と後に語っています。

その話は樋口選手も知っていましたが、
結局樋口選手も快勝したものの
関谷選手のパンチの餌食になる事となったのです。


・・・・・恐ろしい。


敗れはしたものの、やはり関谷選手はこの階級No.1ストライカーだと
改めて確認できた次第です。



■第18試合
 マシアス vs 飯田健夫


続いての試合です。

マシアス選手はキックボクシングをベースとする選手で
第8戦で小澤彪人選手と対戦をしてドローとなっています。

対する飯田選手は学生時代に柔道に打ち込んでいた選手です。
北海道でKRUNCH系のイベントを開くなど活動をしている団体
「道志」に所属する選手であり、総合転向後は
そのポテンシャルから急速に実績を積んでいます。


試合が始まりマシアス選手はサウスポーでサークリング。
長身でリーチのある飯田選手はオーソドックスで構え
左ジャブを突いて前に出て組みに行きます。
マシアス選手は下がって離れながら左にサークリングをし
返しの左フックを放って行きます。

しかしパンチを放ちながら前へ前へと出て圧力を掛ける飯田選手。
マシアス選手は下がって距離を保ちに行くも
飯田選手の圧力に押されてスリップで転倒してしまいます。
グランドへと詰めパウンドを落としていく飯田選手。
マシアス選手はグランドで背中を向けて逃れてしまい
そのまま亀の体勢となります。

バックからマシアス選手の右腕を抱える飯田選手。
そのままバックからマシアス選手の胴に足を組んで
クラッチして体を伸ばし、アームバーを仕掛けます。
宇野逃げの要領で体を横に返して逃れに行くマシアス選手。
飯田選手はマシアス選手の逃げに逆らわず
そのまま足を首にフックして三角絞めへと移行をします。

自身の尻を引く事でマシアス選手の体を伸ばし、
三角絞めの絞めを強力にする飯田選手。
これで三角絞めの時に頭を抱えるのと同様の効果で絞め上げると
身動きの取れない体勢にされて絞められたマシアス選手は
成す術が無くタップ。
1R 1分53秒で飯田選手が鮮やかに一本勝ちを修めています。


マシアス選手は、他の試合のストライカー選手と同様に
グランドでの対応が甘く、まずい方向に逃れてしまい
結果一本を食らう羽目となりました。
繰り返しますが、打撃のみのスキルでは総合格闘技で勝つのは難しい事を
改めて見せられた試合でした。

対する飯田選手は、リーチのある長身ながら
スタンド打撃で前に前に出てプレッシャーを掛けていました。
柔道で鍛えた体幹の強さと気の強さが伺える攻めでした。

そしてグランドでは詰め将棋の様にマシアス選手の逃げ道を塞いで追い詰め、
見事に一本を奪う事に成功をしています。
あきらかにグラップリングの練習が積まれた一連の動きを見れば
地下格闘技で連勝を飾っている事が十分に頷けます。
新規参戦ながらなかなか強い選手がまた一人現れたと言って良いでしょう。



■第19試合
 魄夜 vs 達志


魄夜選手はグローブ空手がベースの打撃系と見られる選手。
体にはタトゥーが入っており、不良系の匂いが感じられます。

アウトサイダー12戦_入場曲_達志対する達志選手はアスリートといった風貌の選手。
2mはあろうかという長身が一際目を引きます。
入場曲は格闘技ではおなじみである
EUROPEの「The Final Countdown」での入場です。
参考(曲)
Youtube「Europe - The Final Countdown (Official Video)」


試合が始まり対峙する両選手。
達志選手が頭一つ以上背が高く、
まるでセーム・シュルト(Semmy Schilt)選手か
チェ・ホンマン(Choi Hong Man)選手の試合を見るかの様な絵がリング上に現れます。

前に出て左ジャブを突き刺す達志選手。
ワンツーの右ストレートは魄夜選手がブロックするも、
返しのパンチを放つと達志選手が射程圏外から届く左ジャブを
カウンターで突き刺します。

リーチの長いジャブを浴びた魄夜選手は
顔面の前にピーカブースタイルでガードを固く固める構えに。
リーチの長い達志選手の左ジャブを被弾しながらも
頭を振って返しのパンチを放って行き懐に潜り込みへ行きます。

しかし達志選手は突き放して魄夜選手のパンチのアウトレンジの距離を保ち
まるでセーム・シュルト選手の様に左ジャブを的確にヒット。
魄夜選手はパンチを当てる事ができず
達志選手の左ジャブを何発も被弾することとなります。
ジャブを浴び続けた魄夜選手にレフェリーがスタンドダウンを宣告。
ここで魄夜選手の鼻からの出血にドクターチェックが入ります。

チェックの結果ドクターが試合続行不可能を宣告。
1R 58秒で達志選手がドクターストップのTKO勝ちを修めています。


ほとんど情報の無かった達志選手。
リングに現れた姿が、まさかこれほどの大巨人だとは思いませんでした。
そしていざ試合が始まると、明らかに打撃格闘技の経験のある試合運びで
的確に左ジャブをヒット。ほぼ左一本で勝負をつけてしまいました。

魄夜選手もスタンド打撃が出来る選手であることは
短い試合からも分かりましたが、
いかんせん規格外の長身の達志選手が相手だったのは
不幸としか言い様がありませんでした。

達志選手は勝利のマイクで、
金原弘光(Kanehara Hiromitsu)選手と20年に渡る親交がある旨を話していました。

あちこちの道場で、プロとしての試合はしていないものの
空手や柔道などのベースが長くて
プロ選手もかなわないおじさんのアマ選手という人が存在しているものです。
この達志選手も、恐らくはそんな存在の選手なんだろうな、と思わせる試合ぶりでした。



■第20試合
 吉真一仁 vs 間宮晃仁


続いての試合です。

吉真選手は栃木YMCから出場の選手であり、
ハンマー投げで鍛えられたフィジカルを武器に
組み力に秀でた選手です。

対する間宮選手は、先ほど快勝をした飯田選手と同じく
北海道でKRUNCH系のイベントを開くなど活動をしている団体
「道志」に所属する選手です。
リングインにはシューズを着用。


試合が始まると両選手共にスタンドでパンチの打ち合いに。
吉真選手がパンチの圧力で前に出て間宮選手にロープを背負わせます。
しかし間宮選手が胴に組み付きそのまま押し倒してテイクダウン。
上からパウンドを入れマウントを奪います。
しかしすぐに吉真選手は暴れるように間宮選手を押しのけて立ち上がることに成功。
両者スタンドへと戻ります。

スタンドで間宮選手がローキックを蹴ると
吉真選手がバランスを崩し、スタンドで間宮選手が左サイドから
スタンドでバックを奪います。
そしてそのまま引き倒しながらマウントを奪取。
ロープ際だった為ドンとムーブでリング中央へと移動されます。

間宮選手のマウントから再開され、
マウントパンチを打ち込む間宮選手。
吉真選手がなんとかしのごうとホールドに行くも
間宮選手はハイマウントを取ってパウンドを連打。
レフェリーが試合をストップし、
1R 1分30秒で間宮選手のTKO勝ちとなっています。


ます、吉真選手はTHE OUTSIDERに何度か出ているので
お分かりだと思いますが、パワーとフィジカルに秀でた選手で
決して弱い選手ではありません。

しかし、この吉真選手を間宮選手は、
スタンドでテイクダウンを奪い、
打撃でも劣勢になる事なく
そしてグランドでは優位にポジションを奪って快勝をしました。

格闘技暦が自己流とのことなので
果たして間宮選手がどこまでやれるのか、と思っていましたが
蓋を開けてみれば一定のレベルを持つ強い選手でした。

北海道の道志から代表として送り込まれた2選手は、
いずれも相手に試合をさせずに見事な勝利を修めました。
地方のローカル地下格闘技の選手達でしたが、
いずれもレベルは決して低くはありませんでした。

今回初参戦の道志勢、次はさらなる実力選手との試合を見てみたいと思いました。



続きはその7へ。

2010年07月11日

6/20 THE OUTSIDER 第12戦を見ました。その5。

10年6月20日にディファ有明で行われた
THE OUTSIDER 第12戦の観戦記の続きです。

その1はこちら
その2はこちら
その3はこちら
その4はこちら



■第13試合
 高垣勇二 vs 岩間美伸


さて続いての試合です。

高垣選手は第1回から出場している選手であり、
「格闘技の練習をしない不良」というスタンスで
数々の好勝負を見せているTHE OUTSIDERの代表選手です。

対する岩間選手は、初期THE OUTSIDERを盛り上げた
杉並グループからの出場。
自身も第4戦では九州の格闘技経験者を相手に
不良系選手ながらドローの結果に持ち込んだ選手です。
入場曲は、杉並グループの選手には恒例となった
湘南乃風の若旦那が歌うオリジナルのラップ曲での登場。


アウトロー系選手同士の対戦ですが、
それぞれ格闘技系の選手を相手に好勝負を見せている選手同士だけに
なかなか白熱した展開が期待できそうな試合です。



試合が始まり、ノーガードで前に出る高垣選手。
前蹴りを岩間選手に放ちます。
対する岩間選手は距離を伺いながら両足タックルへ。
高垣選手をタックルから高々とリフトをして抱え上げます。
リフトされたまま高垣選手は岩間選手の首に腕を掛けて
フロントチョークを仕掛けるも、
空中で背筋が効かない状態では当然絞まりません。

バスターが禁止のルールの為、岩間選手は
高垣選手を叩きつけずに下ろしてテイクダウン。
そのままフロントチョークを極めようとする
高垣選手の足を乗り越えて岩間選手がマウントポジションを奪います。

マウントパンチを浴びせる岩間選手に対して
高垣選手は潜って足を取りに行きながら
シザースのように足を絡めて脱出を試みるも
岩間選手がグランドで上をキープして
再びマウントポジションに戻ります。
マウントパンチを浴びせる岩間選手に対して
高垣選手はパンチを嫌い体を返して防御。
岩間選手がバックマウントの状態でパウンドを入れながら
1R終了のゴングとなります。


岩間選手、前回登場時から明らかに格闘技の練習を積んでおり
ファイトスタイルが総合格闘技の戦い方になっていました。

対する高垣選手は相変わらずで、
結果、練習のみが成果を発揮するグランドでは
岩間選手に終始ポジションを奪われ劣勢を強いられる事となっていました。


2Rが始まると、高垣選手はトレードマークとも言うべき
両手を膝について休憩のポーズに。
すでにガス欠の兆候が見られます。
岩間選手は高垣選手に組み付くと
押し倒す様にテイクダウンを奪います。
そのまま高垣選手からマウントを奪った岩間選手が
マウントパンチを連続で打ち込み、高垣選手は打たれるがままに。
レフェリーがストップを掛け、
2R開始46秒で岩間選手のTKO勝ちが宣せられました。



第4回出場時の岩間選手は、
思いっきりの良いパンチなど喧嘩の経験とセンスを伺わせる内容でしたが
グランドのスキルはほぼありませんでした。
フロントチョークを仕掛けたりはしていましたが
見よう見まねでセンスのみで仕掛けた技で、
格闘技経験者の野中選手にポジションを奪われる中、
恐らくは路上で培った経験とセンスでなんとか逃れるといった戦い方でした。

しかしあれから今回までの間で、
岩間選手はあきらかに格闘技の練習を積んで
総合格闘技のスキルを身につけた戦いぶり
を見せました。

スタンド打撃の得意な高垣選手を
タックルで組み付いてグランド上から攻める戦略。
着実に何度もマウントポジションを奪った結果
高垣選手に有効な反撃をさせる事無く
最後はパウンドで見事に仕留めて見せました。


対する高垣選手は
試合の週にジムにお土産を持って現れたものの
練習はせずに帰ってしまい
「あいつ今週試合だよな」と心配されるなど
相変わらず練習は真面目にはやっていなかった様子です。

これまでは高垣選手の対戦相手となった格闘技経験者が
グランドには一切行かずにスタンドのみで勝負をしてくれた為、
パンチを見切るセンスが生きて好勝負を繰り広げ
高垣選手の評価を上げる事となりました。

しかし練習嫌いは相変わらずの高垣選手。
積み重ねがそのまま実力となるグラップリングのスキルは
練習をしていなければ上がるはずもなく、
結果グランドではザルの状態のままでした。


勝つ為に必要な練習を積んでスキルを身につけてきた岩間選手。
そしてセンスのみに頼ったままで練習をしない高垣選手。
岩間選手が高垣選手を圧倒したのは
蓋を開けてみれば至極当然の結果としか言い様がありません。


岩間選手は全くお見事でした。
前回センスでアマ選手にドローになったのもお見事でしたが、
奢る事無く勝つ為に総合格闘技に必要な練習を
きちんと積み重ねて実力を見せ結果を出した事には賞賛の言葉しかありません。

逆に高垣選手は、練習をせずある程度の結果が出てしまっていた事が
不幸ともいうべき結果となりました。
何戦も試合をした高垣選手は、何ができて何ができないかが
格闘技の経験者にはほぼ丸裸になっていると言って良いでしょう。

もう、名前は売れている高垣選手を相手に
わざわざ得意な分野で勝負をしてくれる選手はいません。
高垣選手に着実に勝ちにくる選手を相手に、
今のまま練習をしないで試合を重ねていても
高垣選手が経験者を相手に勝つことは二度と無い
でしょう。



■第14試合
 小澤彪人 vs 植田雄太


次の試合はTHE OUTSIDERでは恒例となった10代選手同士の対戦カードです。

小澤選手は第8戦から登場の選手。
アグレッシブな打撃で勝負をするストライカーの選手です。

対する植田選手は殴り合いを厭わないものの
どちらかというとグラップラータイプの選手。


スタンドで向き合う両選手。
パンチの牽制の後、小澤選手が右のローキックを蹴り
植田選手が左のハイキックを返します。
スタンドで組み合う両選手。
植田選手が両脇を差して有利な体勢となり
右足を体落としの様に掛けてテイクダウンで上を取ります。
しかしすぐに小澤選手が押しのける様に上に。
植田選手は首を取ってフロントチョークへと行くも
小澤選手が首を抜いて上からパウンドを浴びせに行きます。
両者グランドでもつれて動きが少なくブレイクに。

スタンドとなりすでに動きが落ちはじめている両選手。
植田選手が右ハイキックを繰り出し
タックルで小澤選手をテイクダウンすると
サイドポジションからマウントポジションを奪います。
マウント上から攻め手を狙う植田選手に対して
小澤選手が返して上を取りに行ったところでゴングに。


2Rが始まると小澤選手が前に出て左フック。
植田選手がダッキングでパンチをかわして
胴へ組み付きそのままコーナーへと押し込みます。
引き込む植田選手。
小澤選手は上からパウンドを落としに行くも
植田選手が足を取って足関を取りに。
小澤選手も負けじと足を取って対抗すると
植田選手は肩を蹴りながらアキレス腱固めを仕掛けます。
しかし極まらず、足を抜いて逃れる小澤選手。
植田選手がグランドから胴にタックルで組み付き押し倒すも
小澤選手が返して上を取り返します。
立ち上がる小澤選手に植田選手も立ってスタンドに。

すでに疲れが見えている両選手。
殴り掛かる小澤選手に植田選手がミドル、ハイキックと蹴りを出すも
お互いにガス欠状態で単発のヘロヘロな状態に。
植田選手がタックルで組み付くも
すでに勢いが無く小澤選手ががぶった状態で横倒しにもつれて
レフェリーがブレイクを掛けます。
パンチで前に出る小澤選手に
植田選手は寝転んで下に。
下から腕十字を狙うそぶりを見せるも
終了のゴングとなります。

判定となり、ジャッジ一人がドロー、
二者が植田選手へとつけて判定2-0で植田選手の勝利に。



・・・・



まず、小澤選手はパンチ主体で殴りに行くも
テイクダウンで常に上を取られる展開となりました。
一方、植田選手は序盤はタックルでテイクダウンを奪って
上のポジションを奪い取るも、すぐに小澤選手に返され下になる展開に。
そして1Rが終わる前にはすでに両者に疲れが見え始めました。

そして2Rでは両者ガス欠気味となり、
打撃でもグランドでも決める力が無くなった状態で展開。
ドロドロの試合のまま終わりました。

判定自体は、1Rでテイクダウンを奪って
パスガードからマウントを奪った植田選手の勝ちは妥当といえば妥当です。
しかし、ジャッジの一人がドローを付けたことでも分かる通り、
お互いに決定的なシーンはありませんでした


はっきり言うと、
両選手とも練習をしてこなかったことが如実に分かる試合内容でした。

ストライカーならばバッグやミット打ちくらいは、
グラップラーならばポジションスパーくらいはやってきて欲しかったのですが、
過去の試合と見比べても「練習してきてないな」と分かってしまう試合でした。


両選手ともに若く、THE OUTSIDERのような派手な舞台で
目立てることは大きな喜びだとは思います。
そのこと自体は全く問題はありません。

ですが、リングに上がる以上は練習をちゃんとやって来て下さい。
技術が足りないのは練習をして伸ばせば問題はありません。

しかし。

毎回エントリー落ちする選手が出ている状況で
あきらかに練習不足と分かる状態で試合をしている様では
恐らく次回以降、両選手共にエントリー落ちの可能性は高いんじゃないでしょうか。

年齢の高い、格闘技素人の不良が練習を積んで成果を見せているのに
伸び盛りの10代選手が練習してこないのは論外だと思いました。
少なくとも次回出られたならば、きちんと練習してきて下さいね。



■第15試合
 小林功介 vs 統好


続いての試合は不良系選手同士の
喧嘩ファイトが期待できそうなカードです。


小林選手の入場では
場内にのぼりが多数立てられ、
応援団の多さを物語っています。

アウトサイダー12戦_入場曲_統好対する統好選手は今回は金髪で登場。
ミノワマンこと美濃輪育久(Minowa Ikuhisa)選手の入場曲、
Sunbeamの「One Minute In heaven」での入場です。
参考(曲)
Youtube「One Minute In heaven - Sunbeam」




試合が始まると統好選手はリング中央で前後にステップ。
キックボクシングで基本練習としてやるあの前後ステップを
統好選手は実直にそのままリングでやっています。

対する小林選手はベタ足で動き近づいて殴り掛かり圧力を掛けるも、
統好選手はステップで距離を保って返しのパンチを放ちます。
小林選手がサークリングをしながら殴り掛かる展開に。

しばらくスタンドで試合が進んだ後、
前に出た小林選手に統好選手が両足タックルに。
小林選手は正面で受け止めてがぶる体勢となります。
タックルの体勢のまま両者動きが止まるも
統好選手はそのまま押し込む体勢に。
小林選手がそのままフロントチョークに行くも
統好選手が押し倒す様に上になった体勢で両者止まり膠着ブレイクに。

スタンドで再開されると殴り掛かる小林選手に
統好選手は前後ステップから
再びタックルに行くも、再度小林選手が受け止めてがぶる体勢となり
そのまま動きが止まってブレイクとなります。

スタンドでの再開となりパンチで前に出る小林選手。
統好選手はステップをしながら返しのパンチを返し、
前に出た小林選手に飛びつきクロスからの引き込みに。
そのまま正面から三角絞めの体勢へと入ります。
小林選手が三角絞めを堪える中1R終了のゴング。


2Rが始まるとスタンド勝負で
前に出て猛然と殴り掛かる小林選手。
統好選手は足で突き放しながら引き込んでグランドに。
上からパウンドを浴びせに行く小林選手に
足を効かせながら潜って小林選手の右足を取る統好選手は
そのまま自分の足を絡ませてアキレス腱固めに入ります。

体を右にねじって足を引き抜きにいく小林選手。
尚もアキレス腱固めを掛ける統好選手は
そのまま起き上がって上のポジションとなり
マウントを奪い取ります。
上からマウントパンチを連打する統好選手。
小林選手は打たれるがままとなりレフェリーが試合をストップ。
2R 47秒で統好選手がTKO勝ちとなっています。



統好選手は前回出場の第9戦では
打撃の得意な曽根選手と対戦をしています。
この時は曽根選手のオーソドックスで上手い打撃に
統好選手は根性で打ち合う状態となり
防戦一方だった為そのスキルは不透明な部分がありました。
しかし、今思えば統好選手は曽根戦でも
前後のステップを踏んでいた気がします。

そして今回、格闘技経験自体は浅い小林選手を相手にして、
統好選手の前後のステップがはっきりと分かる形で
見られる事となったのです。

初戦であれだけの打ち合いを見せた選手ですから、
統好選手が殴り合いの経験自体がある選手であることは分かっていました。
その選手が、基本そのままにステップを踏む姿を見て、
私はこの選手がキックボクシングの練習を真面目に積んできた事を理解しました。


小林選手も喧嘩の経験を多数積んでいる事は
その姿で十分に理解ができます。
そして、お互い喧嘩経験が豊富であろう両選手の戦いは
より多くの練習を積んできた統好選手が
戦いの主導権を握って勝利を得る事となったのです。

キックだけでなく、その後両足タックルに行く様から見ても
統好選手は総合の練習を積んで来た事が分かります。
正直、まだまだ動きにぎこちなさが残ってはいた動きでしたが、
習った技術を実直に実行して勝利を得た姿を見て
私は非常にいい気分になりました

小耳に挟んだ話によると、統好選手はこの試合を最後にするつもりの様子です。
できればまた試合をして、さらに成長する姿を見てみたいと
勝手ながら思った試合でした。




・・・・と思ったら。



負けた小林選手側の名古屋応援団が花道に殺到。
乱入を試みて場内が騒然となります。

乱闘の可能性あるやも、と警戒していたセキュリティが
花道に集結して阻止に。
これに横浜応援団も一部が駆けつけて
北側花道でもみ合いになります。

とび蹴りをかます者、花道から落ちる者。
セキュリティや関係者がリングへの突入は阻止したものの
なかなか引き上げずににらみ合いともみ合いが続きます。

かなりの長時間のもみ合いの後、
前田代表の「お前らいい歳していい加減にしろ!」の一喝で
ようやく徐々に事態が収拾されました。


一方、乱闘をよそに
リングの上では戦った両選手が笑顔で称え合う姿も。


まあ、無関係の観客などに迷惑が掛かったら論外ですが、
「不良の祭典」と銘打って行っている興行ですから
ある程度のこういった乱闘劇はしょうがないのかもしれません。
実際、これまでの大会でも乱入が無いと寂しい気がしたのは否定できませんし。


しかし、両国大会を契機に、
「試合進行を妨げる行為には選手の失格、出場停止などの処分」と
再三に渡って場内アナウンスをしているにも関わらず、
これまで実際に処分をした話も発表も、未だありません。

しかし、この試合のケースで処分が下されないならば恐らく、
今後乱入があってもアナウンスの内容の処分が下される事は無いんじゃないでしょうか。

憶測にしかなりませんが、チケットを大量に買ってくれる応援団には
処分をすることなど出来ないもしくはする気が無いのでは、
などと邪推をされてもしょうがない
と思います。

少なくとも、乱闘をしても処分が有名無実でされないのならば、
次回以降も乱闘劇が無くなる事は無いのは確かでしょう。
実際に、そういった意見を言っていた人は何人も場内にいましたよ。



続きはその6へ。

2010年07月07日

6/20 THE OUTSIDER 第12戦を見ました。その4。

さて、今回10年6月20日のTHE OUTSIDER 第12戦の観戦記の続きです。

その1はこちら
その2はこちら
その3はこちら


■第9試合
 比夏瑠 vs 渡辺竜也


さて次は、60-65kgトーナメント準決勝となります。

当初は二回戦を勝ち上がった渋谷莉孔選手が渡辺選手と対戦する予定でしたが、
練習中の怪我という理由でトーナメントを欠場。
代わりにリザーバーとなっていた比夏瑠選手に
大会3日前に出場の連絡が行き、対戦となりました。


アウトサイダー12戦_入場曲_ヒカル比夏瑠選手はアウトサイダー登場当初から使っている
桜井"マッハ"速人(Sakurai "Much" Hayato)選手のDEEP入場曲
「シンデレラ」での登場です。
参考(曲)
Youtube「シンデレラ(灰の中から)」


試合が始まり、ステップを使う渡辺選手に
前に出た比夏瑠選手が左ハイキック。
ガードをした渡辺選手に比夏瑠選手が組み付き、
首投げでテイクダウンを狙うも
渡辺選手が潰してグランドで上に。
マウントポジションとなります。
しかし下になった比夏瑠選手もすぐさま鉄砲でリバース。
上を取り返すとすぐに離れて立ち上がります。
スタンドに戻る両者。

比夏瑠選手が前に出て、ロープを背負った渡辺選手に
ワンツーをフルスイング。
すると渡辺選手は左にダッキングをしながら
左のストレートを一閃。
比夏瑠選手は横に回転するように尻餅をついてダウン。
渡辺選手がグランドに詰めてパウンドに行くも
レフェリーが試合をストップし、
1R 1分14秒で渡辺選手のTKO勝ちとなっています。



比夏瑠選手は柔道の経験から
スタンドでの投げを非常に得意としている選手ですが、
渡辺選手は元々の体幹の強さに加えて
苦手だった組みからグラップリングを練習で強化。
結果見事に比夏瑠選手の首投げを潰して上を取ることに成功をしていました。

マウントポジションを奪って
すぐに比夏瑠選手のブリッジに返されましたが、
マウントポジションというのは練習でも
基本的に実力が上でないとなかなか取れないものですので
マウント上は上達の順番が比較的後になりがちなポジションです。
現在でも渡辺選手は十分強いですが、
マウント上が安定する様だと手がつけられなくなるでしょう。

また、元々得意だったスタンドでは本当にお見事でした。
比夏瑠選手の右ストレートを左に沈んでかわして
横の位置に回りこみ、反撃のできない位置からパンチを叩き込むという
お手本のような攻撃でした。
比夏瑠選手は試合後に「いやー(パンチが)見えなかったー!」と言っていましたが
これは渡辺選手の見事さを裏付けると言って良いでしょう。

いやあパンチが早いし伸びる。



■第10試合
 和田周作 vs 幕大輔


つづいては60-65kgトーナメント準決勝のもう一試合。
和田選手はトーナメント予選でアウトサイダーに初出場。
グランドで苦戦をしながらも勝ち上がって来た選手です。


アウトサイダー12戦_入場曲_幕大輔対する幕選手は第二戦から出場をしている選手であり、
アウトサイダーに出場することで
練習を積んで実力をメキメキと伸ばして
トップクラスの強さを身つけたという選手です。
入場曲はDJ SKAZIのDavay Davay。

参考(曲)
Youtube「Skazi - Davay Davay 2009 NEW SINGLE」


試合開始で幕選手が前に出て左フックから組み付き、
そのまま首投げを放ってヘッドロックの体勢のままグランドに。
和田選手を潰してサイドポジションで上を取ります。

下になった和田選手は体を折り曲げてシザースで
幕選手の首に足を掛けての脱出を狙うも
足を掛けさせず幕選手がしっかりと押さえこんで
サイドをキープします。
上四方へと移行をして押さえ込む幕選手。
和田選手はこれしかないとシザースで足を掛けに行き
幕選手の首を足で挟みこむも
押さえ込んだまま幕選手は落ち着いて首を引き抜きます。
上四方で再びしっかりと押さえ込んだ幕選手は
そのまま和田選手の左肩を抱えて引き寄せると
左膝を和田選手の左肩に滑り込ませるように回転して
一気に腕十字の体勢に。
綺麗に和田選手の左腕を伸ばして十字を完成させ
レフェリーが試合をストップ。
1R 1分12秒で幕選手の一本勝ちとなっています。


和田選手は立ち技では申し分の無いスキルを持つ選手ながら、
やはり寝技のスキルがまだまだであった為、
総合格闘技、つまり何でもできる幕選手にグランドで何もできずに敗れる事となりました。

アウトサイダーの舞台であれば、
ストライキング能力に秀でていれば
ある程度の勝ち星をあげる事は可能であり、
事実和田選手も準決勝まで勝ちあがってきました。

しかしグラップリングのできる相手、
つまりグランドのポジショニングがちゃんとできる相手には
ストライキングのみの選手はかなり厳しい
です。

例えば渡辺竜也選手なども
グランドでは鉄砲返ししか無かった為、
寝技のスキルを身につけるまで
同様にグラップラーに連敗しています。

和田選手も勝ったとは言え
花道選手には1Rはほぼ完敗の内容であり、
二回戦でも発展途上の黒石選手に苦戦しています。


そして幕選手もアウトサイダー初出場時には
スタンド打撃が中心でグランドでもパウンドがメインと
ストライキング寄りの選手でしたが
「勝ちたい」という一心で練習に励んだ結果
見事に総合格闘技の選手へと変貌
を遂げました。


総合格闘技のリングにおいて、
成長する前のストライカーと、
成長を遂げたストライカーの対決となったこの試合。
やはり結果は明白でした。

どんなにスタンド打撃のできる選手でもやはり総合格闘技では、
打投極がすべてきちんとできないと勝ち続けることはできない事が
改めて確認できた次第です。



■第11試合
 広川健信 vs 古口信太郎


続いての試合は70-75kgトーナメントのリザーブマッチとなります。


広川選手はスタンド打撃をベースとする選手で
アマキックで実績を残している選手。
ストライキングでは相応の実力が期待できる選手です。
また、東京のクラブイベント「大和」では
総合ルールの試合をも数試合経験。
こちらも打撃を武器に勝ち星を重ねている選手であり、
ある程度の総合への対応力も期待できそうです。


アウトサイダー12戦_入場曲_古口信太郎対する古口選手は空手の経験がベースと見られ、
その刺青や経歴などからアウトローの一面を持っている選手と思われます。
入場曲もそのアウトローぶりを示すかの様に
嶋大輔の「男の勲章」での登場です。
参考(曲)
Youtube「嶋大輔 男の勲章」


試合が始まると古口選手が前に出て
まるで野球のピッチャーの様に思いっきり振りかぶった
右のオーバーフックを強振します。
広川選手は左にステップをして捌くと
首相撲に捕らえて組み膝を連打。
古口選手は首相撲の対処が無く膝蹴りを連続で浴びます。
膝蹴りからスタンドパンチのラッシュを浴びせて
一方的に打撃で攻め込む広川選手。
古口選手はガードを固めて防戦一方の状態となります。

打撃を効かせた広川選手が前に出ると
ラッシュを嫌う古口選手がしがみついて
引き込む様に首を取りに行くも
広川選手が突き放して立ち上がり
両者スタンドに戻ります。

パンチで圧力を掛けてから
再び首相撲に捕らえた広川選手が
組み膝を連打で浴びせて一方的な展開に。
古口選手はガードを固めて膝蹴りを何発も浴びます。

しかしクリンチで捕らえる広川選手の腕の上から
古口選手が右フックを一発強振すると
これが広川選手のテンプルに見事にヒット。
思わぬパンチを死角から急所にもらった広川選手はぐらついて崩れます。
古口選手が詰めるも広川選手が古口選手の首に
左腕を巻いて膠着状態となり、レフェリーがブレイク。

スタンドでの再開となり、
古口選手がここぞとばかりに左右のフックを強振して前に出ます。
広川選手はステップとディフェンスワークで
古口選手の強振フックを捌くも
かまわずパンチを振り回して前に出る古口選手。
下がる広川選手の防御スキルが上も
ブンブン振り回す古口選手の手数に
捌ききれなくなった右フックが再び当たり、
ダメージの残る広川選手は膝を着いてダウンを喫します。
ラッシュを浴びてダウンの広川選手を見て
レフェリーが試合をストップ。
1R 1分44秒で古口選手が大逆転のKO勝ちを修めています。


正直、打撃スキルは圧倒的に広川選手の方が上でした。
古口選手の打撃は喧嘩のようなフルスイングのフックで、
首相撲に行くと全く対応ができず。
恐らく広川選手は序盤で技術の差を体感し、
勝てると思ったと思います。

スタンドで亀のようにひたすらガードを固める古口選手に
面白いように打撃が当たる広川選手。
このまま連打でのKO勝ちのイメージが広川選手の頭によぎった事でしょう。


しかしボコボコに打撃を入れられながらも
ガードを固めてほぼ根性のみで耐え抜いた古口選手。
渾身の右フックがヒットをして逆転に成功をしました。


思い出されるのは第6戦の花道vs菱沼郷戦です。
この試合も花道選手が終始打撃でフルボッコ状態ながら
菱沼さんの一発に逆転KOを喫した試合でした。
この試合は防戦一方の状態の菱沼さんに
花道選手がガードを気にせずとどめを刺しに行った結果
無防備の顔面に右ストレートを浴びたものでした。

広川選手もほぼ王手の状態と考えて
首相撲をやや雑に行った所に思わぬパンチを浴びました。
ケースとしては非常に似ていると思います。


このようなケースでは、
重量級の対戦では時折あるものの
基本的にはプロレベルの試合ではあまり見ません
もちろんプロは決める破壊力を持ってはいますが、
アマチュアとの違いで一番大きいのは、
試合が決まる最後まで気を抜かないという点でしょう。


広川選手はスキルで上回りながら
勝てる試合を思わぬ形で落としてしまいました。
逆に打たれ続けても試合を投げず反撃のチャンスを伺った
古口選手はお見事でした。



■第12試合
 伊澤寿人 vs 中村淳平



この試合は中村選手が直前に負傷をした為試合を欠場。
伊澤選手が不戦勝という形で
試合を行わずにリザーバーに確定をしました。

なんでも中村選手のセコンドは
リングスのホームページを見て中村選手の欠場を知ったとか・・・




この後はシングルマッチが始まります。
続きはその5へ。


2010年07月03日

6/20 THE OUTSIDER 第12戦を見ました。その3。

さて、今回10年6月20日のTHE OUTSIDER 第12戦の観戦記の続きです。

その1はこちら
その2はこちら


■第6試合
 椎名武雄 vs 田柳真樹


さて続いての試合です。
椎名選手は東京の地下系格闘技HEARTS CRUSHで
MVPを獲得しているエース的存在。
ベースはレスリングと思われます。
その鍛え上げた肉体からは
かなりの練習を積んでいる事を伺わせる選手です。

対する田柳選手はTHE OUTSIDERで活躍をする
八王子勢が繰り出す切り札的選手。
柔道をベースとしている選手です。

お互いに初参戦ながら組み技系のベースに
打撃もできるという相応の実力が期待できそうな選手同士なだけに
試合内容は大いに期待が持てそうです。



ゴングが鳴り、突進してブルファイトを挑む椎名選手がパンチで前進。
田柳選手は下がりながら手を突き出してストッピング。
しかし椎名選手はかまわずフルスイングのパンチの右を打ち
田柳選手の顔面にヒット。
そのまま左右の連打を豪快に振りラッシュを仕掛けます。
田柳選手はロープ際まで詰められるも
フック、右ミドルを蹴り応戦、距離を保ちに行きます。
接近戦を挑み前に出る椎名選手と
中間距離を保ち返しのパンチから主導権を取りたい田柳選手。
前に出る椎名選手を田柳選手がスタンドで掴み組みとめ
返しのストレートを打ち込んで行きます。
コーナーへと押し込む椎名選手を
スタンドで組み止め小外掛けでテイクダウンを狙う田柳選手。
ここでレフェリーが一旦ブレイクを掛け、
田柳選手の鼻からの出血をドクターチェックに掛けます。

ドクターチェック中に、
リングインをする勢いで何かをアピールしようとする
椎名選手のセコンド。
レフェリーがリングインを制します。

ドクターチェックが終わり、
続行不能の判断が下されレフェリーが試合をストップ。
1Rわずか55秒で椎名選手のTKO勝ちとなりました。

勝利が確定すると
田柳選手のセコンドが挑発。
椎名選手はリング上を田柳選手のコーナーまで行き
興奮気味に何かをアピールします。

花道付近には色めき立った八王子応援団と思われる人々。
一触即発の状態となります。

セキュリティが制する中を
選手が退場するも、乱闘寸前と行った様相に。
リングアナが「進行を妨げた場合、選手の失格も・・・」
アナウンスをするも実効力が無く空しく響きます。

なんとか乱闘には至らずに両選手が花道を退場。



HEARTS CRUSHでは打撃を使わず
タックル、テイクダウン、パウンドで試合を決めた椎名選手。
しかし今回は、まるで学コング選手のように
フルスイングのパンチラッシュで一気につっかかり
結果的にそのパンチで試合を決めました。

田柳選手もまだまだ十分に戦える状態ではありましたが、
いかんせん最初にもらってしまったパンチで
鼻の出血がひどく、ドクターストップの憂き目となりました。


椎名選手の気迫と圧力はお見事でした。
試合時間が短く、すべてのポテンシャルを
この試合の内容のみで判断するのは難しいですが
圧力とインパクトは十分に印象に残る試合でした。

田柳選手も敗れはしましたが
椎名選手のラッシュの圧力を組み止め反撃の態勢だっただけに
相応のスキルを伺わせていました。

両選手ともに
今度は長い時間でそのポテンシャルを見てみたいと思わせる内容でした。


■第7試合
 佐野哲也 vs アパッチ小次郎


続いては佐野さんの試合です。


これまで佐野さんは、第8戦で浦野貴之選手、
第9戦で野村剛史選手と、九州天下一勢の中核選手を次々に下しています。

元々佐野さんが第4戦に出場をした時から私は佐野さんに
「九州の3人(アパッチ、浦野、野村)では、
野村さんには(佐野さんは)まず勝てる。
反対にアパッチ選手は(佐野さんには)最悪だ」
と言っていました。
これは別に、野村選手が弱くてアパッチ選手が強いと言っているのではありません。
九州の3人はそれぞれ全員が強いことはみなさんご存知の通りだと思います。

ただ、佐野さんのスタイルや得意、不得意を考えると、
戦う相性的に、上記の通りだと私は考えていたのです。


なので、アパッチ選手との試合が決まった時には
「最悪じゃんwwwwww」と私は佐野さんに言いました。
これに対しての佐野さんの返事は、
「大丈夫、何とかなる。勝てる気がする。」

そうかい。
本人が勝てそう、と言うのなら、
きっといい練習を積んで勝てる見込みと作戦があるんだろう。
佐野さんはそういう奴だ。
だったら期待して見てるぞこの野郎!



アウトサイダー12戦_入場曲_アパッチ小次郎まずはアパッチ選手が入場。
Prodigyの「Spitfire」での入場です。
参考(曲)
Youtube「Prodigy - Spitfire」


THE OUTSIDER第四戦_入場曲_佐野哲也対する佐野さんもいつもの通りに
BUMP OF CHICKENの「バトルクライ」での登場。
参考(曲)
Youtube「バトルクライ − BUMP OF CHICKEN」



花道でかなり入れ込んだ表情の佐野さん。
リングインをすると天を仰ぎ
観客を煽るかのように両手で手招きの仕草。
最後にいつもの風香シャドー。
自分のコーナーに戻るその姿は既に興奮状態です。



実際、カードが決まった後、アパッチ選手は
自分より本来階級が上の筋肉ダルマの佐野さんとの対戦を
「正直怖い」と言っていました。

一方の佐野さんも佐野さんで
アパッチ選手の打撃スキルが自分より上であることは十分に認識。

これまで佐野さんの試合を我々はいくつも見てきましたが、
過去に負けた相手にリベンジを期して挑んみ勝った時の佐野さんは、
やはり今回のリングインの状態と同じ様に
気合を高めて高めて興奮状態とも取れる姿でした。


普段はアパッチ選手が佐野さんをいじり倒すという関係の両者。
いわゆる「馴れ合い」という話で言えば、
もうこの上なく馴れ合っている二人です。

ですが、お互いに相手を強敵と認識しており、
リングの上では躊躇無く相手を打ち倒すモードになっている両選手。

はたしてどのような結果になるのか
我々も固唾を呑んで見守ります。



試合開始のゴングでグローブを合わせる両者。
頭を振って対峙する佐野さんに
アパッチ選手は踏み込んでワンツーを打ち込みます。

一旦下がった佐野さんは頭を振りながら
前傾で返しのパンチを放ちに。

すると、パンチを
打って顎の上がった佐野さんに
アパッチ選手がカウンターの右フックを一閃。
見事に佐野さんの顎へとクリーンヒットをします。

首を跳ね上げられ意識の飛んだ佐野さん。
アウトサイダー12戦_佐野04

両膝をマットにペタンと着く佐野さん。
アウトサイダー12戦_佐野01

起き上がろうとするも起きれず両手をマットに着く佐野さん。
アウトサイダー12戦_佐野02


和田レフェリーが試合を止め、
アパッチ選手が両拳を突き挙げて勝利を喜びます。
アウトサイダー12戦_佐野03




試合タイム、1R 7秒。



佐野さん秒殺されました。



佐野Yoeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee!!!!!!!!!!!




思わず私は、苦笑の爆笑をしながら横を見ると
一緒の佐野応援団は苦虫を噛み潰してました。



うん、やはりアパッチさんは
佐野さんが一番相性の悪い相手だったか。

しかし、まさか6秒(註:試合直後は6秒で秒殺と思っていた)とは・・・・



くま   「だから今日はSRCに入江さんを見に行こうって言ったのに。」
佐野応援団「お前死ね(笑)」



まあ、こういう事もあるとは思ってはいました。
THE OUTSIDERで初めて佐野さんを見た人達は
佐野さんを強力ストライカーのイメージで見ていますが、
我々は佐野さんの試合を二桁見てますから。


はーあ。



■第8試合
 舘野智良 vs 石野潤一


続いての試合は、栃木と群馬、
それぞれ格闘技をやっている不良系選手同士の試合となります。


試合が始まると石野選手がローキック。
パンチを放ちながら胴に組み付き押し倒す様にテイクダウンを奪います。
上からパウンドを落とす石野選手に対して
下になった舘野選手は腕を取って三角絞めを狙う体勢に。
石野選手が下がって離れると
舘野選手も立ち上がって両者スタンドに戻ります。
ここで舘野選手に出血が見られ一旦ドクターチェック。

再開されるとスタンドでローを蹴り
返しのパンチを打ち込んでいく両選手。
ストレートを打ち込む石野選手に
舘野選手はミドルキックを打ちパンチから組み付き、
石野選手が胴に組み付きテイクダウン。
しかし舘野選手は離れて立ち上がります。
スタンドに戻る両選手。

パンチの打ち合いとなるも
スタンドでは思い切りよくストレートを打ち込む石野選手が
若干押し気味に。
舘野選手は石野選手のパンチに若干後傾気味で
ローキックを返して組み付き押し込み、
そのまま首を取って後ろに引き込んで
フロントチョークの体勢に入ります。
ここで1R終了のゴング。


主にスタンドがメインと見られた石野選手。
対する舘野選手はどちらかというとグラップリング寄りの試合展開で
スタンドでは石野選手が思いっきりのよいパンチで優勢でした。
グランド技術を持つ舘野選手が優位に試合を進めると思われましたが
思いのほか石野選手の気合が上回るシーンが見られたラウンドでした。


2Rが始まると前に出る舘野選手。
石野選手のジャブがきれいに舘野選手に入ります。
そのまま胴に組み付きテイクダウンを奪うも、
下になった舘野選手は石野選手の首を取って
三角絞めの体勢へと入ります。
左腕を流されまいと引き抜く石野選手。
しかし抜いた左腕の反動で突っ込んだ右腕を舘野選手がキャッチすると
そのまま下からの腕十字へと変化。
石野選手をグランドに倒しながら腕を伸ばして極め
レフェリーが試合をストップし、
2R 0分33秒で舘野選手の一本勝ちとなっています。


吉永選手のYMC栃木の選手である舘野選手。
前回試合では沼尻選手を下した実力を見せ、
そのスキルが高い事を見せた選手でした。

見事な刺青の入った舘野選手は、
打撃でも相応に打ち合うスキルがあると思っていましたが、
スタンドではグローブ空手家である石野選手が打撃スキルで終始優勢に。
圧力に押された舘野選手が倒され下でパウンドを浴びるという展開となりました。

よく練習を積んでいる栃木勢の選手だけに
スタンドでも相応の力を発揮するかと思っていましたが、
本職ストライカーを相手に思いの他苦戦をしたのは意外でした。

逆に石野選手はスタンドでその力を十二分に発揮して
テイクダウンも取っていくなど
その気迫と圧力はお見事でした。
しかしストライカーであるだけに
グランドでのサブミッションの対応がまだまだ甘く、
結果舘野選手が極めに行くと
やはり関節をを取られて一本を奪われてしまいました。

舘野選手が基本はグラップリングの選手であることが
この試合でおぼろげながら見えた試合でした。



ここまでで70-75kgトーナメントマッチの一回戦がすべて終了。
波乱がいくつか起きたところで
60-65kgトーナメントマッチの準決勝へと続きます。

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