2010年01月02日

12/13 THE OUTSIDER 第9戦の観戦記 その3。

THE OUTSIDERの第9戦の観戦記の続きです。

その1はこちら
その2はこちら




■第10試合
 佐野哲也 vs 野村剛史


さて、いよいよ70kgトーナメントの準決勝が始まります。


トーナメントの最終ラウンドに向けて調整をしていた佐野さん。
一ヶ月前くらいには、メチャメチャ調子がいい様子でした。
充実した練習を積めていた佐野さんは、
さぞかし万全の状態で本番に挑めるであろう、と期待をできる状況でした。

が。
試合3週前くらいに。



佐野「残念なお知らせが。」
くま「は?」
佐野「青木君(註:AB選手)のサバ折りで傷めた。」
くま「・・・・・」

OUTSIDER第9戦_佐野000
(上写真・犯人)


なんと、佐野さんは練習でのガチスパーで、
AB選手のガチサバ折りを食らって負傷してしまいました。
状態としては、スタンドで胴クラッチされただけでタップするそうで、
しばらく練習ができない状態に。
これは試合直前としてはかなり痛い状況です。

その後3週間、とうとう佐野さんは対人練習もろくに積めない状態となり、
しょうがないのでチャリンコを漕いでスタミナ維持を狙うしか無くなりました。


豊富な練習を積んでその成果を試合で出すのが持ち味の佐野さん。
練習ができない佐野さんは単なる筋肉です。


ストライカーの佐野さんですが、
立ちのスパーができない状態で、試合直前には相手の打撃が・・・・
OUTSIDER第9戦_佐野001

スパーしても、練習不足で全然相手のパンチに反応できない、
っていうか見えないそうです・・・・
ストライカーが打撃見えなくてどうするんでしょうか・・・・



オワタ \(^o^)/




THE OUTSIDER第四戦_入場曲_佐野哲也まずは佐野さんの入場。
さすが準決勝だけあって、花道にはスモークが炊かれます。
佐野さんはいつものBUMP OF CHICKENの「バトルクライ」での入場。
リングには四方から仕込まれた紙テープが投げ込まれます。
参考(曲)
Youtube「バトルクライ − BUMP OF CHICKEN」


The Outsider 第三戦_観戦記_入場曲_野村剛史対する野村選手も入場曲はこれまでと同じ、
映画「マトリックス」のテーマ曲である
Juno Reactorの「Navras」。
参考(曲)
Youtube「Navras - Juno Reactor」




試合が始まるとスタンドで向き合う両者。
佐野さんは打撃を狙って左にサークリングを。
野村選手はこれまでの試合と同じように
構えて相手との距離を取り様子を伺います。
お互いに距離を開けての牽制状態。

ストライカーの佐野さんがパンチで前に出ると
野村選手も返しのパンチを繰り出すも
できるだけ距離を保つ構え。
牽制の打撃が両者から繰り出されます。
OUTSIDER第9戦_佐野002

しばらく牽制状態。
OUTSIDER第9戦_佐野003
佐野さんが打撃で仕掛けると、タイミングを狙っていた野村選手は
胴に組み付いて差して組み合いに。
サバ折りをしながら足を掛けてテイクダウンを狙います。

私は野村さんはレスリング式のタックルではなく
差してからのテイクダウンの選手だと思っていますので、
通常ならおそらく佐野さんがテイクダウンはそう易々とは奪われないと思っていました。
しかし今回はサバ折りで傷めている佐野さんは、
影響があったのかテイクダウンを許して上を奪われてしまいます。

ハーフマウントで上となる野村選手。
対する佐野さんは、下でロックダウン(二重絡み)の体勢を取って
野村選手の両脇を差して抱え込みます。
上でベースを取って次の仕掛けを狙う野村選手。

しばらく下の状態となっていた佐野さんは、
胴を抱えたまま野村選手の右脇に潜りに。
エディ・ブラボー(Eddie Bravo)の「オールドスクール」というスイープを仕掛けます。
見事上体を起き上がらせる事に成功してスイープを決める佐野さん。
上のポジションを奪い返します。
下になった野村選手はオープンガードに。

上となった佐野さんは、パウンドで野村選手を攻撃。
オープンガードの野村選手は
右膝を佐野さんの胸に着けて半身で佐野さんの右腕を取りに行き
佐野さんのパウンドを制しに行きます。

そして佐野さんのパウンドの隙を付いて
右足で佐野さんの左脇を煽って右足を首に掛けて三角のロックに。
三角絞めに入る体勢となります。

佐野さんの頭を引き寄せて三角絞めを極めに行く野村選手。
しかし佐野さんは左肩を野村選手のクラッチの内側に入れて
腕を流されないようにして三角絞めを防御します。
野村選手は渾身の力で絞めを完成させようとするも、
佐野さんはクソ筋肉を生かして腕を流されない様にしっかり防御。
脱出の機会を伺い試合が経過します。

この時リングサイドの偉い席から「落ちる!落ちる!」という声が上がりました。
「え?」と顔を見合わせる佐野さんと和田レフェリー。
三角絞めの絞め方と防御を知っている人ならば
この状態から絞め落とされるとは普通思いません。
とりあえず無かった事にして試合が進むリング上

空いた右腕でパウンドで抵抗する佐野さん。
野村選手もしばらく逃すまじと三角絞めを極めに行き
中々佐野さんも三角ロックから逃れられず。
しかし、いつも練習でAB選手の強力な三角絞めを食らっているので
私は佐野さんが三角で極められることはまず無いだろうと思って見ていました

しばらく三角での攻防となるも、
佐野さんが三角ロックからの脱出に成功して
野村選手のオープンガードの体勢に。

OUTSIDER第9戦_佐野004
上からパウンドを浴びせる佐野さん。
野村選手は腕でガードする状態を強いられ防戦状態に。
佐野さんは上から容赦無くパウンドを落として決めに行きます。

通常の試合なら止められるくらいにパウンドを浴びせられた野村選手。
しかしこの試合は準決勝である為か、レフェリーは様子を伺いまだ止めず。
佐野さんはパウンドを落としながら思わず
「止め無いんですか?」と口頭でアピールしながらパウンドを打ちます。

佐野さんがパウンドを連打し、
野村選手はなんとか抵抗して脱出を試みるも
連打を浴びるのみの状態に。
尚もパウンドを浴びせて決めに行く佐野さんを見て
ようやくレフェリーが試合をストップ。
1R 2分57秒という終了間際で、佐野さんのTKO勝ちとなりました。



私は佐野さんが万全の状態ならば、
野村選手とは相性が良くそうそう負けないであろうと思っていました。
体自体は試合のできる状態まで回復していましたので
怪我の影響で劣勢になった訳では無いと思いますが、
直前に対人練習が積めなかっただけに
やはり試合勘やスタミナには影響があったのだと思います。

さらに、野村選手の強力な極めへの攻撃を食らった事で、
佐野さんはいつもよりかなり消耗したと思います。
実際に試合直後の佐野さんは苦しそうな表情をしていて
ダメージというか影響はあったと思います。


まあ、佐野さんの状態を考えれば
野村選手に勝てれば御の字と私は思っていましたので
無事に勝利を修める事ができて一応ほっとしました。
佐野さんは野村選手をスイープできた事が凄く嬉しかったみたいです。



■第11試合
 武井勇輝 vs 吉永啓之輔


さて、準決勝の第二試合。
先ほど勝った佐野さんの相手がこの試合で決まります。

武井選手は09年10月の二回戦で拳を骨折。
なんとか治して試合に挑んだものの、
恐らく試合前の練習は満足にできなかったであろう事は
状況から明らかです。

ですので私は、やはりこの試合では吉永選手が優位、
というか勝ち上がると考えていました。
なので武井選手が入場すると
「武井〜〜!頑張れ〜!削っていけ!削って!」
あくまで佐野さん本位の声援を。

武井選手が本来の実力で戦えれば吉永選手もかなり消耗すると思っていましたので、
なんとか吉永選手を疲れさせてくれ、と思っていました。
万全の状態ならば武井選手が勝つ可能性も十分あると思っていましたし。


試合が始まると拳を合わせる両選手。
両選手はスタンドで向き合う状態となり、
武井選手はガードを下げた状態でフットワークを使って動きまわります。
フック系の振るパンチの武井選手に対して
吉永選手はストレート系のパンチを繰り出します。

左のミドルキックを放つ吉永選手。
武井選手は下がってかわすと、顔を突き出して挑発するかの体勢に。
吉永選手はワンツーを放って前にでて武井選手をロープに詰めます。
ロープを背負った武井選手は左に体を、ダッキングのように振るも
吉永選手は狙っていたかの様に左テンカオ(膝蹴り)。
これが体を下げた武井選手の顔面に見事にクリーンヒットします。

武井選手はガードの腕を上げた状態で
そのまま右にくの字に体を折るように倒れてダウン。
完全に気を失って倒れた為即座にレフェリーが試合をストップし、
なんと僅か37秒という秒殺で吉永選手のKO勝ちとなりました。



・・・・・すげえ。



試合を終えた佐野さんは以下の通りに。
OUTSIDER第9戦_佐野005




・・・吉永選手、ほぼ体力を温存したままの
ノーダメージで決勝へと進出をしてしまいました・・・・

佐野さんは、前回10月に引き続いて、
ピンピンした状態の相手と二試合目を戦う事となりました・・・・・



勘弁してくれ。




吉永選手と武井選手は、普段は仲が良い選手です。
お互いにスタイルは良く知っている同士だったと思います。

両選手の力を考えれば、まったくの他人同士の試合であれば
秒殺という結果にはならなかったのかも知れません。
実力以外の要素も絡んだ結果のような気はします。

しかしながら、吉永選手はこれまでと比べても滅茶苦茶体がキレている事は分かりました。
決勝に向けて、かなり充実した練習を積んできた事が分かる出来でした。



勘弁してくれ・・・




ここでいったん休憩となります。
ロビーに出ると、扉近くに大根の中身の人が。

「入場の時に『電気代払え〜!』って言ったの私です(笑)」と言ったら
「いやー、リングの上だと何にも聞こえてなかったですね」との事。

着ぐるみを着たりブログの内容などから
ミダラさんはどれだけおかしい人なんだ、と思われているような気がしますが、
中身の時に話をすると、ミダラさんはメチャメチャまともな青年です。
まあ、言動や行動の端に若干、大根の匂いがしますが。


私はタバコを吸ってから席に。
続きの試合が始まります。



■第12試合
 北中秀一 vs 鯉沼衆斉


事前のプロフィールでは両選手ともに格闘技の経験自体は多くは無い様子。
スタミナ切れでのスローモーションにならない事を祈りたいところです。


入場してきた北中選手は、腕と背中に結構な量の刺青が。
体はなかなかグッドシェイプに鍛え上げられています。
少なくとも筋トレなどは地道に積んでいる事が分かる体つきです。

一方の鯉沼選手は、エントリー写真では
胡散臭い匂いを醸し出していましたが、
リングに登場したその姿は、
短めに刈った髪を銀に染めてなかなか精悍な印象です。
体もバキバキではないものの、シェイプされて筋肉もそこそこあり
スポーツで鍛えられている様子が伺えます。


試合が始まると、北中選手が前に出て
全身で放つように右のロングストレート。
ロボコンパンチではなく、きちんとストレートを放っており
パンチの練習をしている事が分かります。
鯉沼選手はかわして当たらず。

対する鯉沼選手は正面で足が揃ってのパンチ。
打ち合いでも顔を背け気味で、殴り合いの練習は明らかに積んでいません
しかしながら、体勢を崩しながらも
下がらずに一生懸命にパンチを振り回して応戦。
しかし北中選手の右パンチが今度はカウンター気味に当たって
鯉沼選手がダウンを奪われます。
立ち上がって試合が再開。

鯉沼選手は遮二無二にパンチを振り回して前に。
勢いだけのラッシュでダウンを取り返しに行きます。

鯉沼選手が格闘技未経験なのは
開始すぐに分かりました。
対する北中選手は多少練習を積んでいる事も。

私は思わず、
「鯉沼ー!間空けるな!死ぬ気で前に出ろ!間空けた瞬間やられるぞ!」
叫んでしまいました。
スキル差から、普通に打撃戦をすれば
鯉沼選手は間違い無くパンチを浴びてやられると思いましたので。
ただ、多少のスキル差があっても
遮二無二前に出てパンチを放ってこられると
非常にやりにくいもので中々綺麗にパンチは当てられないものです。
そして、おそらく鯉沼選手にはそれしか方法はありません。

それを知ってか知らずか、
鯉沼選手はスキルは全く無いものの、
根性と気力だけで一生懸命パンチを振って前に。
北中選手もパンチで応戦するものの
鯉沼選手の圧力に梃子摺りタックルに行きます。
しかし鯉沼選手は突き放して遮二無二パンチ。
北中選手はパンチを捌いて防御し
返しのパンチを放ちます。
煽られながらもラッシュを続ける鯉沼選手。

前に突っ込み続ける鯉沼選手を北中選手が組んで捕らえて
スタンドでがぶる体勢に。
膝蹴りを入れると、前へ前へと押し込んでくる鯉沼選手を
首に巻きついてチョークを狙うかの体勢となります。
がんばって外した鯉沼選手は尚もパンチで遮二無二連打。
両選手ともやや疲れが見え始めます。

北中選手もパンチで応戦するも、
技術で応戦する北中選手を
単にがんばって前に出て殴る鯉沼選手の圧力が上回って
鯉沼選手の右パンチが当たり北中選手がダウン。

北中選手が立ち上がり試合が再開。
疲れながらも、遮二無二パンチで前に出る鯉沼選手。
北中選手もダメージを負った為、
単にパンチを振り回す鯉沼選手が圧力で上回りラッシュ。
再び鯉沼選手が振り回したパンチが北中選手に当たって
北中選手が尻餅をついてダウン。
2ノックダウンとなり、
1R 1分55秒で鯉沼選手のTKO勝ちとなりました。


正直、鯉沼選手には試合を見る限り全く格闘技のスキルがありませんでした。
北中選手には多少のスキルが見られましたので、
技術的には北中選手が優位だったと思います。

ですが、鯉沼選手、最後まで前に出続けました。
何度も言いますが、鯉沼選手には全くスキルが無かったにも関わらず、
前に出てパンチを打ち続けるという、
鯉沼選手にできる唯一の戦法を最後まで気力で実行した結果、
逆転で勝利を修める事に成功
したのです。

鯉沼選手、最後まで前に出続けて勝利を手にしたのはお見事でした。
素直に賞賛し祝福したいと思います。




この試合で前半は終了です。
続きの試合はその4へ。


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