2010年04月19日

4/3 THE OUTSIDER 第11戦。今回も観戦しましたその5。

10年4月3日のTHE OUTSIDER 第11戦
観戦記の続きです。

その1はこちら
その2はこちら
その3はこちら
その4はこちら


■第14試合
 高橋玲央 vs 開米智樹



さて、続いての試合はTHE OUTSIDER第3戦でメインで戦った
高橋レオ選手が久々の登場です。
毎回エントリーをしていた高橋選手は
重量級の選手が少ない事もあって久しぶりの参戦となりました。


まずは開米選手の入場。
プロフィールでは総合7年の経験を持つという開米選手。
試合の記録などは見当たらない為詳細は不明ですが
7年練習をしている選手であれば
かなり強いであろう事が予想されます。


対する高橋選手の入場。
プロで活躍をする総合選手達が周囲にいる高橋選手。
アウトサイダーにエントリーし続けて
出場の機会をうかがっていただけに、
練習を積んでスキルが上がっている事を
期待せざるを得ません。


花道を登場すると、後ろには
雨宮選手、家崎選手の重量級アウトサイダー二人。
さらには津田沼道場のプロ選手である星野大介(Hoshino Daisuke)選手の姿。

花道で円陣を組む選手とセコンド。
すると・・・・星野選手だけ花道横にアウトしていきました。


客席で。
くま「えー。星野選手が指示出すんじゃないんだ・・・」
佐野「あー・・・ほんとだ。」
くま「ねー。」



試合が始まり対峙する両選手。
開米選手が左のミドルを蹴り込みます。
ワンツーを中心にミドルキックを織り交ぜ前に出る開米選手。
対する高橋選手もパンチで応戦して打ち合います。
開米選手が打撃の手数と正確性で上回り
高橋選手のパンチは当たらず。
打撃圧力で開米選手が押す展開となります。
下がって距離を空け返しのパンチを打つ高橋選手。
開米選手の圧力に腰が引け気味です。

攻勢から右ストレートをテンプルに打ちこむ開米選手。
クリーンヒットされた高橋選手は動きが止まったものの
必死にパンチを返しに。しかし気力で返すパンチは
左右の大振りフックの連打となり、開米選手には当たりません。

ストレート系のパンチを打つ開米選手に対して
がむしゃらにフックを振り回す高橋選手は半ばフォーム無視。
当然開米選手のパンチが打ち勝ち、
高橋選手は打撃圧力に押されてロープからコーナーに詰められます。
頭を下げてガードを固める体勢の高橋選手にラッシュ仕掛ける開米選手。
高橋選手もなんとかパンチを返そうとするも
頭を下げた盲パンチ状態では当たるはずも無く
一方的に開米選手のパンチラッシュ状態となります。
パンチを浴びて背中を向けた瞬間を見て
レフェリーが高橋選手にスタンディングダウンを宣告。


再開されると開米選手が右のミドルキックからパンチで前に。
高橋選手は下がって距離を開け、開米選手が詰める展開。
コーナーに詰められ逃げ場を失った高橋選手は
打撃をしのごうとタックルに行くも
クワガタタックルで開米選手にいなしてかわされ
高橋選手はマットに転倒してしまいます。

立ち上がった高橋選手にスタンドでパンチラッシュを仕掛ける開米選手。
高橋選手はすでに腰が後ろに引けた状態で
ガードを上げながらステップで下がる、というより既に逃げ回る状態。
下がって下がって、途中にはバスケのピボットのように
くるりと回転して背を向ける動きが入ります。
足で追いかけてパンチを放つ開米選手。
ロープを背負った高橋選手に
開米選手の右ストレートが入って
高橋選手が前にうずくまるように倒れた所で
レフェリーが試合をストップ。
1R 2分21秒で開米選手が2ノックダウンでのKO勝ちを修めました。




さすが総合7年と経歴に書くだけあって
開米選手のパンチはきちんとストレート、ワンツーと的確でした。

高橋選手も最初はストレートを繰り出していましたが
相手の圧力を受けると頭から飛んでしまうのか
がむしゃらにフックを振り回す状態となってしまいました。


もちろん圧倒的な打撃スキルの差があれば
一発を浴びてすぐに試合は終わってしまうと思います。
また、腰を引いて基本逃げる相手をKOするのは
なかなか骨の折れる作業であるのは事実です。

しかし、ある程度立ち続けられる相手との打ち合いでしたから
スタンド打撃のスパーをきちんと積んでいれば
少なくとも正対して打ち合う事はできたのでは
、と思いました。

試合を見る限りでは、高橋選手の練習は足りていなかった様です。
もちろん開米選手が強かった、というのはあると思いますが、
やはり継続的に練習を積まなければ当然勝つことはできません。

おそらく練習を積む環境はあると思うだけに
もったいないな、と思いました。
少なくとも前にアウトサイダーで戦った時から
あまり進歩をした印象は無かったです。


開米選手はお見事でした。
次に格闘技経験のある選手と戦った時に
どこまでスキルを見せるのかが楽しみです。



■第15試合
 RYUYA vs 庵野隆馬


つづいての試合は、非常にいいキャラクターを持っている
「ジャパニーズヤンキー」庵野選手が登場です。
対するは新潟・喧嘩一からの刺客、RYUYA選手。
格闘技をやっている不良同士の対戦となります。


まずは庵野選手が入場。
白い特攻服にねじり鉢巻姿で
かなり陽気なコテコテヤンキースタイルでの登場です。
足にはシューズを着用。


対するRYUYA選手は大勢の不良を引き連れて花道に登場。
地下格闘技のトーナメントで準優勝をしたり
アマ修斗で試合を行うなど格闘技の練習をしている選手の様です。



スタンドで構える両選手。
庵野選手はサウスポーのワンツーで
左ストレートをヒットします。
ミドルキックを返すRYUYA選手に
庵野選手はタックルで組み付き。
RYUYA選手は庵野選手の頭を右腕で抱えて
ヘッドロックの体勢を取ります。
頭を抱えられた庵野選手はそのまま
グランドに潰れるように持ち込んでヘッドロックを防御。
ガードポジションを取ります。
下からガードからの三角絞めを繰り出す庵野選手。
これがRYUYA選手にがっちりと極まります。
パンチを打つなどしばらくRYUYA選手は抵抗するも
庵野選手が絞め上げるとたまらずタップ。
1R 1分31秒で庵野選手が三角絞めでの一本勝ちを修めています。


庵野選手は元々持っているスタンドスキルで
小気味良くパンチを繰り出し、
オープニングヒットでRYUYA選手を眼窩底骨折させました。
練習していない選手のパンチは威力が無い為
何発当たっても大きな怪我には至らなかったりしますが、
庵野選手の破壊力は一発でダメージを与えました。

グランドのスキルも試合毎に進化している様子で
ヤンキー系のキャラとは裏腹に
一戦一戦着実にスキルを伸ばしている試合ぶりはお見事でした。


リングでマイクを持った庵野選手は
「アイ・アム・ジャパニーズヤンキー!」



■第16試合
 中根佑太 vs 一文字蛍


次の試合では、現役漫画家の一文字選手が登場です。
果たして漫画家さんの強さはどの程度なのでしょうか。

私は経歴を見る限り、
漫画家さんは全く総合というかフルコンタクトの試合には対応できないと
見ていましたので、怪我をせずに
無事にリングを降りられるのかが心配でした。
多分漫画家さんは、自分の空手が全く通用しない事を理解していないだろうな、と。



まずは一文字選手の入場。
セコンドにはいかにもアキバ系な人が二人います。

赤いタオルを頭からかぶって花道を登場した一文字選手。
歩きながらかぶったタオルを下ろすと
ロングタオルが特撮ヒーローのマフラーのごとく巻かれていました


対する中根選手の入場。
普通にセコンドを伴っての入場です。
肩には和彫りの刺青が。


リングアナの選手コール。
一文字選手がコールされると
まるで仮面ライダーのごとく腕を斜めに突き出し
大きく回して変身ポーズのような動きで決めポーズを取ります。


試合が始まりゴング。
一文字選手が前に出て「ヤー」と掛け声を掛けながら右回し蹴り、左足刀と連打。
中根選手は右の蹴りをブロック、左の蹴りをかわすと
そのままカウンターで右ストレートを叩き込みます。

綺麗にクリーンヒットし、一文字選手は
棒の様に真後ろに倒れ受身も取らず後頭部をマットに強打
追い討ちを掛けようとする中根選手をレフェリーが制止して
即座に試合をストップ。
中根選手がわずか5秒で、ワンパンチKOで勝利を修めました。


・・・・思っていた通りだ(笑)


一文字選手はハッと我に返ると
飛び起きて空手の残心のような動きから中腰で外連味たっぷりの決めポーズ
まだやれるとのアピールをします。

しかし当然試合が続行される訳も無く、
一文字選手はリングを後に。
花道を引き上げて来る顔は、
無念さと照れ笑いが入り混じったような表情でした。



私も伝統空手の経験がありますので良く分かります。
伝統空手しかやってない選手が総合で勝てるわけありません
総合と伝統空手は全くの別競技なのですから全く当たり前の話です。
恐らく一文字選手は打撃スパーすらやらずにリングに上がってきたであろうと
私は思っていましたが、試合を見て「ああやはり」と思いました。


遠い距離からいきなり蹴りを繰り出すのは
顔面の殴り合いに慣れていないから
パンチの届かない遠くから攻撃しているだけです。

そして普通のキックボクシングでも
いきなり大きなミドルキックやハイキックを蹴っても当然ブロックされます。
だからフェイントやコンビネーションをキックボクサーは駆使する訳です。

そして、ローキックやミドルキックを蹴った際に
カウンターでパンチを貰いやすいのは常識です。
ですから蹴り足の引きや、タイミングを考えて蹴る訳です。
不用意に蹴ればカウンターを貰って当たり前です。


今挙げた事は、コンタクト打撃競技をやっている人なら
誰もが知っている基本的な事柄であり、
打撃スパーを経験すれば初日で理解できる事でしょう。
その事を理解していないから、一文字選手はああいった攻撃になった訳です。
つまり、一文字選手はグローブをはめての打撃スパーをした事が無いという事です。

直接打撃の当たるルールにも関わらず、スパーもせずにリングに上がった一文字選手。
恐らく自分が大好きなヒーローになれると思って試合に出たのでしょう。
勘違いをして、試合を舐めてリングに上がったと言って良いと思います。

対戦した中根選手は、
所属するジムで連日ガチスパーを重ねてきたという触れ込みの選手。
つまり、経験者と未経験者が対戦したという事であり、
一文字選手は秒殺されて当たり前です。



恐らく一文字選手は、あまりの早いストップに
試合の負けは認めるものの、自分はまだやれたと思っていると推測されます。
ですが、断言しますが、
たとえあそこで試合が再開されたとしても、
同様にパンチを浴びて5秒が10秒になっただけだと思います。
今のままでは絶対に総合格闘技で通用する事はありません


横で試合を見ていた佐野さんは
「あー、早いなー。起きたんだからやらせてあげりゃあいいのに・・・」
と呟いていました。
この意見は、私は正しくもあり、間違っているとも思います。

一文字選手、蹴り自体は綺麗なフォームでした。
また、体もきちんとシェイプされており、
ある程度鍛えてあるのは分かりました。
せっかく決意をして試合に出てきたのですから、
納得するまでやらせてあげたい、という気持ちは
特に選手であれば良く分かる気持ちだと思います。

また、納得の行かないストップによって、
一文字選手が再び試合に出ようと思うことは十二分に考えられます。
その時は恐らく、今回の問題点を理解せずに
同様の状態で再度出てきてしまう事を予測するのは容易ではないでしょうか。


一方、安全を考えれば、
あそこで止めたのは非常に妥当だと思います。
パンチを浴びて棒のように倒れてマットに後頭部を強打。
これを止めなければ、選手の安全を守るレフェリーの存在意義が問われるからです。


今回の大会でもパンチで眼窩底骨折をした選手もおり、
それは以前の大会でも同様の大怪我を負った選手は存在します。
打撃のスパーをちゃとやってない状態では
当然寝技の練習をしてきたとは思えませんし、
試合で腕や足を折られる怪我を負ってもおかしくありません。
ダウンでマットに頭を強打するようでは
意識不明の状態に陥っても全くおかしくありません。


出場を決意すれば、誰でも出場ができる。
それがアウトサイダーの一つのコンセプトでもあります。
意を決して格闘技の試合に臨む心意気自体は、私は賞賛します。
ですが、防具無しでパウンドまで許されるプロ並の危険なルールでの試合であり、
場合によっては障害の残る大怪我を負う危険も十分に有ることは
最低限理解した上で試合に臨んでほしい、と改めて思いました。

何にせよ、大怪我をせずにリングを降りられた事自体は幸いでした。
もし次に試合をするならば、きちんと総合の準備をして出て欲しいものです。



続きはその6へ。

トラックバックURL

コメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価:  顔   星
 
 
 
総アクセス数
  • 累計:

訪問者数

    Recent Comments
    • ライブドアブログ