こんばんは!西谷です。

快晴の梅田。

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美しい青のグラデーションが空に冴える MIZUNO OSAKA CHAYAMATI を抜け、今日は豊崎へ向かいます。

福島区の超人気ラーメン店燃えよ麺助さんの新店(5/15 OPEN)、麦と麺助 新梅田中津店さんへ伺うためです。

私の目的は、美味しいラーメン!

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は、もちろんなのですが、






趣旨はそうではなく、

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決して駅近とは言えず駐車場があるわけでもない、

看板も表札もなく、メディアで大々的に宣伝されたというわけでもないカウンターだけの小さなお店が、何故ここまで行列をつくれるのか!

その理由も、少し昔のそれとは異なるような気がします。





その仕組みが一体何なのか、マーケティングの視点から分析したいのです。

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寿司屋のように美しい白木のカウンターに白いコックコート、清潔な厨房、「たいへん長らくおまたせしたしまして申し訳ございません。」など非常に心がこもった丁寧でキレの良い接客挨拶、軽いフュージョンのBGM。

以前にご紹介した尼崎の『ぶたのほし』さんもそうですが、ここには、ほぼラーメン屋の概念は存在しません。

ラーメンのクオリティも “料理” だと言い切れる世界です。

(夜はやっていないので)仕事中の人も多いだろうに、昼間わざわざ駅から離れた遠いところまで足を運び、1時間以上、いやヘタをすればラーメンにありつけるまで2時間近くも要してしまうというのに、文句のひとつも言う隙が無い料理が、それを食すに万全の空間で、税込1,000円以下で食べられるのですから、当然と言えばそうなのかもしれません。
不思議ですね、同じことをレストランでやれば、誰が一皿の料理を1時間も待ってくれるでしょう!?100%クレームの嵐です。

私は、(商品としての)「食」は「コミュニケーション」だと考えます。

現代の日本の消費者は、イタリアンなどの中途半端に?高額な料理ジャンルでは「コミュニケーション」が出来なくなっているのかもしれないと考えています。
しかし、コンセプトも含めクオリティの高いラーメン業態は、「コミュニケーション」を創出するには最適なコンテンツを持っているのです。

コース料理やア・ラ・カルトなどでたくさんの品数を注文する料理ではなく、一つの丼に全てが集約出来ているため、味や素材、こだわり、品質といったものが誰にとっても食べて理解しやすく、画像やコメントをSNSに投稿するにしても友達に伝えやすい。そして、何しろそれが1,000円以下という手頃な出費で完結出来るのですからね。
そういう視点から見れば、いろいろと複雑なレストランやダイニングが苦戦しているのも頷けるというものです。勤めるアルバイトスタッフからみても、お客様と対話することも少なく、オペレーションもシンプルなので間違いなく働きやすいでしょう。そうすると、スタッフの心にも「コミュニケーション」の余裕が生まれますよね。

どうやら、

これからの飲食店に求められるテーマは、「コミュニケーション」が創出できるかどうか!に尽きるのかもしれません。