2008年06月29日

時代

佐賀市唐人町の「喫茶珈茗爾」は、去る6月26日に
開店から丸34年という日を向かえました。



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まわるまわるよ 時代はまわる
別れと出会いをくり返し
今日は倒れた旅人たちも
生まれかわって歩き出すよ    ♪

(中島みゆき 唄  時代)








ドアを開けてお店に入ると縦に長いカウンター。
奥には基本的に4人がけのテーブルが横並びに2つ。
わたくしは、決まって入口から3つ目か4つ目あたりの
カウンター席に座る癖がついています。



ここで過ごす時間は、わたくしに不思議な力をくれます。



えっ?
どんな力かって??



う〜ん・・・強いて言えば
嫌なことを忘れさせてくれるのです。



それって・・・・・
煙草を吸うひとがどうしても煙草をやめられないってことや
お酒を飲むひとがどうしてもお酒をやめられないってこと。
そんな気持ちに、どこか似ているような気がします。
わたくしは煙草は吸わないし、お酒も好んで飲みませんので
あくまでも想像のもとですが・・・・




「喫茶珈茗爾」は4年前まではマスターとママ
それ以降はマスターとママに加えて
この2人の娘さん孫ちゃんの4人で営んでいました。



・・・でいました。



今は、マスターはいません。
決して弱音など吐いたことのないマスターが



★ なんかさ〜
  肩がいとうして(痛くて)
  腕が上がらんとよ〜       (マスター)


そう言いながらも優しい笑顔を絶やさずに
カウンターの中で頑張ってるマスターの姿を見たのは
5月13日の夜が最後になりました。






旅を続ける人々は
いつか故郷に出会う日を
たとえ今夜は倒れても
きっと信じてドアを出る  ♪





時折、マスターの左目から流れる一筋の涙を
加齢のためにか、体調の不良で涙腺が緩んでいるのだろうと
わたくしは勝手に思っていて・・・
52歳という若さで肝臓癌で逝ってしまったかぁさん
同じように左目から涙が流れていたことを思い出し
マスターの姿にかぁさんの姿を重ねてみては
マスターの体は大丈夫なのだろうかと心配になっていました。




☆ ねぇ〜
  あのさ〜
  ずっと気になっとったとけどさ
  マスターって時々 左の目から涙の出よらしたやん
  結構 前からさ〜
  そいが うちのかぁさんもね
  体調のおかしくならした頃から
  おんなじのごと 左目から涙の出よらしたけん
  マスターはどっか体の悪かとこのあるとじゃなかかなって
  気になって・・・・

                      (わたくし)



◆ あ〜
  あれはね〜
  福岡におる時に涙腺の手術ばしとらすとよ^^
  だけん ずっと前からよ
  若い時から・・・
  気にしてくれとったとねぇ〜
                     (娘さん)




娘さんとわたくしは同年代ということもあって
何となく気軽に話せます。




☆ 気にしとったさ〜
  でもさ
  「マスター〜 
  どっか体の具合でも悪かとね?」・・・とか
  聞くに聞けんでモヤモヤしとったばい
  そんなら あの涙は体調には関係なかったわけたい^^
                        (わたくし)



◆ そうよ^^             (娘さん)




そんなマスターの静かで穏やかな笑顔に
わたくしはどれだけ癒されたことか・・・・



いいえ・・・今も
わたくしの目には、カウンターの中でいつもと変わらない笑顔で
「喫茶珈茗爾」の未来を託した、可愛い孫ちゃんのT君を
優しく見守るようにたたずむマスターの姿が見えていて
それだけで、わたくしも変わりなく癒され続けているのです。





そんな時代もあったねと
いつか話せる日が来るわ
あんな時代もあったねと
きっと笑って話せるわ
だから今日はくよくよしないで
今日の風に吹かれましょう    ♪






マスターは4年前に交通事故に合って足首を骨折し
4ヶ月の入院生活をするまでは
30年間、お盆もお正月も1日も休むことなく
働き続けたひとです。
退院しても、その日からお店を開けて
それ以来は第1と第3の火曜日だけを休んでいました。
「珈琲(仕事、お店)が恋人!」
まさにこの一言に尽きるひとでした。




☆ 考えようによってはさ〜
  神様のご褒美やったかもしれんね〜
  今まで一生懸命がんばって来たけん
  「ご苦労さん!」・・・って
  「もう よかよ やすまんね」・・・ってさ^^
                     (わたくし)




◆ そうよねぇ〜
  長々とつらか想いせんで〜
                    (娘さん)



☆ 1ヶ月ちょっと前までは
  あのカウンターの中におらしたとやけんねぇ〜
  信じられんよ〜          (わたくし)





我慢強いマスターが、肩や腰の痛みに堪えかねて病院へ行き
その1週間後に入院してから22日目の朝でした。




◇ なぁ〜んか
  バタバタバタで逝ってしまわした
  そがん 慌てんやったって
  あの世は ゆっくい待っとってやらすろうにさ〜
                     (ママ)




ちょっと冗談っぽく、笑みさえ浮かべながら話すママが
わたくしはかえって寂しそうに見えて
かぁさんに逝かれて、置いてきぼりに合ったような
心細く、不安にかられたあの日の自分を思い出してしまいました。






今はこんなに悲しくて
涙も枯れはてて もう二度と笑顔には
なれそうもないけど          ♪





☆ マスターは悔いはなかったろうだい
  お店のために生き続けてさい
  T君にちゃ〜んと教えこんでから逝ったもん
  うったちが(わたしたちが)気がつかんやっただけで
  マスターはギリギリまで痛かととか
  具合の悪かとば 我慢しとったとじゃなかろうか〜? 
                   (わたくし)





わたくしと同じで煙草は吸わない。
お酒もさほど飲まない。
マスターの命を奪ったのは肺から肝臓に転移した
スキルス性の癌でした。





「マスター!
 心配せんでよかよ〜
 T君はマスターがおらんごとなってから
 びっくいするごと しっかいなって〜
 立派に 珈茗爾のマスターになっとるばい
 そっちからも見えるやろ?
 お客さんもちゃ〜んときよるけん^^  」




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Posted by net_i5750 at 00:18Comments(935)