初めての青色申告。それは『複式簿記って何?!青色申告って何?!勘定科目って?!』という感じでスタートしました・・・。会計初心者の自分にとって、『確定申告/青色申告/会計ソフト』の全てがまさに『未知の世界』であり謎だらけ。
なので『自分で青色申告に挑戦しよう!』と決意してからの手続きや流れを備忘録的に紹介します。
超有名+定番の個人事業主向け会計ソフトである『やよいの青色会計』も購入したので、その感想もレビューします。
『自分で確定申告したい、けど難しそう・・・。』という人の役に立てれば良いなと思います。
今年こそは『青色申告』に挑戦しようと決心し、2013年のはじめに税務署に各種申請や相談に行きました。
実は確定申告を青色で行うためには、税務署に対して『今年は青色申告しますよ!』と事前にお知らせしておく必要があるんです。知ってましたか?
1人で行っている個人事業主やアフィリエイターの場合、提出しておくべき書類は下記の2種。
<1枚目 個人事業の開業届け>
⇒まずはじめに『個人事業をはじめました』という届出を税務署へ提出します。本来であれば、開業後1ヶ月以内に出すべき書類とされています!(寝耳に水)
とは言え、アフィリエイターは『確定申告するほど稼いでない』場合が多いので、開業後1ヶ月に申請するのは難しいのが実情です。
自分の場合もそうでしたので、『確定申告が必要になりそうな金額』を安定して稼ぎ出した頃に『個人事業の開業届け』を提出してきました。
・国税庁のHPからPDFダウンロードできます→ 個人事業の開業届出について
<2枚目 青色申告承認申請書> ⇒ 対象年の3/15日までに事前提出。
⇒青色申告は事前に申告が必要。対象年度の3/15までに申請しないと、青色申告できないので注意。
(2014年度分を青色申告するなら、2014年3/15迄に申請し、2015年の3月に確定申告する。)
実際に確定申告する時期の、約1年前には税務署に提出しなくてはいけないという事です。
・こちらも国税庁のHPからPDF落とせます。→ 青色申告承認申請手続について
これらの書類は送付も可能ですが、初めての場合はやはり、税務署へ直接出向いて提出したほうが安心ですね。
税務署で書類をもらって、その場で記入して提出してもOKです。分からないこともその場で聞けるので安心できます。
<白色申告>
青色申告に比べ帳簿付けが簡単であり、申告に関する手間は少ない。
利益があまりないor小規模の場合は白色もあり。
面倒なことはイヤ、税理士に頼むのもイヤ、と言う場合にも。
ただし手間が少ない分、税金を多く払うことになります。
自分は迷わず青色申告をお勧めするので、 白色申告の説明は以上で終わりです。
<青色申告>
手間はかかるけれど、払う税金を少なくできる。
ものすごく簡単に言うと『売り上げが多ければ迷わず青色!従業員がいる場合も青色!経費が多い場合も青色が得!』です。
(青色申告の事前申告が間に合わなかった場合は、初年度のみ白色申告で済ませ、申告年の3/15までに青色申告申請書を提出し、次年度からは青色申告するのがお勧めです。)
税金は『売上から諸経費を引いた金額 = 課税対象所得』に対して一定の割合でかかります。
例えば、 年間1000万の売上のうち、経費が600万かかった場合は、売上1000万 - 経費600万=400万が課税対象所得となります。
年間売り上げ : 1000万
諸経費合計 : 600万
課税対象所得 : 400万 (売上1000万-経費600万)
税金は、この『課税対象所得金額から○○%』となるわけです。
課税対象金額が多ければ多いほど払うべき税金は増えてしまうので、できれば少なくしたいですよね。
そこで大活躍するのが青色申告の65万控除です。
なんと青色申告をすると『課税対象所得』から『65万をマイナスにすることが出来る』のです!!!!!!
※簡潔に説明する為、この例ではその他の控除額を一切無視しています。
<青色申告 65万控除の具体例>
例えば所得税+住民税+国民健康保険を全て合わせて、課税対象所得から約30%課税されると考えると?
■青色申告しなかった場合
課税対象400万の30%=120万円の支払
■青色申告をして65万円控除を受けた場合
(課税対象400万 - 控除65万) そこから30%=100万5千円の支払
青色申告でいくら得したかと言うと・・・?120万-100万5千円 = 税金が195000円も安くなった!
(※所得税・住民税・健康保険料の料率は、所得金額や住んでいる地域によって変わります。今回はざっくり30%にしました。)
長い目で経営をしていくなら、節税の意味で間違いなく青色申告がお勧めです。
手間を嫌って税理士さんに委託する人も多いですね。お金を払ってでも青色申告をする理由は、税金面で圧倒的に有利なので、 税理士さんへ手数料を払ってでも得になるケースが多いからなのです。
ですが『自分のお金の事だもの。会計士に頼らず、自分でやってみよう!』と思う気持ちがあるなら話は別。
毎年多くの個人事業主が自らの手で青色申告を済ませているのなら、自分にだって出来ないハズはないのです。
という事で、自分は2013年の3月前に必要書類(個人事業の開業届けと青色申告承認申請書)は出しておきました。
この3月の段階で複式簿記のつけ方や会計の知識についてザッと勉強したのですが、どうやら自分の場合は『アフィリエイト/ネットメイン』の業務なので、取引先も少なくお金の流れもシンプル(←現金取引が発生しない)なので、『帳簿付けは簡単そう。』という感触がありました。
そこで『年末にまとめて簿記をつけよう!』と決意したのです。
で、あっという間に年末。そろそろ本格的に入力してみるか!という段階でついに会計ソフトを購入したのです。
幸い知り合いに会計士が数人いたので、お勧めソフトを聞いてみるとほぼ全員が『弥生会計
』や『やよいの青色申告
』を勧めてきます。
会計ソフトではソリマチ
も有名ですが、やはり知名度・シェア共に弥生(やよい)はズバ抜けているみたいです。
11月には税務署が無料で行っている『青色決算説明会』にも参加したのですが、そこの税務署職員の方にお勧め会計ソフトを聞いたときも、『弥生会計』を推されていました。
皆がここまで口をそろえて『弥生会計』をお勧めしてくるのなら、もう面倒臭いから弥生にしよう・・・。
と思い購入に至ったのが『やよいの青色申告
』です。
■やよいの青色申告
とは?
⇒法人向けで高価(3万円~)な『弥生会計
』の入門版として、安値で購入・利用できるソフト。個人事業主をターゲットとして、1万円前後で販売されてます。青色申告をしたい個人事業主には充分な内容。
』には、特別版として『はじめての青色申告』という冊子が付属していました。
※最新の15年度版
にもガイドブック冊子がついているようですが、下記の写真は14年度版の冊子内容です。

自分は今回AMAZONで『やよいの青色申告14
』を買ったのですが、ソフトの説明書の他に冊子がついてくるとは知らず、ちょっと得した気分に。

冊子の内容は『はじめての青色申告』のタイトル通り、税務署に申請する流れや、一年を通して何をすべきか。提出書類の記入例などがカラーで紹介されています。

↑年間の手続きスケジュール。初心者だとこの辺も分からないので助かります。

↑3月に提出済みの『開業届け』も記入例が載っていました。当時の自分は分からなかったので、税務署の人にアレコレ聞いて提出したので・・・こんな便利な冊子があったなら先に知りたかった!

↑特別版冊子のもくじです。
・青色申告に必要な帳簿の種類
・領収書の扱い方
・経費や勘定科目
・個人用と業務用の口座を分けておく
・経費にクレジットカードを使ったときの処理は? 等など・・・。
自分が3月からコツコツ調べたり人に聞いていた知識は、だいたいこの冊子に載っていた!という感じです。
本当に初心者向けの内容ですが、『確定申告の流れそのものが分からない!!何からはじめるの?!』という人が一番はじめに読んでおくとかなり役立つのではないでしょうか。
実際に提出する書類の記入例等が掲載されているので、『青色申告』について具体的なイメージが持てるようになります。
『やよいの青色申告』実際に使ってみた感想・・・。
さてソフトも無事に手元に届き、実際に起動してみると・・・。まったく意味が分からない!
初期設定である『導入』メニューは何とか入力したものの、実際に帳簿を入力する『取引』画面が意味不明・・・。
↓取引画面。なんのこっちゃ!

会計や簿記の知識があったり、確定申告を経験済みの皆さんにとっては簡単な事なのでしょうが、『はじめて確定申告』する自分にとっては全てが謎でした。
しょうがないので、時間を割いて説明書・参考書をじっくりと読むことに・・・。
するとどうでしょう。辛抱強くソフトと向き合っているうちに『なるほどそういう事ね!仕訳ってそういう事ね!』と分かるようになってきたのです。
自分的に、下記のように理解すると分かりやすくなりました。↓
■会計ソフトって何ぞや?それぞれの帳簿の役割。

(あってますよね・・・?なんせ初心者なので感覚で書いてます。)
要するに青色申告では『仕訳日記帳』をしっかりとつける事が大切なのですが、『貸方/借方』の概念がイマイチ良く分からない会計初心者にとって『仕訳日記帳』を手動でつけていくのは大変な事。
会計ソフトを使うと、そのやっかいな『仕訳日記帳』が勝手に制作されていくのです。
はじめはチンプンカンプンでも、適当に色々入力してくと全てが『仕訳日記帳』に反映されていく様子が確認できます。
仮の事業所データを登録して、ひたすらテスト入力⇒確認!してくと、分かりやすいと思います。
■勘定科目とは?
簡単に言うと『お金の動きや用途のカテゴリー分け』です。
■勘定科目の例
経費としてペンを買った・・・『経費/消耗品費』
インターネットの通信費を経費扱いにするとき・・・『経費/通信費』
商品やサービスを料金後払いで販売したとき・・・『収入金額/売上高』
後払い金を回収したとき・・・『売上債務/売掛金』
事業用の口座から個人的な支払いをした・・・『事業主貸』
お金の流れや用途を、上記の例にあげたような『勘定科目』として計上していくと、会計ソフトは自動で科目に見合った処理をしてくれます。
会計ソフトに何か入力するには、必ず『勘定科目』をセットで登録しなくてはいけないんですね。(ですよね?)
で、この勘定科目が初心者には難しい!!!
『家賃の勘定科目は?』『パソコンソフト買ったときは?』『クレジットカードで備品買ったときは??』『後払いで売ったときは?』等など・・・。
はじめは『???』の連続になりますが、会計の参考書を読むなり、やよい会計の本を読むなり、ネットで検索するなりして、とにかく 帳簿に入力していきます。
自分の業務でよく使う勘定科目や入力形式は限られているので、1~2ヶ月分も入力すればだいたい把握できるハズです。
はじめは辛いのですが、徐々に『慣れ』てきます。 それまでは辛抱強く乗り切るのです・・・。
ですので今回、自分が『やよいの青色申告』に触れてみて『おっ!』と思った機能も合わせて紹介してみます。
①MoneyLook(マネールック)機能がすごい!
オンライン/ネット銀行での取引データを、全て一括でやよい会計に取り込むことが可能。
事業として使っている銀行口座は、会計ソフト上に全ての取引を入力していく必要があります。
要するに、『通帳の記帳内容とそっくりそのまま同じに入力していく』必要があるのですが、手動で入力するのは大変だし、ミスも増えてしまいます。
そんな時にマネールックを使えば、一年分の記帳内容をそのまま会計ソフトに取り込めます。
さらに『××から振込み』があれば『×× という処理をする』という処理も、一度設定すれば自動で行われます。
例えば『グーグルインク』からの振込みは全て『勘定科目:売掛金/概要:グーグル』で計上する・・・といったことが可能。
これは本当に便利!!
自分は住信SBIネット銀行をメインバンクとして利用していますが、1年分の取引があっと言う間に取り込めました。
※利用中のネット銀行が『MoneyLook』に対応している必要あり。
②工夫しだいでクレジットカードのデータも一括インポート可能。
やよい会計の仕訳日記帳は、CSVデータのインポート/エクスポートにも対応しています。下記の条件を満たせば、クレジットカードの履歴も一括でやよい会計に取り込めます。
・使用しているクレジットカードがCSVダウンロードサービスに対応している。
・ダウンロードしたCSVデータを、やよい会計のCSVフォーマットに変換する技術がある。
自分はエクセル大好きなので、けっこう簡単にCSVデータをやよいに取り込むことが出来ました。
(勘定科目はエクセル上で自分で入力する必要アリ。)
自分はほとんど現金での取引はなく、経費になるものもクレジットカードor銀行振込で支払いしていました。
となると手動で入力するものはゼロに近く、1年分の帳簿はほとんど全て『一括』で入力できそうです。
CSVデータの一括インポートは『弥生会計』だけでなく、値段の安い『やよいの青色申告』でも利用可能です。これは凄い!やよいに感動!感動!!
『右も左も分からない初心者だから、あまりにも不安!』という理由から、書店で立ち読みしつつ、良さそうな本を一冊購入。
今回買った本は『会計ソフトでらくらく青色申告
』です。
この本の内容がなかなか素晴らしかったので、合わせて紹介しておきますね。
■本の内容

↑
確定申告についての基礎知識
・青色申告とは何か?
・白色申告と青色申告の違い
・帳簿つけの大切さ~他。
青色申告するメリットについて。
・年間65万円も控除がお得に!
・税務調査があっても安心!・・・他。

↑
青色申告前に提出する書類について ←お勧め!
・開業届けの出し方や、青色申告承認申請書の出し方など。
・従業員を雇っている場合の書類についても。他
帳簿をつける前の準備! ←お勧め
・事業用の口座やクレジットカードの準備について
経理書類の整理方法 ←日々の業務で役立つ
・売上や請求書の実用的な管理方法。
・領収書が貰えない場合の経費注意点
・勘定科目とは?他

6.会計ソフトについて。 ←これが凄く役立つ!
弥生会計を例に、会計ソフトの入力例が『かなり具体的に』紹介されています。
・預金出納長/現金出納帳/クレジットカード決済の入力例/売掛買掛帳/補助科目の設定方法などなど。
実際、やよいソフトの製品版についてきた説明本よりも、こっちの方が分かりやすいのでは?!と思う内容が多々あります。
とにかく具体的に入力方法を説明してくれている点が良いですね。自分の場合は、やよいのソフト説明本ではなく、こちらを参考にして操作に慣れていきました。
本には『弥生会計』のデモ板CDがついてきますが年度が古いので、弥生の公式サイトから最新の体験版をダウンロードするか、製品版を購入したほうが良いでしょう。
7.決算書の作成について
・実際に決算書を作成するためのアレコレ。棚卸しなど。
・最後の金額チェック項目の紹介
・決算書の作成+印刷・・・他

↑
8.売上・経費でよくある質問
・振込手数料の扱いや、代替払いした経費の処理について
・家族に給料や家賃を払った場合は?
・自宅兼事務所の家賃や保険料の処理について・・・他。
9.決算処理でよくある質問
・前年末の在庫処理
・売上の前受金や仕入れの前払金の処理の仕方
・預金の利子はどう扱う?他

↑
10.消費税の仕組み
・消費税の納税義務者とは?
※2014年4月から消費税が8%に増税されます。この本の内容は5%のままですが、消費税の基礎についてざっくり学ぶ目的ならOK。最新の会計ソフトを購入すれば、消費増税対応しているので問題ないはずです。
11.確定申告書をつくろう!
・確定申告書の提出期限や場所について
・国税庁の確定申告書等作成コーナーの利用案内
・会計ソフトのデータ繰越
・帳簿の整理・・・他 (この辺はまだ読んでません・・・。)
今回買った本『会計ソフトでらくらく青色申告
』のお値段は1,600円(税抜)・・・。安い・・・。

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はじめは『難しい!』と感じたけど、冷静に向き合えば理解できるし、データは一括で取り込めるし、何ていうか拍子ぬけ・・・。
初めて会計ソフトを使ってみた感想をまとめると、『はじめ意味不明。とにかく慣れ。一度理解すれば簡単。あとは流れ作業。』という感じです。
特に自分の場合、業種がネット業務中心だったので『棚卸しの必要なし/従業員なし/現金でのやりとり無し』等の条件が揃っている分、比較的スムーズに理解できたという流れもあります。
ですが、恐らく他の業種の方でも『初めての確定申告/会計ソフト』に挑戦する上で大切なのは『やってみようという気持ち+根気』だと思います。
今年初めて青色申告をする方や、個人事業の皆さん。
『できれば自分で確定申告したい』という気持ちがあるなら、挑戦して損はありません。会計は意外と楽しそうです。税金に詳しくなることは、人生のプラスにもなりますし。
さらに、初年度に1度努力して慣れてしまえば、翌年以降の確定申告は『簡単』に感じるハズです。
もちろん自分もそれを目標に、『青色申告と税金のお勉強』を引き続きがんばります!
<追記> 2014年11月末
その後、無事13年度の青色申告を提出しました!そして気付けば14年度も年末にさしかかり、そろそろ15年提出の青色申告が近づいてきましたね。今年も帳簿付けはさぼってしまったので、そろそろがんばります・・・。
皆様の確定申告も上手くいきますように・・・。
■はじめての青色申告用に購入したソフト。
■今回、青色申告のために買った参考書
『会計ソフトでらくらく青色申告』
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なので『自分で青色申告に挑戦しよう!』と決意してからの手続きや流れを備忘録的に紹介します。
超有名+定番の個人事業主向け会計ソフトである『やよいの青色会計』も購入したので、その感想もレビューします。
『自分で確定申告したい、けど難しそう・・・。』という人の役に立てれば良いなと思います。
- 初めての青色申告に必要な税務署手続き・準備
- 青色申告最大のメリット、それは65万控除!
- 自分で青色申告は難しい?税理士に頼まなくてはダメ?
- 会計ソフトを『やよいの青色申告』にした決め手は?皆が勧めてくるから~。
- 『やよいの青色申告』を買ってみて・・・もっと早く買ってもよかった?!
- 『やよいの青色申告』実際に使ってみた感想・・・。意味不明!難しい!何がなんだか!!
- 次の難関『勘定科目』は、ひたすら慣れるのみ!!
- その他、実際に使ってみて『すごい!』と思った弥生の機能。
- 実は『青色申告の参考書』も一冊買いました。これが役立つ!
- 初めての青色申告+『やよいの青色申告14』購入レビューまとめ
初めての青色申告に必要な事前手続き・準備
一年を通じてアフィリエイトでの収入が入ってくるようになった2013年。今年こそは『青色申告』に挑戦しようと決心し、2013年のはじめに税務署に各種申請や相談に行きました。
実は確定申告を青色で行うためには、税務署に対して『今年は青色申告しますよ!』と事前にお知らせしておく必要があるんです。知ってましたか?
1人で行っている個人事業主やアフィリエイターの場合、提出しておくべき書類は下記の2種。
<1枚目 個人事業の開業届け>
⇒まずはじめに『個人事業をはじめました』という届出を税務署へ提出します。本来であれば、開業後1ヶ月以内に出すべき書類とされています!(寝耳に水)
とは言え、アフィリエイターは『確定申告するほど稼いでない』場合が多いので、開業後1ヶ月に申請するのは難しいのが実情です。
自分の場合もそうでしたので、『確定申告が必要になりそうな金額』を安定して稼ぎ出した頃に『個人事業の開業届け』を提出してきました。
・国税庁のHPからPDFダウンロードできます→ 個人事業の開業届出について
<2枚目 青色申告承認申請書> ⇒ 対象年の3/15日までに事前提出。
⇒青色申告は事前に申告が必要。対象年度の3/15までに申請しないと、青色申告できないので注意。
(2014年度分を青色申告するなら、2014年3/15迄に申請し、2015年の3月に確定申告する。)
実際に確定申告する時期の、約1年前には税務署に提出しなくてはいけないという事です。
・こちらも国税庁のHPからPDF落とせます。→ 青色申告承認申請手続について
これらの書類は送付も可能ですが、初めての場合はやはり、税務署へ直接出向いて提出したほうが安心ですね。
税務署で書類をもらって、その場で記入して提出してもOKです。分からないこともその場で聞けるので安心できます。
確定申告の種類
ここで確定申告の種類についてちょっとだけ説明します。確定申告には『白色申告』と『青色申告』の2種類があること、皆さんはご存知でしょうか。<白色申告>
青色申告に比べ帳簿付けが簡単であり、申告に関する手間は少ない。
利益があまりないor小規模の場合は白色もあり。
面倒なことはイヤ、税理士に頼むのもイヤ、と言う場合にも。
ただし手間が少ない分、税金を多く払うことになります。
自分は迷わず青色申告をお勧めするので、 白色申告の説明は以上で終わりです。
<青色申告>
手間はかかるけれど、払う税金を少なくできる。
ものすごく簡単に言うと『売り上げが多ければ迷わず青色!従業員がいる場合も青色!経費が多い場合も青色が得!』です。
(青色申告の事前申告が間に合わなかった場合は、初年度のみ白色申告で済ませ、申告年の3/15までに青色申告申請書を提出し、次年度からは青色申告するのがお勧めです。)
青色申告最大のメリット、それは65万控除!
手間のかかる青色申告を行うメリット。それはなんと行っても『65万円控除』が与えられること。税金は『売上から諸経費を引いた金額 = 課税対象所得』に対して一定の割合でかかります。
例えば、 年間1000万の売上のうち、経費が600万かかった場合は、売上1000万 - 経費600万=400万が課税対象所得となります。
年間売り上げ : 1000万
諸経費合計 : 600万
課税対象所得 : 400万 (売上1000万-経費600万)
税金は、この『課税対象所得金額から○○%』となるわけです。
課税対象金額が多ければ多いほど払うべき税金は増えてしまうので、できれば少なくしたいですよね。
そこで大活躍するのが青色申告の65万控除です。
なんと青色申告をすると『課税対象所得』から『65万をマイナスにすることが出来る』のです!!!!!!
※簡潔に説明する為、この例ではその他の控除額を一切無視しています。
<青色申告 65万控除の具体例>
例えば所得税+住民税+国民健康保険を全て合わせて、課税対象所得から約30%課税されると考えると?
■青色申告しなかった場合
課税対象400万の30%=120万円の支払
■青色申告をして65万円控除を受けた場合
(課税対象400万 - 控除65万) そこから30%=100万5千円の支払
青色申告でいくら得したかと言うと・・・?120万-100万5千円 = 税金が195000円も安くなった!
(※所得税・住民税・健康保険料の料率は、所得金額や住んでいる地域によって変わります。今回はざっくり30%にしました。)
長い目で経営をしていくなら、節税の意味で間違いなく青色申告がお勧めです。
手間を嫌って税理士さんに委託する人も多いですね。お金を払ってでも青色申告をする理由は、税金面で圧倒的に有利なので、 税理士さんへ手数料を払ってでも得になるケースが多いからなのです。
自分で青色申告は難しい?税理士に頼まなくてはダメ?
個人事業主の皆に初めから会計のスキルがあるわけではありません。手間や時間が惜しいなら、税理士や会計事務所に丸投げしてしまうのも一つの手であり正解です。ですが『自分のお金の事だもの。会計士に頼らず、自分でやってみよう!』と思う気持ちがあるなら話は別。
毎年多くの個人事業主が自らの手で青色申告を済ませているのなら、自分にだって出来ないハズはないのです。
という事で、自分は2013年の3月前に必要書類(個人事業の開業届けと青色申告承認申請書)は出しておきました。
この3月の段階で複式簿記のつけ方や会計の知識についてザッと勉強したのですが、どうやら自分の場合は『アフィリエイト/ネットメイン』の業務なので、取引先も少なくお金の流れもシンプル(←現金取引が発生しない)なので、『帳簿付けは簡単そう。』という感触がありました。
そこで『年末にまとめて簿記をつけよう!』と決意したのです。
で、あっという間に年末。そろそろ本格的に入力してみるか!という段階でついに会計ソフトを購入したのです。
会計ソフトを『やよいの青色申告』にした決め手は?皆が勧めてくるから~。
『青色申告をしてみよう!』と思い立ってから実際にソフトを購入するまでの約9ヶ月の間、『どのソフトを買おうかな~』と情報収集していました。幸い知り合いに会計士が数人いたので、お勧めソフトを聞いてみるとほぼ全員が『弥生会計
会計ソフトではソリマチ
11月には税務署が無料で行っている『青色決算説明会』にも参加したのですが、そこの税務署職員の方にお勧め会計ソフトを聞いたときも、『弥生会計』を推されていました。
皆がここまで口をそろえて『弥生会計』をお勧めしてくるのなら、もう面倒臭いから弥生にしよう・・・。
と思い購入に至ったのが『やよいの青色申告
■やよいの青色申告
⇒法人向けで高価(3万円~)な『弥生会計
|
やよいの青色申告 15 新消費税対応版 圧倒的なシェアを誇る弥生の青色申告ソフト・個人事業主版。 法人向けの『弥生会計 Amazon |
『やよいの青色申告』を買ってみて・・・もっと早く買ってもよかった?!
今回購入したソフト『やよいの青色申告 14 新消費税対応版※最新の15年度版

自分は今回AMAZONで『やよいの青色申告14

冊子の内容は『はじめての青色申告』のタイトル通り、税務署に申請する流れや、一年を通して何をすべきか。提出書類の記入例などがカラーで紹介されています。

↑年間の手続きスケジュール。初心者だとこの辺も分からないので助かります。

↑3月に提出済みの『開業届け』も記入例が載っていました。当時の自分は分からなかったので、税務署の人にアレコレ聞いて提出したので・・・こんな便利な冊子があったなら先に知りたかった!

↑特別版冊子のもくじです。
・青色申告に必要な帳簿の種類
・領収書の扱い方
・経費や勘定科目
・個人用と業務用の口座を分けておく
・経費にクレジットカードを使ったときの処理は? 等など・・・。
自分が3月からコツコツ調べたり人に聞いていた知識は、だいたいこの冊子に載っていた!という感じです。
本当に初心者向けの内容ですが、『確定申告の流れそのものが分からない!!何からはじめるの?!』という人が一番はじめに読んでおくとかなり役立つのではないでしょうか。
実際に提出する書類の記入例等が掲載されているので、『青色申告』について具体的なイメージが持てるようになります。
『やよいの青色申告』実際に使ってみた感想・・・。
意味不明!難しい!何がなんだか!!
さてソフトも無事に手元に届き、実際に起動してみると・・・。まったく意味が分からない!初期設定である『導入』メニューは何とか入力したものの、実際に帳簿を入力する『取引』画面が意味不明・・・。
↓取引画面。なんのこっちゃ!

会計や簿記の知識があったり、確定申告を経験済みの皆さんにとっては簡単な事なのでしょうが、『はじめて確定申告』する自分にとっては全てが謎でした。
しょうがないので、時間を割いて説明書・参考書をじっくりと読むことに・・・。
するとどうでしょう。辛抱強くソフトと向き合っているうちに『なるほどそういう事ね!仕訳ってそういう事ね!』と分かるようになってきたのです。
自分的に、下記のように理解すると分かりやすくなりました。↓
■会計ソフトって何ぞや?それぞれの帳簿の役割。

(あってますよね・・・?なんせ初心者なので感覚で書いてます。)
要するに青色申告では『仕訳日記帳』をしっかりとつける事が大切なのですが、『貸方/借方』の概念がイマイチ良く分からない会計初心者にとって『仕訳日記帳』を手動でつけていくのは大変な事。
会計ソフトを使うと、そのやっかいな『仕訳日記帳』が勝手に制作されていくのです。
はじめはチンプンカンプンでも、適当に色々入力してくと全てが『仕訳日記帳』に反映されていく様子が確認できます。
仮の事業所データを登録して、ひたすらテスト入力⇒確認!してくと、分かりやすいと思います。
次の難関『勘定科目』は、ひたすら慣れるのみ!!
会計初心者が間違いなくつまずく難関・・・。それは『勘定科目』だと思います。■勘定科目とは?
簡単に言うと『お金の動きや用途のカテゴリー分け』です。
■勘定科目の例
経費としてペンを買った・・・『経費/消耗品費』
インターネットの通信費を経費扱いにするとき・・・『経費/通信費』
商品やサービスを料金後払いで販売したとき・・・『収入金額/売上高』
後払い金を回収したとき・・・『売上債務/売掛金』
事業用の口座から個人的な支払いをした・・・『事業主貸』
お金の流れや用途を、上記の例にあげたような『勘定科目』として計上していくと、会計ソフトは自動で科目に見合った処理をしてくれます。
会計ソフトに何か入力するには、必ず『勘定科目』をセットで登録しなくてはいけないんですね。(ですよね?)
で、この勘定科目が初心者には難しい!!!
『家賃の勘定科目は?』『パソコンソフト買ったときは?』『クレジットカードで備品買ったときは??』『後払いで売ったときは?』等など・・・。
はじめは『???』の連続になりますが、会計の参考書を読むなり、やよい会計の本を読むなり、ネットで検索するなりして、とにかく 帳簿に入力していきます。
自分の業務でよく使う勘定科目や入力形式は限られているので、1~2ヶ月分も入力すればだいたい把握できるハズです。
はじめは辛いのですが、徐々に『慣れ』てきます。 それまでは辛抱強く乗り切るのです・・・。
その他、実際に使ってみて『すごい!』と思った弥生の機能。
今まで説明してきた箇所は、『やよいの青色申告』の機能というより、会計ソフト全体に共通することだと思います。ですので今回、自分が『やよいの青色申告』に触れてみて『おっ!』と思った機能も合わせて紹介してみます。
①MoneyLook(マネールック)機能がすごい!
オンライン/ネット銀行での取引データを、全て一括でやよい会計に取り込むことが可能。
事業として使っている銀行口座は、会計ソフト上に全ての取引を入力していく必要があります。
要するに、『通帳の記帳内容とそっくりそのまま同じに入力していく』必要があるのですが、手動で入力するのは大変だし、ミスも増えてしまいます。
そんな時にマネールックを使えば、一年分の記帳内容をそのまま会計ソフトに取り込めます。
さらに『××から振込み』があれば『×× という処理をする』という処理も、一度設定すれば自動で行われます。
例えば『グーグルインク』からの振込みは全て『勘定科目:売掛金/概要:グーグル』で計上する・・・といったことが可能。
これは本当に便利!!
自分は住信SBIネット銀行をメインバンクとして利用していますが、1年分の取引があっと言う間に取り込めました。
※利用中のネット銀行が『MoneyLook』に対応している必要あり。
②工夫しだいでクレジットカードのデータも一括インポート可能。
やよい会計の仕訳日記帳は、CSVデータのインポート/エクスポートにも対応しています。下記の条件を満たせば、クレジットカードの履歴も一括でやよい会計に取り込めます。
・使用しているクレジットカードがCSVダウンロードサービスに対応している。
・ダウンロードしたCSVデータを、やよい会計のCSVフォーマットに変換する技術がある。
自分はエクセル大好きなので、けっこう簡単にCSVデータをやよいに取り込むことが出来ました。
(勘定科目はエクセル上で自分で入力する必要アリ。)
自分はほとんど現金での取引はなく、経費になるものもクレジットカードor銀行振込で支払いしていました。
となると手動で入力するものはゼロに近く、1年分の帳簿はほとんど全て『一括』で入力できそうです。
CSVデータの一括インポートは『弥生会計』だけでなく、値段の安い『やよいの青色申告』でも利用可能です。これは凄い!やよいに感動!感動!!
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やよいの青色申告 15 新消費税対応版 はじめての青色申告も、何とかイケそうです。 ちなみに、販売価格が1万円ちょいでお安いのこの商品は個人事業主向けのソフト。 法人の場合は、約3万~の『弥生会計 Amazon |
実は『青色申告の参考書』も一冊買いました。これが役立つ!
実は今回、会計ソフト『やよいの青色申告』購入時に、参考書を一冊購入しました。『右も左も分からない初心者だから、あまりにも不安!』という理由から、書店で立ち読みしつつ、良さそうな本を一冊購入。
今回買った本は『会計ソフトでらくらく青色申告
この本の内容がなかなか素晴らしかったので、合わせて紹介しておきますね。
■本の内容

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確定申告についての基礎知識
・青色申告とは何か?
・白色申告と青色申告の違い
・帳簿つけの大切さ~他。
青色申告するメリットについて。
・年間65万円も控除がお得に!
・税務調査があっても安心!・・・他。

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青色申告前に提出する書類について ←お勧め!
・開業届けの出し方や、青色申告承認申請書の出し方など。
・従業員を雇っている場合の書類についても。他
帳簿をつける前の準備! ←お勧め
・事業用の口座やクレジットカードの準備について
経理書類の整理方法 ←日々の業務で役立つ
・売上や請求書の実用的な管理方法。
・領収書が貰えない場合の経費注意点
・勘定科目とは?他

6.会計ソフトについて。 ←これが凄く役立つ!
弥生会計を例に、会計ソフトの入力例が『かなり具体的に』紹介されています。
・預金出納長/現金出納帳/クレジットカード決済の入力例/売掛買掛帳/補助科目の設定方法などなど。
実際、やよいソフトの製品版についてきた説明本よりも、こっちの方が分かりやすいのでは?!と思う内容が多々あります。
とにかく具体的に入力方法を説明してくれている点が良いですね。自分の場合は、やよいのソフト説明本ではなく、こちらを参考にして操作に慣れていきました。
本には『弥生会計』のデモ板CDがついてきますが年度が古いので、弥生の公式サイトから最新の体験版をダウンロードするか、製品版を購入したほうが良いでしょう。
本の内容は『弥生会計』の使用を前提としていますが、値段の安い個人向けの『やよいの青色申告』の使用者でも充分に参考になります。(基本の操作はなんだと思います。)
実際に自分は『やよいの青色申告』をインストールしてこの本を参考に読みました。もちろん、法人向けの『弥生会計』購入者にも参考になります!
7.決算書の作成について
・実際に決算書を作成するためのアレコレ。棚卸しなど。
・最後の金額チェック項目の紹介
・決算書の作成+印刷・・・他

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8.売上・経費でよくある質問
・振込手数料の扱いや、代替払いした経費の処理について
・家族に給料や家賃を払った場合は?
・自宅兼事務所の家賃や保険料の処理について・・・他。
9.決算処理でよくある質問
・前年末の在庫処理
・売上の前受金や仕入れの前払金の処理の仕方
・預金の利子はどう扱う?他

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10.消費税の仕組み
・消費税の納税義務者とは?
※2014年4月から消費税が8%に増税されます。この本の内容は5%のままですが、消費税の基礎についてざっくり学ぶ目的ならOK。最新の会計ソフトを購入すれば、消費増税対応しているので問題ないはずです。
11.確定申告書をつくろう!
・確定申告書の提出期限や場所について
・国税庁の確定申告書等作成コーナーの利用案内
・会計ソフトのデータ繰越
・帳簿の整理・・・他 (この辺はまだ読んでません・・・。)
今回買った本『会計ソフトでらくらく青色申告
Amazon
初めての青色申告+『やよいの青色申告14』購入レビューまとめ
手続きのために税務署に足を運び、相談したりしつつ、それでも『はじめての青色申告』で不安がいっぱいだった自分ですが、実際に会計ソフトを導入してみた今『これはイケる!』という予感とともに自信に溢れています。はじめは『難しい!』と感じたけど、冷静に向き合えば理解できるし、データは一括で取り込めるし、何ていうか拍子ぬけ・・・。
初めて会計ソフトを使ってみた感想をまとめると、『はじめ意味不明。とにかく慣れ。一度理解すれば簡単。あとは流れ作業。』という感じです。
特に自分の場合、業種がネット業務中心だったので『棚卸しの必要なし/従業員なし/現金でのやりとり無し』等の条件が揃っている分、比較的スムーズに理解できたという流れもあります。
ですが、恐らく他の業種の方でも『初めての確定申告/会計ソフト』に挑戦する上で大切なのは『やってみようという気持ち+根気』だと思います。
今年初めて青色申告をする方や、個人事業の皆さん。
『できれば自分で確定申告したい』という気持ちがあるなら、挑戦して損はありません。会計は意外と楽しそうです。税金に詳しくなることは、人生のプラスにもなりますし。
さらに、初年度に1度努力して慣れてしまえば、翌年以降の確定申告は『簡単』に感じるハズです。
もちろん自分もそれを目標に、『青色申告と税金のお勉強』を引き続きがんばります!
<追記> 2014年11月末
その後、無事13年度の青色申告を提出しました!そして気付けば14年度も年末にさしかかり、そろそろ15年提出の青色申告が近づいてきましたね。今年も帳簿付けはさぼってしまったので、そろそろがんばります・・・。
皆様の確定申告も上手くいきますように・・・。
■はじめての青色申告用に購入したソフト。
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やよいの青色申告 15 新消費税対応版 圧倒的なシェアを誇る弥生の青色申告ソフト・個人事業主版。 法人向けの『弥生会計 Amazon |
■今回、青色申告のために買った参考書
『会計ソフトでらくらく青色申告』
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