筒井康隆の初期作品(1968年に週刊文春連載)「筒井順慶」を再読しました。
小松左京や半村良などの他の日本SF界大御所作家に比べると、歴史物を題材にした作品は、筒井康隆には少ない気がするのですが、、、まぁ、筒井作品を全て読んだ訳ではないので間違っていたらお許しを!
1582年の「本能寺の変」直後に、羽柴秀吉と明智光秀は山崎(京都府)で激突します。(山崎の合戦)
大和(奈良県)の守護職にあった筒井順慶は、かっての部下であった関係上、自分の元に、はせ参じるものと光秀は大いに期待していました。
ところが、順慶は大阪、京都の境に位置する「洞ヶ峠」で、事の成り行き次第で味方する方を決め様と、ひたすら戦を見守っていたらしい。
これによって、「日和見順慶」という汚名を後世に残してしまったと伝えられる戦国武将です。
順慶の子孫を自認する作者(主人公)が、この汚名を晴らそうと現地に乗り込み調査し、得意のドタバタも織り交ぜて書いた中編小説です。
ラストは、順慶本人も登場し(SFだから何でもあり)自分の本心を読者(作者)に語って聞かせると云うオチになっています。
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