2010年07月

2010年07月31日

ファンドの買い支え(月末)

【NYダウ】は一時100ドル以上下落していましたが、7月末の基準価格を守る為にファンドの支えが入り、NYダウは1ドル余りの下落で終わっています。
ここで底ぬければ資金を集められなくなるために何とか支えた格好になっていますが、これは【為替】にも言えます。

円は一ドル85.94円まで上昇しその後はドルは買い戻され一ドル<86.46円>で終わり、【ユーロ】も112.00円になった後、終値は<112.84円>で終わり、戦いは週明けに持ち越された格好になっています。

日本でも証券会社の決算がほぼ出そろい、惨憺たる決算になっていましたが、投信部門だけは唯一とも言える位、黒字になっており、精いっぱい稼いでいる部門になっているのです。
ここが失速すれば証券会社・銀行にとり収益源を失うわけであり、このため何とかファンドの基準価格を引き上げる為に全力で金融市場を守った格好になっているのです。

このファンドですが残高が5兆円を突破し、巨大ファンドであった【グローバルソブリン】(グロソブ)ですが、ロイター発表の数字では残高は3兆3628億円となっており残高が急減しており、ファンド基準価格も5,643円となり、以下のような収益になっています。

<ロイター発表のまま>
一ケ月  −2.48%
3ケ月  −7.56%
年初来  −8.12%
一年   −8.26%
3年  −17.28%
5年   −4.24%

まさに惨憺たる収益になっていますが、このような収益は間違っても一般に公表されない筈です。
(ただ、ここまで収益が悪化しているとは驚きですが)

この【グロソブ】のように、ここで更にファンド基準価格が急落するようなことがあれば解約が殺到し金融機関の『収益源』がなくなることになります。
ここは何とか【ユーロ・株】を買い支え、しのいだ格好になっていますが、このような『お化粧』をしていれば後に負担がかかります。

8月はかなり暑い夏になりそうです・・・。


nevada_report at 08:31|Permalink

国家破産へのカウントダウン(アイルランド)

【アイルランド】の財政赤字(2010年)がGDP比で18.7%にも達するとアイルランド中央銀行が発表していますが、これには含まれていない分もあり、実際には20%近くに達することもあり得ます。

皆が忘れているアイルランド危機ですが、GDPも縮小してきており、対GDP比率は今後も急増していくと見られており、このままいけば国家破産までそれほど時間はかかりません。

アイルランド国債の買い手が居なくなった時、破たんとなります。



nevada_report at 00:58|Permalink

2010年07月30日

専門家が唖然とした鑑定結果(ウルトラハイリリーフ金貨)

全米最大規模の【ウルトラ ハイリリーフ金貨】取扱い業者から以下のようなメールが来ました。

『Regarding new Ultra High Reliefs, we only received 3 MS70 coins from PCGS, out of a submission of 49 coins. We are still in absolute shock』

この専門家は49枚鑑定に出したところ、<MS70>に鑑定されたものが僅か<3枚>しかなかったと言ってきたのです。

未鑑定の【ウルトラ ハイリリーフ金貨 2009年版】は現在でも一セット1700ドル前後で売られており、これを鑑定に出しMS70鑑定になればそれは儲かります。
この専門家はこれを行ったのですが、結果は無残な結果となったのです。

何故なら、今、売られています未鑑定と称する【オリジナルケース付き ウルトラ ハイリリーフ金貨】は、一度鑑定に回され<MS69>以下の鑑定となり、これでは儲からないとして鑑定ケースを壊し改めてオリジナルケースに詰めなおしている事例が殆どなのです。

このままいけば【純金 ウルトラ ハイリリーフ金貨 MS70】は早晩消えてしまうことになり兼ねません。

この業者が手にしました3枚は勿論購入しましたが、現在の米国側の在庫はこの<3枚>のみとなっています。

当社には順次<MS70>が到着しており、今、ご希望頂いています方へ順次お渡しさせて頂いております。

何とかご希望頂いていますお客様へは無事お渡し出来そうですが、当社の在庫は依然として<ゼロ>となっており、今後仕入れ価格がどこまで上がるか全くわかりません。

今は円高でありそれだけ買いやすくもなっていますが、これが一旦円安に振れれば価格は余計に上昇することになります。









nevada_report at 12:59|Permalink

ソニーの業績上方修正と三洋電機の買収

一株利益(予想) 59.7円

これは11年3月期のソニーの一株当たり利益予想ですが、上方修正されたとしても60円弱です。
これを株価収益率で計算すれば、増益という点を加味して20倍で計算すれば妥当株価は1200円になります。
ところが今は2700円。
あり得ない高株価ということになります。

『解散価値を見れば割安』という見方もありますが、デフレが進む中で解散価値はかなり割り引いて計算する必要があり、かつ、工場閉鎖・人員削減費等の特損がかなり出ることも想定され、解散価値はかなり割り引いてみる必要があります。

ではなぜこれだけの高株価となっているのでしょうか?
中国の株買い集めだとも言われています。
上位株主を見れば、中国が入っており、ここが徐々に株を買い集めているために、妥当株価を上回るプレミアムがついているとも見られているのです。

この中国資本が純粋の投資なのか、それとも他の外資と組んで株を買い集めて支配下におこうとしているのか、わかりませんが、株価の動きには要注意かも知れません。

反対にパナソニックが買収します【三洋電機】ですが、買収価格を一株138円に設定したことで昨日買った投資家は皆、大損をしたことになります。

<三洋電機の昨日の株価の動き>

寄り付き 140円
安値   139円
高値   152円
終値   149円
値上幅  +31円

出来高 2億8770万株

まさにご愁傷様という他、ありませんが、株価は買収価格の138円を2円下回る136円で前場は終わっています。
この買収を成功するとは見ていない投資家がいるということになります。

株式投資で損をするのは簡単と言われますが、今回の【三洋電機】の例はまさにこの典型になりますが、一つ腑に落ちないのは、なぜ買収価格を公表するまで東証は売買を停止しなかったのか、という点です。

もし、売買停止となっていれば昨日買った投資家は損をしなかったことになるのです。
(反対に事前にこの138円買収価格を知っていたものからすれば、昨日の株価はまさに売り時だったことになります。事実、空売りも急増していました・・・)







nevada_report at 11:21|Permalink

貯蓄税が話題に

朝の番組で貯蓄税が話題になっていますが、1000万円以上の貯蓄に対して2%の課税をすれば、税収も6兆円以上増え、デフレも解消されると報じていましたが、仮にこの貯蓄税を導入すれば、まず、金融機関から現金を引き出す人が増えることになります。

この番組では課税対象過剰貯蓄額を300兆円と想定していましたが、仮にこの10%でも現金で引き出された場合、現金は30兆円必要になります。

ところが、そのような現金は日銀にはありません。
現在の日銀券は70兆円台しか発行されていないのです。
ここに30兆円もの現金払い出し要求が来た場合、金融機関は対応できず、ATM・窓口は大混乱します。

また、引き出される金融機関は一気に預金が減る訳であり、郵貯や地方の金融機関は保有する国債を売り出す必要に迫られます。

貯蓄税を取り上げている専門家は投信を扱っている外資系金融機関であり、貯蓄税が導入される>資金が株・不動産に向かう>自分たちの懐が潤う、という絵を描いているのでしょうが、はたしてどうなるでしょうか?

話が貯蓄税から財産税に拡大していけば・・・。





nevada_report at 09:19|Permalink