6兆円を超える貿易赤字26日の組閣後の財務省対応

2012年12月20日

報道されない貿易赤字

昨日、貿易赤字が発表されていますが、ネット上で見ていますと全くというほど記事になっておらず、日経平均が1万円を突破したということばかり報じられており、株高に水を差す「貿易赤字の実態」を隠すようなマスコミの扱いでした。

では貿易赤字の不都合の実態はどのような内容だったのでしょうか?

一報で簡単に記載しましたが、急増した輸入の内容です。

輸入先
中東 −4.5%(10,341億円)

燃料が貿易赤字の原因と言われていますが、減少となっているのです。
勿論、水準自体は1兆円を超えており、非常に高い水準ではありますが、輸入総額5兆9373億円からすれば、
6分の一の水準であり、大した金額ではないのです。
では、輸入で占めている物はなんでしょうか?

輸入先
アジア +3.6% (27,269億円)
EU   +4.7% ( 6,280億円)
米国  −5.5% ( 4,799億円)

アジアからの輸入が半分以上を占めており、この半分の中で一番伸びている輸入品は『スマートフォンを含む通信機』であり、これはなんと72%も急増しているのです。
本来なら、日本が輸出するべき商品ですが、今や日本の主要輸入商品になってきているのです。

 
では輸出先を見れば激減している地域があります。

輸出先
EU  −19.9% ( 5,016億円)
中国 −14.5% ( 8,586億円)

特に、EU向けが20%近い減少をしていますが、全般的に減少している商品は以下の通りです。

自動車    −68.6%
自動車部品 −43.5%

これから見えてくる日本の姿は、日本が唯一力を持っている自動車関連で輸出できていない状況になりつつ
ある中、スマホ等ハイテク製品の輸入が急増してきており、日本の産業構造が根本的に変わってきているということです。

マスコミ等では、貿易赤字=燃料費原油・天然ガスのことが言われていますが、輸入に占めるこれらの割合は6兆円の中の1兆円であり、大した金額になっておらず、実際のところ、貿易赤字の原因は原油ではなく、日本人がものつくりを忘れ輸入に頼る構造になってしまっていることにあるのです。

しかも、税金の高さ・電力料金の高さ・社会保障費の高さ・賃貸料の高さ・給料の高さ・地震等を考えれば、日本企業は海外に工場を移し、本社を移していく流れは変わりません。

日経ビジネスでは東京から本社を移転した企業数を報じていましたが、改めてみますと驚くべき数になっており、
しかも、今後更に海外に本社を移転させる企業が急増することになれば、日本は支店扱いになり、税収が激減します。

日本は加工貿易の国であるという認識は消え、今や製品・部品輸入がなくてはやっていけない国になっており、そのような状況下にあり、円安が襲ってくればいったいどうなるでしょうか?

今回の貿易赤字は月間(11月)では過去最大の9,534億円となっており、1月から11月までで累計で6兆2808億円の赤字になっています。
仮に12月も同じような状況になれば、今年は7兆円を超える過去最大の貿易赤字になります
*因みに、過去最大の赤字は1980年の2兆6128億円となっています。

今はまだ所得収支が黒字ですが、海外に本社を移転させる企業が急増すれば状況は一変しますし、海外法人が稼げなくなれば、貿易赤字・所得収支赤字となり、経常収支はダブルパンチとなり、日本は海外から資金を導入しないとやっていけない状況に陥ります。

そのような社会では、国債はどうなるでしょうか?
5%の利率を払っても誰も買ってくれない状況になり、10%を超える状況になるかも知れません。

1,000兆円の借金で5%の金利でも50兆円となり、今の税収40兆円台をはるかに超える額になりますし、10%であれば100兆円の利払いになり、もうお手上げになります。

株を買えばそれで良いという姿になりつつある中、足元の日本は今やガタガタに崩れているのを知らないで踊っていれば、いったいどうなるでしょうか?




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