【今週の予想】 鳴尾記念 ◎トリコロールブルー【先週の結果】 欧米での活躍を期待したいモズアスコット

2018年06月02日

【今週の予想】 安田記念 「再び本物の鋼に光輝く」

鉄に数パーセントの炭素成分を人為的に加えると、鋼鉄あるいは炭素鋼と呼ばれる「鋼=刃金」になる。

鉄も鋼も見た目には変わらないのだが、双方の性質は大きく異なる。具体的に言うと、熱処理を施しても鉄には変化がみられないが、鋼には刃物に適した硬さが生じる。


戦国時代の刀鍛冶が3人がかりで鋼のかたまりを細長い刀の形に変わるまで何度も叩いて鍛えていき、その刀状になった細長い鋼を約800℃にまで赤めて熱してから、一瞬だけ冷水の中に沈めるとジュボッとはげしく急冷される爆音とともに「硬さ」が一気に増しだす。

それを「焼き入れ」というのだが、大雑把に言ってしまえば、焼き入れによって硬さが増す鉄のことを一般的に「鋼」と呼ぶ。

硬さ=切れ味であり、新聞紙(鉄)で指を切ることは絶対にないが、紙がピンと立っている新書(鋼)で指を切ってしまった経験は誰にだってあることだろう。


で、焼きの入った鋼をそのまま研ぎ磨いても、名刀にはならない。次の熱処理を施さなければならない。

焼き入れ後には、必ず「焼き戻し」という作業が必要で、焼き入れ後の鋼に再び150~180℃の熱を加えることによって、刃先の粘りと強度が加味されていき、簡単に折れなくなったり、耐摩耗性が高められたりして、切れ味が安定されていく。刀の完成度を決定づける要となる工程といっていい。

「焼き入れ」も「焼き戻し」も、刀鍛冶の経験と勘によってその良し悪しが決定されていくのだが、百戦錬磨の刀工でも「焼き戻し」は困難を極めるという。

焼き戻しは、鋼の色で温度を見極めることが不可能で、それが高すぎると、せっかく入った焼きが抜けてしまい、同時に炭素量も減って、元の軟らかい鉄に戻ってしまうからだ。経験を積んだ刀工でもその日の気温や湿気や天候によって変わってくるから難しく、一度焼きが抜けてしまった鋼は二度と元の焼きが入らずに、また鋼材から製作をやり直さなければならなくなる。

したがって、焼き入れも焼き戻しも完璧にうまくいった刀は「メイトウ」と崇められ、逆にそれがうまくいかなかったものを「ナマクラ」と、昔の人は言った。



今年の安田記念は、どの武将が天下をとってもおかくはない戦国時代。

昨秋の淀のマイルチャンピオンSでは若い3歳馬が天下をとり、そのような混戦模様なら拙者もと、新しく旗を揚げた新興勢力馬に、中距離路線ですでに天下をとった太閤馬の参戦、さらには、くノ一から参戦を表明した3頭の4歳牝馬から、はたまた海外から天下取りを名乗り出た香港実績馬までいる。

だが、今年で2度目の出走となるドバイ3着帰りのリアルスティールだってまだまだナマクラな馬ではなく、れっきとした天下取り候補のメイトウと呼んでいい古豪馬、ズバリ混戦模様を断ち斬ろう。

ここ1週間、じっくり時間をかけて、リアルスティールのこれまでの馬体を観察してみた。すると、これほどまでに馬体変化のある馬も珍しいから驚いた。

初観の共同通信杯から数えると計14回フォトパドックに登場しているのだが、そのほとんどが前走時と比べてみると様々な変化が馬体に現れていて、GⅠホースにも関わらず、まったく安定していないのである。

同馬の馬体がもっとも美しかったのは皐月賞出走時(2着)だろう。したがって、てっきり早熟系の馬とばかり思っていたのだが、海外初遠征の2016年・ドバイターフを優勝してGⅠ初制覇した。

古馬になってようやく本格化かと思いきや、帰国後緒戦となった同年の安田記念では2番人気に支持されながらも折り合いを欠いて謎の大敗。敗因は1600ⅿが合わなかったというよりも、帰国後の疲労回復と、その後の調整がうまくいかなかったことに尽きるだろう。


リアルスティール(4歳、2016年・安田記念一週前)



当時の馬体を観てみると、筋肉は増強され且つよく絞れてはいるものの、張りや毛ヅヤは乏しく、全体的に緩さが多く現れていることがわかる。


リアルスティール(6歳、2018年・安田記念一週前)


打って変わって、同じく帰国後緒戦となる今年の馬体はまるで別馬かと思ってしまうほど、うまく調整されていることがわかる。

まず顔が下がっていないのが印象的で、立ち姿勢からも力強さがつよく伝わってくる。帰国後の疲労は皆無と判断していい。その証に6歳となった今でも、1週前の追い切りでは坂路で52.1-12.1と絶好の動きをみせ、当週の追い切りではさらに攻められ、同51.7-11.9の数字を叩き出している。

張りも毛ヅヤも6歳になった今年のほうが断然良く、まるで馬体に焼きが入り、且つ、困難を極める焼き戻しの調整もうまく施されたようで、研ぎ澄まされた名刀のような輝きを帯びている。

さらには混戦だからこそ、これまでの経験がものを言おう。闘ってきた相手が違うのだ。戦績を遡ると、3歳時ではドゥラメンテという化物級のダービー馬を相手に真っ向勝負で斬り合い、4~5歳時には歴代最高賞金獲得馬キタサンブラックやGⅠ・6勝馬モーリスを相手にしのぎを削ってきた百戦錬磨の古豪馬なのである。

体型的に府中1600ⅿが合わないことはまったくなく、今年は一昨年とは違った会心の走りが観られるはず。馬体的に結論付ければ早熟ではなく、逆に晩成型だと判断した。

得意とする左回りの江戸舞台で、国内初GⅠ制覇のGⅠ・2勝目を期待しよう。


◎リアルスティール



馬券の相手には、今年重賞2着2回と勝ち切れていないが、馬体が著しく充実している弁慶体型の巨漢馬〇キャンベルジュニアに、牛若丸のように俊敏に動いて前走レコード勝ちの▲サングレーザーが本線。

単複⑪に、馬連⑧-⑪、⑪-⑮、3連単⑪-⑧-⑮を買う。


あとは経験と勘に頼って、絞らず、切り捨てず、細く、手広く流して観戦しよう。

連闘でも若さを買って西洋名騎士を父に持つ★モズアスコットに、三日天下は御免被りたい△ペルシアンナイト、持つ末脚は短刀でもここ一番に研ぎ磨いてきた△サトノアレスと、近年着実にレベルが上がってきている香港馬△ウエスタンエクスプレスまでが、とりあえずの押さえの馬連。

今回は☆印まで打って徹底的に当てにいく。

以下の以下で、くノ一から紅二点☆リスグラシュー☆アエロリットに、その2頭に恋して肉薄する☆ヒーズインラブ、さらに後方からはGⅠ馬の猛追で☆スワーヴリチャード☆レッドファルクスの2頭。上記★~☆まで、計8頭を馬連で細く押さえたい。


ここまで押さえても、あまり当たる気はしないのだが、6歳馬◎リアルスティールが再び本物の鋼に光輝くときを、太く待ち望んで、観戦したい。

捲土重来。





【安田記念】
◎リアルスティール
〇キャンベルジュニア
▲サングレーザー
★モズアスコット
△ペルシアンナイト
△サトノアレス
△ウエスタンエクスプレス
☆リスグラシュー
☆アエロリット
☆スワーヴリチャード
☆レッドファルクス





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neverperiod at 21:25│Comments(6)今週の予想 

この記事へのコメント

1. Posted by わったん   2018年06月03日 16:40
まさか、連闘馬がG1を制するとは思いませんでした🤔競馬は分からない!から面白い😊さあ、宝塚に向けて資金貯めます‼️
2. Posted by ゆめもぐら   2018年06月03日 17:31
4 こんにちはー
私もリアルスティールの復活に期待した1人なのですが、残念でした。
腰武さんは新馬、未勝利はやるんですか?
私は毎年6月にデビュー前の馬をピックアップして楽しむスタイルなので、ほとんど午前中が主戦場になってます。
よかったらブログ遊びに来てください( ´∀`)
http://jra-pat.blog.jp
3. Posted by 越武洋介   2018年06月03日 22:01
わったんさん

一度除外に突き落とされてからの見事な這い上がりでしたモズアスコット!!安田記念は矢作厩舎狙いまでは良かったんですが、若い4歳馬のほうだったかという結末で馬券は残念でしたww連闘は、オグリキャップが示す通り1600m以下なら競走馬たちは大丈夫そうですね。さあ、宝塚記念までリフレッシュ放牧に出ます(笑)
4. Posted by 越武洋介   2018年06月03日 22:08
ゆめもぐらさん

こんばんはー、お久しぶりです。リアルスティールの太目残りは出走自体が目的だったのかもしれませんね。馬体重を観た瞬間ガッカリしてしまいました。新馬、未勝利戦は大好きですよ!初めてパドックを歩くわ2歳馬の表情を観察するのが大好きですし、もっとも「見」と「買い」がわかりやすくて、とくに秋の京都新馬戦が簡単でいいですね。中山東京はちょっと難しい・・・。お誘いありがとうございます。覗きに行きますねー!
5. Posted by ゆめもぐら   2018年06月04日 02:26
越武さんコメントありがとうございました( *´艸`)
↑でお名前誤字大変失礼致しました。
1頭1頭をデビューから真剣に追いかけて「見」と「買い」を見る力を鍛えれば馬券力にも紐づいてくると思うのですが、如何せんなかなか結果には結びついてこないです(*´Д`)ブログは発展途上ですがぜひまた遊びに来てください。
秋の京都新馬は有力馬がたくさん出てきますので特に楽しいですね。冬の中山は割と得意です。
リアルスティールは残念でした。向正面で少しガクッとなったあと伸びる気配がなかったので少し心配です。
矢作厩舎...まさに「多頭出しなら人気薄を買え」の格言通りでしたね。
宝塚まで放牧ですか笑 また遊びに来ます。
6. Posted by 越武洋介   2018年06月04日 07:03
いえいえお気になさらずにどうぞ。馬券は実に難しいですね。一頭の馬に近づくだけでも大変で多難の世界ですが例え近づけても馬券を買うとなると今度は博奕事の世界に突入するので、馬券で闘っていくにはまず自分の状態が良いか悪いかを判断しなければならないと思うんですよね。僕の場合は、当日競馬場に行って「GⅠのパドックを観たけど、全く判らなかったから、何も買わずに、レースだけ観て、帰った」これくらいの見力があるときは絶好調の予想状態です。今年は馬鹿みたいに連闘が続いているので、もう放牧に出るしかありませんwモズアスコットのような逞しい男になりたいですwwアルアインのようにならなければいいのですがwww

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