お守りのこんなウワサ、聞いたことありませんか?

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違う神様のお守りを複数いっしょに持つな。神様が違うお守りを持つと、お守りの神様どうしがぶつかって喧嘩してしまうから、ご利益をいただけなくなる。そればかりか、神様を怒らせてバチが当たってしまう

神様どうし懸架はしません
 神様どうし、人間みたいに喧嘩する?        (イメージ: PIXTAより)


私は子供の頃から現在に至るまで、色んなところでそんな話を耳にしてきました。

何となくもっともらしく聞こえるので、私も長くその通りに信じていて、20代の頃まで神社に行っても滅多にお守りは買わないようにしていました。

 

しかし本当のところはどうなのでしょうか?

本当ですか


真偽のほどを神人・小林大州師に訊ねてみました。

 



 
■ 神様どうし、喧嘩せず


結城豊明

「大州先生、違う神社のお守りはいっしょに持っていてはダメなのですか? そう言ってる人が多いんですが。」

 

小林大州

「そんなことはありません。お守り発行元の神様どうしが喧嘩するなんてありません。」

 

結城豊明

「お守りどうしがぶつかって相殺したりはしないのですね?

 

小林大州

「誰が言い始めたかわかりませんが、『神様どうしが喧嘩する』とは随分ヘンなことを言いますね。神社で祀られている神様方は皆、すごく仲良しですから喧嘩なんかしません。喧嘩するのは人間です。」

 

結城豊明

「では主祭神が別の神社のお守りを持っていても、『神様どうしが喧嘩する』とか『お守りどうしが喧嘩する』なんていうのはウソ、なんですね?

 

小林大州

「大嘘ですね。別系列の神様でも大元を辿れば一つです。大昔に神様は幾つもの系列に別れ、たくさんの神様がお生まれになりましたが、違う系統の神様であってもお互いに仲良く協力して働かれています。」

神様どうしは大変仲良しです
  写真は人間ですが、神様たちはこんな風に大変仲良しです。   (イメージ: PIXTAより)


 

結城豊明

「『伊勢系(大和系)と出雲系の神様は流れが違って仲が悪いから、伊勢神宮と出雲大社のお守りはいっしょに持ってはいけない』、なんてことはないのですね?

 

小林大州

「それも嘘ですね。伊勢の神様と出雲の神様も大変仲良いですよ。天津神と国津神の神話の世界と、実際の神様の世界は違います。神様は魔とは戦争しますが、神様どうしでは喧嘩はしません。」

 

結城豊明

「有難うございます。解りました。それと、神社とお寺、それぞれのお守りは一緒に持っていて良いのですか?

 

小林大州

「問題ありません。神社系の神様と仏閣系の神様も元は同じでした。やがて役割の違いから神社系と仏閣系に分派し、今は神界・仏界と住む世界が違うのですが、お互い大変仲がよいですよ。だから神社のお守りとお寺のお守りが喧嘩することもありません。」

 

結城豊明

「なるほど。安心しました。『神様どうしが喧嘩」説は、欲にまみれて醜い縄張り争いばかりしている人間が、自分たちの低劣な価値観を神様世界に勝手に投影した結果生まれた思想なのでしょうね。『俺たち人間どうしなら喧嘩するから、神様どうしもきっと喧嘩するだろう』と。」

 

小林大州

「おそらく神様世界が見えない誰かが勝手に作って流した説でしょう。神様たちは人間とは全く異なる価値観を持って働かれています。人間のような支配欲、権力欲、金銭欲などはありません。他の神社より有名になりたいとか、参拝者の数で勝ちたいとか、方針が違うから怒って争うとか、そんなことはありませんね。」

 

 複数持つ時の注意点とは


小林大州
「異なる神社・異なるお寺のお守りはいくつ持っても良いのですが、持ち方に一つ注意があります。」

 

結城豊明

「注意点とはなんでしょうか?

 

小林大州

「お守りを持つ時、重ねて持たないようにするべきです。重ならないように、横に並ぶように持つか、他の所に入れた方が良いです。」

結城豊明

「それはなぜですか?


伊勢神宮、出雲大社 のお守り 横並び
お守りは横に並ぶように持つ。青は伊勢神宮、赤は出雲大社のお守り。いっしょに持って問題なし。

 

 

小林大州

「お守りは裏表の両面から光が出ていますが、重ねると互いに重なり合った面からは光が出なくなってしまうので、その分もったいないです。例えば、一つのポケットに二枚お守りを入れておくと、中でどうしても重なってしまいます。すると、二つ持っていても一つ分の守りの力になってしまうのです。」

 
伊勢、出雲 御守 重ねて持たないこと
 ポケットやカバンの中でこんな風に重ならないよう注意


結城豊明

「なるほど。では例えば、⬜︎⬜︎神社のお守りは胸ポケットに、△△神社のお守りはズボンのポケットに、◯◯神社のお守りはカバンに、みたいに持てば重ならずにそれぞれのお守りの力が十分発揮できる、というわけですね。」

 

小林大州

「そう考えて良いです。あと、お守りはできるだけ体に近づけて身につける方が良いです。複数持っても良いですが、たくさん持てば持つほど良いというわけではありません。身につけるものはお気に入りの神社のものを一つか二つ、それにお気に入りのお寺のものを一つ、で良いでしょう。」

 

 

結城豊明

「以前、全種類のお守りを買って全方面の守りを固めた方が良いとお聞ききしました。全種類買うと10個くらいになりますが、全部は持ち歩かなくて良いのですね?

 

小林大州

「身につけるのは1、2個にして、残りのお守りは自分が最も長く過ごす部屋の机の上など、いつも見える所に重ならないように置いておくと良いでしょう。」

 

 


 

神人・小林大州 神言No.55

「神様どうしは大変仲がよい。お守りの神様どうしが喧嘩するなど絶対にないので、主祭神や本尊が違う神社やお寺のお守りを複数持っていても全く問題はない。」