2010年02月13日

春の雪にも幾通り。

昨日「寒い」と書いたばかりだが、今日の東京にはなんと雪が降った。マンションの窓から見える景色にちらちらと白い影がかかったようで、あたたかい室内から見ている分にはきれいだった。

外に出ていればきっと寒くてそれどころではなかったと思うけれど。

というわけで、季語の話。

春の雪の季語には「春の雪」「淡雪(あわゆき)」「斑雪(はだれ)」などがある。

「春の雪」は春を過ぎてから降る雪を言う、客観的な季語。いっぽう「淡雪」は、はかなく消えていく春の雪を感覚的にとらえた、実に美しい季語だと思う。

「淡雪」の傍題として「牡丹雪」「綿雪」などもある。

「淡雪」を使った作品として一番に思い浮かぶのがこの句。

淡雪のつもるつもりや砂の上(久保田万太郎)

砂にすっと消えていく雪を描いた写生句なのだが、なにか作者の心情にも沿っているようで胸に響く。

ところで私は今日、37度4分まで熱が上がり、予定していた勉強会も夜の会食にも行けなかった。とても残念。詩の神様が思索(詩作)の時間をくれたのだと思うことにしよう。

最後の「斑雪(はだれ)」は「はだら雪」「はだれ雪」とも言い、降ったあとまだらに点々と積もっている雪のこと。早く体調を万全にして、

斑雪嶺(はだれね)の暮るるを待ちて旅の酒(星野麥丘人)

と、いきたいところだけど。

newdelhi at 22:37│clip!俳句