世界のビックリニュースの視点

世界を旅してきたバックパッカーが、気になった世界のニュースを斬ります。自身の異文化体験や新しく得た発想などを交えながら、感想を綴ります。世界のビックリ仰天ニュースからお堅い政治ニュースまであらゆるジャンルを取り上げたいと思います。

    タグ:北朝鮮

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    人治国家の恐怖

     『北朝鮮の公園では、多くの人が集まってピクニックを楽しむ様子が見られる。これを野遊会と呼ぶ。持ち寄った弁当箱を広げてごちそうに舌鼓を打ち、酒を酌み交わし、興に乗って踊る。娯楽の少ない北朝鮮で、何よりの楽しみだろう。

     ところが、こんな他愛のないイベントが大問題となっている。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

     慈江道(チャガンド)の情報筋によると、中江(チュンガン)郡製薬工場、文化会館、外貨稼ぎ事業所の約30人の労働者は6日、農村支援を終えて野遊会を開いた。

     酒に酔った男女は腰を振って踊りだした。 そして、腕を頭の上に上げてハートマークをしたり、VサインやOKサインをした。さらに、その現場をスマートフォンで撮影した。

     ところが、これが郡の安全部(警察署)に露呈し、「資本主義の狂宴」と指弾され呼び出されたのだ。容疑は最高刑が死刑の「反動思想文化排撃法」の違反だ。

     今まで特に問題視されることはなかったが、北朝鮮には元々存在せず、韓流ドラマや映画の影響を受けたと思われるダンスやサインが問題とされたようだ。

     摘発された労働者は、幸いにして重罪は免れ、批判書を書かされるだけで済まされた。しかし、野遊会を企画した朝鮮労働党の工場内の委員会や青年同盟の書記は、朝鮮労働党中江郡委員会の組織指導部、青年同盟組織部に呼びされて、思想検討を受けている。

     「見せしめ」として吊し上げられているということだ。それが終わったら、本格的な裁判で重罪に問われる可能性もある。

     別の情報筋によると、慈江道では今回のような農村支援の打ち上げとして行われる野遊会が大きな問題となっている。道内の各市、郡の朝鮮労働党、安全部、保衛部(秘密警察)などは、野遊会そのものが韓国文化であると見做して問題視し、取り締まりを強化している。

     このようなイベントは、経済的に余裕のあった2015年まで広く行われていたが、それ以降は経済難とコロナ禍などのために開かれておらず、8年ぶりの開催とだった。

     当局は、なぜか今になってこれを問題視。また、それを目の前で見ながら放置した幹部に対しても、厳しい批判を浴びせている。

    野遊会に参加した労働者が退廃的な踊りを踊り、韓国映画で見たサインを真似して、それを撮影したのに、幹部は見守るだけだった。資本主義思想文化を率先して阻止すべき幹部が、目の前で繰り広げられた事態を見て見ぬふりをしたのが大問題となった」(情報筋)

     現在調査が進められており、朝鮮労働党創建日の今月10日以降に幹部に対する処分が下される見込みだ。解任撤職(更迭)、あるいは少なくとも3カ月、長ければ6カ月の無報酬労働の処分が下されるとの噂が、下級幹部の間で流れている。

     北朝鮮当局は、韓国文化の浸透力の圧倒的強さに危機感を覚え、反動思想文化排撃法に加え、韓国風の言葉遣い、文章などをターゲットにした「平壌文化語保護法」、若者に対する思想教育を強化するための「青年教養保障法」を制定し、取り締まりを強化している。

     しかし、他愛のないダンスやサインなど、もはや韓国文化だと認識されることなく北朝鮮に定着してしまっているものは数多い。知らずにやってしまって逮捕された事例も存在する。

     北朝鮮の人々の間では、韓国をかっこいい、かわいい、おしゃれだ、高級だなどと肯定的に考えるのが当たり前となってしまった。理不尽とも言える厳しい取り締まりや旧態依然とした思想教育で、真実を知ってしまった人々の考えを変えることはできない。』

     腕を頭の上に上げてハートマークをしたり、VサインやOKサインをしたら、犯罪人。 踊っていた労働者だけでなく、それを看過した幹部が責任を問われる。

     これが本当なら、北朝鮮って本当に自由のない国なんだなと思うよね。
     しかも厄介なのは、今まではお咎めなしだったようなことで罪なることだ。
     
     北朝鮮経済制裁を受けていて、コロナで国境も封鎖していた。
     北朝鮮の一般市民は生活用品や食料にまで不自由するようになり、ストレスマックスだろう。

     そんな娯楽の少ない北朝鮮で、知り合いで集まって飲んで歌って踊ってというのは大きなストレス発散方法だと思われる。  

     しかし、そんな他愛もない集まりの踊り方で犯罪者扱いにされるというんだから、怖い社会だよね? 最高刑が死刑の「反動思想文化排撃法」の違反だってさ。

     Vサインの踊り方やそれを見過ごした人物が最高死刑になるということだよね。  
     まあ、さすがに死刑にはならなくても10年労働所に入れられると、生きて帰って来られるかどうかわからないと言われているのが、北朝鮮の労働所

     生きて帰ってきても、そんな状況で社会復帰できるんだろうか?

     それに恐怖で締め上げても人間だから娯楽などを我慢しないと思う。  実際、北朝鮮では新しい厳しい法律を作って、韓国文化のものは禁止と言っているが、一向に韓国ドラマや音楽の視聴がなくならないようだ。

     大体、VサインやOKサインが韓国文化という認識を持っているという事は、その北朝鮮の幹部連中も韓国のドラマや映画を見ているという事。

     そもそも知らなければ、最近北朝鮮でこういうのが流行ってきたのかという感じだと思う。
     北朝鮮だって流行というものがあるだろうからね。
     実際は、かなりの北朝鮮の人が見ているけど、公に言えないだけだとも言われているんだよね。

     それに普通に考えれば労働者と言えども幹部を簡単に切り捨てるようなことをしていれば、人材は絶対に育たない。いや、そもそもこれまで以上に混乱するだろう。

       ノルマだけ課しても、表面上は従うふりをして、裏で色々不正を行うだろう。
      実際、満足な配給がなくなった現在の状況では、生き延びる為に朝鮮労働党の理念など二の次になるのは当たり前だろう。

      恐らくそれが慢性化しているのが北朝鮮だと思われるが、地方などでは取り締まって改善されたという話を聞かないよね。

     そもそも北朝鮮は戸籍で縛り、国内移動も許可書がいるし、農村では一生貧乏のままとも言われている。 労働力がなくなって、半強制的に農村移住などをさせているらしいが、逃げ出す者多数で効果は上がっていないとも言われる。

     北朝鮮の人も人間なんだから当たり前だろう。  
     しかもおいしい職業やポジションは自分だけでなく親や祖父母の世代まで遡って党に忠誠を尽くしていないと就けないと言われている。

     つまり、そもそもの出自が悪ければ、どんなに努力をしてもまともな生活ができないかもしれないのだ。いや、それどころか差別される対象だろう。

     そんな人達にとっての北朝でのの生甲斐や楽しみを考えると、今回のような理不尽な取り締まりは人間扱いしていないに等しい。  

     でも社会を少しでも改善の方向に動かしたいなら、地方で望みを失っている人達をどのようにしてガス抜きをするかを考えた方がいいように思えるんだけどな。

     北朝鮮が流すニュースでは、金正恩総書記、妹の与正氏や娘の持ち物が高級品であることが庶民に流される。

     金正恩総書記の時計が何千万円、与正氏のバッグが百万円以上などとも言われ、食べるものにも困っている北朝鮮の庶民はそれをどう思ってみているのだろうか。

     そして、金正恩総書記はミサイルを何発も打ち上げて強国をアピールしているけど、北朝鮮人民から見るとどう映るんだろうね。

      今はネット社会で、これまでの情報操作ではコントロールしにくくなっているのは事実だろう。  娯楽のほとんどない北朝鮮の地方で踊り方や曲などで人生を奪うようなことはやめてほしいと切に願う。
                  

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    北朝鮮の犬肉料理

    北朝鮮メディアは、朝鮮半島で古くから夏の滋養食とされる「犬肉料理」の全国大会が開かれたと報じました。  

     21日付の朝鮮中央通信は20日までの3日間、平壌(ピョンヤン)の麗明(リョミョン)通りで朝鮮料理協会が主催する「犬肉料理」の全国大会が開かれたと伝えています。

     朝鮮半島では古くから犬肉は「夏の滋養食」として知られ、北朝鮮では犬肉を「甘い肉」を意味する「タンコギ」と呼びます。

     大会では各地の代表が腕を競い、優秀な料理人には賞状やメダルなどが送られたいうことです。

     一方、最近韓国では犬肉を食べることを法律で禁止しようという動きも広がり、与野党を問わず関連法案も提出されていて、朝鮮半島の「伝統の食文化」を今後どうしていくのかが議論になっています。』  

     犬肉韓国、中国、ベトナムなどアジア諸国で食べられているけど、世界的に見れば動物愛護から禁止にする流れになっている。

     この間、インドネシアでもこのようなニュースが出ていた。

    『【AFP=時事】インドネシア・スラウェシ(Sulawesi)島の市場が21日、犬と猫の食肉販売を終了した。販売や食肉処理の方法が残酷だとして、動物愛護団体は長年、禁止するよう求めていた。

     食肉処理場から解放される犬たち  

     インドネシア犬と猫を食用にする伝統と文化を有し、食肉販売を今なお許可している世界でも数少ない国の一つ。  

     スラウェシ島トモホン(Tomohon)の通称「過激市場」は、コウモリ、ネズミ、ヘビ、サルと並んで犬と猫の肉を販売していることで知られていた。

     だが、動物愛護団体「ヒューメイン・ソサエティー・インターナショナル(Humane Society International、HSI)」は21日、これまで呼び掛けに応じなかった同市場がついに犬と猫の食肉販売を停止したと発表。市場としては国内初だという。

     HISによれば、同市場で取引を続けていた6業者が販売を停止する合意書に署名し、トモホン市長も同市場での販売を禁止する条例に署名した。

     HISは「歴史的な合意」だとし、これにより「多数の動物が人間に食べられるために殴り殺され、丸焼きにされることもなくなる」と評価した。【翻訳編集】 AFPBB News』

     牛や鶏は食べているのに、どうして犬はダメなんだという食文化に関する論議もあるけど、世界的には犬食を減らしていこうという流れになっている。

     それに、犬肉が滋養にいいとか、おいしいとかいう前に、犬を殺すときの残虐性動物愛護団体は指摘しているんだよね。

     韓国で行われていた方法は犬の口に電極を押し込み。感電死させる方法。1回で死なない場合は、死ぬまでずっと行われるらしい。  

     でも、アジア諸国伝統的な方法は殴り殺すというもの。犬を吊るしたり、袋に入れたりして殴り殺すのだ。  犬が恐怖を覚えると肉がおいしくなるということらしい。

     犬肉にされる前に、残虐な殺され方をされる犬を助けようと、動物愛護団体は活動しているところがある。

     韓国では毎年夏に犬肉フェスが開かれていたけど、若者に受け入れられず犬肉文化は廃れ始めていると言われている。

     北朝鮮でも犬肉料理は当然あるのだが、平壌(ピョンヤン)の麗明(リョミョン)通りで朝鮮料理協会が主催する「犬肉料理」の全国大会が開かれたというのはちょっとビックリだ。

     今の北朝鮮は、コロナで国境を封鎖して密輸もできなくなり、地方の多くの人が飢えに苦しんでいると言われている。  

     地方では配給もなく、コメどころか、安いとうもろこしでお腹を満たすような食生活だと言われ、それさえも自然災害や肥料不足などで、厳しくなっているようだ。絶糧世帯として餓死する人々も出てきていると言われているのだ。

     そんな毎日の穀物に困る国で「犬肉料理」の全国大会とは・・・。

     犬どころか、地方のほとんどの北朝鮮人民は肉そのものをほとんど口にしていないだろう。
     野良犬や野良猫がいても、すぐに殺されて食べられているのではないだろうか。タンパク質不足になるしね。  

     そんな状況下で「犬肉料理」フェスティバルとは金独裁国家、北朝鮮らしいと言えばそれまでだけど、本当に一部の人の為に北朝鮮という国は存在しているようだね。

     飢えで多くの人が食糧不足で苦しんでいるのに、莫大な金がかかる核開発やミサイル発射を繰り返す北朝鮮

     大会では各地の代表が腕を競い、優秀な料理人には賞状やメダルなどが送られたいう。 各地の代表って、北朝鮮では各地方でも犬肉が食べられるレストランがけっこうあるということか?

     飢えている北朝鮮人民がいる一方で、地方でも犬肉を食べている金持ち連中がいるということになるね。それにしても犬ってどこかで食用に飼育しているのかな??

     犬肉の料理の腕を競う前に、食料事情をどうにかしろよと思うけど、金正恩総書記を始めとした朝鮮労働党幹部の為のものだろうか?

     犬肉は滋養があり健康にいいと言っても、満足な食事もとれない一般の北朝鮮国民には縁がなさそうだしね。

     もしかして、犬肉文化禁止の世界的な流れに対して、犬肉北朝鮮伝統文化だと反発していることから開いたのかな? 西側諸国の常識には従わないという意思表示とか?

     北朝鮮では犬肉を「甘い肉」を意味する「タンコギ」と呼ぶと言われているけど、北朝鮮の犬肉料理って甘い味付けなのだろうか。 秘密が多い国で、情報が限られている北朝鮮

     優秀なメダルや賞状が贈られたという事だけど、何人ぐらいの料理人が犬肉コンテストに参加して、どんな料理を作ったのか、審査基準は何だったのかなど、ほとんど知られていない北朝鮮食文化が気になった。

    それにしても3日間、平壌(ピョンヤン)の麗明(リョミョン)通りで朝鮮料理協会が主催する「犬肉料理」の全国大会が開かれたというのは、北朝鮮という事を考えればけっこう凄いことだと思う。

     自分の住んでいる町から他の都市に行くのにさえ、国内であちこちにIDチェックポイントがあると言われている北朝鮮。国内移動でも、パスポートがいる外国のような感じらしい。

     ましてや首都平壌金一族に忠誠を誓った一族しか住めないと言われている都市だ。
     金王朝に謀反を起こす可能性がある反乱分子には注意しているからね。 本人が忠誠を誓っていても、北朝鮮では生まれた時の出自が大きくものを言う。

     だから、地方に住む北朝鮮国民にとって、平壌に行けるというだけで凄い事なのだ。 大阪から東京へ行くというよな気軽な感じではない。

     犬肉料理大会という点もビックリだが、北朝鮮という特殊事情を考えると、食糧危機が叫ばれている中で、平壌で3日間も開催したことのメリットは何なのかが気になるんだよね。

     この犬肉料理大会北朝鮮でニュースになったのかどうかはわからないが、もし毎日の食べ物に困る北朝鮮人民が見たら、金王朝に反感を持つだけのような気がするんだけどな。

     テレビのニュースで金正恩総書記の娘が丸々太っているのを見ただけで、妬みや悪口が出たとも言われている北朝鮮の地方住民

     金王朝独裁体制維持のための引き締めに役立つどころか、反発を招きかねない「犬肉料理全国大会」。

     「犬肉料理コンテスト」は朝鮮料理協会が主催となっているが、平壌に入れるということは、金総書記の同意をとっていないとできないことである。

     北朝鮮各地から来て平壌に3日も滞在するとなると旅費や滞在費、それに犬肉などの材料費など、けっこうかかると思うんだよね。

     もしかしたら費用は参加者自らが負担するのかもしれないが、政治的な思惑は何だったのだろうか。犬肉料理北朝鮮人民には特別な思いがある料理なのだろか。

     謎が謎を呼び、このニュースからは色々なことを考えさせられるなあ。

               

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    北朝鮮系のハッカー集団、暗号資産2200億円を昨年盗む

    北朝鮮の支援を受けたハッカー集団が、昨年1年間で17億ドル(約2200億円)相当の暗号資産を盗んだと、ブロックチェーン分析会社チェイナリシスが1日、報告した。

     これまでの北朝鮮による暗号資産窃取の最多記録は、2021年の4億2900万ドルだった。昨年はその約4倍に急増したことになる。

     世界全体で昨年盗まれた暗号資産は計38億ドルで、その44%に北朝鮮が絡んでいたとされる。チェイナリシスは昨年を「暗号資産ハッキング史上最大の年」だったとしている。

     専門家らは、厳しい制裁を受ける北朝鮮が、核兵器開発の資金を調達するため暗号資産を盗んでいるとみている。

     北朝鮮は過去6回、核実験を行っている。

     金正恩(キム・ジョンウン)総書記核開発を加速させていることから、今年中に7回目が行われるとアナリストらは予想している。

     「北朝鮮経済のかなりを占める」 チェイナリシスは報告書で、北朝鮮の2020年の輸出総額が1億4200万ドル相当だったことと対比。「暗号資産ハッキングが同国経済のかなりの部分を占めていると言っても過言ではない」とした。

     同社によると、ハッカーらは通常、さまざまなユーザーの暗号資産が混ぜ合わさる「ミキサー」を通して、暗号資産を洗浄するという。

     別の専門家らは、北朝鮮盗んだ暗号資産を、中国のブローカー非代替性トークン(NFT)を通じて洗浄していると説明している。

     米連邦捜査局(FBI)は先月、北朝鮮系のハッカー集団「ラザラス・グループ」が、ブロックチェーンネットワークで1億ドルの暗号資産が盗まれた昨年の事件に関わっていたと発表した。

     チェイナリシスによると、昨年窃取された暗号資産のうち82%超を分散型金融(DeFi)が占めていたという。

     ブロックチェーンセキュリティー会社ハルボーンの最高執行責任者デイヴィッド・シュウェッド氏は、DeFi開発者が「成長を最優先している」と主張。

     ユーザーを引き付けるため、資金は安全性の強化に使うよりも、報酬に使われることが多いとしている。 (英語記事 North Korea led 'biggest year ever' of crypto hacks)』

     北朝鮮の金正恩総書記は最近ミサイルを立て続きに発射を繰り返している。

     コロナで中国との国境を封鎖して、平壌以外の都市では餓死者も出ているというニュースもあるくらい北朝鮮経済は破綻している。

     アメリカをはじめとする国際制裁にコロナでかなりのダメージだと思われるが、金のかかる核兵器開発、ミサイル発射ができる資金はどこからわいているのか。

     その答えが北朝鮮系ハッカーの仮想通貨の窃盗で得た資金。

     仮想通貨(暗号資産)ビットコインのように非中央集権型の通貨が多い。つまり、誰かが管理していないということ。ブロックチェーンで管理している。

     また、仮想通貨にはモネロのように資金の移動に高いプライバシー性が確保されているものがある。  それを使うと、誰が支払ったのか、誰に支払ったのかが特定できない仕組みになっている。

     個人情報保護の観点からは優れているは、一方で犯罪者にとって資金移動や資金洗浄がやりやすくデメリットも指摘されている。

     北朝鮮は資金集めのため、国家でハッキングを奨励しているとも言われている。

     そのため、北朝鮮系のハッカーのレベルは世界トップレベルらしい。  2021年の4億2900万ドルだったのが、2022年は4倍の17億ドル(約2200億円)を盗んだことでも証明されている。  今年はもっと盗まれるかもしれない。  

     それは何を意味するか。  単に暗号資産の損害だけにとどまらない。

     北朝鮮のような国家的犯罪だと民間の事件と違って、その資金で核やミサイル開発を行うことになるのだ。

     そして、北朝鮮国民を飢えさせてでも核開発に突き進む金王朝は、決して仮想通貨の窃盗をやめないどころか益々額を増やしていくだろう。

     金正恩総書記核開発も絶対にやめない。  核がないと金日成、金正日、金正恩と続いていた世襲制金王朝が崩壊してしまうからだ。

     経済がボロボロで軍事的戦力にもアメリカ韓国とは大きな差があるのに、それでも対等に話ができているのは核の力だ。  日本は悠長に状況を眺めている状況ではない。

     北朝鮮が核開発に成功し、実際に装備して発射できる環境になった場合、核を持たない日本は恐らく抵抗できないだろう。

      ロシアのウクライナ戦争を見ても、西側諸国から数々の制裁を受けてプーチン大統領がどんなに窮地に陥っても、核を持っていて核の脅しができるだけで、西側諸国がロシアに戦争を仕掛けるようなことは絶対にできない。

     プーチン大統領を見てもわかるとおり、追い詰められた独裁者に話し合いでの解決はほとんど不可能だろう。  核を発射できるようになった金正恩総書記を侮ることはできない。

     核の威力日朝、韓朝の経済力の差など吹き飛ばすだけの破壊力を持つような気がするんだよね。  

     ハッキングマウントゴックコインチェックなど日本でも起こっていた。世界でそれだけ多額の暗号資産が盗まれているということはセキュリティ対策も進んでいそうだけど、実はそうではないらしい。

     仮想通貨コインチェックビットフライヤーなどのような会社が管理する仮想通貨取引所だけでなくDeFiという取引所がある。

     DeFiはDecentralized Financeの略で、日本語では「分散型金融」と訳される。 ブロックチェーン上に構築された金融サービスで、銀行や政府などの機関を通さずにブロックチェーン技術によって、管理者なしで直接取引ができる。

     メリットがある一方で、初心者を狙ったフィッシング詐欺や、資金をだまし取ることを目的としたプロジェクトも横行している。

     利用の際は自分で資産を守らなければいけない。 DeFiではサービスの利用中に起きたトラブルは自己責任となり、仮想通貨に慣れていない初心者にとっては騙されやすい環境にある。

     また、記事にもある通り、DeFi開発者が「成長を最優先している」こともあるようだ。それぞれのプロジェクトでは競争があり、ユーザーを引き付けるため、資金は安全性の強化に使うよりも、報酬に使われることが多いと言っている。

     つまり、稼いだお金はセキュリティ対策に使うのではなく、ユーザーに報酬として還元しているということだ。

     仮想通貨も何千、何万という数あり、それだけあると似たような目的やプロジェクトが出てくるのは仕方がない。 そこで差別化を図るための一番手っ取り早い方法が、ユーザーに報酬を払うという方法なのだろう。

     仮想通貨を持っている人達というのは、投資目的の人が多い。

     将来爆上げをするだろうとか、保有しているコインを貸して銀行の利子のような形で報酬を受け取るとかね。  その仮想通貨のプロジェクトに賛同して応援する形でそのコインを持つというより、自分の利益のために売買している人が大半だろう。

     そうなると、DeFiの開発者セキュリティ対策を後回しにして、ユーザーに報酬を還元してその仮想通貨の知名度やユーザーを増やすことはなくならないだろう。  

     仮想通貨はユーザー数が減れば、その売買高が落ち、忘れ去られていく運命にある。 取引所に上場していても上場廃止になる危険もある。そうすると、取引する機会が益々減り、消えていく運命だ。

     日本としては、誰も管理できない仮想通貨から北朝鮮の核開発資金を盗まれている現実をもっと重く受け止め、各官庁で対策をうっておかないといけないね。

                

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    北朝鮮の武器庫

    韓国南部に甚大な被害を発生させた台風11号(ヒンナムノ)。

     北朝鮮からも、被害の状況が一部伝えられているが、その全容は未だわかっていない。 さほど深刻な被害のなかった韓国の首都ソウルからほど近い、北朝鮮の黄海南道(ファンヘナムド)でも被害が発生していると、両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋が伝えた。

      黄海南道に駐屯する朝鮮人民軍第4軍団の教導師団では、大雨と強風で武器庫が倒壊し、数百もの武器が破損する被害が発生した。

     被害の詳細は明らかになっていないものの、主力となっているAK-47系列の58年式自動小銃や、63年式、76年式機関銃などを保管していた武器庫だった可能性が高いと見られている。

      なお、教導師団は民間人からなる部隊だが、正規軍に準ずる編制と武器を備えている。しかし、武器管理や武器庫の強度が多少低いというのが情報筋の話だ。

     これら教導師団武器庫はほとんどが老朽化し、強風で屋根が飛ばされる被害が頻繁に発生している。

     実際、この師団の武器庫も、老朽化した壁に雨水が染み込んで倒壊したか、強風で屋根が飛ばされた可能性が高いと情報筋は見ており、国が自然災害による被害を防げと繰り返し強調していたこともあり、師団の責任者は処罰を免れないだろうとのことだ。

      ちなみに今回の被害は、黄海南道から遠く離れた両江道の国境警備隊第25旅団人民軍総参謀部から下された、「台風11号に備え、戦闘技術機材の保護に万全を期すことについて」という指示文に、記載されていたことで知れ渡った。

     第25旅団では、隷下の連隊と大隊に対して武器庫、弾薬庫の状態を再点検して、被害が発生しないように指示を下した。

     正規軍の場合でも、武器庫の老朽化が進んでいるが、補修に必要な資材や資金は、国から一切支給されない。 現場の兵士からは「強風が吹いて大雨が降るだけでも些細な事故がすぐに起きるというのに、一体(対策を)どうすればいいのか」と困惑の声が上がっているとのことだ。

      そんな中で、台風12号(ムイファ)が発生した。15日から16日にかけて、朝鮮半島を横断し、日本海へ抜けるとの予報もあり、災害に非常に脆弱な、北朝鮮への被害が懸念されている。』

     北朝鮮の武器庫が台風でやられたというニュース。

      相変わらず北朝鮮のニュースって、悲惨な状況をアップしてくるよね。  数百もの武器が破損する被害が発生したらしい。

      食糧難で北朝鮮軍だって規律が乱れているという話が時々ニュースになっているのに、武器庫が倒壊したって別の意味で危なくないのか?

      北朝鮮政府は口を出しノルマを課すけど、資材や資金援助はしないと言われている。いや、国際的制裁やコロナでしたくても、できないほど国庫がやられているのだろう。 自然災害も重なり、食糧事情も悪化の一途を辿っていると言われている。

     実際、インドの団体にコメの無償援助を依頼したとかのニュースも出ていたしね。

     密輸防止に塀を立て、中国国境の町でも川に近づけないようにしている。その為、密輸で成り立っていた地下経済も崩壊

     そんな状況下、北朝鮮住民は食べるものもなくなっているのに、色々物品やお金をせびられて不満が溜まっていると言われている。

     そんな折の武器庫崩壊北朝鮮の苦しんでいる住民が、その武器で犯罪を犯す率って高くなっているのではないだろうか。 武器が使えなくなっていても、恨んでいた北朝鮮の住民にとってはチャンスだと思う。

      教導師団は民間人からなる部隊だから、その武器が使えなくなったとしたら・・・。反感もっていた住民にいいチャンスととらえられて、反撃される可能性が高くなるのではないだろうか。

      そもそも北朝鮮軍以外に、どうして民間人からなる部隊である教導師団が必要なのか。 明らかに海外スパイの問題ではなく、北朝鮮の一般住民を監視のターゲットにしているからだろう。

     そして武器や権力を持った人間は、賄賂などで私腹を肥やしていると言われている。というか、現在の北朝鮮は配給制度も崩壊し、給料だけでは生活できないレベルとも言われているからね。

      相当、北朝鮮の現状はヤバくなっているのではないか。 普通、武器の管理や倉庫などは、自分達の安全性にも関わるから、もっと厳重にすると思うんだけど。台風で武器庫崩壊って、そんなんで大丈夫なのか?

      一方、別の視点から見れば、こんなに国が疲弊して、経済力も世界の下の方である北朝鮮がアメリカや中国などをうまく利用して存在感を維持しているのは、凄い政治力ともいえる。

      中国ロシア北朝鮮という共産主義国がなくなって、資本主義国と国境を接するようになるのだけは絶対に避けたいと思っているしね。

     その為、金正恩氏がどんな政策を打とうと、ある程度支持しなければいけない構造にはなっている。 北朝鮮の金王朝が滅んで、大量の難民が流入してくるのも恐怖だと思う。これは日本も同じだけどね。

     客観的に見れば、世界で貧困国である北朝鮮に色々振り回されているのは、核があるからだよね。

      ロシアのウクライナ侵攻でもわかってきたけど、核を持っていたら政治的発言は数段上がる。もしソ連崩壊後、ウクライナも核を持ち続けていたら、ロシアも簡単にウクライナに攻め込みはしなかっただろう。

      核廃絶は理想だけど、現実は核を持った国に世界は逆らえないという側面も見せている気がするんだよね。核の抑止力という考え方も一理ある。

     話し合いで一定の合意をしていても、自分達の都合で一方的に反故にする国って実在しているからね。

     ロシア、中国、北朝鮮

      核を持った隣国に囲まれた日本は、そういう国際情勢にも敏感になっていないといけないと思うんだよね。
            

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    北朝鮮の売春


    北朝鮮の平壌市安全局(警視庁)が最近、大規模な組織売春グループを摘発した事件についてはすでに本欄で述べた。40代男性のA氏をトップとするグループは、平壌郊外の平城(ピョンソン)、全国第2の都市である咸興(ハムン)中朝国境の新義州(シニジュ)リゾート地でもある元山(ウォンサン)、そして工業都市の沙里院(サリウォン)に拠点を置き、デリヘル業を営んでいた。

      客は朝鮮労働党や安全局、保衛局(秘密警察)、検察所など主要機関の高位幹部やトンジュ(金主、新興富裕層)で、女性を客の自宅などに派遣し、数日単位で売春を行わせていた。 女性は20代から、幼くは高級中学校(高校)を出たばかりの17〜18歳もいたという。

     北朝鮮では2年前にも、大規模な組織売春グループ「女子大生クラブ」が摘発されている。

     米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によれば、市内の東大院(トンデウォン)区域にある総合レジャー施設・紋繍院(ムンスウォン)の責任者が、有名映画俳優、平壌音楽舞踊大学、平壌演劇映画大学の教授らと組み、組織売春を行っていた。

      彼らは20代前半の美貌の女子大学生に「1ヶ月に500ドル(約5万3000円)以上儲かる仕事がある」などと声をかけ、施設内のカラオケ店で売春させていた。

     客はやはり、中央党(朝鮮労働党中央委員会)平壌市党(党平壌市委員会)の幹部らだった。関わった女子大生の数は200人に達するという。

     報告を受けた金正恩党委員長は、自分が大事にしている平壌音楽舞踊大学、平壌演劇映画大学の学生が売春に加担したことに激怒。組織の主要メンバーら6人を公開銃殺させた。

     この前例を考えると、今回摘発されたグループの首謀者らも死刑を免れないと思われる。

     こうした違法行為が横行する背景に、経済難による生活苦があることは想像に難くない。北朝鮮では1990年代の大飢饉「苦難の行軍」に際して売買春が増えたと言われる。

     それにしても気になるのは、売春させられている女性の低年齢化だ。「苦難の行軍」に際して行動したのは主に、一家を食べさせる使命を負った主婦たちだったとされる。

      その後、社会主義計画経済が実質的に破たんし、なし崩し的な市場経済化が進行したことで、巷には拝金主義がはびこることになった。その流れの中で、単に金儲けのために売春に走る例もあるだろう。  

        だが、このような大規模な組織売春グループが摘発された背景には、それとは違う事情もあると思われる。 「女子大生クラブ」の場合、首謀者らは「上納金ノルマ」に苦しむ学生らの弱みにつけこんでいた。

       財政難の北朝鮮では、国家が教育行政機関に、行政機関は大学や各学校に、上納金のノルマを課す。そして学校当局は、それを学生に転嫁しつつ、薄給の教員らがそこから自らの利益を確保するわけだ。

      上納金を払えない学生は成績や進路で不利益を被る。

     こうした仕組みが、大学以外の教育現場や、またそれ以外の現場にも作り上げられていると思われる。そして、それに苦しむ若者を搾取する大人たちが、あちこちにいるのだろう。』


      売春というのは世界最古の職業とも言われ、どの国でもあると言われている。
     ただ、北朝鮮の売春はちょっと他の国と事情が違うようだ。

     「地上の楽園」と宣伝し、日本からも多くの人が北朝鮮に渡った時代があった。 ところが、現在では「地上の楽園」どころか、経済制裁に加え、コロナの発生で密輸などもできなくなり、地下経済も止まってしまって北朝鮮の国民は貧困にあえいでいると言われている。

      自然災害などもあり、食料事情1990年代の大飢饉「苦難の行軍」と同じか、それ以上に悪化していると言われている。配給制度はとっくに崩壊していて、給料だけでは食べていけない社会システムになっているようだ。

      経済制裁で出稼ぎも表向き禁じられているため、外貨獲得も思うように言っていないらしい。 そんな経済悪化を誰も改善できない。

     朝鮮労働党もそうらしく、全て根性論だけで実質的に何もせずに、地方政府に責任を丸投げしていると言われている。

      以前摘発された売春グループも単なる私腹を肥やすというだけではなく、「上納金ノルマ」というものが大きく関与していたらしい。

     財政難の北朝鮮では、国家が教育行政機関に、行政機関は大学や各学校に、上納金のノルマを課す。これって、行政とは全く別のことだろう。 北朝鮮で大学に行ける学生は金持ちだから、そこから金を捻出しようとしているのだろうか。

     但し、そういう金持ちの子弟ばかりじゃないから、こういう売春組織に女子大生が頼らなければいけない構造になるんだろうね。 給料が安い教員がそれに加担する。

     上納金がないと成績や進路で不利益を被るって、もう教育制度自体が崩壊しているよな。腐った組織では、人間も悪事に走るのも仕方がないのかもしれない。真面目にやっていたって、その努力は報われないのだから。

      北朝鮮では、戸籍によって住める地域も限られている。田舎から住居を平壌など大都市に移すのには、朝鮮労働党に入党するか、大学をきちんと卒業して就職するなど限られた方法しかないらしいのだ。

     日本のように自由に住む場所も決められないし、国内を自由に行き来もできない社会。 そんな絶望の未来を切り開けるかもしれない大学生。しかし、上納金という負荷がかかる。上納金の為に学生の売春が流行る。

      今回の事件は1都市だけでなく、大きな都市で売春ネットワークを張っていた点でかなり組織化され、動く金も大きかったと思われる。

     別の視点から言えば、言い方は悪いけど、その女性達を買う金持ちが大都市にはいっぱいいるということだよね。いくら売春したくても、金を払ってくれる客がいないと成り立たない。

     北朝鮮共産主義社会主義を目指しているはずだけど、結局多くの北朝鮮国民にとって資本主義の要素が主になってしまい、経済格差が大きくなっているということだよね。

     配給もなければ、もらえる給料では全く生活できないのが普通という恐ろしい社会。 社会主義計画経済が実質的に破たんし、自分の食料さえ満足なくても色々なところから上納金を搾取されるとなると、違法なことに手を染めなければ生きていけない社会構造ができあがっているのでは?

     見つかると処刑されても、このままではいずれにしても死ぬのだから、イチかバチかでやってみるという精神構造は理解できるな。

     しかし、違法なことをしなければ生きていけない社会って、そこまで崩壊してくると国家としていずれ機能しなくなるのではないのかな?

      核兵器を持たないと金王朝?は維持できないとはいえ、その前に国民が急激に減少すれば北朝鮮の国力はかなり衰退するのではなかろうか。
     それにしても、違法な社会で生きなければ状況って、ちょっと想像を絶するよね。

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