世界のビックリニュースの視点

世界を旅してきたバックパッカーが、気になった世界のニュースを斬ります。自身の異文化体験や新しく得た発想などを交えながら、感想を綴ります。世界のビックリ仰天ニュースからお堅い政治ニュースまであらゆるジャンルを取り上げたいと思います。

    タグ:金正恩

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    北朝鮮系のハッカー集団、暗号資産2200億円を昨年盗む

    北朝鮮の支援を受けたハッカー集団が、昨年1年間で17億ドル(約2200億円)相当の暗号資産を盗んだと、ブロックチェーン分析会社チェイナリシスが1日、報告した。

     これまでの北朝鮮による暗号資産窃取の最多記録は、2021年の4億2900万ドルだった。昨年はその約4倍に急増したことになる。

     世界全体で昨年盗まれた暗号資産は計38億ドルで、その44%に北朝鮮が絡んでいたとされる。チェイナリシスは昨年を「暗号資産ハッキング史上最大の年」だったとしている。

     専門家らは、厳しい制裁を受ける北朝鮮が、核兵器開発の資金を調達するため暗号資産を盗んでいるとみている。

     北朝鮮は過去6回、核実験を行っている。

     金正恩(キム・ジョンウン)総書記核開発を加速させていることから、今年中に7回目が行われるとアナリストらは予想している。

     「北朝鮮経済のかなりを占める」 チェイナリシスは報告書で、北朝鮮の2020年の輸出総額が1億4200万ドル相当だったことと対比。「暗号資産ハッキングが同国経済のかなりの部分を占めていると言っても過言ではない」とした。

     同社によると、ハッカーらは通常、さまざまなユーザーの暗号資産が混ぜ合わさる「ミキサー」を通して、暗号資産を洗浄するという。

     別の専門家らは、北朝鮮盗んだ暗号資産を、中国のブローカー非代替性トークン(NFT)を通じて洗浄していると説明している。

     米連邦捜査局(FBI)は先月、北朝鮮系のハッカー集団「ラザラス・グループ」が、ブロックチェーンネットワークで1億ドルの暗号資産が盗まれた昨年の事件に関わっていたと発表した。

     チェイナリシスによると、昨年窃取された暗号資産のうち82%超を分散型金融(DeFi)が占めていたという。

     ブロックチェーンセキュリティー会社ハルボーンの最高執行責任者デイヴィッド・シュウェッド氏は、DeFi開発者が「成長を最優先している」と主張。

     ユーザーを引き付けるため、資金は安全性の強化に使うよりも、報酬に使われることが多いとしている。 (英語記事 North Korea led 'biggest year ever' of crypto hacks)』

     北朝鮮の金正恩総書記は最近ミサイルを立て続きに発射を繰り返している。

     コロナで中国との国境を封鎖して、平壌以外の都市では餓死者も出ているというニュースもあるくらい北朝鮮経済は破綻している。

     アメリカをはじめとする国際制裁にコロナでかなりのダメージだと思われるが、金のかかる核兵器開発、ミサイル発射ができる資金はどこからわいているのか。

     その答えが北朝鮮系ハッカーの仮想通貨の窃盗で得た資金。

     仮想通貨(暗号資産)ビットコインのように非中央集権型の通貨が多い。つまり、誰かが管理していないということ。ブロックチェーンで管理している。

     また、仮想通貨にはモネロのように資金の移動に高いプライバシー性が確保されているものがある。  それを使うと、誰が支払ったのか、誰に支払ったのかが特定できない仕組みになっている。

     個人情報保護の観点からは優れているは、一方で犯罪者にとって資金移動や資金洗浄がやりやすくデメリットも指摘されている。

     北朝鮮は資金集めのため、国家でハッキングを奨励しているとも言われている。

     そのため、北朝鮮系のハッカーのレベルは世界トップレベルらしい。  2021年の4億2900万ドルだったのが、2022年は4倍の17億ドル(約2200億円)を盗んだことでも証明されている。  今年はもっと盗まれるかもしれない。  

     それは何を意味するか。  単に暗号資産の損害だけにとどまらない。

     北朝鮮のような国家的犯罪だと民間の事件と違って、その資金で核やミサイル開発を行うことになるのだ。

     そして、北朝鮮国民を飢えさせてでも核開発に突き進む金王朝は、決して仮想通貨の窃盗をやめないどころか益々額を増やしていくだろう。

     金正恩総書記核開発も絶対にやめない。  核がないと金日成、金正日、金正恩と続いていた世襲制金王朝が崩壊してしまうからだ。

     経済がボロボロで軍事的戦力にもアメリカ韓国とは大きな差があるのに、それでも対等に話ができているのは核の力だ。  日本は悠長に状況を眺めている状況ではない。

     北朝鮮が核開発に成功し、実際に装備して発射できる環境になった場合、核を持たない日本は恐らく抵抗できないだろう。

      ロシアのウクライナ戦争を見ても、西側諸国から数々の制裁を受けてプーチン大統領がどんなに窮地に陥っても、核を持っていて核の脅しができるだけで、西側諸国がロシアに戦争を仕掛けるようなことは絶対にできない。

     プーチン大統領を見てもわかるとおり、追い詰められた独裁者に話し合いでの解決はほとんど不可能だろう。  核を発射できるようになった金正恩総書記を侮ることはできない。

     核の威力日朝、韓朝の経済力の差など吹き飛ばすだけの破壊力を持つような気がするんだよね。  

     ハッキングマウントゴックコインチェックなど日本でも起こっていた。世界でそれだけ多額の暗号資産が盗まれているということはセキュリティ対策も進んでいそうだけど、実はそうではないらしい。

     仮想通貨コインチェックビットフライヤーなどのような会社が管理する仮想通貨取引所だけでなくDeFiという取引所がある。

     DeFiはDecentralized Financeの略で、日本語では「分散型金融」と訳される。 ブロックチェーン上に構築された金融サービスで、銀行や政府などの機関を通さずにブロックチェーン技術によって、管理者なしで直接取引ができる。

     メリットがある一方で、初心者を狙ったフィッシング詐欺や、資金をだまし取ることを目的としたプロジェクトも横行している。

     利用の際は自分で資産を守らなければいけない。 DeFiではサービスの利用中に起きたトラブルは自己責任となり、仮想通貨に慣れていない初心者にとっては騙されやすい環境にある。

     また、記事にもある通り、DeFi開発者が「成長を最優先している」こともあるようだ。それぞれのプロジェクトでは競争があり、ユーザーを引き付けるため、資金は安全性の強化に使うよりも、報酬に使われることが多いと言っている。

     つまり、稼いだお金はセキュリティ対策に使うのではなく、ユーザーに報酬として還元しているということだ。

     仮想通貨も何千、何万という数あり、それだけあると似たような目的やプロジェクトが出てくるのは仕方がない。 そこで差別化を図るための一番手っ取り早い方法が、ユーザーに報酬を払うという方法なのだろう。

     仮想通貨を持っている人達というのは、投資目的の人が多い。

     将来爆上げをするだろうとか、保有しているコインを貸して銀行の利子のような形で報酬を受け取るとかね。  その仮想通貨のプロジェクトに賛同して応援する形でそのコインを持つというより、自分の利益のために売買している人が大半だろう。

     そうなると、DeFiの開発者セキュリティ対策を後回しにして、ユーザーに報酬を還元してその仮想通貨の知名度やユーザーを増やすことはなくならないだろう。  

     仮想通貨はユーザー数が減れば、その売買高が落ち、忘れ去られていく運命にある。 取引所に上場していても上場廃止になる危険もある。そうすると、取引する機会が益々減り、消えていく運命だ。

     日本としては、誰も管理できない仮想通貨から北朝鮮の核開発資金を盗まれている現実をもっと重く受け止め、各官庁で対策をうっておかないといけないね。

                

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    北朝鮮の当たり屋の闇


     『最近の日本ではあまり聞かなくなった「当たり屋」。

      保険金などを目当てに、故意に車にぶつかる行為を指すが、ドライブレコーダーや監視カメラが普及したことで、なりたたなくなったのだろう。  

      ドライブレコーダーはおろか、車の普及すら進んでいない北朝鮮でも、当たり屋は存在する。その実態を、咸鏡南道(ハムギョンナムド)のデイリーNK内部情報筋が伝えた。

     事件が起きたのは先月中旬のこと。咸興(ハムン)市の沙浦(サポ)区域で、チェという女性が貨物トラックに飛び込んだ。幸い、命に別状はなかったが、トラックにぶつかった衝撃で倒れて、脳震盪を起こし、足に傷を負った。

     彼女は、トラックのドライバーに対して、補償金の名目で2万元(約38万8000円)を要求。ドライバーは、自分には何の責任もないと要求をはねつけた。

      咸興市安全部(警察署)が詳しい調査を行ったか否かは定かでないが、どういうわけか女性の肩を持ち、「事実関係がどうであろうと、人が車に轢かれて怪我をしている、治療費を払うか、監獄に行くかを選べ」とドライバーにプレッシャーをかけているという。

     情報筋は詳細を語っていないが、拝金主義の蔓延る北朝鮮の現実や、補償金の額の多さを考えると、安全部は女性からワイロを受け取り、グルになってドライバーを罠にはめようとしている可能性も考えられる。

      情報筋は、このような当たり屋になる人が少なくないとし、そのほとんどが厳しい食糧難の中で一家の生計を担っている若い女性で、家族を飢えさせないために、手段を選ばず、自分の命をかけた危険行為に走っていると説明した。

      2020年1月のコロナ鎖国以降、北朝鮮は深刻な食糧不足に陥っており、中でも前年の収穫の蓄えが底をつく、春から初夏にかけては最も逼迫、都市でも農村でも餓死者が出る事態となっている。

     市場での商売で収入を得て家族を支えてきた女性たちは、自分の命と引き換えにして、食べ物を得ようとしているのだ。

     殺伐とした状況の中、金銭をめぐるトラブルも耐えない。咸興市では今月1日、30万北朝鮮ウォン(約6000円)の現金を貸した30代のキムさんが、債務者の40代のカンさんに暴行を振るう事件が起きた。  

     カネを返せと迫るキムさんに、カンさんは「返さないとでも思っているのか」と逆ギレしたのが、事件の発端だ。殴られたカンさんは安全部に通報。

     キムさんは、治療費として50万北朝鮮ウォン(約1万円)を支払うか、労働鍛錬隊(軽犯罪者を収容する刑務所)に行くかの選択を迫られている。

     そもそも、他人にカネを貸して利子を取るのは違法行為。踏み倒されてもどこに訴えることもできない。そこで実力行使に出たキムさんだったが、逆襲されてしまったというわけだ。』

     北朝鮮のニュースだが、これが本当であれば、北朝鮮社会の闇が色々表れているよね。

      日本では車にドライブレコーダーを搭載したり、路上にカメラなども多く設置されるようになってきたから、当たり屋をやっても嘘を言ってもばれる確率が格段に上がった。

      だから、そうやって無実の人からお金を巻き上げる当たり屋は減ったのだ。 ただ、ミラーが接触してスマホが割れたからなど数千円~数万円をだましとるなど、従来の「当たり屋」のイメージとは違って手口が巧妙化しているようだけどね。

     さて、北朝鮮の当たり屋は、従来型の正に「当たり屋」のようだ。車に飛び込んで、ケガをしたから金銭をゆすり取るというもの。

     北朝鮮って、経済制裁されて、平壌の動画などを見ても車自体そんなに走っていない。特権階級や大富豪ぐらいじゃないと乗れないくらい、車が普及している社会ではないのだ。

     そんな北朝鮮での「当たり屋」だから、普通の自家用車ではなく、トラックなど運搬用が多くなるのであろう。 今回も女性が貨物トラックに飛び込んだとある。

      その理由だが、もう自分の命までかけて「当たり屋」をやらないと生活できないレベルまで追い込まれているらしい。

     北朝鮮経済制裁をされて元々苦しかったのにもってきて、国際情勢的に頼みの1つだったロシア経済制裁をされて頼ることはできなくなった。 そこにコロナの蔓延

     予防接種を受けていなかった北朝鮮人民はどんどん命を落としている。以前、金正恩氏はワクチンを断った経緯がある。

      当初は信じられない人間だと思っていたが、実はコロナワクチンを接種するだけでも多大な影響が出るとわかっていたのではないか。 北朝鮮の医療体制はかなりぜい弱だと言われている。

     コロナワクチンといっても、発熱や倦怠感、頭痛になるなど副作用が出ることもある。絶糧世帯という言葉も出るほど、北朝鮮では明日食べるものがない世帯が増えていると言われている。

     そんな中、コロナワクチンを打てば状況が逆に悪化すると判断したのかもしれない。ところが、現在は実際にそのコロナが蔓延してしまい、国家の危機だと金政権が慌てている。

      当たり屋に話を戻すと、自分だけではなく役所の人間をグルにして巻き上げようというのも生臭い話だ。北朝鮮ではコネがあるかどうかが、生活に大きな影響を与える。

     地方の役人なども自分の生活を守らなければならないというのもあるだろう。
     無理難題のノルマだけ課されて、政府からのサポートはなく自分達だけで何とかしろといわれても人心は離れ、治安は悪化するばかりだろう。

      現金を貸した債権者が、約束通りにお金を返さないので、債務者に手を挙げてしまった事例では、債権者だけが悪者になっている。

     北朝鮮では、他人にカネを貸して利子を取るのは違法行為で、踏み倒されてもどこに訴えることもできないらしい。 普通に考えれば、困っている人にお金を貸したら、恩を仇で返される可能性がけっこうあるということ。

      北朝鮮でも闇で金貸し業を営んで儲けている人達もいるらしいが、返さなくてもOKとなると最悪だよね。金を貸すときに、担保を取らないと貸せなくなる。

      実際、北朝鮮の田舎では、お金を返せなくて、家を手放したり、家財道具を手放したりすることも起きているようだ。

     北朝鮮の住民にとって、コロナが一番恐ろしいと思う。

     コロナという病気もそうだが、コロナロックダウンになると、外に出ること自体制限されるから、その日暮らしの世帯は餓死するしかなくなってしまう。頼れる友人、親戚がいても、会う事さえできなくなる・・・・。

     人的労力に大きく依存し、兵役も世界一長いと言われる北朝鮮にとって、北朝鮮の人口が減るということは、すなわち国力衰退を加速させることにもなる。

     経済、防衛、開発全てに影響を与えるだろう。

      金正恩氏が「国家の危機」と言っているのは、その通りだろう。
     この1年で北朝鮮は大きく変わるかもしれないね。
                

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    JUGEMテーマ:北朝鮮

    北朝鮮のコロナ蔓延

    『【ソウル時事】北朝鮮の朝鮮中央通信は15日、13日夕から14日午後6時までに新たな発熱者が全国で29万6180人発生し、死者は15人だったと伝えた。新型コロナウイルスの感染が急速に拡大しているとみられる。

     1日当たりの発熱者は前日より約12万人増加した。4月末からの累計は約82万620人で、死者は42人。約32万4550人が治療を受けている。

      朝鮮中央通信は「ステルスオミクロンに対する認識と理解が不足し、治療方法をよく知らないため、薬の使用の不注意による死者の割合が多い」と指摘。

     「住民の悪性伝染病に対する不安を打ち消し、正しいマニュアルに従って治療すれば短期間で完治するという確信を抱かせるための宣伝を積極化している」と伝えた。』


      これまでコロナ感染者はいないと言い張ってきた北朝鮮。 もちろん世界的なコロナ感染が報告されている中で、北朝鮮だけコロナ感染が0という発表を信じる者は誰もいなかった。


     これまでのニュースでは、コロナ感染者らしき人がいたら家の外から板などを打ち付けて、中から出られないようにしたとか、隔離して餓死させたとか色々言われてきた。


      金正恩政権にとって自分達の政権をサポートする人以外は、気にも留めないようで、北朝鮮の田舎では多くの人が現在も食糧難で苦しんでいると言われている。


     韓国のドラマなどを視聴しただけで何年も強制労働所に入れられる北朝鮮では、人権はないに等しい。 金とコネがない生存さえ危うい人が田舎では大勢いると報道されている。


      さて、これまでひた隠しにしてきたコロナ患者をなぜ北朝鮮が発表したのか?

     これは、コロナ患者を隠滅して隠せる状況ではなくなってきたということではないか?


     全国で29万6180人発生したいうこの数字は、もはや隠しおおせる数字ではなくなっている。北朝鮮の人口は2500万人ぐらい。 1日で30万人だと、北朝鮮全土に急速にコロナが広がっていることが推測される。


      ある程度、コロナの知識を住民に説明して感染拡大を防がないといけない状況になってきたということだろう。治療方法をよく知らないため、薬の使用の不注意による死者が多数出たという事でも裏付けられている。


      しかし、皮肉なものだな。


      金正恩氏は北朝鮮にコロナが蔓延するのを恐れて、経済の頼みの綱であった中国国境を自ら閉鎖した。中国国境沿いの川の付近には、住民が自由に行き来できないようにフェンスも設置した。


      その結果、北朝鮮住民蜜輸出入ができなくなり、食料や生活用品にも困るようになってきた。特に食糧事情は酷いらしく、給料では生活できない状況が何年も続いているらしい。


     配給制度が機能していた時代ならまだわかるが、今は全くないらしく、普通に生活しているだけでは生きていけなくなりつつあるようだ。コロナ禍で状況は悪化の一途だろう。


      そのため、女性が道端で何か売って、なんとかその日暮らしの自転車操業をしながら生活している家庭も多いと聞く。 そんな北朝鮮でコロナ感染が広がった。


     オミクロン株ワクチンをうっていれば、それほど致死率は高くないので、現在では多くの国が入国緩和に動き出している。


     そんな世界状況の中、大規模ロックダウンをしているのが中国だ。


     中国ゼロコロナ政策を維持し、日常生活ができなくなって上海などでは大きな問題になっている。

     北朝鮮にとっては最悪の国際情勢だろう。


      国境を接していて、経済的に頼りにできる国は中国しかいない。もう1つの友好国ロシアウクライナ侵攻で、世界から制裁を受けており、北朝鮮などに構っている余裕はない。


      北朝鮮の唯一の頼みの綱が中国だが、中国は自分の国でロックダウンを実施している状況だから、こちらもそんなに北朝鮮に構ってはいられないだろう。


      もちろんある程度のコロナ検査キッドの送付やワクチン、医師を派遣することはするだろうが、北朝鮮では焼け石に水だろう。そもそもワクチンはかかる前に打たないと意味がないだろうし、打てるのは朝鮮労働党の幹部ぐらいまでじゃないかな?


      なにせ現在でも生活用品に事欠く生活だから、医療品の不足も想像に難くない。病院の設備も平壌などの一部の病院以外、使い物にならないかもしれない。それに、医者がいても薬や栄養のある食料などがなければコロナを治すことは難しいだろう。


     その日暮らしをしている家庭は、コロナにかかっている間、収入がなく食べ物も備えもない可能性が高い。 北朝鮮の特に田舎でコロナが蔓延すれば、多くの人が亡くなるのは間違いがない。


     食べ物も不足していても何とか生きていた人がコロナに感染すると、他の国では問題なくても北朝鮮では致命的になる。 そうなると北朝鮮の人口が大幅に減少する可能性がある。


      北朝鮮ニュースによると、労働力不足のため、徴兵制度を満了した元兵士や新卒の学生が半強制的に田舎に行って労働させられているということが増えてきているらしい。


     北朝鮮では多くの労力を機械ではなく、人的労働力で補っているようだから、人口が減るということはそれだけ労働力が減り、経済がますます苦境に陥ることを意味している。


      トランプ大統領時代は、金正恩氏もアメリカに歩み寄りを見せていたが、それでも結局経済制裁は緩和されなかった。バイデン政権では会談すら難しいだろう。


      既に金正恩体制が苦境に陥ったように感じる。


     そうかと言って、金正恩氏が莫大な金がかかる核開発をやめることはありえない。核開発金王朝を存続させるための唯一の手段だからだ。核を放棄してしまえば、アメリカとの交渉どころか、ほとんどの国が北朝鮮など相手にもしなくなる可能性がある。


      経済制裁を課されていて国際状況も悪い現況を打破するのは何か?


      私は暗号通貨(仮想通貨)の盗難、つまりハッキングだとみる。 仮想通貨はウォレットで管理する人が大半だけど、その秘密鍵の重要性などよくわかっていない人もまだまだいる。


     通常の窃盗などより、仮想通貨の方が北朝鮮にとってはやりやすい。大量にハッキングしても、仮想通貨であれば、かさばったり、保管する場所を確保するなどの面倒がない。


      マネーロンダリングを防ぐため、最近、日本の仮想通貨取引所では送金時に送り主の情報などが必要になったが、世界を見渡すとまだまだゆるゆるの仮想通貨取引所も多い。


      また、Monero,(モネロ) Zcash(ジーキャッシュ)など仮想通貨の中には匿名性に優れたものもある。これを使えば、盗まれたコインの足跡をたどるのは難しくなるだろう。


     北朝鮮のハッキンググループは世界トップクラスを言われており、盗んだコインを換金するのに何年も時間をかけたり、色々ダークウェブなど利用してわかりにくくする術にたけているようだ。


      ある意味、金正恩政権にとっては、仮想通貨のハッキング国家存続の命綱にもなってきているので当たり前といえば当たり前だよね。


     となると、セキュリティの緩い仮想通貨取引所での保管や取引は益々リスクが高くなるということ。

     日本のコインチェックでは、Nem(ネム)が盗まれた時にそれ相当の日本円が支払われたが、海外の取引所ではそのまま潰れて返金されることはないことのほうが多いだろう。


      北朝鮮の金政権が追いつめられると、核の発射問題難民問題につながる可能性もある。

     ロシアのプーチン大統領を見ても、正常な判断ができなくなった独裁者ほど怖いものないよね。

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    脱北者の脱獄の闇 



    中国吉林省吉林刑務所に服役中の北朝鮮から密入国してきた北朝鮮人の囚人が、10月18日夜に脱獄、いまも行方が分からないことから、吉林省政府はこの脱獄囚を捕まえた人には15万元(約255万円)、情報提供者には10万元(約170万円)の報奨金を出すことを公表した。

     この脱獄囚は、刑務所内での服役態度が良いとして5回表彰され、減刑された模範囚だった。あと1年あまりで刑期満了となるため、その後、北朝鮮に強制送還されることを恐れての脱獄とみられる。

      ネット上では、「この模範囚が脱獄した気持ちは良く分かる。省政府もこの囚人の気持ちを考えるべきだった」などとの書き込みがあった。  

      中国の通信社「中国新聞社」によると、この朱仙堅受刑者は、1982年10月13日生まれの39歳の男。身長160cmで脱獄時には囚人服を着ており、一見して、すぐに脱獄囚と分かる服装だったという。

     朱受刑者は18日午後6時ごろ、すべての労働が終わった食事の時間に、警備が手薄な刑務所内の庭に出て、用意していたロープを壁の鉄条網にひっかけて、6mある壁に上り、そのまま外側に飛び降りた。

       10秒ほど、地面にうつぶせになっていたが、その後、駆け出して、民家がある丘に向かって逃走していったという。

     刑務所では新型コロナウイルス対策で、刑務官は刑務所内で仕事をするよう指示されており、警備の手薄なところを突かれた形だ。  

        朱はもともと北朝鮮の咸鏡北道の炭鉱労働者で、2013年に豆満江の対岸にある中国吉林省延辺朝鮮族自治州図們県に川を渡って密入国

     同県の民家に押し入り、老女をナイフで脅して現金1482元や銀行の預金通帳を盗んだあと、彼女をナイフで刺して重傷を負わせたという。その後、タクシーで逃走したが、怪しまれて、通報され、逮捕された。

     2016年に懲役11年3カ月の判決を受けたが、2017年と2020年に減刑され、脱獄時点で、刑期は1年あまりだったという。  

     吉林省政府が15万元もの高額な報奨金を出すのは、朱が自暴自棄になって、付近住民の家に押し入って、再び強盗などの挙に出るのを恐れているためだとみられる。

     中国メディア脱獄の動機について、「朱は北朝鮮に強制送還されるのを恐れていた。帰れば、死刑になるかもしれないからだ」などと報じている。

     ネット上では「少なくとも、北朝鮮に帰るよりも、まだ中国の刑務所にいた方が居心地はよかったのだろう」などとのコメントが書き込まれている。』


     中国の刑務所に入れられていた脱北者
     模範囚として減刑されていたのが仇となったようだ。

     通常であれば刑期が減刑され、社会に出られるのは嬉しいことに思えるが、中には嬉しくない受刑者もいるようだ。

     この脱北者の場合は、中国社会に出られるということの喜びより、死の危機が迫っているのだと感じたらしい。

     中国で罪を犯した犯罪者中国の刑務所で受刑しなければならないが、それが終わったらどうだろう?

     中国のみならず、犯罪を犯した外国人をそのまま滞在許可を与える国は恐らくないだろう。中国人の家族がいるとかならまだ何とかなるかもしれないが、朱受刑囚はただ単なる脱北者だ。

     となると、ほぼ100%国外退去になる。 つまり、朱受刑囚にとっては北朝鮮に戻されるということを意味し、それは死を意味する。

     脱北者北朝鮮に連れ帰されて、無事であったという話は北朝鮮情報通から全く聞かない。 即処刑でなくても、政治犯収容所で一生きつい労働をさせられた挙句に、死ぬということだろう。

     脱北がわかれば、家族にだって当然被害が及ぶ。 だから脱北者が刑期を終えることは死の危険にさらされるということ。

     それで危険を冒しても脱獄を実行したのだろう。 囚人服で、おそらく中国語にもそれほど精通していないだろう朱受刑囚は、人がいない所からよその都市に行くしかないだろう。

     刑務所にいたのだから、仲間の助けは期待できないだろう。 それはそれで地獄だ。 食料や飲み物もなく、寒さを防ぐ衣服もない。当面それをクリアしないと、中国の東北部の冬は寒いので、凍死する可能性だってあるだろう。

     吉林省政府が15万元もの高額な報奨金を設置したので、ますます監視の目は厳しくなる。 ただイチかバチかでも、脱獄せざるを得ない状況だったということだ。

     それにしてももう少し暖かい時期に実行した方が良かったと思うが、チャンスがなかったのかな? 今、北朝鮮に帰ると、普通に暮らすこともできない。

     中国との国境もまだ閉ざしている感じで、物資も入ってこないようだ。コロナの影響で病気になっても、薬も、食料もない。日本だと助かる命も北朝鮮では助からない。

     きっと脱北者北朝鮮の犯罪者も、通常の国なら罪を犯さず、平和な日常が送れたかもしれない。
     
     現在、北朝鮮金王朝を維持すべく、ミサイル発射などもしているが、北朝鮮国民はどんな思いで見ているのだろう?

     特に地方の北朝鮮人は、自分達は餓死との闘いのようにもなっている現状だ。 配給制度があり、食べるだけでも保障されていればまだいいが、現在はそれもなく、それどころか色々理由をつけてお金や物の取り立てが行われたりもしているらしい。

     国の体制って、本当に大切だなと思わされる事件だったね。
     北朝鮮と国境を接している中国もジレンマを感じているだろう。

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    北朝鮮への密輸


    『【AFP=時事】米国は30日、北朝鮮への石油の密輸に使用されていたシンガポール船籍の石油タンカーを民事没収した。司法省が明らかにした。

     ニューヨーク州連邦地方裁判所は、カンボジアに係留されている石油タンカー「カレイジャス(MT Courageous)」を米国が没収し、所有権の取得を認める判決を下した。

     司法省によると、タンカーの最大積載量は2734トン。所有者とみられるシンガポール国籍のクウェク・キーセン(Kwek Kee Seng)容疑者は現在も逃亡している。

     同省はクウェク容疑者と共犯者について、米国および国連(UN)の制裁措置をかいくぐるために大掛かりな計画を立て、自分たちが管理する船舶で北朝鮮に燃料を密輸していたとしている。

     カレイジャスは、2019年8月から12月にかけて位置情報の送信を違法に停止。衛星画像によると、この間に北朝鮮の船舶に150万ドル(約1億6000万円)超相当の石油の「瀬取り(洋上での船の積み荷の移し替え)」を行っていた。

     司法省は、クウェク容疑者はダミー会社を使い計画の隠蔽(いんぺい)を試み、密輸が発覚しないよう国際海運当局を欺き、カレイジャスに関する情報を偽っていたとしている。

     クウェク容疑者は、北朝鮮の制裁逃れマネーロンダリング(資金洗浄)を共謀した罪で訴追されている。

     カンボジア当局は2020年3月、米国の令状に基づきカレイジャスを拿捕(だほ)し、同国に係留した。

     ニューヨーク州南地区連邦地方裁判所は4月23日、カレイジャスに対する民事没収の手続きを取っていた。【翻訳編集】 AFPBB News』

      なんとアメリカ北朝鮮へのせどりをしていたタンカーを押収したらしい。  

      そのタンカーは、北朝鮮への石油の密輸に使用されていて、シンガポール船籍の石油タンカーなんだって。  

     現在はカンボジアに係留しているらしいが、米国が没収し、所有権の取得を認める判決をニューヨーク州連邦地方裁判所が下した。  

     ところで、どうしてアメリカ国内で起こったことでもないのに、ニューヨーク州連邦地方裁判所アメリカの財産であるという判決をくだせるんだろう??

     ただ結果としてはOKなのかな? 北朝鮮が国連制裁をかいくぐって密輸していた事実。  

     今までも韓国北朝鮮にせどりしていたのでは?というニュースは出てきていた。 今、北朝鮮国際的な経済制裁に加え、コロナの影響で食糧不足の状況に陥っているという。

     金正恩氏はコロナ感染者を増やさない政策で、中国国境との密輸を禁止した。
     中国との貿易まで止めてしまって、農業に必要な肥料や機械部品などの調達もできず、飢え死にする人も出てきているというニュースもある。

     地方の北朝鮮国民の命よりコロナが蔓延すると、医療システムが貧弱北朝鮮ではとんでもない死者を出すということなのだろう。

     国の存続の危機になるかもしれない。 そうでなきゃ、国際的な経済制裁を受けていて物資や金不足に四苦八苦しているのに、自ら中国との国境を閉めないだろう。

     でも、燃料などは絶対的に必要だ。
     そうなればせどりしかない。そんな感じではないだろうか。

     もちろん、北朝鮮だけの思惑だけでできることではない。必ず協力者が必要だ。国際制裁をかいくぐるには北朝鮮だけではダメなのだ。

     今回のタンカー所有者とみられるシンガポール国籍のクウェク・キーセン(Kwek Kee Seng)がその一人だ。

     クウェク容疑者はダミー会社を使い計画の隠蔽(いんぺい)を試み、密輸が発覚しないよう国際海運当局を欺き、カレイジャスに関する情報を偽っていたとされているが、北朝鮮に協力するからには色々裏工作をしていたことだろう。

     弱みを握られて協力させられたのか、多額の金や優遇措置に目がくらんで協力したのかわからないけどね。 ただ北朝鮮側もこのクウェク容疑者だけに頼り切っているわけではないと思うんだよね。

     リスク軽減のためにも、似たようなケースが複数あるんじゃないかな? 150万ドル(約1億6000万円)のセドリだが、石油資源に恵まれていない北朝鮮にはまだまだ必要だろう。

     軍の戦闘機を飛ばすにも、工場を稼働するにも、あらゆる面で石油は必需品である。

     今回のアメリカの行動が、北朝鮮の経済破綻に拍車をかけるのは間違いない。
     最近では技術が発達して、衛星写真でも動向が把握できるようになってきたしね。

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