2010年03月17日

「メールでインプロ」ナオミ

3db63169.JPGネクストのメンバーたちと、メールでお話を作ったりしています。
できる限り、即興に近い形で、順番に送りあっています。
今日は、できあがった作品を一つご紹介いたしましょう。
以前の公演でお客様から頂いて、本番で使えなかった「近未来戦隊ボベベンジャー」というタイトルから、みんなで1行ずつ創りました。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「近未来戦隊ボベベンジャー」
ドカーン!
耳をつんざく爆音と共に彼らは一枚の写真を便りに過去に現れた。
ちょうど一年前にタイムスリップして、悪の芽を摘む、政府の秘密機関
「近未来戦隊ボベベンジャー」である。

彼らはまだ平和だった街を眺め、写真の建物を探した。
その建物とは表札に曼陀羅大王とかかれている平屋の民家である。
曼陀羅大王は、働きたくないがために曼陀羅の中心で一日中寝転んでい
るのだが、やがてそのライフスタイルが無気力な若者に熱狂的な支持を 受
けた結果、世の中には働く人がまったくいなくなってしまったのだ。

ボベベンジャーは、町を探し回り、曼陀羅らしき落書きを公園のベンチ
に見つけた。
その曼陀羅のちょうど中心にはピースサインをしている観音様が描か
れ ていて、よく見るとそれはピースサインではなくジャンケン
のチョキにも見えた。

ボベベンジャーは、全員で、そのピースサインに向かって、グーを差し
出した。
その時である、突然地響きがなりわたり、曼陀羅の絵が回り始め
「ヒャーホー」という叫び声が聞こえた。

その地響きは大地を割り、写真の屋敷がゴゴゴゴゴーと現れた。
その屋敷の屋根には熱血的な曼陀羅大王のファンの若者達が叫びながら
乗って いた。

1年後に比べると人数は少ないが、確かに曼陀羅一族の様相で、全
員 人々を惑わす柔らかい毛布を抱いていた。

あの毛布に一度でも包まれたら最期、二度と働く気力が奪われてしまう。
ハイキック!ローキック!パンチ!パンチ!ボベベンジャーは、
毛布に警戒しながら、曼陀羅大王に心酔している若者たちを昏倒させて
いった。

その時、戦隊のリーダー・ボベベンジャー茜色が、若者の毛布にくるま
れ、うっとりし始めた。

ボボベンジャー茜色はすっかり働く気をなくして、メンバーへの指示出
しができなくなり、
いつものボボベンジャーの連携プレイもバラバラになってしまった!

藍はあくびをし、鶯は鼻唄を歌い、桜はお風呂の支度を始めたが、山吹
だけは誘惑に負けずゆっくりとポケットに手をいれた。

高く掲げた山吹の手には、二宮金次郎の像が力強く握られていた。
金次郎の持ってる本が、ペラペラっとめくれると、像は巨大化し
(身長5メートル)山吹はしょってる薪のところの運転台に
乗り込んだ。

山吹は金次郎を操作して茜、藍、鴬、桜の毛布を着実に一枚づつ剥がし
ていった。
山吹「金次郎今は本を読まないで動いてよ」
金次郎「時間がもったいないでごわす」
そんな会話があったりなかったりしながら。

ようやく毛布を剥ぎ取ると目の前に巨大化(身長10M)の
曼陀羅大王が不敵に笑い仁王立ちしていた。

金次郎は気圧されながらも背中のまきを2本取出し曼陀羅大王になぐり
かかった。
しかし、山吹ひとりが操縦する金次郎では、パワー不足で、曼陀羅大王
に軽く跳ね返される。

それを見た茜は、「よし!フォーメーションX・”勤勉”」と5人に叫
び、まず、藍が金次郎に向かって雨風ヲ吹キ付ケタ。
金次郎の雨ニモ負ケズ風ニモ負ケズ精神が湧き出し、金次郎は二本の薪
でX印を形作った。

雨、風、雪、夏の暑さが曼陀羅大王に向かって次々に吹き荒れていった。

過酷な環境においても悠然と勤勉を維持する金次郎の尊い姿に曼陀羅大
王が心動かされた瞬間、曼陀羅大王はボベベンジャーの攻撃についに膝
をついた。

そして曼陀羅大王の心に金次郎に負けたくないという気持ちが芽生え
た。そして彼は自ら自分が羽織っていたやる気がなくなる曼陀羅マント
を脱ぎ捨てたのであった。

「働くのも、まんだら悪くないかも知れぬぞ。」曼陀羅大王は若者たち
に言った。
そして曼陀羅大王は若者と共に、1日20時間働きだした。

それを見たボベベンジャーは、微笑みながら勝利のポーズをとった。

そして、現在---
「いらっしゃい!」力強い声が響く「ラーメン 茜」に、
うっすらと目に隈を浮かべて額に汗する老若男女がひっきりなしに駆け込んでくる。



nextimpro at 19:59│Comments(0)TrackBack(0) 稽古場で起きたこと 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔