Welcome To My ”俺の感性”

音楽のレビューというか感想をてけとーに書き殴るブログです。

Marika Hackman 『We Slept At Last』

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Tracklist
01. Drown
02. Before I Sleep
04. Open Wide
05. Skin
06. Claude’s Girl
08. In Words
09. Monday Afternoon
10. Undone, Undress
11. Next Year
12. Let Me In

UKのシンガー・ソングライター事情といえば・・・実はよく知らないんだが、とは言えイングランド南部はハンプシャー州出身のマリカ・ハックマンのデビュー・アルバム『We Slept At Last』が、寂れた郊外のバーで語り弾きする光景が脳裏に浮かびそうなくらいダーティ雰囲気漂う激シブなインディ・フォークやってて、例えるならex-Trespassers WilliamLotte KestnerがUSのChelsea WolfeTrue Widow、あるいはUKの2:54みたいな暗黒面に堕ちたヤンデレ系フォーク・ミュージックやってて、とにかく一見ありがちなインディ・フォークかと思いきや、そこはUK出身ならではの”オルタナティブ”なアレンジ/メロディ・センスを垣間見せたりと、なんとも「イギリスらしいシンガー・ソングライター」としか他に形容しがたいSSWだ。
 

イントロから不協和音にも近い不穏な空気感をまといながら、気だるくも落ち着いた、しかしどこか色気のあるマリカの歌声とアコギのリフレインが、Kayo Dotばりの暗黒物質という名の多彩なアレンジとともに絶妙な距離感で調和し、素直に心地良く、しかしどこか深い闇がある音世界を構築するオープニング曲の”Drown”、いわゆるスティーヴン・ウィルソン界隈を彷彿とさせるArt-Rock然とした音使いと叙情的なストリングス・アレンジの絡みが完全にPost-系のソレな二曲目の”Before I Sleep”Trespassers Williamリスペクトな#3”Ophelia”、そしてもはや確信犯と言っていい四曲目の”Open Wide”では、一転してバンド・サウンドを主体に、USのWarpaint顔負けのダウナーなドリーム・ポップを繰り広げる。この序盤の流れを耳にすれば、彼女のシンガー・ソングライターとしての才能は元より、一人のマルチミュージシャンとしての才能にド肝を抜かれる事ウケアイで、それと同時に彼女が産み落とす音楽が”俺の感性”のド真ん中であるということが理解できる。それすなわち、Warpaint大好き芸人のスティーヴン・ウィルソンが一番のオキニにしそうなSSWである、ということ。



再びダーティなアコギを靡かせながら、ロンドン出身のSivuとかいう男性ボーカルとのデュエットを披露する#5”Skin”、70年代のフォーク・ソングのカバー曲と言われても疑わない#6”Claude’s Girl”、一転してDevin Townsend”Blackberry”ばりのカントリー調でノリよく展開する#7”Animal Fear”、哀愁漂うシンプルな#8”In Words”、遊牧民を誘き出すようなフルートや優美なストリングスを擁した民謡風の曲調からポスト-系の展開力を発揮する#9”Monday Afternoon”、そして後半のハイライトを飾る#10”Undone, Undress”は、そのタイトルどおり、まるで「UKの森田童子」と言わんばかりの、底すらない闇へとどこまでも堕ちていくような、ただそこに蠢くドス黒い狂気の中に彼女の底知れぬ『闇』を垣間見る。Opethミカエル・オーカーフェルトが悶絶しそうなメロトロンとフルートの音色が俄然サイケかつサイコに演出する#11”Next Year”、最後はアコギを片手にドチャシブな歌声を聴かせる。

なんだろう、一見至って普通のシンガー・ソングライターかと思いきや、全然普通じゃない、とにかく闇が深すぎるSSWだった。 ピアノやシンセ、メロトロンやオルガンをはじめ、民族楽器のサーランギーやディルルバまで難なく弾きこなす、それこそプログレ界隈もビックリのマルチな才能が遺憾なく発揮された傑作です。

もはや「UKのSusanne Sundfør」と呼んでも差し支えないレベルだし、もちろん我らがスティーヴン・ウィルソンをはじめ、少しベクトルは違うがUSのRhye、そして近年のUlverOpethなど、そして最終的にはビートルズという偉大な先人をルーツに浮かび上がらせる、そのメランコリーでサイコーパスな音楽性は、普段の日常生活の中に潜む『闇』に気づいたらスッと片足突っ込んじゃってた感すらある。

あとは単純にメロディが素晴らしいのと、何度も言うけど曲の展開が一々ポスト-系のソレでツボ過ぎる。正直、ここまでPost-Progressive系のアーティストとリンクするSSWは他に類を見ない。逆に「繋がり」が一切ない事の方がおかしいレベル。でも逆に「繋がり」がないからこそ「面白い」くもある。
 
We Slept At Last
We Slept At Last
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Marika Hackman
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AURORA 『All My Demons Greeting Me As A Friend』

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Tracklist
01. Runaway
04. Lucky
05. Winter Bird
07. Through The Eyes Of A Child
08. Warrior
10. Home
11. Under The Water
12. Black Water Lilies

北欧
のシンガー・ソングライター事情といえば、スウェーデンはiamamiwhoami、ノルウェーはSusanne Sundførがシーンのトップに君臨している状況で、その北欧SSWの遺伝子を受け継ぐ、北欧SSWの『未来』を託されたのが、ノルウェーはベルゲン出身で若干ハタチのAurora Aksnes、あらためAURORAだ。そんな彼女の1stフルアルバム『All My Demons Greeting Me As A Friend』は、既に本国ノルウェーでチャート一位を獲得しており、ティーンを中心に急激な速度でその人気を世界に拡大している。



その音楽性は、同郷の大先輩であるSusanne Sundførの傑作『The Brothel』『The Silicone Veil』を全力でリスペクトしたような、つまりチェンバー・ポップ的な音使いやシンセ・ポップ的な綺羅びやかなサウンドを駆使したアート・ポップで、さすがにスザンヌみたいな唯一無二で崇高な世界観やザ・オルタナティブなセンスには及ばないが、時としてオーロラのような輝きと神秘的な存在感を放つ、その若さ溢れるエネルギッシュなポップ・センスと北欧のレジェンドABBAをはじめとした北欧のムード歌謡や北欧民謡/フォーク・ミュージックを経由した優美なメロディセンスは、彼女がSusanne Sundførの妹分であり正統な後継者である事実を物語っている。とにかく、北欧出身ならではの奇抜な才能とChvrchesみたいなイマドキのエレクトロ・ポップを紡ぎ合わせる積極性と柔軟性、そして無類の”若さ”を兼ね備えた、まさに『新世代』のディーヴァと呼ぶに相応しい、これぞハイブリットなスーパー北欧ガールの誕生だ。


USのWarpaintを彷彿とさせる仄暗いアンビエント・ポップ風の始まりから、シンセを使った神秘的なサビへと繋がるオープニング曲の#1”Runaway”、一転してチャーチズ顔負けのアップテンポなイマドキのエレクトロ・ポップを展開する、まるで気分は「北欧のローレン・メイベリー」な#2”Conqueror”、もはやSusanne Sundførも羨むレベルの北欧然としたメロディセンスが爆発する#3”Running With The Wolves”、ここまでの冒頭の三曲を耳にするだけで、つい最近まで10代の少女だったなんて到底思えない、驚くほど成熟した音楽的才能とその全てを魅了するかのような堂々たる歌声にド肝を抜かれる。北欧の白夜を繊細に描き出すような#4”Lucky”Susanne SundførM83が組んで映画『オブリビオン』に書き下ろされた曲に匹敵するスケール感と宇宙空間的なアレンジが際立った#5”Winter Bird”、そのアトモスフェリックな流れを引き継いで、再びSusanne Sundførを凌駕する極上のメロディが炸裂する#6”I Went Too Far”は、あらためて彼女がタダモノじゃあないことを、ただの「若干ハタチ」ってレベルじゃねぇぞって事を証明するかのような曲だ。



北欧の純白の雪景色が一面に広がるようなATMS空間とピアノ、そしてJulianna Barwick顔負けのコーラスが壮観に演出する#7”Through The Eyes Of A Child”、戦いに赴く北欧ヴァイキングを鼓舞するかのような民族音楽風のけたたましいトラックとAURORAの力強い歌声が広大な大地に響き渡る#8”Warrior”、そして今作のハイライトとを飾る#9”Murder Song (5, 4, 3, 2, 1)”は、その「若さ」ゆえの危うさと心の不安定さが不規則で不可解な化学反応を起こす曲で、このMVをはじめ各MVで垣間見せるAURORAの迫真の演技はもはや「北欧のクロエ・モレッツ」だ。で、このまま終わるのかと思いきや、カナダのElsianeを彷彿とさせるエスニックな調味料を加えた”Under The Water”の存在感ったらない。
 

とりま「最近のSSWでキテるの誰?」っていう質問の答え、その解答の一つがAURORAであり、この『All My Demons Greeting Me As A Friend』は、北欧SSWの『未来』をオーロラのように明るく虹色に照らし出すような、聡明かつ純粋、そして『幸福』なメロディに満ち溢れている。とにかく、根拠に裏付けられた自信と天才的な才能が凝縮されたデビュー作だ。
 
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tricotのイッキュウ中嶋がソロデビュー始動!

かつお

ぼくかつお「お~い中嶋~!野球しようぜ~!ついでにヒロミ・ヒロヒロソロデビューしようぜ~!」

音楽メディア「tricotのメンバーがソロ活動開始!」

ぼくかつお「おっ、遂にヒロミ・ヒロヒロソロデビューキターーー!?」

音楽メディア「中嶋イッキュウがソロデビュー!」

ぼくかつお「ファッ!?」

イッキュウ中嶋「このあと3時半からユーストやります」

ぼくかつお「一体どこに向かってんだコイツ・・・」

イッキュウ中嶋「デビュー曲のMVアップしました」

ぼくかつお「しゃあない、聴いてみるか・・・(ポチ)」




ぼくかつお「イッキュウ中嶋が川本真琴、椎名林檎みたいなサブカルクソ女化してるやん!」

ぼくかつお「でもちょっと待てよ?冷静に聴いてみると思いのほかイケるんじゃあないか・・・?」


転載

今年に入って『KABUKI EP』を発表したばかりの爆裂ガールズトリオtricot、そのギター/ボーカルのイッキュウ中嶋がソロ活動を開始した。今年に入ってからというもの、遺作となった『★』をリリースしたデヴィッド・ボウイプリンス、そして新作の『Love, Fear and the Time Machine』で漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の世界に入門してきたRiversideのギタリストピョートルが相次いで亡くなり、個人的にヘラって意気消沈してたところに、たまたまイッキュウ中嶋のブログを覗いてみたら、新年の挨拶に「磯野、野球しようぜ」とかいう文字が入ったクソコラ画像みたいな上記の写真を発見して、それが自分が作ったカツオのクソコラ画像に対する回答という名の私信に感じて、なんかちょっと元気が出たというか、ちょっと笑わせてもらったナニがある。

話を戻して、イッキュウ中嶋のソロデビュー曲的なナニかについてなんだけど、まずはこのMV、ザックリと言ってしまえば「イッキュウ中嶋が真夜中の東京を歩きながら歌う」という至ってシンプルなMVで、そういえばきのこ帝国”クロノスタシス”がこんなMV撮ってたなーとか思いつつ、唯一違うのはきのこ帝国の佐藤千亜妃はソロ活動みたいな事はしてるが、ソロデビューは(まだ)していないという点か。その格好も歌舞伎町にある場末のスナックの姉チャンがへべれけになって、深夜の街をふらつく酔っぱらいにしかみえなくてウケるんだけど、というより、これはもうイッキュウなりに椎名林檎の”歌舞伎町の女”を表現したMVだ。で、そんなことより肝心の曲はどうなの?っつー話で。

この曲のタイトルは”sweet sweat sweets”、その曲調は端的にいうと初期の椎名林檎リスペクトな、それこそMVのコンセプトとも言える”歌舞伎町の女”の世界観を経由したオルタナ風のJ-POPで、本家のtricotとは一線をがした、いわゆる”歌モノ”を披露している。言わずもがな、イッキュウ中嶋の歌声や歌唱法には林檎や川本真琴ほど人を惹きつけるカリスマ性やサブカルクソ女界を牽引する”アイコン”としての魅力はない。そもそも、イッキュウって「tricotの中嶋イッキュウ」だからここまで注目されているキライもあって、逆にそのイッキュウ中嶋がバンドから離れて一体ナニを表現しようというのか、その一人の表現者としての第一歩がこの曲なんだろう。

ソロプロジェクトといえば、あのDIR EN GREYですらボーカルの京がsukekiyoやったりしてるわけで、ソロ活動自体別に珍しくもなんともない出来事なのだ。当然、フアンの中には「(tricotがイケイケの今なのに)時期早尚なんじゃあないか?」、つまりソロ活動によって本家のトリコが蔑ろになってしまうんじゃあないか?と不安を憶える人も居るだろう。しかし、それについては既にイッキュウ中嶋が「TRicotSKISKIだから無問題」的な声明を発表しているので、そこは安心していいハズ。むしろ、私はむしろ逆で、これからソロで経験する事が本家のトリコにどのような影響を、どのような相乗効果を生み落とすのか、今からワクワクしんがら前向きに捉えるべきだろう。トリコでは見れない、イッキュウ中嶋の新しい才能、そして様々なアーティストとのコラボレーションに期待したい。

本当に面白いのは、昨年にきのこ帝国の佐藤千亜妃が新作の『猫とアレルギー』の中で「#椎名林檎の後継者なの私だ」宣言をしたこと、それに対して「ちょっと待った!」をかけるの如し、イッキュウ中嶋が「#いやいや椎名林檎の後継者なの私だ」をやってのける展開は普通に面白すぎる。
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