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音楽のレビューというか感想をてけとーに書き殴るブログです。

【9/19,20】 BABYMETAL WORLD TOUR 2016 LEGEND - METAL RESISTANCE - RED NIGHT & BLACK NIGHT@東京ドーム

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昨年、ANATHEMAの奇跡の初来日公演、しかも2デイズという長年の『夢』が叶ってから早一年、その『夢』という名の『人生のピーク』がまさかBABYMETALによって新たに更新されるなんて、それこそ『夢』にも思わなかった。そんなこんなで、9月19日と20日に東京ドームで行われた、ワールドツアーのファイナルを飾るBABYMETAL第四章「LEGEND - METAL RESISTANCE - RED NIGHT & BLACK NIGHT」に参戦した感想をば。

そもそも、僕が初めてBABYMETALのライブを見たのは約三年前のサマソニ大阪で、あの時は「いま最も勢いのあるアイドル」と確信したものの、まさかその三年後に東京ドーム2デイズをSOLD OUTさせるほどのビッグアーティストに化けるなんて、さすがに僕のキング・クリムゾンですら予測不可能な出来事だった。ちなみに、僕は両日ともジョジョTシャツで参戦。そんな事決まってるだろォッーーーがッ!

【LEGEND -METAL RESISTANCE- RED NIGHT】
9月19日セットリスト
01. Road of Resistance
02. ヤバッ!
03. いいね!
04. シンコペーション
05. Amore -蒼星-
06. GJ!
07. 悪夢の輪舞曲
08. 4の歌
09. Catch me if you can
10. ギミチョコ!!
11. KARATE
12. Tales of The Destinies
13. THE ONE - English ver. -

ツアーファイナル初日(19日)は、スーパー台風接近に伴い、東京の空模様はあいにくの雨すなわち「止まない雨」が降り注いでいた。しかし、これは今思うと『レジェンド』すなわち『伝説』が生まれる前触れに過ぎなかった事を、この時の僕たちは知る由もなかった。ツイッターのハッシュタグ#BABYMETALの情報によると、どうやら4時の開場だったのが30分くらい押してて、この時すでに開演が遅れることを予想するメイトは少なくはなかった。事実、その情報を信じて余裕ブチかましてた僕が、本来の開演時間である6時の10分前にドームに着いてもまだ入場列が続いていた。自分は23ゲートからの入場で、発券すると『RED NIGHT』&『BLACK NIGHT』ともにレフトスタンド側の2階席の一桁列の座席だった。6時に着席した時にはすでに開場は満員御礼で、これから約5万5千人のロリコンが狂喜乱舞するなんて想像しただけで恐怖に近いものがあった。そして気になるステージ構成は、いわゆるセンターステージと呼ばれるもので、ドームのど真ん中に巨大なセット&スクリーンがあって、そこから三本の矢のように花道が伸びた感じのやつ。

謎のコルセットを首に巻いて座席についてまた少し経ってから、ようやく開演。すると同時に、真ん中のスクリーンにショッカーみたいなホネホネロックマンが現れて、キツネ様からのお告げ「このツアーファイナルは『RED NIGHT』&『BLACK NIGHT』の2日間で構成/完成され、1stアルバム『BABYMETAL』と2ndアルバム『METAL RESISTANCE』の曲を全部奏でるって約束したけど、一度奏でた曲は二度と演らないよーん」みたいな説明が終わると、続いて恒例の紙芝居がスクリーンに映し出される。先日、僕が書いた『METAL RESISTANCE』のレビューを見た人なら気づいた人もいるかも知れないが、オープニングの紙芝居演出でシン・ゴジラネタをオマージュして怪獣シン・ベビメタが登場した時、心のなかで「yes!!yes!!jens!!」とガッツポーズしたのは僕だけじゃあないはずだ。実はこの東京ドーム2デイズに参戦するにあたって、四年後の東京五輪に向けたナニかしらの伏線を見つけ出すという一つの目的があって、それがまさかメンバーが登場する前、曲が始まる前の演出でそのシン・ゴジラとBABYMETALが東京五輪でコラボする可能性(伏線)を示唆するなんて思っても見なかった。

そして、満を持してBABYMETALの三人と神バンドが登場し、一瞬にして会場は爆発的な盛り上がりをみせる。予想どおり、一曲は今年リリースされた『METAL RESISTANCE』のオープニングナンバーである”Road of Resistance”だった。まさにこれからロリコンモッシュメイト率いるベビメタ軍と俺の感性率いるアグネス(ラム)軍の合戦が行われるかの如し壮大なイントロから、神バンドのドラフォ然とした演奏をバックにSU-METALの力強く伸びやかな歌声とMOA-METALとYUI-METALによるキレキレなダンスパフォーマンスがまたたく間に露見する。それこそ開演前は→「ロリコンベビメタ軍のロリ根性を叩き潰すッ!」とばかりイキってたが、しかし初っ端からBABYMETAL&神バンドが織りなす圧倒的なサウンドスケールにド肝を抜かれたアグネス(ラム)軍はロリコン化し、気づけばベビメタ軍と一緒になって「ウォーオーオーオーウォーオーオーオー」とメタル魂を昂ぶらせながらシンガロングしていた。そう、俺たちアグネス(ラム)軍は一瞬のうちにして戦乙女SU-METALの傀儡と化してしまたのだ。

二曲目はまさかの”ヤバッ!”で、この立て続けに新譜からの流れはヤバッいくらいアツい。なんかイメージしたとおりのダンスのフリで萌え死ぬかと思ったし、ライブだと終盤の怒涛の展開はヤバッ過ぎた。一転して、アイドルらしい”kawaii”をフューチャーした1stアルバムから”いいね!”では、さっきまでの「メタルバンド」としてのBABYMETALではなく、「アイドル」としてのBABYMETALの側面を垣間見せ、それこそ一瞬にして東京ドームがアイドル現場と化し、ドルヲタらしくいいね!コールや合いの手入れまくってブヒりまくる。この振り幅こそベビメタならではの醍醐味か。再び、新譜からジョジョ一部リスペクトな歌詞と陰陽座の黒猫化するSU-METALが凛々しく歌い上げる”シンコペーション”、からの”Amore -蒼星-”では、まるで「翼をください」とばかり巨大な白い翼が中央のスクリーンに映し出されるとともに、その翼の生えたSU-METALが巨大なステージの最上部へと飛び立ち、言うなれば使徒SU-METALとなって世界の中心で、東京の中心で「愛の言葉」を叫ぶ姿は、それこそシン・エヴァンゲリオンのフォース・インパクトと言っても過言じゃあないくらいの衝撃を与えた。あとはやっぱり「もしも君を~」の部分の歌は感動した。

Gojira顔負けの例の「バン!バン!バン!」に合わせて繰り返し手拍子を要求する、YUI&MOAをフューチャーした”GJ!”、再びSU-METALの妖艶な歌声が響き渡る”悪夢の輪舞曲”、再びYUI&MOAがメインの”4の歌”は19日のハイライトで、YUI&MOAが「ヨンヨン!」と煽りまくるくらい4の応酬はもはやオトナの教育テレビ的なノリすらあった。終盤は名曲の”ギミチョコ!!”から”KARATE”、クライマックスは”Tales of The Destinies”から”THE ONE”へと繋がる組曲で終わるのだが、”ToTD”を難なく歌いこなすSU-METALとプロフェッショナルさを見せつける神バンドに感心しつつも、英語版の”THE ONE”が始まる前に首に巻かれたコルセットが一斉に光を放ち始め、その「世界を一つにする」という2ndアルバムのコンセプトどおり、東京ドーム約5万5千人のメタル魂を一つにする演出に、会場は異様なざわめきと歓喜に包まれた。この演出を見越したセンターステージであることに納得すると同時に、会場が光と言う名の希望に包まれて「世界が一つになる」光景を目の当たりにして、一瞬素に戻って感極まった表情を浮かべたYUIMETALを僕はきっと忘れない。

はじめにホネホネロックからアナウンスされたとおりMCなしアンコールなしの約一時間半、あっという間でもあり、しかし公演時間以上に濃密な世界観と圧倒的なサウンドスケールに終始息を呑むことしかできなかった。三年前のサマソニ大阪で見たBABYMETALとは何もかもが桁違いに違っていたし、つまり【たった十メートルもない距離で見たBABYMETAL×三年=東京ドーム2階席の距離で見たBABYMETAL】と考えたら感慨深いものとナニかこみ上げてくるものがあった。このサマソニ【大阪】から【東京】ドームの距離の間に、彼女たち三人が経験してきた数多くの試練は、いわゆる普通の人間が送るであろう普通の人生を何百倍にも凝縮した濃密な三年間だったに違いないし、たった三年でもう手が届かない距離まで成長した彼女たちの勇姿に僕は敬意を表したい。

つうか、そんなことより、この初日はMOAMETALも大好きな℃-uteの愛理が観に来てたって知ってマジかよ!?ってなった(愛理のブログ参照)。本来は見られる側、ステージに立つ側の人と一緒に観客として見れた事の方がデカい。ワンチャン愛理がコルセット巻いてた可能性を想像しただけで俄然ガチ恋に発展しそうになるし、これにはMOAMETALもそれこそ「幸せの4」を猛烈に感じているに違いない。なんかもう愛理が良いっていうんだから良いライブだったに違いないし、その辺の素人よりもステージに立つ側の人間に評価されることほどの名誉はないだろう。しっかし、ここ数年℃から離れてたせいか、およそ55000人の中に愛理のオーラを感じ取れなかったのは一生の不覚だわマジで・・・。


【LEGEND -METAL RESISTANCE- BLACK NIGHT】9月20日セットリスト

01. BABYMETAL DEATH
02. あわだまフィーバー
03. ウ・キ・ウ・キ★ミッドナイト
04. META!メタ太郎
05. Sis. Anger
06. 紅月 -アカツキ-
07. おねだり大作戦
08. NO RAIN, NO RAINBOW
09. ド・キ・ド・キ☆モーニング
10. メギツネ
11. ヘドバンギャー!!
12. イジメ、ダメ、ゼッタイ

二日目の【BLACK NIGHT】は、初日のように開場が押すこともなかったので、早めに会場入りすると、会場のBGMにはドリムシやメイデン、メタリカやドラフォにBMTHが流れていた。しかもメイデンのFear Of The Darkで客がシンガロングしてて笑った。しかし、あらためてバックネット裏の最上段までギッシリ人が埋まっていく光景は壮観だなと眺めてたら開演時間の7時になる。

新譜中心のセットリストだった【RED NIGHT】に対して、二日目の【BLACK NIGHT】は1stアルバム中心のセットリストで展開していく。花道の先端から十字架に磔にされた状態で地上に現れた三人の使徒は、初っ端の”BABYMETAL DEATH”から会場のボルテージを一気にブチ上げる。その勢いのまま、新譜から”あわだまフィーバー”、続いて”ウ・キ・ウ・キ★ミッドナイト”、「ウォーオーオーオー」とシンガロングさせる”META!メタ太郎”、映画『インターステラー』を彷彿とさせる「怒れ!怒れ!」という紙芝居演出からブルータルな”Sis. Anger”へと繋がり、そしてX JAPANの”紅”をオマージュしたSU-METALによる「アカツキだーーーーー!」という掛け声から、彼女の天性の歌声がドームに響き渡る”紅月 -アカツキ-”では、恐らく両日合わせても最高峰のボーカルパフォーマンスを見せつけ、その説得力のある「ボーカリスト」としてのSU-METALをまざまざと見せつけられた僕は、感動のあまり心のなかで・・・

(出山ーーーーーーーーーーーッ!!)
(ホームオブハーーーーーーートッ!!)
(すず香ッ!!)

・・・と叫び声を上げた。

更にYUI&MOAをフューチャーした”おねだり大作戦”を挟んでから、自分の座席のちょうど目の前にあるレフトスタンド側(すなわちBOHさん側)の花道の先端地下からSU-METALが現れる。そして”NO RAIN, NO RAINBOW”のイントロが始まるとともに、円形のコンベアに乗って中央ステージ最上部へと導かれていく。いま思えば、この連日のスーパー台風の影響による「止まない雨」も粋な演出として組み込まれていたのかと思うくらい。そしてX JAPANのギタリストPATAhideの魂が天国から舞い降りてきたようなツインGソロにまたしても涙してしまった僕は、ふとドームの天上を見上げながら・・・

天国のPATAへ、お元気ですか?
近頃は読売巨人軍が賭博球団化してしまい
熱狂的な巨人フアンのPATAは天国でさぞかし悲しんでいることでしょう
そんな巨人大好き芸人のPATAも思い出のある東京ドームで
X JAPANが数多くの『伝説』を残してきた東京ドームで
本日、また一つ『レジェンド』=『伝説』が生まれました
その『伝説』を残したアーティストこそBABYMETALです」 

・・・と心のなかで呟いた。 

で、”ドキモニ”からSU-METALあらため出山ホームオブハートすず香がキツネのお面ととともに登場する”メギツネ”、初日の【RED NIGHT】が4連呼なら二日目の【BLACK NIGHT】はヘドバン連呼とばかりYUI&MOAが「ヘドバン!ヘドバン!」と延々と煽りまくる”ヘドバンギャー!!”、そして初日のフォース・インパクトによって地球を紅に染め上げるかのように、首に巻かれたコルセットが一斉に赤く点灯しはじめ、YOSHIKIにダメ出しくらいそうな出山ホームオブハートすず香による英語の語りとともに、その流れでワールドツアーファイナルのラストを飾ったのは他ならぬ”イジメ、ダメ、ゼッタイ”だ。曲が終わると出山ホームオブハートすず香による「ウィーアー!」からの「ベビーメタル!」の掛け合いによって、三度東京ドームのオーディエンスは「一つ」になる。しかし、この「ウィーアー!」という出山ホームオブハートすず香の掛け声に対して「ベビーメタル!」ではなく「エーックスッ!」と叫んだのは僕だけじゃあないはず・・・いや、僕だけかもしれない。なぜなら、この東京ドーム2デイズは、僕にとって子供の頃にDVDの映像でしか見たことがなかった、十数年遅れてきたX JAPANの『THE LAST LIVE~最後の夜~』だからであり、それこそ十数年の時を経て伝説の解散ライブの熱狂を追体験するかのよう。少なくとも、この東京ドームのステージに立って演奏しているのは、BABYMETALという名の怪獣きぐるみを着たシン・エックス・ジャパンにしか見えなかったし、僕には最初から最後までSU-METAL出山ホームオブハート利三にしか見えなかった。

最後はステージの最上階へと上り、「3,2,1」の合図でSU-METALが銅鑼を鳴らすと同時に爆発音が鳴り響き、これにてBABYMETAL第四章は幕を閉じる。そして、中央のスクリーンに「BABYMETALの旅は続く」的な演出が入るのだが、この『続く』という言葉を聞いてホッと胸をなでおろしたモッシュメイトは少なくないだろう。このシン・BABYMETAL『THE LAST LIVE~最後の夜~』を迎えるにはまだ時期尚早だ。そんなことよりも、次章となるBABYMETAL第五章で一体どんな仕掛けや驚きを魅せてくれるのか、そして体験させてくれるのか、早くも楽しみになってきた。そのためには、『ゲーム・オブ・スローンズ』レナ・ヘディ『マザー』として迎え入れ、そして「世界を一つ」にしたBABYMETAL『鉄の王座』へと即位する未来のために、俺の感性率いるアグネス(ラム)軍は彼女たち三人の『鋼鉄の処女』を守り抜く下僕として仕えることを今ここに誓うのであった(完)

オープニング映像のホネホネロックマンが忠告したとおり、一日目の【RED NIGHT】は新譜メインで、二日目の【BLACK NIGHT】は1stアルバム中心のセトリで、本当にバランスの良いセトリで、甲乙つけがたいです。両日ともSU-METAL、YUIMETAL、MOAMETAL、そして神バンド含めてメンバーそれぞれに見せ場があって、炎やレーザーを駆使した演出面も余すことなく披露された。個人的には、二日目の【BLACK NIGHT】のほうが落ち着いて冷静に見れたこともあって、MOAMETALの愛理顔負けのキレッキレなダンス、約5万5千人の視線をスクリーンに釘付けにするYUIMETALの「朝ドラヒロイン」感、そして連日、むしろ二日目の方が歌唱力が増してたんじゃねーかレベルのSU-METALの「ボーカリスト」としての成長性にはただただ脱帽するしかなかった。あとはやっぱり、自分の中で”紅月 -アカツキ-””NO RAIN, NO RAINBOW”の共演は、ちょっとどころじゃないちょっとした大事件だった。

それこそ愛理の言うとおり、ただただ圧倒されるばかりだった。ライブが終わってホテルの部屋に戻ってみても、さっきまでのアレは『現実』だったのか、それとも『夢』だったのか、でもそれは『現実』でもあり、同時に僕の『夢』でもあったんだ。今でもその余韻が「止まない雨」のように心に降り注ぐ。むしろ終演後にあのライブの凄さを徐々に実感していった。

ところで、後日の早朝ニュースで「奇抜なおっさん大集合」とかいう風に紹介されてて笑ったんだが、でもベビメタって本当に老若男女に支持されてんだなって実感したちょっとしたエピソードがある。それは初日の19日、僕は午後二時くらいに某ホテルにチェックインしようと、案の定長蛇の列を作っている黒いベビメタTシャツを着たベビメタ勢の後ろに並んだわけ。僕の前には至って普通の旅行者みたいな風貌をした40代後半から50代前半の美人なマダムが並んでて、僕は「このマダムもこんな時に災難だな~っ!」って思ったら急に話しかけられて→

マダム「あの~、この列の人達ってライブの人たちですか?」

ぼく「えーっと、多分そうですね」 

マダム「・・・(謙遜しながら)実は私もそうなんですよ」

ぼく「あっ、そーなんですか!?(マジかよ承太郎!)」

マダム「今日の開演って6時ですけど、一時間前くらいにドームに行けば大丈夫ですかね?」

ぼく「ん~~多分そのくらいで大丈夫だと思います(このマダム...できるッ!!)」 

マダム「・・・あっ、ありがとうございます(ペコリ)」 

ぼく「うん」
 

実はこんな他愛もないエピソードがあって、だからといってドヤ顔で「ベビメタは外国人や老若男女に人気ある!」というわけじゃあないが、事実こんな会話をマダムと交わした僕は、その件に関しては少なからず好意的なイメージで語ってもイイんじゃあないか?
 

BiSH 『KiLLER BiSH』

Artist BiSH
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Album 『KiLLER BiSH』
KiLLER-BiSH

Tracklist

02. ファーストキッチンライフ
04. Stairway to me
05. IDOL is SHiT
06. 本当本気
07. KNAVE
08. Am I FRENZY??
09. My distinction
10. summertime
11. Hey gate
12. Throw away
13. 生きててよかったというのな

BiS復活について、まさか新メンバーオーディションでツッツセカンドサマーが落選したのが意外すぎるっつーか、そんなこんなで久々にBiS界隈を覗いてみたらBiSHから推しのハグ・ミィが脱退しててショックだった今日このごろ、そんなことよりBiSHの読み方が「ビスエイチ」じゃなくて「ビッシュ」だと知ってわりと衝撃的だった今日このごろ。そのBiSHが知らず知らずのうちにメジャーデビューしてて、そのエイベックスからメジャー1stアルバム『KiLLER BiSH』が、しかも9月5日の一日限定でitunesで300円で投げ売りセールしてたから聴いてみた。



一曲目の#1”DEADMAN”からDビート系のクラスト・パンクチューンで、「なんだこいつら頭パープリンかよ」ってなったけど、すぐに「いや、これが自称【楽器を持たないパンクバンド】ことBiSHなんだ」ってなった。その勢いのまま、幾度となくアイドルの常識と概念を覆してきた破天荒なアイドルグループとかいうBiSのコンセプトを教科書どおり則ったような、それこそ『Blood Mountain』の頃のMastodonもビックリのハードコア然としたトラックとリンリン作詞のリリックがあの頃のモンパチに急接近する#2”ファーストキッチンライフ”、次は今流行りの小百合ネタを取り扱ったMVがエモすぎる曲で、その”オーケストラ”とかいうタイトルどおり、ANATHEMAばりの壮麗なストリングスとピアノ、そして百烈拳乱れ打ちのようなドラミングが俄然センセーショナルかつエモーショナルに演出する。そして勘がいい人なら”Stairway to~”と聞いたら真っ先にLed Zeppelin『天国への階段』を思い浮かべるハズだが、まさにその名曲中の名曲をオマージュした#4”Stairway to me”すなわち『私への階段』は、それこそ”Stairway to Heaven”のパクリ騒動なんぞモノともしないような、例の『天国』すなわち『HEAVEN』への旋律を奏でるアルペジオから、「剛」アイナ「柔」チッチを中心にエモい掛け合いを見せる静寂的な序盤、そこから一転してハードロック化する転調以降のGソロを筆頭にオルガンとドラムとベースを巻き込んだ激アツなソロバトルとか、「これもうアイドルソングの枠超えてるってレベルじゃねーぞ」感半端なくてウケるし、とにかく音使いまで70年代のクラシック・ロックを丸々オマージュしている。
 

まるで新生BiSの復活を見越して、一足先に宣戦布告という名の先制攻撃を仕掛けるかのような、それこそBiS”IDOL”をベースにしたメタリックなヘヴィソングの#5”IDOL is SHiT”、新メンバーの推しメンアユニ・Dが作詞した、全国54万人のヒキコモリの「俺はまだ本気出してないだけ」論を謳った青春パンク風のリリックとBiS”DiE”を彷彿とさせるブラストとともに、前前前進あるのみとかばり前向き過ぎるポジティブなエネルギーが爆発するビッグスケールなアリーナロックの#6”本当本気”、今度は”nerve”のオマージュと見せかけて全然関係ない#7”KNAVE”Kayo Dotみたいな暗黒微笑的エクスペリメンタルなイントロから、痛快なグルーヴを刻むドラミングを軸にフレンチ産の自殺系ポスト・ブラックメタルばりに荒涼としたノイジーなトラックとリンリン作詞の絶望感溢れる歌詞がシンクロする#8”Am I FRENZY??”、楽曲ステータスをエモさに全振りした井口イチロウ氏作曲の#9”My distinction”、メロコア風の英詞曲の#10”summertime”、またもやカッティング系のリフで展開する#11”Hey gate”、再び激情系ブラック・メタルみたいなギターをかき鳴らす#12”Throw away”、ラストはスタートから全力疾走してきた自らのゴールを祝うかのような、それこそ合唱コンクールばりにハートフルな曲で幕を閉じる。

本家BiSの楽曲コンセプトはオルタナ寄りの傾向というイメージが少なからずあったけど、このBiSHは比較的ストレートでオーガニックなリフでゴリ押してくるハードロック/メタル系の楽曲コンセプトみたいなイメージが強くある。特にアルバム後半はそのギターロック化が顕著で、なんかもう「BiSHは楽器を持たないポスト・ブラック・メタルバンド」と言っても過言じゃあないレベル。これはBiS全般にも言えることだけど、相変わらずだけど今作は特にドラムのトラックが異常にかっこいい。

やっぱり黄金期BiSのプールイとテラシマユフに匹敵するアイナとチッチの歌唱メンコンビをはじめ、基本的にビスエイチメンバーの歌声ってサウンドPの松隈さんが作るトラックの「乗り」がいい。実は、ここがBiS界隈で1番羨ましがられる所なんじゃないかと思う。あと脱退したハグ・ミィには悪いけど、新しくアユニ・Dが加入したことで、「剛」のアイナと「柔」のチッチにはない愛くるしい萌(ェモ)声が曲と歌割りに絶妙なアクセントとギャップを与えてるし、それは今作の完成度を見ても明白で、なんかこれで攻守ともにBiSHが完璧になった感すらある。それこそ→「ちょっと待って、これBiS復活する必要なくね?BiSHだけでよくね?」みたいになるくらい、それこそBABYMETALの新譜と肩を並べる傑作だと思うし、逆にこれ300円で聴いちゃってなんかスゲー罪悪感を憶えるというか、これが一日限定でも300円で買えちゃったということ自体ほぼ奇跡に近い。しかし予想外にアルバムの内容が良かったもんで、同日に駆け込み需要で旧作も300円で買おうとしたら通常価格に戻ってて、この時間にルーズで色々な意味でガバガバな感じがBiS界隈に帰ってきた気がして別に嬉しくはなかった。

現状の期待値は【BiSH>>>新生BiS>>>SiS】といった所か。正直、新メンバーオーディションで落選したツッツセカンドサマーSiSで揃えばBiSHを超えるポテンシャルで問答無用に推せたと思うけど、いかんせん現状だとセカサマSiSに参加するけど自分が1番推してたツッツは参加しないらしく、やっぱり現状ではBiSHが他を寄せ付けないくらいイケイケの独走状態だ。てっきりツッツセカサマのどちらか一人は選ばれると、正直それくらいの逸材だと思って見てただけに、今回の落選はとにかく想定外の結果だった。けど、新生BiSに選ばれた5人を見たら「うわなんかスゲーBiSっぽい・・・」ってなったし、もはや「プーカスいらなくね」ってなった。しかし渡辺マネは一体新生BiSをどうしたいのか不明過ぎる、というか未知数な所があるのでなんとも言えない。現状、11月に予定している新生BiSのアルバムがこの『KiLLER BiSH』を超えてくるとは到底思えない。それほど、推しのアユニ・Dが新加入して隙がなくなった今のBiSHの成熟感ったらない。
 
KiLLER BiSH
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BABYMETAL 『METAL RESISTANCE』

Artist BABYMETAL
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Album 『METAL RESISTANCE』
Metal-Resistance-artwork

Tracklist
01. Road of Resistance
02. KARATE
03. あわだまフィーバー
04. ヤバッ!
05. Amore-蒼星-
06. META!メタ太郎
07. シンコペーション
08. GJ!
09. Sis.Anger
10. NO RAIN, NO RAINBOW
11. Tales of The Destinies
12. THE ONE

久しくベビメタを追ってなかった僕が、偶然話題になっていたYUI-METALの激痩せ画像を目にした時は、それはそれは「もうYUIちゃんを解放してやれよ・・・いい加減に朝ドラヒロイン路線に進ませてやれよ・・・」と切実に思った次第で、そんなBABYMETALといえば→2013年のサマソニ大阪のライブで「いま最も勢いのあるアイドル」だと確信させる圧倒的なパフォーマンスを見せつけ、そして2014年には「デビュー・アルバムにして最高傑作」と名高いBABYMETALをドロップした。それと同時に、極東の島国を震源地に各所で「ベビメタはメタルorメタルじゃない論争」を巻き起こし、またたく間にその名を世界中に轟かせた。それなのに今のベビメタときたら、まるで誰にでも股を開くクソビッチのように海外アーティストとのチェキ会ならぬ媚を売っているときた。確かに、いわゆる「アイドル」っつー職業自体、キモヲタと握手するか業界のお偉いさんのナニと握手するかの違いでしかなくて、ところでおいら、この手の「私たち有名人と仲いいですよ、認められてますよ」と半ば脅しに近いような、全方位に媚を売っていくスタイルの事を「クソビッチ型マーケティング」と呼んでて、シンプルな話、国民的アイドルのももクロが日本で展開してきたその「クソビッチ型マーケティング」をそのまま海外で展開して成功した例がこのベビメタだ。その誰にでも股を開く姿は、まさしくイエローキャブさながらだ。おいら、この手の「クソビッチ型マーケティング」って生理的に受け付けなくて、しかし今のベビメタは全盛期のももクロ以上に度が過ぎる下賤なイエローキャブっぷりで、ただただ嫌悪感しか沸かなかった。しかしプロデューサーのコバメタルは、なぜここまでマーケティングに力を入れ始めたのか?ふと僕は考えた。真っ先に思いついたのが、デビュー・アルバムにして最高傑作のBABYMETALを超える「曲が書けなくなった」、あるいは「書くことを放棄」したんじゃあないかって。それなら、今のベビメタが執拗に海外アーティストに認められてますよアピールに勤しむのにも合点がいく。まぁ、こうやってディスるにしても、約二年ぶりに発表された2ndアルバム『METAL RESISTANCE』を聴いてからでも決して遅くはないんじゃあないか?ということで、全世界同時発売となる4月1日=FOX DAYに買って聴いてみた。

『ベビメタ軍VS.アグネス(ラム)軍』
kannsei

この『METAL RESISTANCE』というアルバムタイトルを司る”Road of Resistance”から、極東の島国を舞台に約300人のロリコンモッシュメイト率いるベビメタ軍と国内最大のアンチベビメタ勢力であり俺の感性率いる約一万のアグネス(ラム)軍が睨み合い、両軍の怒号や咆哮が激しく飛び交う中、「さあ、時は来た」とばかり法螺を吹き上げる宣戦布告の合図、そしてSU-MOA-YUI-METALの三姉妹の『母』=『マザー』であり、映画『300(スリーハンドレッド)』のレオニダス王の『王妃』すなわち『クイーン』、あるいは今最も面白い海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のサーセイ役ことレナ・ヘディの顔芸を合図に、この「ロリコンの威信」もとい「メタルの威信」を賭けた戦いの火蓋は切って落とされる。この曲は、まずベビメタ軍の援軍として、BPM最大で颯爽と戦場に現れたDragonForceのイケメンことハーマン・リサムによる中華風ツインギター・メロディ、ついつい合間にビール瓶を片手に一気飲みしたくなるGソロがミョ~ンミョ~ンと炸裂する典型的なメロスピなのだが、そもそも前作の『BABYMETAL』が世界で高く評価された理由及び「ベビメタの面白さ」って、海外のメタルバンドとは一線を画したJ-POPと国産ラウドロックを融合させたミクスチャー、その他にはないユニークさだったと考えているのだけど、しかしこの曲に限っては露骨に欧州メタルというかドラフォリスペクトな曲だ。・・・戦況は、俺の感性率いるアグネス(ラム)軍の一万の矢にも勝る先制dis攻撃により、ベビメタ軍を一瞬にして壊滅状態に追いやる。しかし瀕死状態のベビメタ軍は、スパルタ王と王妃の娘であり随一の戦乙女であるSU-METALによるウォーオーオーオー!ウォーオーオーオー!という雄叫び(シンガロング)からのイケメンGソロによって再びモッシュメイトを鼓舞し、そして命が続く限り 決して 背を向けたりはしないという最後まで諦めないスパルタの不屈の精神と戦う『勇気』が込められた『魂』のリリックが、北欧神話の『神』オーディンを深い眠りから呼び覚まし、北欧イエテボリ・スタイル直系の殺傷リフが古代の聖剣『ヴァルハラソード』へとその姿を変え、右手にその聖剣を授かりし戦乙女は、アグネス(ラム)軍の屈強な兵士たちをバッタバッタとなぎ倒し、そして狂喜乱舞する。戦場に取り残されたSUMETALYUIMETALMOAMETALの三人は、レジスタンス!レジスタンス!ジャスティス!フォーエバー!と戦場の中心で高らかにメタル愛を叫び、『マザー』であるヘナ・レディとの約束と使命を果たす・・・。
 

ベビメタが2ndアルバムをリリースするとの情報を得た僕は、この”KARATE”トレイラーで初めて「セイヤ!ソイヤ!」という掛け声を耳にした時は「ベビメタ終わってた...」と呟いた。まず曲が書けていないという致命的な要素から、まるで(空手が正式種目として採用された)2020年の東京五輪を見据えた【五輪マーケティング】安倍マリオ率いる日本政府主導のクールジャパンに陽動されて【クソビッチ型マーケティング】せざるを得ない状況にまでベビメタ軍は追い詰められていた。それこそ「メタルレジスタンス」が政府の傀儡化するなんて最高の皮肉だな!って。しかし、フル音源で聴いてみたらそのネガティヴなイメージが一転した。欧州メタル、ドラフォ然とした一曲目とは打って変わって、「海外」は「海外」でもメタルの暗黒期と呼ばれた90年代のUSメタルバンドが得意とするミドル・テンポの曲調で、全世界で初めて【アイドル×Djent】をやってのけた前作の”悪夢の輪舞曲”みたいなPeripheryライクなイマドキのDjentではなく、そのDjentの生みの親として知られるMeshuggahリスペクトな鬼グルーヴと重厚なモダン・ヘヴィネス主体で展開していく。この手の「捨て曲」になりがちな曲を、アリーナ級それこそ東京ドーム級のライブ会場に響き渡るかのような、それこそアミューズの先輩であるPerfumeリスペクトなアトモスフェリックな空間/残響表現を意識したアレンジで化かしている。この曲をアルバムのリード曲としてMVカット&二曲目に持ってきたのは、もはや今のベビメタは日本ではなく「海外」が主戦場であること・・・いや、「ガラパゴス」という言葉を隠れ蓑に世界と「戦う」ことから逃げ続けている企業や国内アーティストに向けて、セイヤ!ソイヤ!と日本人としての誇りを胸に世界で戦っていく、そんな五輪選手ばりに強い『意志』『覚悟』を見せつけるような曲でもあるし、同時にメタル暗黒期と呼ばれた時代に一世を風靡したグランジやモダン・ヘヴィネスを意図的に排除してきた日本の某メタル雑誌を皮肉るかのような曲でもある。正直、深刻な「ライティング不足」により話題性や【五輪マーケティング】にぶん投げする路線にしか見えなくて「ベビメタ終わってた」とドヤ顔でdisったら違った、むしろ「曲が書け過ぎ」てて笑った。

「ベビメタのピーク」っていつ?と聞かれたら、誰もが「ギミチョコのMVがyoutubeにアップされた時」と答えるのが容易に想像できるくらい、正直あれが世界中のベビメタ人気に火をつけた感あるし、正直あれがなかったらベビメタの現状はありえなかっただろうし、事実それ以降のベビメタは誰も手が届かない『メイド・イン・ヘブン』ばりの勢いとスピードで世界中を駆け抜けていったのは、既に読者もご存じのことだろう。その同作曲者である上田剛士氏が手がけたガムソングこと”あわだまフィーバー”は、その”ギミチョコ”を踏襲したサイバーパンク/インダストリアルな曲調で、結局のところ「ギミチョコというピーク」を超えられない二番煎じソングかと思いきや...バッキングのクリーン・トーンのギター・フレーズをはじめ、次作でベビメタがポスト・ブラック化する事を示唆するかの如し、それこそ今をトキメクDEAFHEAVENばりのノイジーなアウトロを耳にした時は「ン゛ン゛ッ゛!?」って変な声が漏れた。”KARATE”と同様、細部にまで”こだわり”が行き渡った音のアレンジやメロディ/フレーズにここでも驚かされ、それは依然曲が書けているという一つの大きな根拠にも繋がっている。

一転して、いい意味で小学校低学年レベルのkawaii歌詞やクラップを取り入れた、ついついサイリウムを振り回しながら振りコピ不可避なファンキーでファニーなノリで展開する”ヤバッ!”は、まるで中年のオッサンがデリヘル呼んでホテルで嬢と初対面した時→「なんか(パネルと)違う なんか(パネルと)違う」みたいな刹那的かつ切実なキモチを謳ったサビも然ることながら、ピコリーモ風のアレンジや極悪なブレイクダウンを織り交ぜながら展開するパリピチューンで、特にラストの「でもね 違うー!」と連呼しまくるセンセーショナルな怒涛の展開力には脳天ブチヌカれること必須。

アンチ・ベビメタ軍の指揮官である僕がベビメタを認めるライン、それは過去にベビメタを初めて記事にした時既に書き記していて、それこそメタル界屈指のエンジニアとして知られるイェンス・ボグレンBABYMETALの邂逅だ。その時はきたのが今回の『METAL RESISTANCE』であり、この”アモーレ長友”もとい”Amore-蒼星-”だ。そのタイトルから想像できるように、この曲は前作の”紅月-アカツキ-”と対になる曲で、”紅月”といえばX JAPANをオマージュした疾走ナンバーだが、この”アモーレ長友”もメロスピの元祖であるHalloweenの名曲”Eagle Fly Free”をはじめ、X JAPAN”Silent Jealousy””Dahlia”を筆頭とした疾走曲の系譜を受け継ぐ曲と言える。アモーレ感あふれる叙情詩的な歌詞の中に「24時間走り続ける」、それを有言実行してきた今のベビメタを示唆する前向きな歌詞を、また一段と”ボーカリスト”としての才能を開花させた感のあるSU-METALの歌声、その存在感にひれ伏す曲だ。SU-METALがここまで素直なボーカル・メロディを歌うことって恐らく初めてだと思うし、特に中盤の見せ場である「もしも君を~」のパートは、彼女のベビメタ史上最も美しく自然体の「いい声」が録音されている。当然、彼女の「いい声」の魅力を最大限に引き出した功労者であり、SU-METALを一人のボーカリストとして、大人だから子供だからって、男だから女だからって、イエローだからって関係ない、SU-METALを「一人のメタルボーカリスト」としてリスペクトした、何よりも「神バンドのフロントマン」としてフォーカスしたイェンス・ボグレンのエンジニア技術に、そして彼の黄金のリベラリズム」を感じ取った僕は涙で明日が見えなくなった。国内エンジニアがミックスした他の楽曲と比較しても一目瞭然で、単純に場数と経験の差が音に現れている。それはSU-METALの歌声と神バンドの絶妙な距離感だったり、声をイタズラに加工せずまさに素材の良さを活かすような、とにかく歌い手の『声』を第一に考えたイェンス・ミックスの特徴が最大限に活かされている。そういった意味でも、この曲はSU-METALが生まれて初めて「VOCALIST」として認められた歴史的瞬間と言えるのかもしれない。

あらためてBABYMETALイェンス・ボグレンが、SU-METALイェンス・ボグレンが邂逅した歴史的事実に猛烈な感動を憶えながらも、僕はもう一つ忘れてはならない「ある事実」に気がついた。これは実質的に【BABYMETAL(≒X JAPAN)×イェンス・ボグレン=『夢』】なんじゃあないか、ということ。今年に入って、なぜX JAPANが日本人初となるウェンブリー・アリーナ公演のライブを急遽キャンセルし、本来は3.11にリリースされるハズだった新作までお流れする事になったのか?なぜ日本人初のウェンブリー・アリーナ公演を実現させるハズだったX JAPANを差し置いて、言わばその代役としてこのBABYMETALが選ばれたのか?なぜこのタイミングでベビメタがアルバムをリリースしたのか?それはある意味、いや実質的にYOSHIKIがベビメタをX JAPANの後継者として正式に認めたことを意味していて、その真実に気づいた僕は、なぜベビメタがBABYMETAL JAPANを襲名したのか、その意味を心の底から『理解』することができた。つまり、日本人初のウェンブリー公演を行ったのがBABYMETAL JAPANであればこそ、それは実質的にX JAPANが演った事と同意で、むしろそうじゃなきゃX JAPANとコルセットクソ野郎ことYOSHIKIのメンツは保たれないし、そうじゃなきゃまたYOSHIKIがヘラって「I leave X JAPAN...」とか言い出しかねない。まぁ、それはともかくとして、この曲はイェンス・ボグレン×実質X JAPANという僕が28年間生きてきた中で『夢』にまで見たコラボを擬似的に、いや奇跡的に実現させている。
 
nakamoto

まるで「ベビメタのマーチ」と言わんばかりの#6”META!メタ太郎”は、高校野球の応援歌みたいな某行進曲を北欧ヴァイキングメタル的な民謡風アレンジで仕立てあげた、これまでのガチメタった流れとは一転してベビメタらしい”kawaii”を押し出した、今作の中で唯一ソングライティングよりもユーモラスを優先した曲だ。再びイントロからSOILWORKばりのブラストと叙情的なギターで疾走する#7”シンコペーション”は、まるでアニメ『バジリスク』の神OPでお馴染みの陰陽座の神曲”甲賀忍法帖”をオマージュしたかのような、それこそSU-METALがニャンニャン♪と黒猫のように凛々しくも妖艶に歌い上げるファストナンバーで、それと同時に高鳴るビート 燃えるほど 震えて ほどけないというアツい歌詞からは、ジョジョ一部の主人公ジョナサン・ジョースターの名言を彷彿とさせ、そして曲の方でも隙あらば間奏でPeriphery型のハーマン・リーもといジェント・リーなパートをぶっ込んでくるという隙のなさ。

一般ピープルの世界では、いわゆる「GJ!」と言ったら「Good Job!」の略が定説だが、しかしこの鋼鉄世界の「GJ!」は欧州の破壊神「GoJira」「GJ!」であることを、まるで伝説の巨大クジラ『白鯨』が起こす巨大津波の衝撃波のような「バンッバンッバンッ!!」から「キュルルゥゥ!!」とかいう白鯨がモリにぶっ刺された時の鳴き声オマージュのイントロからGojiraリスペクトな#8”GJ!”、某レジェンドの”St. Anger”をオマージュした#9”Sis.Anger”は、それこそブルデス然とした暴虐性とYUI-MOAが持つ"kawaii"をフューチャーしたギャップ萌えがハンパない曲で、正直いまのGojiraよりもGojiraやってるエクストリーム・メタルナンバー。

『ぼくマシュー・マコノヒー』
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「セイヤ!ソイヤ!」
masyu
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「東京ドーム2デイズい゛ぎま゛ずぅ゛...」
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前作の不満点として槍玉に挙げられたのは、他ならぬバラードの不在で、ベビメタが「本物のメタルバンド」を名乗るにはX JAPAN”Forever Love””Endless Rain”に匹敵するメタルバラードの存在が不可欠だった。これが「ベビメタなりのラストソング」とでも言うのか、それはX JAPAN”The Last Song”の歌詞にある終わらない雨すなわち”Endless Rain”を、この”NO RAIN, NO RAINBOW”の中で止まない雨という歌詞を擁してXに対するリスペクト&オマージュを実行している。それこそ”Endless Rain”を彷彿とさせるピアノとストリングスが織りなす美旋律から始まり、まるで出山ホームオブハート利三ことTOSHIの魂が乗り移ったかのような、それこそSU-METAL中元ホームオブハートすず香となって魂を込めて歌い上げ、そして今は亡きPATAHIDEの魂が神バンドに乗り移ったかのような”Say Anything”をオマージュしたGソロ、そしてクライマックスを飾る”Tears”をオマージュしたGソロまで、これはもう天国のPATAHIDEへの鎮魂歌だと解釈した僕は「もうこれわかんねぇ・・・」と小声で呟きながら、それこそ映画『インターステラー』マシュー・マコノヒーばりに咽び泣いていた。もっとも「面白い」のは、X JAPANの疾走ナンバーの系譜にある”Amore-蒼星-”Xのバラード曲をオマージュした”NO RAIN, NO RAINBOW”イェンス・ボグレンがエンジニアとして関わっている所で、ここでも僕の『夢』が叶っている。しかし、この曲が本当に凄いところって、それは1番のサビが終わった後の「二度と会えないけど 忘れないでいたいよ」の裏で聴こえるバッキングのヘヴィネスで、それこそイェンス・ボグレンAmorphisの引かれ合いが実現した昨年の『Under the Red Cloud』の中で描かれた黄金のヘヴィネス』そのもので、そのヘヴィネスはまるでイェンス・ボグレン黄金のリベラリズム」に共鳴したかのような音だった。ただでさえ再び僕の『夢』が叶った名曲なのにも関わらず、それ以上に驚くようなフレーズやギミックをさり気なく取り入れられている今作のライティングセンスはちょっと異常だし、普通のメタルチューンならまだしもバラード曲のバッキングでサラッと聴かせちゃう訳の分からなさに、とにかく脱帽。僕には見える、ベビメタのラストライブでこの曲で三人が抱き合う姿を・・・ッ!

「僕らは思い出す、BABYMETALがアイドル界のDIR EN GREYだということを」

最近のYOSHIKIは頻りにDIR EN GREYに対する感謝の言葉を述べていて、その想いはベビメタだって同じだ。アルバムのクライマックスを飾る最後の二曲には、DIR EN GREYの近作でもお馴染みのチュー・マッドセンをミックスとして迎えている。そもそも初めて日本の【アイドル】【プログレ・メタル】を融合させた曲って、某マーティ・フリードマンがゲストで参加したももクロ”猛烈宇宙交響曲”だと思うんだが、しかしベビメタの”Tales of The Destinies”は、所詮は「ニセモノ」のももクロに対して「ホンモノ」のプログレ・メタルとはなんたるかを見せつけるような曲となっていて、それこそTDEPProtest the Heroをはじめ、USプログレ・メタル界の頂点に君臨するDream Theaterばりのテクニカルでアヴァンギャルドな変態神バンドと新生アイドル3376ばりのアイドル・パワーがエクストリーム合体した凄まじい曲だ。これまた驚かされるのがSU-METALの歌で、通常ならボーカリストとしてプログレ・メタルとかいう変拍子を駆使したオタク・ジャンルを歌うことなんてありえないわけで、その難題とも呼べる課題および試練をSU-METALは若干17歳にして神から与えられ、しかし彼女はそれを難なく歌いこなしていて、あらためて今作のSU-METALは、ボーカリストとしてどれだけ成長したのか、どれだけの試練を乗り越えたのか、もはや想像を絶するものがある。

BABYMETAL『鋼鉄神』から託された使命、それはバラバラになった「世界を一つ」にすること。この”THE ONE”は、Arch Enemy”Nemesis”でも有名なONE FOR ALL,ALL FOR ONEの精神を謳った曲で、それこそ【メロスピ】【Djent】【インダストリアルメタル】【プログレ・メタル】【ヴァイキングメタル】【ヌーメタル】【ブルデス】という鋼鉄世界の7大ジャンル+【V系】【アイドル】【J-POP】という日本三大珍味を「一つ」に、そしてメタル発祥の地である【イギリスのメタル】から始まり、【北欧のメタル】【欧州のメタル】【アメリカのメタル】【アジアのメタル】、そして【日本のメタル】という6王国を一つにする壮大な旅の目的地に辿り着き、そしてBABYMETALによって「一つ」に統一されたこの世界で、BABYMETALの三人が『鉄の王座』へと腰を下ろし、『鋼鉄の処女』として鋼鉄世界の新皇帝に即位する。

 ok

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このレビューを書く上で、一つのキーワードとして掲げたのがアンチベビメタ」なる存在で、今回はその「アンチ」の目線に立ってイエローキャブという言葉が閃いた瞬間、このレビューの勝機が見えた気がする。このように、いわゆるアンチの目線を通して聴いてもベタ褒めせざるを得ない傑作ですこれ。正直、このアルバムをディスれる人って、それこそピーター・バラカンみたいな批評家くらいです。少なくとも、X JAPAN『JEALOUSY』のカセットテープを音楽の原点および俺の感性の原点としている僕みたいなネットの末端で活動するレビュアーごときが叩けるようなシロモノじゃあないです。しかしどうだろう、バラカン氏がこのBABYMETALを批評する上で、今のベビメタに対する知識やメタルというジャンルに対する知識や知性、そして物事を「正当に評価」できる感性を持ち合わせているのか?と懐疑的になってしまうのも事実だ。例えば、ベビメタとX JAPANの関係性をはじめ、四年後の東京五輪を見据えた今回の「五輪マーケティング」や現代のメタルシーンを深いところまで理解しているとは到底思えない。結局のところ一体ナニが言いたいかって、この『METAL RESISTANCE』を全世界で最も正当に評価しているのは他ならぬ僕で、もはや「ベビメタの文句は俺に言え」とばかり、気づくと僕は「日本一のジョジョオタ兼日本一のBABYOTA(通称俺メタル)」を襲名していた。 

いま思うとデビュー作の『BABYMETAL』って、あくまでも【メタルとアイドルの融合】をコンセプトにしていたこともあって、単一メタルとして聴くとどうしても未熟な部分が露見してたし、イザとなったら「私たちアイドルですから!」みたいに誤魔化しが効く状態だったのも事実で、同時にアイドル/J-POPと国産ラウドロックのミクスチャーみたいなB級コミックソング感が海外でウケた大きな理由だったのも事実だ。しかし、今作は『METAL RESISTANCE』という名に相応しいクソマジメなメタルやってて、これ聴いちゃったら1stアルバムには二度と戻れないくらい、ソングライティングやアレンジをはじめ、神バンドおよびSU-METALYOSHIKIにダメ出し食らいそうな英詩の発音をはじめとした”ボーカリスト”としての著しい成長、そしてテッド&イェンスらのエンジニア面まで、一枚の「メタルアルバム」として一切隙のない完成度を誇っている。とにかく、今作はメタル>>>アイドルってくらいにメタル方面に全ソースを集中している。その中でも、単純に一つのフレーズで聴かせる余裕というか、いい意味で”アソビ”を覚えた事が前作との大きな違いで、アイドルとして誤魔化すことなく単純に曲の良さで勝負してきている。曲調やアルバム構成などの前作の良さを素直に踏襲しつつ、ハーマン・リーやらジェント・リーやらのモダン・ヘヴィネスをはじめ、五輪競技のように多種多様な「世界のメタル」を余すことなく盛り込んで、全ての面に置いて前作から格段にアップデイトされている。

今作、そのSU-METALの歌い手としての成長も然ることながら、もはや今作における1番の立役者と言っても過言じゃあないのが、他ならぬ神バンドの存在だ。今作がいかに曲が書けているのかを裏付けるような、「おっ」と聴き手の耳を引き寄せる楽器隊の一つ一つのフレーズや各ソロパートを筆頭に、個人の技術力の向上や俄然「(神)バンド」としての一体感(アンサンブル)すなわち音の厚みとスケール感/重厚感がマシマシ、それ故にあらゆるメタルのサブジャンルに柔軟に対応できたからこそ、実質神バンドのお陰で自由に曲が書けているとも言える。その神のバンド・サウンドの完成度を含めて、今のベビメタをB級メタルからA級メタルの極上クオリティへと導いている。だてに「神バンド」名乗ってないなという「プロフェッショナル」な職人芸を披露している。あとはやっぱり、ドラフォやSOILWORKをはじめ、近年のイェンスがプロデュースしたバンドの影響がピロピロ系のメロディや要所のフレーズに表れている気がする。つまり、神バンドのサウンドがイェンスの上質なミキシングに耐えうる極上レベルまで到達したというわけでもあって、どうせならDIR EN GREY『UROBOROS』みたいに、1stアルバムを全曲イェンスにミックスさせた「イェンス盤」リリースして欲しいくらい。

『KOBAMETAL=MASAYA説』

いま思うと、前作の時に「2ndアルバムはカレーが辛くてブチギレた人にプロデュースさせろ!」と言った自分がいかに馬鹿で間違っていたのかがわかる。このアルバムで分かった、違う、そうじゃない、KOBAMETALがYOSHIKIだったんだ、コバメタルこそシン・ヨシキだったんだって。今作のコンセプト・ワードでもある「世界を一つにする」という『野望』の中に、まさか「世界のメタルを一つにする」という意味と「東京五輪で世界を一つにする」という2つの意味が込められていたなんて想像もしてなかった。コバメタルの意識は既に四年後の東京五輪に向かっていたんだ。そしてコバ自身が実質MASAYAもとい実質YOSHIKIすなわちシン・ヨシキとなって、実質MASAYAプロデュースもとい実質YOSHIKIプロデュースとして、このBABYMETALBABYMETAL(X)JAPANとして、この『METAL RESISTANCE』を本来は3.11にリリースされるはずだったX JAPANの幻の復活アルバムとして全世界にドロップしたんだ。その結果が、X JAPANYOSHIKIが志半ばで断念した世界進出、そして坂本九『スキヤキ』以来約53年ぶり、坂本龍一以来約33年ぶりの米ビルボードTOP40入りという快挙を、その「坂本姓」の系譜を継ぐものである坂本三姉妹a.k.aBABYMETALa.k.aBABYMETAL(X)JAPANが成し遂げた事実に、再び僕は涙を禁じ得なかった。そして僕のスタンド能力『キング・クリムゾン』は、四年後に開催される東京五輪の開会式で坂本九&坂本龍一&坂本三姉妹=坂本一家&YOSHIKI&シン・ゴジラで何かしらのアクションを起こす『未来』を予測してしまった・・・というのは冗談で、でもリオ五輪の閉会式で披露された「トーキョーショー」の演出にベビメタが出なかったのは、まだ「KARATE」が完成してなかった頃に企画されたからだと思うし、きっと今ごろ総合演出の椎名林檎は後悔してるに違いない。もはや今のベビメタは日本という国を語る上で欠かせない『日本の象徴=アイコン』になってしまったのだから。いや、しかし本当にコバ凄い。そのうちアミューズの社長やるんじゃねーかレベル。だから今のうちにコバにゴマすっとこ!

正直、前作で「デビュー作にして最高傑作」を作って、後はどうベビメタを終わらせるか?を考える時期に入ると思ってただけに、このアルバムを聴いたらむしろ逆にその勢いは増すばかりで、まるで留まることを知らなかった。このままベビメタは四年後の東京五輪までノンストップで走り続けるんだと思う。当然、ベビメタがNEXTステージに進むには『ゲーム・オブ・スローンズ』の壮大なスケールおよび重厚な世界観との結合ならびに坂本三姉妹『母』であるレナ・ヘディ『マザー』として迎え入れることが必要不可欠だ。そして、2020年に極東の島国でバラバラになったこの世界を「一つ」にする救世主こそ、このBABYMETALという三人の美少女たちなのかもしれない。だからYUIちゃん!まだまだ「朝ドラヒロイン」路線には行かせませんよ~~~!!

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