紅一点の熱血シンガーLzzy Hale嬢を擁するUSペンシルバニア出身の4人組ハード・ロック・バンド、Halestorm のデビューアルバムでセルフタイトルの「Halestorm」を紹介。
1. It's Not You ★★★★★
2. I Get Off ★★★★☆
3. Bet U Wish U Had Me Back ★★★★★
4. Innocence ★★★☆
5. Familiar Taste of Poison ★★★★☆
6. I'm Not an Angel ★★★★
7. What Were You Expecting? ★★★★☆
8. Love/Hate Heartbreak ★★★★
9. Better Sorry Than Safe ★★★☆
10. Dirty Work ★★★☆
11. Nothing to Do with Love ★★★★☆
アメリカから新しく現れた、ワイルドな熱血ガールLzzy Hale嬢率いる4人組のHalestormというバンドなんだけど、どんなバックグラウンドがあるのか軽く説明すると、どうやらアメリカの超メジャー・レーベルAtlanticが送り出した期待の?新人バンドらしく、その音楽性というのは、Skid Row等のコテコテな80年代を彷彿とさせるダイナミックかつワイルドなノリを持った曲調に、RED やShinedown 等の現代的なモダン・ヘヴィ・ロックやSTAIND 的なオルタナ・メタルとも呼べそうなメタリックなヘヴィさが合わさった感じの、極骨太でパワフルなんだけどあくまでシンプルで分かりやすいラウド・ロックの上にLzzy Hale嬢の力強く伸びやかな上手すぎる歌唱力と、そのパワフルなヴォーカルを次から次へと叩きつける楽曲陣は素直にカッコイイの一言なんだ。見事なまでにB級なジャケはカッコ悪いの一言ですけどね^^;
本作のプロデューサーには、Chris Cornell やHoobastank 等を手掛けた事のあるHoward Bensonを迎え作られたアルバムで、それほどのビックネームを手掛けた事のある敏腕Pって事で、そりゃーもうメジャー感バリバリのサウンドを作るなんてお手のモノよ~と言わんばかりの充実した内容となっており、1の「It's Not You」や2の「I Get Off」や4の「Innocence」等のストレートでワイルドな王道的HRナンバーから、Hoobastankを手掛けたPの手腕が活きた日本人好みのメロディアスな哀愁ロック的なキラーナンバーの3「Bet U Wish U Had Me Back」、女性Voという特徴を活かした、壮大なストリングスがドラマティックに演出するバラードの5「Familiar Taste of Poison」と6の「I'm Not an Angel」、USのメインストリームに位置するガールズ・ロック(Paramore とかその辺)を大胆にオルタナ・メタル寄りにした感じで、ドライブ感と弾むヘヴィネスが強烈な7の「What Were You Expecting」や11の「Nothing to Do with Love」、Shinedown的なチープなストリングスを使った力強いヘヴィ・バラードタイプの8「Love/Hate Heartbreak」と9の「Better Sorry Than Safe」、重いリフとダークな雰囲気がイイ感じの10「Dirty Work」、大体そんな感じでバラエティ豊かな幅広い楽曲を展開している。流れとしては1~3のツカミが好印象。
80年代のHRサウンドを基盤にしながらも、8や9のチープなストリングスはShinedownを、5や6の壮大なストリングスはREDなどの近年のモダンなバンド達を想起させるアレンジを施した「最近のバンドらしさ」を兼ね備えている部分はポイント高し。バンド全体の暑苦しさはBlack Stone Cherry に通じるものがあったりするし。つまりは去年のLOUD PARKのBSCの位置に持って来いな、盛り上げ役になってくれるライブバンドだという事です。どう見てもラウパの一発目にピッタリなバンドでしょ~。BSCと同じく骨太だし、新人だし、ようつべでライブ映像見る限りでは凄く上手いし。ボクの予想が見事に的中した、Aloha From Hell がサマソニに出るなら、ラウパの一発目はこのバンドで決まりっしょー。今年の一発目はこのバンド以外考えられないな。まーこの予想は絶対外れるだろうけどね。。。
曲の所々のフレーズはどっかで聴いた事があったりするんで、目新しさはさほどないサウンドなんだけど、そのちょいネガティブな影響を感じさせない説得力のあるVoと質の高い楽曲をしてるし、捨て曲と呼べる曲もない、さすがAtlanticさんと言いたくなる安定した内容してます。
このアルバムを聴く前は骨太なHRナンバーが中心なのかなーと思ったけど、USのメインストリームにも十分通用するレベルのメジャー感のあるバラードまでやってるのが凄いし、意外にもヘヴィなサウンドってのも好印象。デビューアルバムでコレは結構驚きかも。更には曲の尺が基本的に3分以内とすげーシンプルで聴きやすいのもグット。
年齢的にもまだまだ大化けする可能性に満ちた新人バンドなんで、これからの将来に大いに期待したいですね。2ndへの成功の鍵は本作の3曲目のようなキラーチューンをどれだけ量産できるかにかかってると思うな。とにかく、次作が楽しみですなー(・∀・)
っつー事で、前文に名前が出てるモダンなバンド達や、DAUGHTRY みたいな最近のメロディアスなハード・ロック好きや女性Vo系、オルタナ・メタル好きにもアピールできる「良盤」だと思うんで、多方のお方にオススメできる作品です。今年のハード・ロック作品では「当たり」ですよん、これ。
7.5(-) / 10
Atlantic / Wea (2009-05-12)
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