Welcome To My ”俺の感性”

音楽のレビューというか感想をてけとーに書き殴るブログです。

2010年12月

℃-ute解散がショック過ぎるので更新停止します

”2010年度BEST”アルバムトップ20!!

2010年度BESTアルバムトップ20!!


No20 KYLESA 『Spiral Shadow』
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☆ USA産 『ヘヴィ・サイケ』 レビュー記事 
レーベル Season of Mist 
Best Track "Tired Climb " "Drop Out" "Cheating Synergy"
一言・・・聴く者を混沌渦巻く”サイケ・スパイラル世界”へと引きずり込む良作。

No19 SOLUTION .45 『For Aeons Past』
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☆ スウェーデン産 『イエテボリ系メロディック・デス』 レビュー記事 
レーベル http://www.afm-records.de/ 
Myspace http://www.myspace.com/solution45 
Best Track "Gravitational Lensing " "Lethean Tears " "The Close Beyond"
一言・・・クリスチャン兄貴おっすおっす。

No18 相対性理論 『シンクロニシティーン』
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☆ 日本産 『Jポップ/ロック』
レーベル みらいrecords 
Myspace http://www.myspace.com/soutaiseiriron 
Best Track "シンデレラ" "ミス・パラレルワールド " "チャイナアドバイス" "三千万年"
一言・・・東京の都心は『パラレルパラレルパラレル世界』らしいよ。

No17 Agrypnie 『16[485]』
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☆ ドイツ産 『メロディック・ブラック』 レビュー記事 
レーベル Supreme Chaos Records 
Myspace http://www.myspace.com/agrypnieband 
Best Track "Der tote Trakt" "Schlaf " "16[485] / Brücke aus Glas"
一言・・・雄々し過ぎる『たたずむ系”漢”のメロブラ世界』

No16 The Pineapple Thief 『Someone Here Is Missing』
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☆ UK産 『プログレ系オルタナティブ・ロック』 レビュー記事 
レーベル Kscope 
Myspace http://www.myspace.com/thepineapplethief 
Best Track "Nothing At Best " "Preparation For Meltdown" "Barely Breathing"
一言・・・初期のMuseを彷彿とさせるアートな電子系ロック!!ポートノイさん(exDT)のオススメ!!

No15 OCEANSIZE 『Self Preserved While the Bodies Float Up』
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☆ UK産 『オルタナティブ・ロック』 レビュー記事 
レーベル Superball Music 
Myspace http://www.myspace.com/oceansizeuk 
Best Track "SuperImposer " "Oscar Acceptance Speech " "Silent / Transparent"
一言・・・また一段と”洗練”が施された『華麗なる壮麗世界』

No14 DEFTONES 『Diamond Eyes』
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☆ USA産 『オルタナティブ・メタル』 レビュー記事 
レーベル Reprise Records 
Myspace http://www.myspace.com/deftones 
Best Track "Diamond Eyes " "Rocket Skates " "Sextape " "Beauty School"
一言・・・津波じゃ津波じゃぁぁあ!!”轟音のTSUNAMI”じゃあぁあ!!

No13 Lantlôs 『.neon』
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☆ フランス&ドイツ産 『ネージュ氏系ブラック』 レビュー記事 
レーベル Prophecy Productions 
Myspace http://www.myspace.com/lantlos 
Best Track "Minusmensch" "These nights were ours" "Pulse/Surreal "
一言・・・うわああああああああああああああああああああああ!!!!~○~○~○~○~○~○~○(AA略)

No12 VERSAEMERGE 『Fixed At Zero』
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☆ USA産 『パラモア系オルタナティブ・ロック』 レビュー記事 
レーベル Fueled By Ramen 
Myspace http://www.myspace.com/versaemerge 
Best Track "Redesign Me " "Mythology" "Fixed At Zero " "Figure It Out"
一言・・・”ポスト・パワモア”のデビュー作。おいら的にはパラモアよりも好きです。

No11 INTRONAUT 『Valley of Smoke』
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☆ USA産 『プログレッシヴ系ポスト・メタル』 レビュー記事 
レーベル Century Media 
Myspace http://www.myspace.com/intronaut 
Best Track "Elegy " "Valley of Smoke " "Core Relations" "Miasma"
一言・・・カーズ様『やっぱり”宇宙世界こそ全て”だよな・・・』

No10 THE OCEAN 『Anthropocentric』
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☆ ドイツ産 『スラッジ系オルタナティブ・メタル』 レビュー記事 
レーベル Metal Blade Records 
Myspace http://www.myspace.com/theoceancollective 
Best Track "Anthropocentric " "She was the Universe " 
       "The Grand Inquisitor II: Roots & Locusts" "Wille Zum Untergang"
一言・・・ディオ『いやいや”人間中心こそが全て”ですよ』

No9 IHSAHN 『After』
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☆ ノルウェー産 『プログレッシヴ・ブラック』 レビュー記事 
レーベル Candlelight Records 
Myspace http://www.myspace.com/ihsahnmusic 
Best Track "The Barren Lands " "After " "Undercurrent"
一言・・・『シブイねぇ・・・・まったくおたくシブイねぇ・・・』

No8 MAR DE GRISES 『Streams Inwards』
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☆ チリ産 『ポスト・ドゥーム』 レビュー記事 
レーベル Season of Mist 
Myspace http://www.myspace.com/mardegrises2 
Best Track "Starmaker" "Shining Human Skin " "Sensing The New Orbit"
一言・・・Kylesaと同じくSeason of Mistへ移籍しての新作は実に”Season of Mistらしく”進化。

No7 IN MOURNING 『Monolith』
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☆ スウェーデン産 『メロデス系プログレッシヴ・メタル』 レビュー記事 
レーベル Pulverised Records 
Myspace http://www.myspace.com/in_mourning 
Best Track "For You To Know " "Debris" "The Poet And The Painter Of Souls"
一言・・・おいらが贔屓にしている若手の2作目は期待通りの出来。

No6 LUNATIC SOUL 『Lunatic Soul II』
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☆ ポーランド産 『プログレ/アコースティック/アンビエント』 レビュー記事 
レーベル Kscope 
Myspace http://www.myspace.com/lunaticsoulband 
Best Track "Otherwhere " "Asoulum" "Transition" "Wanderings"
一言・・・CBL的アンビエント感を擁した『マリウス世界その2』

No5 CARBON BASED LIFEFORMS 『Interloper』
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☆ スウェーデン産 『サイビエント/アンビエント』 レビュー記事 
レーベル Ultimae Records 
Myspace http://www.myspace.com/carbonbasedlifeforms 
Best Track "Interloper " "Init " "M" "Right Where It Ends"
一言・・・深海の謎が解けちゃいそうなほどのリラクゼーショナルな”未知なる秘境世界”

 No4 ALCEST 『Écailles de lune』
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☆ フランス産 『シューゲイザー系ポスト・ブラック』 レビュー記事 
レーベル Prophecy Productions 
Myspace http://www.myspace.com/alcestmusic 
Best Track "Écailles de Lune (Part I) " "Écailles de Lune (Part II)" 
        "Percées de Lumière " "Sur L'Océan Couleur de Fer "
一言・・・もはや芸術的ですらある”夢幻世界”が繰り広げる、儚くも美しいノスタルジアがココに...

No1 AGALLOCH 『Marrow of the Spirit』
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☆ US産 『ポスト・ブラック』 レビュー記事 
レーベル Profound Lore 
Myspace http://www.myspace.com/agalloch 
Best Track "Into the Painted Grey" "The Watcher's Monolith" "Ghosts of the Midwinter Fires "
一言・・・ガチ過ぎる”荒涼世界”は孤高としか言いようがないですホント。。。

No1 ENSLAVED 『Axioma Ethica Odini』
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☆ ノルウェー産 『プログレッシブ・ブラック』 レビュー記事 
レーベル Nuclear Blast 
Myspace http://fi.myspace.com/enslaved 
Best Track "Ethica Odini " "Raidho " "Lightening" "Singular "
一言・・・凄み!凄み!!凄み!!!凄みェ・・・

No1 ANATHEMA 『We're Here Because We're Here』
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☆UK産 『オルタナティブ・ロック』 レビュー記事 
レーベル Kscope 
Myspace http://www.myspace.com/weareanathema 
Best Track "Thin Air " "Summernight Horizon " "Dreaming Light " "A Simple Mistake"
一言・・・今世紀最大の『ゴールド・エクスペリエンス=黄金体験ッ!!(ババ~ン!!)

2010年度BEST”SONG”トップ15!!(上記のBEST以外から)

No1 KATATONIA "Sold Heart "
No2 THE BIRTHDAY MASSACRE "Always "
No3 GOD IS AN ASTRONAUT "In The Distance Fading "
No4 RAUNCHY "Shake Your Grave "
No5 KVELERTAK "Mjød "
No6 THE OCEAN "Firmament "
No7 LES DISCRETS "Les feuilles de l'olivier "
No8 NACHTMYSTIUM "No Funeral "
No9 KAMELOT "The Great Pandemonium "
No10 HELLOWEEN "Who Is Mr. Madman? "
No11 APOCALYPTICA "Broken Pieces "
No12 SOILWORK "Deliverance Is Mine "
No13 BLIND GUARDIAN "A Voice In The Dark "
No14 THE EYES OF A TRAITOR "Come To My Senses "
No15 KLONE "Give up the Rest "
次点 NEGATIVE "Celestial Summer "

・・・ザッとまぁこんな感じです、今年、”僕の感性”のツボをよく突いてきたアルバム&楽曲は。”BESTアルバム”の選考基準は単純に『印象に残ったアルバム順』と思ってくれればいいです。”SONG”編の選考基準は長尺の曲以外で選んでみました。
 
個人的な感想としては・・・

  今年は去年や一昨年以上に”ベストな立ち位置”から音楽に耳を傾け、そして楽しむ事ができたんじゃないかなーって思います。今回の『2010年度 BEST』に、”今の僕”の”音楽的感性”というのが明確に表れてるような気がします。去年と比べると、またチョットだけ”感性の変化”が起こったかなー と。・・・うん、なかなかにイイ年でした。
 
今年2010年度を振り返ってみると・・・

 おいら的にはなんだかんだ言うて、昨年と同じくらいの”豊作”と呼べる年だったんじゃないかなーって(昨年のBEST記事の時には、「来年(つまり今年)は不作になりそうで不安だ・・・的な、今思うとなんとも的外れな事ぬかしとったよーな気するけど・・・まーいいやw)。今年はANATHEMAとENSLAVEDとAGALLOCHの新作が同着一位という異常事態になってしまったのは完全に想定外でした。アナシマの新譜が 出た時→「今年のNo1確定!」とか言うて、ENSLAVEDさんの新作が出た時→「・・・同着1位や!」、最後の最後でアガロッチさんの新譜が出た時→ 「アンタも1番か!!2番じゃアカンのんか!」・・・という感じでしたw兎にも角にも、今年はその3バンドの新譜の内容が良過ぎた。だから”同着一位”で処理する事に。その”ビッグ3”の新作に決して劣らない内容だった、アルセの2作目『Écailles de lune』にもメッチャ感動させてもらった。そして、個人的に”今年のサプライズ”だった北欧スウェーデンのサイビエント、CARBON BASED LIFEFORMSの新作『Interloper』が”僕の感性”のド真ん中に命中した名作にも感激しまくった。んで、偶然にもそのCBL的なアンビエン スを感じるLUNATIC SOULの2作目『Lunatic Soul II』も、相変わらずexperimentalな”マリウス世界”が広がってました。・・・とりあえず、ここまでの順位は固定で、以降のNo8~は順不同 的な扱いでいいです。今年、惜しくもBESTに入りきらなかったアルバムは、Envy,Cyclamen,The Sword,October Tide,Pure Reason Revolution,Nachtmystium,Orphaned Land,Kvelertak,Ludicra,Les Discrets,The Birthday Massacre,Barren Earth,Kamelot,East Of The Wall,とか他にも色々。ココに書ききれないくらい、ホント、今年は豊作だったなーと。ついでだから2010年度BEST”Debut”編でもちょっく ら書いてみると・・・No3がアルセの兄弟分ことLes Discretsの『Septembre et ses dernières pensées』で、No2がいわゆる”Djent”系の界隈で有名なメンバーが集結したCyclamenの『Senjyu』で、No1がノルウェー出身 の爆熱マジキチハードコアKvelertakの『Kvelertak』(ジャケはバロネスの人)がハンパないインパクトしてた。他には、Dead Letter Circus、Devil Sold His Soul、Periphery、Warpaint、We Are The Fallenのデビュー作が結構印象深かったです。なんか、今年は”ノルウェーの森”出身のバンドが特に目立った年のような気がします。ジャンルで は”~・ブラック”系の活躍が目立った一年でした。

来年2011年の注目作は・・・

  やっぱり約3年ぶりとなる新作をリリースするスウェーデンのOpethが来年の大きな目玉となるのはまず間違いないとして、そのOpethのミカエルと PTのスティーヴンが組んだ夢のプロジェクト、その名もStorm Corrosionのデビュー作にも期待大・・・!!他で個人的に注目してるのは、OpethやKatatoniaのツアーサポート経験のあるドイツ出身 のLong Distance Calling、同じくドイツのDeadlock、USからはdredgとFair to Midlandと3の新作、カナダからはProtest the HeroとDevin Townsend、UKからは所謂”Djent系”の新星TesseracTとPTのスティーヴン率いるBlackfield、北欧からはチルボドとインフレ、フランスからはETHSの新作にも期待したいところ。とりあえず来年新作のリリースが確定してるバンドでパッと思いついたのをザッと並べてみました。とにかく今から待ち遠しすぎます。

最後に、このブログからの報告としては・・・

 このブログの開設から約3年が経って、ちょっとだけ目標にはしていた”一日500人訪問”が今年中に達成する事ができたので、今までこのブログ続けててまぁ良かったんじゃないかなーと(先日のアガロッチさんの記事で600人超えて記録更新)。あと、相変わらず不安定なキャラ作りに不快を感じた人がきっといるかと思います、それはスイマセンwと、一応謝っときます。・・・というわけで読者の皆様、今年も一年ありがとうございました!!

AGALLOCH 『Marrow of the Spirit』 レビュー

アーティスト AGALLOCH
メタルなCDをてけとーにレビューするブログ

アルバム 『Marrow of the Spirit』
メタルなCDをてけとーにレビューするブログ
USはオレゴン州ポートランド出身、”ポスト・ブラック”界の生きる伝説こと、AGALLOCH さんの約4年ぶりとなる通産4作目のスタジオアルバム『Marrow of the Spiritを紹介。


01. They Escaped The Weight Of Darkness
02. Into The Painted Grey
03. The Watcher's Monolith
04. Black Lake Nidstang
05. Ghosts Of The Midwinter Fires
06. To Drown


”その手”のマニアの間では絶大な人気を誇る”ポスト・ブラック”界の王、AGALLOCHさんの約4年ぶりとなる通産4作目、その名も『Marrow of the Spiritなんだけど、イメージ的に『さぁ・・みんなで・・・樹海へ・・・行こうよ・・・』みたいな憂鬱過ぎるジャケからして”ザ・荒涼”な本作品のキーワード=”Agalloch meet Alcest という表現がピッタリな作風で、従来のアガロッチ・サウンド=『荒れ果て”無”となった廃墟の片隅で美しく一輪に咲く花・・・それこそがアガロッチだ・・・』とでも語りたくなるほどの、果てしなく無限に続く荒涼感に満ちたネオ・フォーキッシュなポスト・ブラック/ダーク・メタルを母体に、今やアガロッチさんと並び”ポスト・ブラック”界の頂点に君臨するフレンチ産のアルセを思わせるシューゲイズ/ポスト・ロック的なアプローチ、そのアプローチ+”ポスト・ドゥーム/メロブラ”的な音を強調した、つまりは”New Agalloch”という名のニューウェーブを感じさせる作品に仕上がっているんだ。そう、毎度毎度リスナーの想像を超える事を軽々とやってのけちゃうアガロッチさんの”凄み”は今作にも健在で、凍えるほどに寒々しく、そして切なく寂し過ぎる内省的なメロディは、(今回は特に)アルセちっくな上品な感性でより甘く咲き乱れ、殺風景な”無”の世界を創造する彼らの『破滅系荒廃世界』はより一層に深淵なる極みに到達し、全6曲で65分、そのほとんどが10分を超える大作という、その大作陣に込められたアガロッチさんの広大なる抒情詩が、小川が流れるSEやヒグラシの泣くSEなどを効果的に擁し、この壮大なる物語を孤高な表現力で威風堂々と描ききっている。

 2007年にドラマーのイソップ・デッカー氏が新加入してから”初”の作品となるわけだけど、そのメンバーチェンジの影響か、今作はそのイソップ氏のドラムが激しく力強いブラストを積極的に刻んだりと、今回はひっじょーに”ドラムが際立った”内容で、アガロッチらしからぬ?”疾走感”というのが一際に強い、つまりは”アグレッシヴ”かつ”プログレッシヴ”な作風となっており、やはりこの辺からも”New Agalloch”を感じるポイントとなってるんだ。その同じポイントとして忘れちゃいけないのが”アルセ”の存在で、特に5曲目の"Ghosts Of The Midwinter Fires"を耳にすれば分かるとおり、とてもポップでメランコリーな甘~いメロディが胸をキュンキュンさせる”アルセ的ポスト・ブラック”なキラートラックからして、もはや”確信的”ですらあるんだ。そう、本作はその”アルセ的”なポスト・ブラック感を強め、尚且つこれまで以上に叙情性を高め、同時にひっじょーに”エピック”な音世界を繰り広げているんだ。けれども、その一方で彼らの大きな特徴だった”フォーキッシュ”な”民謡的”な色が薄くなるという、人によっちゃ”Bad”な変化もあったりします。しかし、”Old Agalloch”と”New Agalloch”が融合した本作品はまさに彼らの”集大成”と位置づけできる、これまた名盤なんじゃないかなーって、僕は思いました。
 誤解を恐れずに言うけど、今作はかなり”ポップ”な印象があって、いわゆる”ポップ”と言うても一般的に使われる”ポップ”とはまた違って、この場合は”感覚”としての”ポップ”というか”ポピュラー”な心持ちにさせる、とてもとても柔らかく、そして美しいサウンド、となってるんだ。

 まずはこの物語"終わりの始まり"の序章を飾るは、小鳥と澄んだ小川のさえずり・・・というより(アガロッチさんのイメージ的に)死海を想像させるSEとクラシックなヴァイオリンの悲しくも美しい音色を靡かせる1の”They Escaped The Weight Of Darkness”で、聴き手を”絶望”の入り口へと迎え入れます。
 イントロからEnslavedの新作ばりに勇壮ですらあり尚且つエピックなGリフでメロブラ風に爆走する2のInto The Painted Greyは、全編を通して”アガロッチらしからぬ疾走感”を全面に押し出し、フォーキーなアコギや叙情的で寂しいギターのメロディを擁し、悲壮感が溢れ出す鬱々しいメランコリカを(US的に考えて)ハリケーンの如く撒き散らしながら美しく、そして絶望の淵で絡み合うアグレッシヴなメロブラ・ナンバー。この曲の”アルセ的シューゲイズ”な感覚も実に”新しいアガロッチ”を感じさせる。兎に角、エピック過ぎる展開に痺れること請け合いなキラーチューンですわ。
 PELICAN
などのUSポスト・メタル勢にも影響を与えた前作の名盤『Ashes Against the Grainを彷彿とさせる、フォーキーなアコギとチープなギターメロで憂鬱に始まる3のThe Watcher's Monolithは、前作的な”ポスト・メタル/ポスト・ドゥーム”を主体に、天国へと導かんとするフューネラルなノーマル声やリリカルなGソロ、2曲目に通じるメロブラ・パートを終えてからのツインGの叙情的過ぎるクソかっけーメロディなどを擁しプログレチックに展開。終盤はヒグラシの泣くSEとピアノの悲しげな音色で次の曲へとバトンを渡します。この曲は比較的2ndや3rdの頃のアガロッチさんに近い、従来の”アガロッチさんらしい”曲なのかも。
 大作揃いの本作では一番の約17分を超える超大作の4Black Lake Nidstangは、”荒廃した絶望的な世界”が脳裏に浮かぶほどの”底なしの闇”に覆われた曲で、悲痛な叫びを訴えかけるギターとダーク・アンビエントな音をメインとした序盤の目玉となるフラメンコちっくなアルペジオがガチで美し過ぎてヤバイ。。。中盤から寒々しい幽玄な空気とアルセのネージュ氏ちっくな絶望的ボイスでポスト・ドゥーム的に展開、終盤はダーク・アンビエントばりの暗黒世界~ポスト・ドゥーム的に重く展開してEND・・・。こりゃあ「もう終わったー何もかもが終わったーあーあーあー・・・」みたいな壮絶な暗鬱ナンバーですね・・・。個人的には”暗黒面に落ちたCarbon Based Lifeforms ”を妄想させる終盤付近のダーク・アンビエントなパートがツボ過ぎる。
 前文に”Agalloch meet Alcest”と書いた理由がココにある5曲目のGhosts Of The Midwinter Firesは、胸がウキウキワクワクムドキドキネムネしちゃうほどの”凄み”を感じさせる、これまでの鬱状態とは真逆な雰囲気を醸し出す”ハッピー うれピー よろピくねーー♫”なイントロからしてモロにアルセを彷彿とさせる、”メランコリー世界に酔え・・・”なポスト・ブラックで、ブラックらしくトレモロ・リフで疾走するメロブラ・パートを挟みながらプログレッシヴに展開していきます。・・・まさかアガロッチさんの曲でここまで心がドキドキワクワクするとは思わなんだわw それほどにハンパない”凄み”を持ったキラーナンバーなんだ。個人的に本作の中で一番好き。
 あの名シーンのネロになりきって『なんかもう疲れたんだよパトラッシュ・・・少し休んでいってもいいかい・・・』っつーセリフでも吐きたい、そんな欝物語の壮大なエンディングを飾る6の”To Drown”は、柔らかなアコギと物哀しく荘厳なヴァイオリンの音色を聴かす序盤、中盤からはノイジーな音で聞き手を地ご・・・いや天国へと導いてくれます...。ネロ『やったねパトラッシュ・・・もういいんだよ・・・もう・・・』

 という感じで、今の季節にお似合い過ぎるほどの”漆黒な荒涼世界”が濃密に詰まった名作がまた一つ誕生しました・・・!!言わずもがなに、今年の”ポスト・ブラック”系では絶対的なマストアイテムなう!!


9.0 / 10



Marrow of the Spirit
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East of the Wall 『Ressentiment』 レビュー

アーティスト East of the Wall
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アルバム 『Ressentiment』
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1. 'The Ladder'
2. 'Salieri'
3. 'Fool's Errand'
4. 'A Wisp of Tow'
5. 'Ocean of Water'
6. 'It's Always Worth While Speaking to a Clever Man'
7. 'Fleshmaker'
8. 'Maybe I'm Malaised'
9. 'A Long Defeat'
10. 'Gordian Corridor'
11. 'Handshake in Your Mouth'
12. 'Don't Stop Bereaving'
13. 'Beasteater'


USはニュージャージー出身の4人組、East of the Wall の約2年ぶりの2作目『Ressentiment』で、(前作は未聴なんで...)彼らの音楽性は・・・簡単に言っちゃえば初期のMastodon や、新作の『Valley of Smoke』が”おいら的2010年度BEST”にもランクインしたIntronaut みたいな、要は”プログレッシヴな轟音系野獣メタル”ではあるんだけど、このEotWは例に出した2バンドよりも、ちょっとマスくてちょっとカオティックな要素を持った”ポスト・ハードコア寄り”の感覚があって、同時にポスト・ロック的なアプローチをも垣間見せ、激しいパートとメロウなパートでメリハリと緩急を効かせた複雑な展開を特徴としており、この手のバンド達とはまた一味違った、なかなかに面白い”experimentalな轟音世界”を繰り広げているバンドなんだ。昨年にRosettaYear of No Light とのスプリット作品をリリースしており、つまりは、いわゆる”それ系”の音楽と想像してもらえれば一番分かりやすいかも。この3つのバンドの中では一番に”プログレッシヴ”で”キャッチー”なバンドでもあるんだ。本作のプロデューサーにはLamb of Godなどを手がけているWill Putneyが担当しています。

 本作の独特な雰囲気を醸し出すジャケからして何かと”experimental”なこのEast of the Wallなんだけど、2,5,6,9などの曲ではトランペットを入れて適度にジャジーな要素を垣間見せるパートがあったりと、聴いていて実に面白い、まさしく”progressive”で”experimental”な展開が大きな聴き所となっているんだ。特に、”摩訶不思議”なexperimental世界と轟くハードコアな破壊力が融合した1の”The Ladder”、Rosettaを思わせるアトモスフェリックな轟音世界とMastodon的な野獣ボイスを擁し、場面を激しく切り替えながらプログレッシヴに展開する2の”Salieri”は名曲。ポスト・ロック的なメロウネスが心地良い3の”Fool's Errand”、プログレッシヴ・インストの4、緩急をつけたマスい曲展開がカッコイイ5の”Ocean of Water”、とりあえずここまでのスバラスィ流れで一区切り。。。兎に角、2作目にして既に独自のオリジナリティを確立した、なかなかに個性的な音世界を構築しているんで、次作にも大いに期待と注目をしていきたいところですね。

 ということで、これは良作です。Mastodonやらの”野獣/ポスト・メタル系”が好きなら今年のマストアイテムなんじゃない?って思うほど、それほどにクオリティの高い内容してますわコレ。年間BESTに入っても全くおかしくないレベル。いやはや、2011年を目前にして、またしても僕好みのバンドに巡り会えたことに感謝・・・!!



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CRADLE OF FILTH 『Darkly, Darkly, Venus Aversa』

アーティスト Cradle of Filth
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アルバム 『Darkly, Darkly, Venus Aversa』
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リアル吸血鬼のフロントマン、ダニ・フィルス様を中心とする英国出身の”ヴァンパイア・メタラー”こと、Cradle of Filthの約2年ぶり、2009年にAbigail Williams の元キーボーディストで現Orbsアシュレイ 嬢が新加入してからは”初”となる通算9作目の新作『Darkly, Darkly, Venus Aversa』なんだけど、9作目となる本作でもやってることは相変わらずで、というか言わずもがなにシンフォニック・ブラック的な音で豪快に疾走する、いわゆる『ゴシック系エクストリーム・メタル』をやってるわけなんだけど、クレイドルさんといえば劇的な物語に力を入れた作品が多く、もちろん今作も“アダムとイヴ”のアダムの最初の妻とされる夜の魔女“リリス”という人物を焦点においたコンセプトアルバムとなっており、お得意の女性Voを要所々々に挟みながら、やはり全編においてドラマティックな構成でその物語を展開していくんだ。
 おいら的には”リリス”といえば真っ先にエヴァンゲリオンのあの”リリス”を思い出すわけだが・・・。それはともかくとして、今回の楽曲についてなんだが、やっぱ”疾走チューン”が多くめに収録されてて、オープニングを飾る1の”The Cult Of Venus Aversa”からして疾走キラーで、3の”The Nun With The Astral Habit”と4の”Retreat Of The Sacred Heart”もシンフォニックに疾走・・・とにかく”シンフォニック”に”疾走”してるスピーディな曲が多く、取っ付きやすいっちゃ取っ付きやすい作品なのかも。あと、今回はKeyのアシュレイちゃんがVoで参加してる曲がある。
 言うて、この指摘も散々に言われてるけど、相変わらず曲の区別がつかないというか・・・正直、4曲目くらいからダレてくるというかなんというか・・・つまりはそういう事ですwだがそれがクレイドルさんらしくてイイじゃん!!って言うとこ言うとこ。けど、個人的に今回の曲で一番好きなのは、アルバム10曲目にあるシングル曲の”Forgive Me Father (I Have Sinned) ”で、このエピック過ぎる展開に痺れること請け合いです。この曲だけは他の曲とは違う存在感があるね。あと、今回のジャケは最近の中では結構好きかも。

 ということで、全盛期のクレイドルさんには程遠いものの、それなりの質を持った作品なんで、気になった方は是非。



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2010年度BEST”EP”トップ3!!

2010年度BEST”EP”編トップ3!!


No3 TesseracT 『Concealing Fate』
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☆ UK産 『プログレッシヴ系マス・メタル』
Myspace http://www.myspace.com/tesseract
Best Track "Deception "
一言・・・UKから現れた期待の新人。Sybreed好きにおすすめ!!

No2 CYNIC 『Re-Traced』
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☆ USA産 『プログレッシヴ系ポスト・メタル』
Myspace http://www.myspace.com/cyniconline
Best Track "Wheels Within Wheels "
一言・・・この度のメンバーチェンジも本作の音楽性と関係してたり!?

No1 KATATONIA 『The Longest Year』
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☆ スウェーデン産 『オルタナティブ・メタル』
Myspace http://www.myspace.com/katatonia
Best Track "Sold Heart "
一言・・・去年もKatatonia日和、今年も”Night Is the Katatonia Day”


・・・という感じ。No3のTesseracTは、いわゆる”Djent系”のUKバンドで、来年にリリースされるフルアルバムにも俄然と期待が高まりま す。このEPは良作でした。No2はCynicの『Re-Traced』で、その名のとおり、2ndからの曲を色んな曲調で聴かせる”癒し”なアルバムで した。確かにメタル成分は気薄だったけど、これはこれで面白いし、新曲の”Wheels Within Wheels”もCynicらしい良曲です。しかし、つい最近ギターとベースのメンバーチェンジが発表されたらしい・・・次作はどーなる!?No1は言わ ずもがな、昨年リリースされたKatatoniaの『Night is the New Day』から『The Longest Year』のEPで、とにかく新曲の”Sold Heart”が名曲過ぎた。季節としては”冬”っぽいイメージなんだけど、どことなしか”春”っぽい感覚があるのがツボ。ヤバい。”EP”で他に良かったのは、USプログレ・デスのIron ThronesのEP『The Wretched Sun』がOpeth的のプログレ・デスで特に印象的だった。・・・言うて、今年のEPはこのくらいしか聴いてないんで、あんま”BEST”の意味がないかも。まーいっか、”2010年度BEST”の序章的な記事になれば。
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