Welcome To My ”俺の感性”

音楽のレビューというか感想をてけとーに書き殴るブログです。

2011年03月

PROTEST THE HERO 『Scurrilous』 レビュー

Artist Protest the Hero


Album 『Scurrilous』


Track List
01. C'est La Vie
02. Hair-Trigger
03. Tandem
04. Moonlight
05. Tapestry
06. Dunsel
07. The Reign of Unending Terror
08. Termites
09. Tongue-Splitter
10. Sex Tapes

カナダはオンタリオ州に属するホイットビー出身の”キック・アス!!”なスーパーバカテクヒーローこと、Protest the Heroの約3年ぶりの新作で通算3作目となる『Scurrilous』なんだけど、おいら的”2008年度BEST”にもランクインした前作『Fortress』の見事な傑作っぷりから約3年も待ちわびての本作品は、虹色に咲き乱れるが如くカラフルでフルーツのようにトロピカル、”過劇的”で”複雑怪奇”なPTHの独創世界にとにかく圧倒されっぱなしだった前作の『Fortress』で聴かせた、その”凄み”のあるゴージャスな表現力は影を潜め、今作は予想以上にストレートな、勢いまかせに押しまくるパワー&メタリックなリフや”キザミ”系のリフを擁し、全体的に音の厚みを帯びた骨太なプログレッシヴ・メタルを展開している印象なんだけども、しかしだ、「単に聞き込みが足りないだけか・・・?」って感じるほど、意外にも曲が耳に残らない件。右から左へ抜けていく感じというか・・・。とか言うても、この”目まぐるし過ぎて何が何だか脳が追いつかない・・・”的な、聴者を”おいてけぼり”にする感覚はPTHの特徴でもあるわけだから、前作のように、聴き込みを重ねる事によって次第に”いい感触”へと変わっていく事を願うけど、残念ながらその可能性は低そう。如何せんファーストインプレが悪すぎる。前作みたく、まさに”複雑怪奇”で”ハジけまくり”な曲展開も変に穏やかに、変に生真面目になってるような気がするし、というか、(リフメイカーには失礼だが...)今回は単純にGリフが弱んじゃないかなぁ・・・?前作ほど複雑に、カオティックに感じないというか、独特の”艶”な雰囲気も薄くなってるし、なんだろうなこの感覚。肝心であるハズの曲が”楽しくない”っつーのが、一番シンプルな表現なのかもしれんなぁ。
 
 恐らくは、”元祖ピロピロの王”ことDream Theaterからの影響をPTH流に解釈し、そして”化けた”前作『Fortress』からの脱却を図ったんだろうけど、惜しくもそれは失敗に終わってます。リフと同様に歌メロに関してもだけど、全てにおいて前作に劣ってるように感じた。なんか”持ち味”が全部消えてなくなったみたいな。完全に名盤2ndの亡霊に捕らわれちゃってる感が強いです。ああ、”何か足りない”と思ったら、今回はグロウルやシャウトする攻撃的な場面が皆無・・・?それにより、”メタル界のマシュー・ベラミーMuse】”ことRody Walkerのオペラちっくな歌唱スタイルが更に本格化しています。なるほど、この点からみても確かに”ポップ”な作品と呼べますね。ひとえに”ポップ”って言うてもだ、もちろん相変わらず”テクのむきだし”ではある、んだけども、”テク”いんだけど”マス成分”&”ピロピロ成分”が足りない。こりゃもはや”バカテク”と呼んでいいんか?ってほどに。クラシカル成分も2ndのがあったような気ーするしね。
 
 とか言うてまぁ、実力は折り紙つきのバンドなんで、その内容は”平均以上のモノ”ではあるけどもや、2ndや1stを超える評価というのはどこ探してもなさそう。少なくとも”手放しで褒められるアルバムではない”という事は言えます。考えたくはないけど、やはり前作で持てる全ての才能を出し切ってしまったんだろうか。それとも”売れ線”を狙った結果がコレなのか。もし”売れ線”を狙ったとしてもだ、そのわりには前作ほどキャッチーじゃないんだよな・・・。う~ん・・・やっぱりPTHの音楽は難しいッ!!正直この一言に尽きるッ!!

 なんかディスり過ぎかもしれんけど、誤解しないでほしいのは、あくまで”名盤”だった前作と比較してのおハナシで、2ndや1stを抜きに語れば、本作も十分に高い完成度であるのは確かやと思います。オイラ自身、単に聴き込み不足なだけかもだけど、何はともあれ、賛否両論が激しそうな作品であるのは確か。PTHを初めて聴くって人には本作ではなくて、無難に1stか2nd、おいら的には2ndを強くオススメします。さてさて、しばらくはジックリと聴き込みますよ~。

7.5 / 10



Scurrilous
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Protest the Hero
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MASTODON 『Live at the Aragon』 感想

Artist Mastodon


Album 『Live at the Aragon』


Track List
01. Oblivion
02. Divinations
03. Quintessence
04. The Czar
05. Ghost Of Karelia
06. Crack The Skye
07. The Last Baron
08. Circle Of Cysquatch
09. Aqua Dementia
10. Where Strides The Behemoth
11. Mother Puncher
12. The Bit [Melvins cover]

USが誇る新世代ヘヴィ・ロッカー、MASTODONを一気にメジャーなフィールドへと伸し上げ、世界での人気と”USのメタル=MASTODON”という形を確固たるものにした、2009年作の名盤Crack the Skyの完全再現を収録した最新ライブDVD『Live at the Aragon』を観たんだけど、本LIVEは2009年の10月にシカゴで行われた際の映像で、サイケ/プログレな70s的Classicなサウンドへと大胆なアプローチをみせた、あの名作の完全再現ってんだから、本作品を観ないという理由が見当たらないですね。とりあえずその感想をちょっくら。
 
 ・・・本作品の見所としてはやっぱり、全体を通して安心して観ていられるほどに安定した演奏がまず素晴らしくて、特にこのバンドの”核”であろうドラムがハンパなく巧いってのが再確認できます。やっぱ、ドラムがうみゃ~バンドは音の”まとまり”が俄然強く生まれますね。『Crack the Sky』でも大活躍だったキーボードはライヴでもサイケデリックなイイ味出してくれてます。あとはギターの”あのキザミ”が超カッコイイ作品だったと、これも再確認。問題のボーカルは・・・ドラム叩きながらギター弾きながら歌ってるわけだから、多少の不安定さや粗さは否めないけども、全然許容範囲内です。言うてしまえばあれだ、極端に言うてしまえば、ボーカルは”オマケ”。
 
 ・・・Opethの最新ライヴDVDと違って、”今が旬”のバンドが”現代の名盤”を出し惜しみなく再現しちゃうってんだから、やっぱりサウンドの生々しさというか、バンドが醸し出す独特の雰囲気っつーもんが全く違いますね。ひっじょーに”リアル”だし、ある種の”凄み”がそこには存在しているんだ(演奏面ではOpethのが優れてるけどね)。けれども、本作のメインディッシュである4thの完全再現よりも、そのメインの後に待ち受ける過去作の”激ヘヴィ”な轟音ナンバーのが、自身の本領が発揮されてるよーな気がするのはオイラだけじゃないはず。あらためてMastodonの出自が”スラッジ”界隈だという事を強く意識させますね。ラストの曲にMelvinsのカバーってのも尚更にね。てか、1stに収録されてる”Mother Puncher”の時のビルさんが超カッコ良すぎる件。。。あとブレントお爺ちゃんが貫禄出すぎ・・・なにこれシブい。。。そうそう、メンバーの後ろのスクリーンには、『Crack the Sky』を描いたムービーが曲に合わせて映し描かれ、より一層に彼らの独創的な音世界へと引き込む演出は実に見事で、中でも組曲の#4”The Czar”のライブでのサイケっぷりがヤッバい。CD音源の比じゃないし、完全にトリップできるレベル。つーか『Crack the Sky』って、全てにおいてライブで観て聴いてナンボな曲ばっかしだよなぁ、って(その感覚はOpethよりも強いス)。兎に角、これを生で観た客がホントに羨ましい限りです。
 
 ・・・映像の質は、正直な所そこまで良くはないんだけども、【CD+DVD付き】でこのお値段(約2000円)で買えちゃうんだから、かなり良心的な方だと思います。まず損はしないね。・・・というわけで、本作は彼らの魅力がギッシリ詰まった作品なんで、MASTODONメニアなら迷わずポチっちゃいましょう。あっ、今やアメリカのメタルを語る上で欠かせない存在となったわけだし、要は”全メタラーが持つべき物”って言うたほうが手っ取り早いですねw



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今話題のレベッカ・ブラックはデスメタル

超絶最低PV”Friday”が驚異の再生数を誇る、話題沸騰中のレベッカ・ブラックはデスメタル

DEADLOCK 『Bizarro World』 レビュー

Artist Deadlock


Album 『Bizarro World』


Track List
01. Virus Jones
02. State Of Decay
03. Falling Skywards
04. Earthlings
05. You Left Me Dead
06. Brutal Romance
07. Alienation
08. Renegade
09. Htrae
10. Bizarro World
11. Paranoia Extravaganza

紅一点Voのサビーネ嬢(子持ち)を擁する、前回の記事に引き続きドイツはバイエルン出身の6人組、DEADLOCKの約2年半ぶりとなる通算5作目『Bizarro World』なんだけど、このバンドっつーのは、サビーネ嬢を正式メンバーに迎えた2007年作の3rdWolvesでその人気に火がつき、そんでもって前作の4thManifestoで更にサビーネ嬢を推したスタイルに変わりつつも、ラップやサックスを取り入れたりしてファンを困惑させた事が実に懐かしくもある、まさに今回のタイトル『ジョジョの奇妙な世界』そのものだった前作から間を少し開けての新作は、そのタイトル通りの『ジョジョの奇妙な世界』を展開・・・してるわけでは全くなくて、まず一番感じるのは、ただ単純に”サビーネ推し”が歴代最高になっただけの作品で(まぁおいらはチユウ推しだけどね...えっ)、全くといっていいほど今回のタイトルと音の関係性がないです。まずそこが奇妙だろっていう。タイトルつけ間違えたんかっていう。こだまでしょうか。

 大きなキーワードとなるその”サビーネ推し”が今まで以上に強くなり、とりあえず”サビーネ嬢マンセー!!”な#1~#5までの曲を聴けば嫌でも分かるけど、サビーネ嬢のParamoreライクッ!!、Within Temptationライクッ!!なメインストリーム系メガ・ポップなボーカルに、一同騒然する事ウケアイ。前作の時点でグロウル担当のVoヨハネスとの主権が交代してたけど、今回では完全にサビーネがメインVo、言わば”嬢王様”だということを証明する作品となってるんだ。ここまで露骨だと、さすがにヨハネスがグレてきて結果、バンド解散ってならんように願いますw
 楽器隊に関しても、初期からのメロデス的な殺傷性&アグレッションは激減しており、いわゆる”ジャーマン・メチャルコア”譲りのソリッドなエッジも剥がれ落ち、もはやブルーたリティなぞ皆無、、、つまりはこりゃあ最早、らうんちーの新作みたくなピコピコ系モダン/ポップ・メタルって言うたほうがええかもしれん。ちゅーか、もはやメロデス/メタルコアとして聴いている人のがナンセンスなのかも。いわゆる”Female Fronted Metal”が好きな人には、それなりに聴ける作品だとは思うけど、初期のメロデス然としたスタイルを今のDeadlockに求めている人にはダッメダメなアルバムだと思う。言うて、ここまで極端な”サビーネ推し”は彼女が正式加入した時点でほぼ分かりきってた事でもあるし、要は本作は”なるべくしてなった”、今の彼らが目指す先=”一つの答え”なんじゃないかなーって。

 サビーネとヨハネスのボーカル+楽器隊のメロデス然とした叙情性やアグレッションとのバランスが一番よかった3rdが至高、というファンの総意はまた置いといてだ、少なくとも”狂った世界”だった前作よりは、かなり”まとも”にというか、自然な流れで聴けます。極端に言えば、3rdをめっちゃポップにした感じで聴けちゃうかも、だけど、全編を通してのソングライティングは過去作、しかも前作にすらに劣ってるような気ががしないでもないです。。これで3rdのソングライティングが帰ってきたら言う事なしなんだが。。。確かに、キャッチー&ポップな#1”Virus Jones ”や#2”State Of Decay”、ブルータルな#6”Brutal Romance”は結構イイ感じだけど、それ以外、特に後半の曲は酷いっつーか、なんとも言えない感じで残念としか。”ディスコ・メタル”な#8はそれなりに。
 
 というわけで、今作のタイトルに反して、実際の中身は”意外と普通”な内容で、前作みたくサックスやラップなどの奇妙な”サプライズ”はないけども、#1や#2や#6といった佳曲も確かに存在するんで、彼らの熱心なファンなら聴いて損はしないと思うよ。それ以外の人が聞くと、ちと厳しいかもしれんが。


7.0 / 10


Bizarro World
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LONG DISTANCE CALLING 『Long Distance Calling』

Artist Long Distance Calling


Album 『Long Distance Calling』


Track List
1. Into The Black Wide Open
2. The Figrin D'an Boogie
3. Invisible Giants
4. Timebends
5. Arecibo (Long Distance Calling)
6. Middleville
7. Beyond The Void

ドイツのヴェストファリアにあるミュンスター出身の5人組、Long Distance Callingの約2年ぶりの通算3作目で、初のセルフタイトルとなる『Long Distance Calling』は、KatatoniaのVoヨナス君がゲスト参加した事で注目を集めた前作の傑作Avoid the Lightの、果てしなく続く宇宙空間を彷徨い続けるが如し、まさしく”超宇宙”なスケールで描かれる神秘的かつ壮麗な叙情派ポストロック・・・というよりは、今回は”ヘヴィロック/ポストメタル”寄りの重いダイナミズムが俄然増した印象が強く、それにより前作のようなAmbientな静寂感や独創的な神秘性は若干影を潜めてはいるんだけど、前作のジャケも『聖剣伝説』ばりの超ファンタジーだったが、今回はジョジョ4部の”猫草”を想起させる、実にexperimentalなアートワークをリリカルに、そしてドラマティックに表現してみせる、LDCらしいコンセプティヴな世界観はそのままに、主に#1や#2で聴ける、聴き手の感情を高ぶらせる超エピックなメロディを擁する事で、コンセプトのドラマ性をより強く高める一瞬の爆発力というのが増し、そしてエモーショナルなギターを鳴らす叙情的な場面も同様にね。つまるところは、名作だった前作ほどの”凄み”や”音の深み&安らぎ”はないが、成功を収めた前作の流れをしっかりと踏襲し、今回で”自身の音”というのを確立した、流石の完成度を見せつけた良作、というわけなんだ。

 今回ゲストに迎えられたのは、元Anthraxジョン・ブッシュなんだけど、ナゼにこの人選だったのかは、いささか疑問が残る。わけなんだけども、ジョンをフューチャーした#6の”Middleville”を聴いてみると意外とイイ曲なんスよね、例えるならAlter BridgeみたいなUSオルタナ・メタル/ヘヴィロックみたいでさー。前作でKataのヨナス君をフューチャーした”The Nearing Grave ”も超名曲だったけど、USスラッシュ畑からの人物を迎えての今回の曲も、US独自の味が出てて結構聴き応えがあったりするし、なんか新鮮な気持ちにさせてくれます。他に気になった所といえば、ヘヴィなギターの音に”モダンさ”が無くなってるところで、ギターの音に関しては前作のが好み。

 LDCらしいリリカルでドラマティックな展開を魅せつつ、エピックなメロディで豪快に盛り上げる#1Into The Black Wide Open ”と70sサイケ/プログレな”幽玄”的アプローチが強い#2”The Figrin D'an Boogie”、メタリックなアプローチが強い#3と#5、全体的に静寂感に覆われるポストロック曲で、儚くも幽玄な雰囲気がイイ#4、ジョン・ブッシュをフューチャーしたシブいオルタナ・メタルな#6、ラストを飾るは約10分を超える大作の#7”Beyond The Void”は、前作に通じる独特な音世界を繰り広げ、全体的にエモーショナルな雰囲気がたまらなくイイ。。。
 全編を通しての印象としては、音の余計な贅肉が剥がれ落ちて、前作ほどの”ディープさ”が感じられなくなった代わりに”洗練さ”が少しだけ増し、その分前作よりも聴きやすい感じ、というか、分かりやくなってる気がします。聴きやすいと感じるのは、多分、前作よりも露骨に叙情的なメロを多く聴かせるからだと思う。分かりやすいってのは、音のメリハリや強弱がはっきりしてるからだと。中でもレトロなロックを匂わせる#2”The Figrin D'an Boogie”は非常に新鮮で楽しめます。

 というわけなんだけど、本作はスウェーデンのA Swarm of the Sun や、アイルランドのGod Is An Astronaut などの、いわゆるAtmospheric系ポストロック/ポストメタルが好きな人に強くオススメしたい作品です。前作で確立した音の流れのままに、しかし要所要所で”おっ”っと耳を引く場面も数多く存在するんで、前作が好きならまず聴いて損はしないと思うよ。それと、ジョン・ブッシュの声がめっちゃ好きって人なら、#6のためだけに聴いてみるのもアリかも。ホント、イイ曲ですから。
 ・・・さてさて、ここいらで次作でのゲストが誰になるか予想してみよう・・・う~ん、、、じゃあ僕はアルセのネージュちゃん!!・・・えっ(畑近すぎやろ・・・)じゃあ私はANATHEMAのヴィンセントちゃん!!・・・えっ(もうシネヨ・・・)

8.0
/ 10


Long Distance Calling
Long Distance Calling
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Long Distance Calling
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