Welcome To My ”俺の感性”

音楽のレビューというか感想をてけとーに書き殴るブログです。

2011年05月

AMORPHIS 『The Beginning Of Times』 レビュー

Artist Amorphis


Album
『The Beginning Of Times』


Track List
01. Battle For Light
02. Mermaid
03. My Enemy
04. You I Need
05. Song Of The Sage
06. Three Words
07. Reformation
08. Soothsayer
09. On A Stranded Shore
10. Escape
11. Crack In A Stone
12. Beginning Of Time

北欧フィンランドが誇るメランコリック・メタル界の第一人者、Amorphisの約2年ぶりの節目となる通算10作目『The Beginning Of Times』は、前作と同様に祖国フィンランドの民族叙事詩”カレワラ”をリンゴォの如く”再び”テーマに迎え制作された新作で、肝心のその内容は・・・やはり”安定”の一文字が似合う一枚となっている。これはもはや”孤高のマンネリズム”とでも言うべきか。そして”たまご”アートワークを担当したのは、毎度のことトラヴィス・スミス 氏。

 一聴した印象では、前作のエピック!な流れを正統に踏襲しつつも、女性ボーカリストNetta Dahlberg の美声を積極的に取り入れたり、これまで以上にkeyや鍵番のフォーキーな音を”クド過ぎる”ほどふんだんに盛り込んだ、教科書通りのHR/HMを”基本の世界”としたアモルフィス流のフォーク・メタルを聴かせるイメージ。で、本作はフォーキー&ポップな要素が濃い分、前作ほどのメランコリー成分や7th&8thのデス成分は至極薄く感じます。その内容は相変わらず良いんだけども、しかし前作ほどのインパクトはないってのが正直なところ。個人的にも、Voトミさんが加入してからの7th,8th,9thのが好きかも(現状では)。作品の完成度は勿論、ジャケやトミさんの郷愁溢れる歌メロも前作のほうが圧倒的に好きかなぁ。まぁその年の年間BESTにもランクインした前作Skyforgerが凄過ぎただけなんだろうけど。なんだろう、前作と比べると”これだッ”と思えるような”雄々しい”キラーチューンが少ない気が(頭の2曲や#5は良かった)。1stシングルの#4を聴いた時から妙な不安感があったけど、その不安が直にアルバム全体に広がってる感じ。いや、決して”悪い”内容じゃないんだけどね。なんなんだろなこの歯がゆさは。。。・・・と、そんな感じに聴き始めは思ってたんだけど、二回三回と聴いてくうちに徐々に耳が慣れてきた、というかなんというか。オープニングを飾るプログレッシヴでフォーキッシュな”クサ過ぎる”#1”Battle For Light”、女性Voが絶妙なアクセントを残すメロディック過ぎるメタルな#2”Mermaid”でツカミは良し、超エピックな疾走パートとフォーキーな郷愁パートを切り替えて展開する#5”Song Of The Sage”、そして本作のハイライトとなる#8、この4つは特にイイです。#8以降はちと粒が小さめだけど。

 という感じで、前作や近年のアルバムとは違い、手放しで褒められる内容ではないかもしれないけど、一定以上のクオリティを保ってくるのはやっぱ流石ですね。本作、メロディックなメタルが好きならまず聴いて損はない良作だと。この雪辱はきっと同郷のGhost Brigadeが果たしてくれるだろうから、”霧の季節”からリリースされる期待の新作『Until Fear No Longer Defines Us』を楽しみにしていよう・・・ッ!!


7.5 / 10


ザ・ビギニング・オブ・タイムズ
アモルフィス
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Born of Osiris 『The Discovery』 レビュー

Artist Born of Osiris


Album 『The Discovery』


Track List
01. Follow The Signs
02. Singularity
03. Ascension
04. Devastate
05. Recreate
06. Two Worlds Of Design
07. A Solution
08. Shaping The Masterpiece
09. Dissimulation
10. Automatic Motion
11. The Omniscient
12. Last Straw
13. Regenerate
14. XIV
15. Behold

USはシカゴ生まれの6人組、Born of Osirisの約2年ぶりの通算3作目『The Discovery』なんだけど、”ボーン・オブ・オシリス”っつーバンド名からして遊戯王バリの中二っぷりを発揮するこのバンドは、巷で話題の”Djent会”に属する構成員で、そのスタイルとしては、いわゆるデスコア/メタルコアからdjentへと歩み寄ったDjent系デスコアで、デスコア/テクデス特有のブルータルな暴虐性とkeyが可憐に美しく舞い踊る神秘的なオサレ系メロディが摩訶不思議とまぐあう、実に個性的で実に”今時”な、そのキッズ歓喜!!な近未来型エクストリームメタルは、他に類を見ないギャップと刺激を聴き手に与えます。

 いわゆる”djent”と言うても、音はあくまでもkey/シンセを大フューチャーしたメロディック系デスコアであり、そのスタイルをdjent流の解釈で再構築した感じで、やはりキモとなるkeyのIndustrial/Electronicなアレンジを際立たせながら、それに負けじと技巧派ギタリストLee Mckinneyがクラシカルに弾き倒す超絶バカテクプレイ、高音デスと低音デスのボーカルが絡み合いながら目まぐるしく奇妙奇天烈に展開する姿は、『オシリスの天空竜』バリの荘厳な存在感があります。兎に角メロディセンスがスバラシイ。この手のミステリアスな冷気が漂うインダストリアル系djentはFF組の幹部Sybreedが音的に近いのかもね。そーえばSybreedの新曲もなかなか良かったね。

 展開から美メロやGソロまで全てが完璧な#1”Follow The Signs”、激しく摩訶不思議に展開するテクニカル・メタルコアの#2”Singularity”、夜空に煌く☆よ~的なロマンティック過ぎるイントロからテクデススタイルに切り替えブルータルに展開する#4、胸騒ぎがするほどゾクゾクするイントロからガチDjent精神を惜しげもなく曝け出す#5”Recreate”は、ギターのフュージョン的なプレイと泣きまくりなソロがツボ。で、ミステリアスな雰囲気を醸し出す#6から、リンキンっぽいCoolなセンスを感じさせる#7”A Solution”は神秘性に満ち溢れた曲。”djent×シンフォニック×エスニック”な要素が融合したプログレッシヴな#8...etc。てな感じで全15曲と多めだが、捨て曲はないし、中でもリンキンみたくメジャーなセンスと”只者じゃない”ナニかを垣間見せる#7や#8や#11みたいな、明らかに”異色”な曲も書けるってのはとても大きなポイント。確実に他のデスコア勢を抜きん出る実力を持ってるね。流れとしては#1~#5までの”美メロ”デスコア全開な前半、#6~#11までの”エスニック”な神秘性をアピールする中盤、#12~#15までの”BtBaMライク”な後半と、だいたい3つのパートに区切りがあって、その凄んだ勢いは最後まで持続し聴き手を飽きさせないです。一番好きな曲は#5。

 レーベルからは”BtBaM好きにオススメ”との事なんで、そのBtBaMThe Human Abstractなどの、今年出たこの手のプログレッシヴ系メタルコア/デスコアの中では一番イイんじゃないかな。ソレ系が好きなら本作をスルーするわけにはいかんでしょう。てなわけでコイツらも今年のBEST候補。やっぱdjentおもしれーと感じた一枚・・・!!(誰かなぁデスコアはオワコンとかほざいとった奴は。あっ、スイマセン)

B

The Discovery
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Anathema "Dreaming Light"のMV!!

本ブログでも昨年のBESTに輝いたWe're Here Because We're Here黄金体験から屈指の名曲”Dreaming Light”の待ちに待ったMVが公開されました。う~ん、真珠のような楽曲と共に映像がまた感動的で、観てる側も幸せな気分になります。

 追記・・・感想としては、序盤の”負の争い”を彷彿とさせるCGやモノクロの映像の中に””もチーフにした一人ぼっちの少女というポイントに、まずスピルバーグ監督の映画『シンドラーのリスト』を想起させますね。やっぱり影響があったりするんですかねェ?これは僕の想像だが、本ビデオを映画的な解釈で観てみると、”モノクロの世界=生”で”カラーの世界=死”という解釈ができたりしないでもないですね。完全に妄想の域ではありますが。それにしても条件が揃いすぎてる。3分から始まるカラー映像、つまりは死=黄泉の世界へと辿り着き、理想の友達が生まれ・・・と考えると、ひっじょーに奥深く感慨深いビデオだったりするのかなぁ、と。あとツイッターで僕のフォロワーさんが映画『パンズ・ラビリンス』的と言っていたが、まさしくこの辺の”幻想~現実”の間はパンズ的な解釈ができるかもなぁって。まぁパンズは主人公の妄想だという線が濃いけどね。。。けど観た人それぞれに解釈させるからこそ名作映画と呼ばれてるわけです。兎に角、こうやって無理矢理にでも解釈ができてしまうほど”見応え”のあるビデオなんで是非とも。

”Dreaming Light”

DREDG 『Chuckles and Mr. Squeezy』 レビュー

Artist dredg


Album 『Chuckles and Mr. Squeezy』


Track List
1. Another Tribe
2. Upon Returning
3. The Tent
4. Somebody is Laughing
5. Down Without a Fight
6. The Ornament
7. The Thought of Losing You
8. Kalathat
9. Sun Goes Down
10. Where I'll End Up
11. Before it Began

USはカルフォルニア州ロス・ガトス出身の4人組、dredgの約2年ぶり通算5作目『Chuckles and Mr. Squeezy』は、いわゆる”俺の界隈”のモダン系プログレバンドが多く在籍するかのSuperball Musicと契約を結び、そしてプロデューサーにはKasabian などを手がけたDan the Automatorを迎え制作された新作で、”dredgのサウンド”=”プログレッシブ・アート・ロック”を確立した2作目の名盤『El Cielo』、2005年作の3rd『Catch Without Arms』をリリースして一旦活動を停止していた彼らだが、2009年作の前作『The Pariah, the Parrot, the Delusion』で見事な復活を飾り、それに次ぐ本作品は、今までのdredgが築き上げてきた”プログレッシブ・アート・ロック”なんぞ”クソくらえ”と言わんばかりの、主にエレクトロニカ等の電子音を大フューチャーした、どこかしらレトロ風味で怪しげ&艶やかなムードを漂わせる、独特過ぎる味わいと奇しさを持つダークなポップ・ミュージックに大変貌を遂げている。

 正直この変化には驚きを隠せないし、聴く前から評判の悪さが目立ちいささか不安であったが、実際に本作を聴いてみると悲しいかな、その不評に対して”同意”せざるを得ない、本来の”dredgらしさ”が皆無の言わば”エレクトロニ化”した作風となっており、Voギャヴィンの甘くマイルドな歌からは”dredg節”っつーのが辛うじて感じられたりはするけど、それ以外においては全て新機軸と言っても過言じゃない。で、個人的にこの変化に思うことは、移籍したSuperball Musicに所属しているUK産Pure Reason Revolution の壮麗なる”プログレッシブ・アート・ロック”を極めた大名盤『The Dark Third』と2nd『Amor Vincit Omnia』とを比較してみての、あの変わり様に至極近い感覚、デジャブを憶えた。となると今回のレーベル移籍も”まさか”、そういう意味合いがあったって事なのか?つまりは”フラグ”だったのかと勘ぐりたくなりますねぇ。これもある種の”ひかれ合い”なんだろうなぁ、と。あっ、それとも単純に薬でおかしくなったか笑...っつー冗談は置いといてだ、まぁ完全にプロデューサーの意向に沿った作品であるのは100%確かです。まさかの”総スカン”を食らった本作を肯定的に見ると、僕たちこんな音楽もできますよ、っつーアピールなのかも。結果、良い悪いはもちろん別にしてね。つーか”企画盤”的なノリで聴くべきなのかも。

 『はい、完全にこの”キモエロkawaii”ジャケに釣られました』(僕です僕...)、というマス野郎が続出する本作だが、それでも過去の実績を見れば明らかの”実力者”バンドなわけで、音楽性がたとえ変わったっちゅーてもだ、冷静に聴いてみると意外とイイ曲があったりするし、言うほど”聴けなくはない”アルバムだと思う。んだけれども、これまでのdredgの音楽スタイルをと照らし合わせながら本作を聴くとマージでビックリするかもね。”えっ”って。なんていうか、とってもUK臭い音になってるわけよ。

 あ・・・ありのまま、今起こったことを話すぜッ『俺はdredgの新作を聴いていたと思ったら、いつのまにかdredgの新作じゃないのを聴いていたんだ・・・』

 レトロな艶ムードに酔えるダンス&ディスコ調な#1”Another Tribe”からしてダーク・ポップな世界へ聴き手を誘い、サイバーな電子音がPRRの2ndっぽい#2、サイケでダークな#3、dubいノリノリな音が主張するダンス・ロックな#4”Somebody is Laughing”、再びPRR的な電子ロックの#5、dredg節の強いVoギャビンの歌と柔らかなメロディが心地良くムーディな#6”The Ornament”、シングル曲らしくポップでキャッチーなメロディに溢れた#7”The Thought of Losing You”は本作の中で一番dredgらしさのある曲。で、アコースティックな#8、トータル約41分と過去最短を記録するほど、意外にもあっさり、そしてシンプルなアルバムです。#7や#8は言うほど違和感なく聴けそう。捨て曲らしき曲も結構あるけど、#1,#4,#6,#7,#9とかは普通に気に入った。

 というわけで、過去作の名作陣と比べれば天と地の差はあるが、なんだかんだ、これはこれでアリかなぁと1%くらい思わせてくれるのは、やっぱりdredgというバンドのセンスだと思うよ。とにかく、”キモエロkawaii”としか言えねェ作品でした。

7.0 / 10



Chuckles & Mr. Squeezy
Chuckles & Mr. Squeezy
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Dredg
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BLINDEAD 『Affliction XXIX II MXMVI』 レビュー

Artist Blindead


Album
『Affliction XXIX II MXMVI』


Track List
01. Self-consciousness Is Desire and
02. After 38 Weeks
03. My New Playground Became
04. Dark and Gray
05. So, It Feels Like Misunderstanding When
06. All My Hopes and Dreams Turn Into
07. Affliction XXVII II MMIX

1999年にポーランドの都市グディニャで結成され、元Behemoth のギタリストMateusz Smierzchalskiを中心とする6人組、Blindeadの新作『Affliction XXIX II MXMVI』なんだけど、前作のEP『Impulse』からは約1年ぶり、フルアルバムとしては約2年ぶり通算3作目となる本作品は、ボーカルやドラムのメンバーチェンジを経て、ポーランドの名門で知られるMystic Production からのオメデタいリリース。で、このBlindeadの音楽性というのは、この手の界隈の重鎮であるNeurosisRosetta 、スウェーデンのCult of Luna 君やMar De Grises 系統のAtmospheric系スラッジ/ドゥーム/ポスト・メタル界隈に属する混沌渦巻く轟音を鳴らすバンドで、同郷でレーベルメイトのRiversideにも通じるポーランド生まれらしい物哀しさに満ちた内省的なムードや独特の”東欧感”を身にまとった、その怒りと悲しみが激動に交錯する荘厳なる精神世界は、もはや仏教バリの威厳すら漂わせ、”東欧”という土着性を強くアピールするkey/electronicの内向きな”不安感”を煽る音、子供の声などのあらゆるSEが効果的に曲を”悲痛”に演出することにより、彼らにしか創れない孤高の暗黒空間はより凄みが増し、新生Blindeadを強くアピールする#1のイントロでのコントラバスや和音風ギター、ポストロック的な#2ではトランペットを擁し独特の”泣”ムードを高め、プログレッシヴに展開してみせる#3ではBroken Betty のVoJan Galbasをゲストに迎えクリーンVoを聴かせたりと、仏陀の如く己の精神を日々磨き続けた結果、その”漢の精神”は更なる高みに到達し、そしてその内容も先日記事にしたKEN Mode の新作と同様に、”マスト”なスラッジアルバムの傑作となってるんだ。

 ほぼトワイライト・・・じゃなくて、ほぼRosettaだった、比較的基本スタイルにそったスラッジ/ポストメタルをやってた前作よりは、どちらかと言えばプログレッシヴ寄りのポストメタルな本作は、新しい音の試みやBartosz Hervy氏のエレクトロニカを至る所に散りばめる事により(特に#4)、曲の振り幅やオリジナリティが俄然強くなり、着実に確実に深化を伺わせる一枚と言えます。ジャケのようなひ”孤独”に勤しむ、この味わい深き”漢泣き”は近年のUlverさんに通じるナニかがありますね。その辺も本作の凄んでるところ。・・・さてさて、コレを超えてくるのはやはり、この界隈の大本命、Cult of Luna君の新作しかない...と、首を長くして期待しておくとしましょう。

 おいら、Mystic Productionには以前から注目はしていたんだが、こういう激音を鳴らす”メタル”なバンドから、Sorry Boys のようなオルタナ系まで、さすがポーランドの名門レーベルと呼ばれるだけあって、所属するバンドの質も言わずもがなに高いですね。ポリッシュのバンドならとりあえずココのを聴いとけばまず間違いないです。

 てなわけで、コレ聴いてカティンの森 でDeadしてくだちぃ。正式なリリース日は昨年の11月なんだけど、まぁいいや、今年のBEST候補どぅす。

              This is 漢の荘厳世界


8.5 / 10


Affliction Xxix II Mxmvi
Affliction Xxix II Mxmvi
posted with amazlet at 11.05.22
Blindead
Pid (2011-04-19)
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