Welcome To My ”俺の感性”

音楽のレビューというか感想をてけとーに書き殴るブログです。

2012年01月

ALCEST 『Les voyages de l'âme』 レビュー

Artist Alcest
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Album  『Les voyages de l'âme』 
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Track List
02. Là où naissent les couleurs nouvelles
03. Les voyages de l'âme
04. Nous sommes l'emeraude
05. Beings Of Light
06. Faiseurs de mondes
07. Havens
08. Summer's Glory

メタル界のナポレオンこと、フランスの貴公子ネージュ率いるフレンチ・シューゲーザーバンドALCESTの約2年ぶりとなる通算三作目『Les voyages de l'âme』なんだけど、”ポスト・シューゲイザー・ブラック”と称されるジャンルを一躍轟かせた2007年のデビュー作『Souvenirs d'un autre monde』であらゆる界隈に衝撃を与え、続いてブラック・メタル特有の黒い成分を大きく飲み込んだ前作の2ndÉcailles de luneをリリース、そして待望の最新作となる本作の作風としては・・・まずは1stシングル”Autre Temps”を耳にした瞬間に『俺たちのアルセが帰ってきたーーーーーーーーーーーーーーーーッ!』・・・と、こんな状態になると思うんだけど、その曲限定で言うたら、ロリコン遊牧民の日常をリアルに疑似体験させる1stの頃の”アルセらしいアルセ”に回帰しているように聴こえる。が、決して1stの焼き直しなんかではなくて、童話のようなストーリー性に満ちた2ndの幻夢世界を経由してからの、その夢物語から目覚めた先に待ち受ける、虹色に光り輝く鳳凰が色鮮やかな翼を大きく広げ”Next-黄金体験”という名の桃源郷へと羽ばたいていく神々しい姿を、よりドラマティックに、よりシネマティックに描き写す、その真のノスタルジアの心を持つ神の姿に、俺たちの灼熱の魂は熱く昂揚し続け、最後は極上のカタルシスへと到達する・・・。で、要するに1stと2ndの美味しい所を合わせ持ちつつも、これまで以上に歌モノ化したネージュの吐息を中心に、甘酸っぱい泣きメロや神々しいエピックな美メロをプログレ的に(直接的な意味ではない)かつド派手な昂揚感を放ちながら、抒情詩的なノスタルジアを追い求めていく。その”メタルに有りがち”なベタでクサい、言わばDeafheavenばりに力強く激情的にそして大胆不敵な”あざとい”展開には、如何にしてアルセというバンドが”メタル”という界隈に立ち位置を定めているのかを、改めて俺たちに理解ッさせる。しかし、そのような”メタル”的な精神性を高めているせいか、1stや2ndにはあった”凄み”や”繊細さ”というのが感じづらくなっているのも確かで、1stのような究極の癒し系メランコリアや2ndのような夢と現実を行き来する極端なメリハリを彼らに期待した部分もあったせいか、多少なりの肩透かしがないわけではなかった。悪く言えばどっち付かずで中途半端な印象なんだけど、単純な話、グッとくるメロディが過去作と比べて少ない、、、って言うたらそれまでの話だったりするんだけど。まぁ、この辺の解釈、個々の感じ方によって本作への評価が分かれそうな気がする。残念ではあるが、現時点では”2012年度BESTッ!!”とは自信を持って、ましてやドヤ顔で言うことなんてできないキリッ。少々大袈裟だが、ネージュの才能にも限りが見えてきた、と感じる人も中には居そう。俺たちのアルセが”ダサいメタル”なんかに落ちぶれてしまった・・・という具合にね。当然至極、このネガティヴな一意見は過去の名盤と比較してみての話で、これ単体で聴けばそりゃーもうネージュ氏マンセーですわ。ネージュ!(おーさ)ネージュ!(おーさ)ネージュ!(おーさ)。そのネージュの歌についてなんだが、本作ではかなりポップな歌い方で、1stと2ndの頃は内省的な薄暗さを纏った歌を披露していたが、本作ではまるで躁状態に入ったネージュが常に幸せそうに囁いている感じ。で、#2と#6で聴けるLantlôsの新作並に感情的かつ感傷的に激昂する絶叫がこれまた激しく胸を打つ。今風のドゥーム×シューゲな激しいリフが主体の曲はLes Discretsさんチックでもある。

 本作を象徴するかのような、ドラマティックかつシネマティックなストーリー性とネージュの民謡調の歌が美しきメランコリアを産み落とす#1”Autre Temps”、泣きメロとヘヴィなシューゲリフを交錯させながら、ネージュの激昂や疾走パートを交錯させながらプログレッシブに展開する#2”Là où naissent les couleurs nouvelles”、ひたすら泣きまくりのタイトルトラック#3”Les voyages de l'âme”、そして#6”Faiseurs de mondes”では、リリカルに展開してから~躁状態で激情しながら疾走する実にエピックなクライマックスにはデフヘヴンに匹敵する感情の高なりと魂の解放感を得る事ができる。これらの曲から分かることは、いつになく感情の起伏が激しい楽曲が多いという所で、特に#6なんかは”メタル”以外何者でもない超絶エピックな曲。だがしかし、#4や#5などは、今までのアルセ基準で考えると少しパンチが弱いというか、”捨て曲”扱いになっちゃうんじゃねーかと。初期の面影を残す#8はなかなか。

 ・・・というわけで、名盤1stや2ndのような穏やかに安らかに聴かせるリスニング・ミュージックというよりは、過去最高にノリノリ&epicッ!に聴かせる、そして何よりも”メタル”の精神を強く宿らせた本作品も、今年の目玉の1つとして聴き逃しは許されない絶対的マストな一枚。個人的には、1st>>>2nd>3rdの順の評価だけども、オススメ。

B

Les Voyages De L'ame - Limited digipack
Alcest
Prophecy (2012-01-16)
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Lamb Of God 『Resolution』 レビュー

Artist Lamb Of God
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Album 『Resolution』
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Track List
01. Straight For The Sun
02. Desolation
03. Ghost Walking
04. Guilty
05. The Undertow
06. The Number Six
07. Barbarosa
08. Invictus
09. Cheated
10. Insurrection
11. Terminally Unique
12. To The End
13. Visitation
14. King Me

ピュア・アメリカン・ヘヴィメタルの最右翼、Lamb Of Godの約2年半ぶりの通算七作目『Resolution』なんだけど、グニョリとドス黒くウネるドゥーミーなリフが体に纏わり付く#1で幕を開け、そして#2”Desolation”と#3”Ghost Walking”この2曲の”ピュア”っぷりったらないんだが、生々しいほどの鬼グルーヴを注入しながらゴリゴリに刻むスラッシーな勢いと共に、これぞ”ピュア・メタル”な精神を宿らせたツインGソロをブチ込む実にエピックな楽曲から嫌でも迸ってくる”ピュア感”というのが露骨に表面化した作風だということを聞き手に理解させ、全体的にはRRに移籍した前作の6thWrathの流れを踏襲した形ではあるものの、本作品では一段と”ピュア・メタル”的なアプローチを強めた形となっている。が、#3のイントロのアコギやプログレ的なアプローチを一瞬見せる#6”The Number Six”、ノーマル声を使った#10”Insurrection”やストリングスを豪快に鳴らした#14”King Me”とかは今までにないような新鮮な感覚で聴かせるし、序盤の#2~#4までの攻撃的な勢いが終盤まで持続するモチベーションの高い作品でもあり、少なくとも前作同様に楽しめる作品である事には違いない。しかし、TriviumMachine Headなどの、いわゆる”RR製メタルコア”との差別化ができていない気がするけれど、それらのバンドの新作よりは全然良いです。安定した一枚。

C

Resolution
Resolution
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Lamb of God
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Whirrの新作『Pipe Dreams』が3月にリリース!!

EPのDistressorが当ブログの2011年度BESTにもラインクインした、USサンフランシスコ出身の桃尻ジューゲイザーバンドことWhirrの1stフルアルバム『Pipe Dreams』が3月にリリースされることが決まった模様。EPのレビューの時にも書いたけど、同ギタリストが在籍する(アルセとのツアーも決まっているイケイケノリノリの)Deafheavenの活動で忙しそうだからWhirrの新作はまだまだ先かな・・・と思っていた矢先にこの嬉しいニュースが飛び込んできたわけだから、当然記事にしないわけにはいかない。今ならアマゾンで格安で買えるので早いうちに是非。個人的には、どっかの優しいレーベルがこの新作+EP『Distressor』をプラスした形で出してくれないかなぁという願望もあったり。とにかく楽しみすぎる!

以下はジャケとトラックリスト

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1.) Reverse
2.) Junebouvier
3.) Bogus
4.) Flashback
5.) Formulas and Frequencies
6.) Home Is Where My Head Is
7.) Toss
8.) Hide
9.) Wait
10.) Reverie 

 
Pipe Dreams
Pipe Dreams
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Whirr
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Anneke van Giersbergen 『Everything Is Changing』 レビュー

Artist Anneke van Giersbergen
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Album 『Everything Is Changing』
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Track List
01. Feel Alive
03. Everything Is Changing
05. I Wake Up
06. Circles
07. My Boy
08. Stay
09. Hope, Pray, Dance, Play
10. Slow Me Down
11. Too Late
12. 1000 Miles Away From You

俺の界隈のマドンナこと、元The Gatheringアネク・ヴァン・ガースバーゲンがシンガーソングライターとして籍を置く、Anneke van Giersbergenの約三年ぶりの二作目『Everything Is Changing』で、本格的なソロと呼べるこのバンドでアネク姐さんがやってる音楽というのは、ギャザやAgua de Anniqueと比べると俄然ストレートなオルタナ系ロックをやってて、アネクの歌が元気に弾けるポップネスとスペーシーなkeyやエレクトロニカ、ストリングスやピアノをアッパーなロックサウンドに乗せたダイナミックなスタイルには純粋に心の高鳴りを憶え、中でも#1”Feel Alive”や#2”You Want To Be Free”やMVにもなっている#4”Take Me Home”を筆頭とするポップでハード、力強くそしてポジティブ=希望に満ちた前向きな感情を露にする楽曲を中心に、後期ギャザみたく艶なムードのあるアネクの歌がシットリと胸に染み入るトリップ・ホップ的な#3”Everything Is Changing”やストリングス×ピアノのピュアバラードの#6”Circles”、90sユーロポップを意識したデジタルな電子音がイカす#5”I Wake Up”、本作のハイライトでありMuseばりのスケール感とエピックネスが共鳴するサビがパない#7”My Boy”、ダークでヘヴィな#8と#11に挟まれたポップな#10、クライマックスに相応しい#12で〆・・・といった感じの幅広い曲調で楽しませる本作、これが予想以上にクオリティが高くて、Agua de Anniqueの最新作『In Your Room』と比較しても曲の質、作品の完成度共にレベルが違う。要するに、今のアネクらしさの全てが詰まった、まさしく集大成と呼ぶに相応しいアルバム。特に7曲目までの流れは圧巻で、これぞ真珠のバラードと呼べる#6から感情の高鳴りを憶える#7への流れ、そして後半のヘヴィな流れにも( ̄ー ̄)ニヤリとしてしまうほど、文句なしの良作。しかしながら、どの曲調スタイルにもアネクニキの歌声は嫌味なく映えるなぁと、再確認した一枚。オススメ。

B

Everything Is Changing
Everything Is Changing
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Anneke Van Giersbergen
Play It Again Sam UK (2012-02-14)

Animals As Leaders 『Weightless』 レビュー

Artist Animals As Leaders
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Album 『Weightless』
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Track List
01. An Infinite Regression
02. Odessa
03. Somnarium
04. Earth Departure
06. Do Not Go Gently
07. New Eden
08. Cylindrical Sea
09. Espera
10. To Lead You To An Overwhelming Question
11. Weightless
12. David

昨今のDjent界隈において、四天王を選ぶとするならばまずこのバンドの名を挙げなきゃ始まらない、djent界の革命児ことトシン・アバシを中心とするUSワシントン出身の三人組、Animals As Leadersの約2年ぶりの二作目『Weightless』なんだけど、本作にはギタリストJavier ReyesとドラマーのNavene Koperweisが正式メインバーとしてレコーディングに参加しており、”djent”というジャンルに革命を起こし、その名を一躍有名にさせた2009年作のデビュー作『Animals As Leaders』といえば、Djent界の第一人者であるPeripheryミーシャ・マンソー こと”Bulb”がミックス&マスター&プログラミング等のプロデュース面を手掛け、ハイセンス、ハイクールなフュージョン/ジャジーネスとエレクトロニクスを駆使した、FF6の決戦ばりにスリリングなラスボス的緊張感を醸し出す、脳汁出まくりなカッチカチキッレキレの近未来型バカテクDjentを展開していたが、三人体制での新たなるAALを始動する本作品でも、張り詰めた空気の中で切れ味鋭い音がひしめき合い、脳細胞を活性化させるexperimentalな音世界は不変で、さすがに前作ほどのインパクトや勢いというのはないが、作品の質では決して大きくは劣らない、安定した高品質な作品であるのは確か。で、感覚としては、ジェント特有のフュージョン成分が減って、Scale The Summitの新作に近い、ダークなテク/プログレ・メタルに少しだけ落ち着いた感じ。楽曲に関しても、前作と比較してみると”小粒”な印象が否めないというのが正直な所。二年目のジンクスじゃないけど、djent界隈にありがちな二作目のジンクスを破ることは、残念ながらできてはいない。

 というわけで、このAALを聴けば、アングラシーンに腐るほど存在するDjentlemenとの格の違いが分かるはずです。この人らはホントに別格。で、昨今のdjentを語る上で最重要作品と言うても過言じゃない本作品もオススメ。

Weightless
Weightless
posted with amazlet at 12.01.21
Animals As Leaders
Prosthetic Records (2011-11-08)
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