Welcome To My ”俺の感性”

墓っ地・ざ・ろっく!

2012年11月

℃-ute 『(2)℃-ute神聖なるベストアルバム』 レビュー

Artist ℃-ute
NEXT-℃


Album 『(2)℃-ute神聖なるベストアルバム』
(2)℃-ute神聖なるベストアルバム

Track List
01.まっさらブルージーンズ(2012神聖なるVer.)
02.即 抱きしめて(2012神聖なるVer.)
03.大きな愛でもてなして(2012神聖なるVer.)/中島早貴・萩原 舞
04.わっきゃない(Z)(2012神聖なるVer.)
05.桜チラリ(2012神聖なるVer.)
06.JUMP(2012神聖なるVer.)
07.都会っ子 純情(2012神聖なるVer.)
08.LALALA 幸せの歌(2012神聖なるVer.)/矢島舞美・岡井千聖
09.涙の色(2012神聖なるVer.)
10.江戸の手毬唄II(2012神聖なるVer.)/鈴木愛理
11.青春ソング(2012神聖なるVer.)
12.Danceでバコーン!
13.Kiss me 愛してる
14.世界一HAPPYな女の子
15.君は自転車 私は電車で帰宅
16.「大好き」の意味を教えて!

℃℃℃℃℃℃℃℃℃℃℃℃℃℃℃℃℃℃℃℃℃℃℃℃℃℃℃℃℃℃

・・・とかいう謎の擬音からスタートする(だんだん顔文字に見えてきた)、いわゆる”俺の界隈””アヴドゥル枠”を担当する五人組で、アヴドゥル界隈屈指の”武闘派アイドル”こと℃-ute『(2)℃-ute神聖なるベストアルバム』の感想なんだけど、まず内容がどうこうよりもこの衣装・・・このジャケ・・・いかんでしょ。ダサすぎィ!もはや”誰が℃のビジュアルを殺すの”って話で、もうなんかワザとやってるんじゃねーかってレベルの酷さで、正直ここまでダサくできるのは逆に凄いなぁとは思う(B盤のジャケはも◯クロちゃんに対抗意識があってネタ的には面白いけど)。ファッ!?まさか、これが2012年度の”俺の界隈”が信条として掲げる”エロ”を℃なりに表現してきた可能性ッ・・・!? それは兎も角として、本作品は初期の楽曲を(2012神聖なるVer.)として再構築したBESTアルバムという位置づけ。で、思えば今年の4月に”俺の感性”とまさかッ!!の”引かれ合い”が発生したと同時にMVを一目見た瞬間に「これはライブバンドですわ」と確信ッし、そしてその月に行われた『2012春夏 ~美しくってごめんね~』に速攻初参戦するという暴挙に出たおいら、つまり今回は「ファッ!?なんかもう俺のためにあるベストアルバムじゃねーかw」ってレベルのお話。

 先に言っておくと、原曲の何曲かは春公演と910の日のリリイベで聴いたような気がしないでもないけど、ソレ以外は全くといっていいほど知らなかった。約70分におよぶロングインタビューが収録されたB盤の内容も興味深かったけども、「”過去の℃”には一切興味が無い=”未来の℃”すなわち”NEXT-℃”にしか興味がない」と考える自分はMV集が収録されたA盤をゲットした。で、どうせ聴くならMV付きで楽しんだほうが一石二鳥でいいかなというわけで、早速鑑賞してみた。とりあえず初期の良曲で「ラミラミラミラミラミラミちゃんペッ!!」の#1”まっさら”と#2”即抱き”はカメラ正面固定のチープなというと語弊があるが正統派なダンスショット、という事よりもまず先に画質悪ッ!ってなった。それはこのDVDを観る前にAcid Black Cherry TOUR 『2012』のブルーレイ版を観てyasuニーしてたから余計にそう感じたんだと思う。続く#3”大もて”は”俺たちのnksk”とマイマイさんのツートップがメインを張るMVで、#4は超絶カジュアルな衣装だけど曲はアレで、#5”桜チラリ”は前にyoutubeにアップされた既出のMVだけどポップな曲とダンスが割と気に入っている。初期の名曲で知られる#6”都会っ子”は初っ端からマイマイさんのワントップ体制すなわち独壇場で、”あのセリフ”が舞美大統領からマイマイさんに変わってるし、兎に角そのセリフからの~”4番センター萩原フォーメーション”がクッソカッコ良すぎる件。ナゼか会いたい×3の衣装だが、マジでこのMVのマイマイさんの本気ハンパない。#6は超てきとーなMVでnkskの異常なテンションがもはやワロタレベルではないけど曲がスゲー微妙。で、つんく♂らしい辛気臭い歌謡テイスト漂う#7”涙の色”はyasuニキが好きそうな感じ。#8は愛理メインで、今回のMV集で一番楽しみにしていた#9の”悲しきヘブン”は岡井ちゃんが相変七瀬化しててワロタ。やっぱ岡井ニキってロックだわって切実に思った。ラストは910の日のLiveバージョン。で、ここまで見終わった後に気づいた、これって収録曲全部をMV化してるわけじゃねーんだ・・・って。そんな感じで、何も言えねぇ・・・ぐらい微妙な曲がチョコチョコあったりするというか、ホントに当たり外れが多いんだなって。個人的に、一番気に入ったというか、”NEXT-℃”の片鱗を垣間見せる#7の”都会っ子”は見る価値あり。ライブで定番のキスミーとダンバコが収録されてるのも◎ 肝心の新曲は「あっ・・・(察し)」ぐらいのレベル。なにわともあれ、”今の℃”を手っ取り早く知るにはうってつけの一枚だし、そして遂にスタートした冬公演『神聖なるペンタグラム』の予習としても活躍する一枚。とかゆうても、過去の曲を全く予習せずに春公演で初めて℃のライブを体験した自分としては、”℃のライブは予習なしでも十分楽しめる”と思ったぐらいの、メンバー五人による圧倒的なパフォーマンス力と”℃℃ノフ”とメンがクッソ暑苦しい会場の中で一体化し魑魅魍魎化するぐらいの底知れぬ”チーム℃-ute力”を感じたので、この作品は新規向けの冬公演に対しての”予習BEST”というよりは、あくまでも初期の原曲を熟知している古参ヲタ向けの作品といった印象。

    ”ブログ先行”は地雷である可能性

 さて、そんなこんな言うてる間に、本来は予定されてなかったらしい『℃-uteコンサートツアー2012冬~神聖なるペンタグラム~』が初日の渋谷公演を皮切りに遂にスタートした模様。どうやら自分が参戦する名古屋公演(後半)はなんと3階席まで開放されたらしく、記憶が正しければ初参戦した春公演は一階23列目(今思えはクッソ良席)からステージを見渡してたんだけど、その座席から後ろを振り返ったらチョコチョコと空席が普通にあったんで、あの”引かれ合い”が生じる前は完全に「℃って誰やねん・・・」とかいう状態&さすがにAlcestとDeafheavenの”あの惨状”を生み出すだけの事はある”秘境の地名古屋”のダブルコンボだし、これだけ集客できればまぁエエほうか?って感じだったから、今回3階まで開放されたのは少し驚きだった。で、春公演が終わった後に次の公演は10列台で観たいなああ^~とかいう(願望)があって、メンがグリーでやってる”ブログ先行予約”に一か八かを賭けてチケを取ったにも関わらず、届いたのは”一階ほぼ最後列”とかいうクッソみたいな番号でワイ逝きました~って軽くショックを受けてたんだけど、その件や三階開放の件から推測するに、これはつまり春よりも客が間違いなく増えている、すなわち「ファッ!?これは℃が本当にキチャッてる可能性が微レ存ッ!?」という可能性が現実味を帯びてきた感。もしブログ先行でチケ取ってなかったら三階送りになっていたという可能性が・・・という風に無理矢理に自分を慰めてみる。つうか、むしろ三階から見たかったわ(結論) こうして僕は”ブログ先行”は”地雷”という事を学んだわけです。ファッキューブロ先。で、どうやら初日の渋谷公演ではスゲー驚きの演出があったとかなかったとかで、これは来月8日に行われる名古屋公演への期待が俄然高まってくるわけで。あの衝撃の春公演から半年でどれだけ成長しているか、”今の℃-ute”すなわち五人組の℃が織りなす『神聖なるペンタグラム』黄金体験してきます。とりあえずロンクリは聴きたいんでオナシャス。その”人生二度目の℃コン”の感想もお楽しみにンゴ。

 つうか、そんなことゆうてる間に、予想通りももクロちゃんの紅白出場が正式に決定した模様。やったねももクロちゃん!あーりん!あーりん!デブニキあーりん!あーりん!あーりん!デブニキあーりん!あれ・・・?℃-uteちゃんは?の問にワイ→「ファッ!?℃の紅白出場(予定)は再来年やし・・・(震え声)。つまり、うすた京介先生が仰るとおり、「正直ももクロに乗り遅れちゃったンゴ・・・」って気がしてるそんな僕ッ!!そんな君ッ!!みたいな人に打って付けの、今ッ!!が、これからが旬真っ盛りのアヴドゥルッ!!  Welcome To My ℃-uteの世界へようこそッ!!”俺たちのnksk”が君たちを待ってるぜッ!!℃の黄金期”はまだ始まったばかりだッ!!

ちょwwwwnkskがSABUKARUに!?wwww

 その”サブカル()界の帝王”であるももクロちゃんの話題が出たところで、じゃあ℃メンで一番サブカル適性が高いのって誰?と聞かれれば真っ先にnkskと即答するんだが、ほんの数ヶ月ではあるが、℃メンの立ち位置とその役割を多少なり理解ッしてきた”箱推し”のおいらが思うに、もはや”nkskの存在自体がサブカル”なんじゃあないか、という解釈に行き着いた。そんなわけで、今後のnkskはサブカル系アヴドゥルとして、”限りなく一般人に近いアイドル”として演じていこう(提案)君たちボーイズも”nksk推し”になってサブカル気取っちゃおうぜッ!!ついでにグループ的にも”ポスト-サブカル”的な立ち位置を狙って、どうぞ。だからこそ今回、ナゼこのタイミングで”サブカル”的なアプローチを見せなかったのか、僕にはまるで理解ッできないセカイだった。決して”サブカル系アイドル”になれと言ってるんじゃあない、多少なりともそういった”匂い”を感じさせることが、今このタイミングだからこそ大事なわけで。だって、もし俺が℃の最高責任者という立場だったら、荒木先生に「コイツらにジャケを描いてやってほしいんですが、かまいませんね!」ぐらいのクソカスバリの勢いで申しでるし、もはや目に映る全てに対して”ジョジョ”というフィルターを通さなきゃ気がすまないほど、”日本一のジョジョヲタ”を自称する”俺の解釈”からすれば、”舞美・ヴァレンタイン大統領”、”鈴木愛理=ゴージャス・アイリン”、”マイマイさん=東方大弥”、”nksk=イギー”、”岡井ニキ=ストレングス戦の家出少年”、とかいうキャラ設定で勝手にゲキハロ化決定するレベルだし。”なにいってだこいつ”と自分でも書いてて思うんだが、とにかく今の℃のチームワークにはジョジョの5部のブチャラティチームを彷彿とさせるナニかがあって、その5部を溺愛しているおいらが℃と”引かれ合う”のはごく自然な流れであり、要するに”ジョジョノフ”←間違い ”℃℃ノフ”←正解ッ!!、というわけだ(なにいってだこいつ)。でもやっぱ℃はスラダンの湘北メンで例えたほうが存外シックリくるんだよなぁw

 ああ^~そんなことより早く”つんく♂×yasu”の関西人&歌謡大好き♥対談からの~”悲しきヘブン”的なツインVo向けの楽曲をyasuが℃に提供するという奇跡の”引かれ合い”起きねーかな~(願望願望アンド願望)。だって、カナブンの曲調って、yasuがABCでやってるようなソレに限りなく近いアレなんだもんなぁ。つうか、つんくボーイの後継者ってyasuしかおらんでしょ。つうか、”TEAM-ABC””TEAM-℃”を兼用してるのって地球上でワイだけの可能性ッ!?

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℃-ute 鈴木愛理 中島早貴 矢島舞美 萩原舞 岡井千聖
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Ulver 『Childhood's End』 レビュー

Artist Ulver
new_Ulver

Album(Compilation) 『Childhood's End』
Childhood's End

Track List
1. Bracelets Of Fingers
2. Everybody's Been Burned
3. The Trap
4. In the Past
5. Today
6. Can You Travel in the Dark Alone
7. I Had Too Much to Dream (Last Night)
8. Street Song
9. 66-5-4-3-2-1
10. Dark Is the Bark
11. Magic Hollow
12. Soon There'll Be Thunder
13. Velvet Sunsets
14. Lament of the Astral Cowboy
15. I Can See the Light
16. Where Is Yesterday

北欧ノルウェイに凄む生きる伝説ことUlverの昨年リリースされたWars Of The Rosesから約一年ぶりの最新作で、ベトナム戦争で有名な”あの一枚”をアートワークとして掲げた『Childhood's End』は、主に60年代に活躍したバンドの楽曲を今のUlver流の解釈で再構築したコンピレーション・アルバムで、その内容は実にサイケデリックかつフォーキー、レトロでダンディな温かいムードに満ち溢れたexperimentalな聖域へと聞き手をトリップさせるんだけど、これが想像した以上に心地よい件。今なお流動的な音楽を創造し続けるUlverと、その中心人物であるノルウェイの森のエロぃクマさんことKristoffer Ryggという人物の頭の中に秘められたユニークな感性の一部を覗き見してるかのような一枚。で、恥ずかしながら原曲を一曲も知らないぐらいクラシックな音楽には疎いおいら、今回のような機会がなかったら60sの音楽を聴くチャンスは今後一生なかったかもしれない。少し大袈裟だが、それほどまでに、かなり貴重な音楽体験だと思う。この場を借りて、このような機会を与えてくれたUlverには素直に感謝したい。で、個人的に気に入ったのは、奇想天外でポップな場面と東欧風味の暗鬱感を醸し出すメロディとのギャップがイカす#1”Bracelets Of Fingers”、トリップホップ/ポストロック的な穏やかな音使いでシブくてジャジーなエロいムードを形成する#2”Everybody's Been Burned”、エレクトリカルな#3、ポップ&フォークな#4、そして特に#5” Today ”なんかを耳にすると、Opethのミカエル・オーカーフェルトが如何にクラシック・ロック・ヲタクなのかを理解ッできる気がする。それほどまでに、この曲からは名盤『Still Life』のような”オトコの哀愁”を感じざるを得なかった。で、プログレ~サイケな音階を交互に行き来する#6、オトコのフォーク・ロック的なシブい#7、アコギ主体の#10” Dark Is the Bark ”の中盤からの展開とかマジで壮麗優美ニキ。他にもアコギ/サイケ/フォーク/トラッド調の楽曲が最後までムーディな雰囲気を演出している。しかしながら60年代の曲が原曲なのにも関わらず、あまり60sという古臭い印象を受けないのは、やはりクリストファーのセクシャル&ダンディズムに満ち溢れた深みのある歌唱法のお陰だったり、いわゆる”俺の界隈”に属するバンドを連想させる音が自然な形で耳に馴染んでくれたお陰か、全体的にポップでキャッチーなテイストがあって思いの外聴きやすかった。少なくとも聴きづらさは一切なかった。そんな感じで、ミカエル・オーカーフェルトがアヘ顔しそうな楽曲ばかりなんで、特にOpethの最新作Heritageとか、その手の界隈のリスナーは聴いてみるといいかもしれない。なかなかに面白い発見があるかも!?

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Deftones 『恋の予感』 レビュー

Artist Deftones
デブ豚

Album 『恋の予感』
Koi No Yokan

Track List
01. Swerve City
02. Romantic Dreams
03. Leathers
04. Poltergeist
05. Entombed
06. Graphic Nature
07. Tempest
08. Gauze
09. Rosemary
10. Goon Squad
11. What Happened To You?

  俺は今ッ!!猛烈にデブ豚に『』をしている・・・ッ!! 

USはカリフォルニア州サクラメント出身のうそつきデブもといデブ豚ことDeftonesの約二年ぶり通算七作目『恋の予感(原題:Koi No Yokan)』が、まるで「KATATONIAよ、これがオルタナティブ・ヘヴィだ」と言わんばかりの、あまりにもエロ過ぎィ!る傑作な件。についてで、一昨年にリリースされた前作の6thDiamond Eyesといえば、Meshuggah直伝の鬼グルーヴを極めたステフ(Gt)によるゴッリゴリにヘヴィなド轟音を一番の売りとしたモダンで武骨な作風でありながら、いつもより控えめではあるがVoチノのエモーショナルな歌メロとの絶妙なバランスが極上のカタルシスを形成していく様は、その年のBESTに入っても可笑しくないレベルの、まさしく「究極のオルタナティブ・ヘヴィ」といっていいほどの傑作だった。その初期のヌーヌー言うてたチャラいデブ豚との決別、そして更生してマジメになった前作と同様にNick Raskulineczをプロデューサーとして迎え入れた本作品も、終始”轟音”一辺倒にゴリ押す前作ほど硬派な作風ではないものの、やはりメシュガニキ直系のモダン・ヘヴィネスと傑作の3rdや5thの頃の刹那的かつ繊細な表情を垣間見せるVoチノのフェミニンなエロぃ歌声が、極上のエモーショナルな感情となってより一層プログレスにまぐあいながら俺たちのクソカス魂を優しく包み込み、特に”デブらしさ”というのが”至ってシンプル”に凝縮された先行シングルの#3” Leathers ”を初めて聴いた時なんかは、今世紀最大の”Cool!!&スタイリッシュ!!”な傑作映画『ドライヴ』のサントラに使われてもおかしくないレベルの”男のフェミニズム”を感じざるを得なかったし、本来はKATATONIAが新作の死の王で鳴らすべきだった実に理想的な音を、今回のデブ豚は”絶妙な立ち位置”から鳴らしていて、その”今の等身大のデブ豚”の全てが凝縮された” Leathers ”から放たれる”泣き”の叙情美に恋焦がれた俺たちのMy Heart is eroticッ!! そして『恋の予感』に僕たちボーイズのハートは即キュン死♥した結果→My Heart is ”DOKIDOKI”&”WAKUWAKU”&”UKIUKI” de warota...これはエロいッ!!あまりにもエロ過ぎるぞッ!!それはまるで『ジョジョリオン』”広瀬康穂と東方定助”=”Love & Pieceすなわち黄金の関係性”に似たナニか・・・もはや”凄艶”じみたエロさだッ!!

 今回、感覚的には”ポスト-メシュガニキ”ぐらいの音というか、今流行のdjentに近いモダン&グルーヴィなサウンドを基本の世界にしてはいるんだけど、3rdや5thを彷彿とさせるシューゲ嗜好の強い叙情性とクッソいっやらしいセクシャルな音のアプローチからは本来のデブ豚の持ち味を嫌でも堪能させる。まるで「メシュガーガガ ガーガガ ガーガガ ガーガーガー×4」・・・と、あからさまにメシュガニキ大好き♡な前作を聴いた時は、やっぱコイツらメタル大好き♡なんやなぁって思ったけど、本作ではその”メタル好き♡”な表情と”これぞデブ豚ッ!!”って感じのポストロック/ドリームポップ/シューゲ/アンビエント流れの色気ムンムンとしたサクラメントの”あの香り”漂う”エロス”な表情が絶妙に調和することで生まれた傑作であり、その”媚びる”べきTime(時間) Place(場所) Occasion(場合)すなわちTPOをしっかりと理解ッしている、今のデブ豚の実に器用な立ち回りには心から敬意ッ!!を表したい。そして、日本が誇る”ドエロの伝道師”ことyasuニキの新作でもお馴染みの2012年という”エロ”が鍵となる年の終わりに、USのドエロ金髪豚野郎からの回答が”俺の界隈”にやってきたと同時に、デブ豚さんから「オルタナティブ・ヘヴィっつーもんはこうやるんだ」という模範解答を肩さんへプレゼントしてみせた。例えとして、傑作とされる3rd『White Pony』KATATONIAの最高傑作『Last Fair Deal Gone Down』、そして前作のDiamond EyesKATATONIANight Is the New Dayが同じ位置づけとするなら、最新作に当たる本作『恋の予感』とあの世紀の問題作死の王が同じ位置づけとなるわけで、しかしその内容の差は歴然で、いわゆる”俺の界隈”に属する”オルタナティブ・ヘヴィ界隈”の二強であり兄弟分であるデブ豚と肩さん、どこで差が付いた・・・慢心、環境の違い...。つまるところ、その二強の”間の子”的な存在であるDir en greyには更なる期待をせざるを得ない、というわけだ。

  恋しちゃったんだ♪たぶん~気づいてな~いでしょう?

 軽快なリズム&グルーヴと美しくかき鳴らされるギターのメロディが俄然”Cool!!&スタイリッシュ!!”な印象を与える、まさに”シンプル・イズ・ベスト”な#1”Swerve City”を耳にした瞬間に「ファッ!?これは・・・まさか『Koi No Yokan』ッ!?」を確信し、前作流れのプログレスな感度をもって場面を靭やかに切り替えていく#2”Romantic Dreams”、クッソエロいイントロからVoチノの激しいシャウトと轟音ニキからの~サビで叙情的に泣くギターとチノの歌メロ全てが完璧な#3”Leathers”、謎の手拍子で始まる#4”Poltergeist”や#10”Goon Squad”は3rdというか初期っぽいウネリとヤンチャな感じがあるし、マジ夢心地な異世界へと誘うデブ豚らしいコテコテなバラードの#5”Entombed”はアヘ顔しながら”ああ^~”ってなる事ウケアイなほどeroticッ!! で、グランジっぽいヤバ気な雰囲気の漂う#6と#8(#8は後半がシブい)、サビの入り方がすげーベタなメタルっぽい#7”Tempest”、イントロのロマンティックなメロディから前作の”Sextape”を彷彿とさせる#9”Rosemary”とかいうタイトルとは裏腹に、身体に纏わり付いて離さないゴリゴリしたリフの反復と超絶ドリーミーな音響を交錯させながら全体的に重低音を響かせる。ラストを飾る#11”What Happened To You?”も地味に心地いい良曲。
 そんな感じで、前作はゴッリゴリなGリフ主体の曲調で無骨な統一感をもって一気に聴かせる、悪く言えば単調でメリハリが弱く、それ故に一曲一曲が小粒な印象を受けたが(逆にそれがいい面でもあった)、しかし今回は一曲一曲に”個”と”味”があって、尚且つバラエティも豊富で捨て曲なし。中でも彼らの”メタル好き”が垣間見る事ができる#3の2分16秒からの”ポスト-轟音ニキ”的なヘヴィネスがポイントで、スウェーデン界隈最後の砦であるIn Mourningも近年の作品でソレに至極近い音を出してるってのが、なんか嬉しかった。なんか。んで思った、Dir en greyが次作で目指すべき音こそ『恋の予感』なんじゃないかと。まぁそれは兎も角として、個人的には前作と同じぐらい気に入ったし、#1から#5までの流れは完全に互角だが、後半の出来は本作のが一歩二歩も上手か。前作と比べると重心がややヘヴィロック寄りになった感じはする。なんというか、3rdのヘヴィロック的なノリと5thの妖しくエロく病的なほどキケンな空気感で音は6thを少しソフトにした感じ(てけとー)。要は彼らの集大成といっていい位置づけ。けどドラムの音とドラミングは(肩さんのダニエルっぽさのある)前作のが好みだった。しかしながら、あの前作から約二年という短いスパンにも関わらずこの完成度は素直に凄い、としか(この辺の功績はPの手腕によるものなんだろう)。完全にデブ豚の黄金期”は今だと言い切れる。このピュアな恋心がハジケ飛ぶ前に来日はよ。デブニーの時間はよ。裏ジャケの”TOKYO MASSAGE”eroticッ!!な事しにはよ。

 そんなわけで、 前作の内容には”やるじゃんデブ豚”って素直に感心したんだが、その前作の美味しい所を確かに継承しつつも中期の頃の”これぞデブ豚”というような要素が巧みに混ざり合った結果の傑作なのかな、と。ゆうても、やってることは”至ってシンプル”なデブ豚、つまり今の彼らの等身大をありのままに感じ取る事ができる。要するに、三船敏郎やクリント・イーストウッド=空条承太郎、そして映画『ドライヴ』の主人公のような「男らしさへの女々しいほどのこだわり」つまり「feminineであることがDeftonesをmasculineにする」という結論で、どうぞ。これはもはや”俺の感性”=”ジョジョの感性”が目指す先にある”一つの答え”なのかもしれない。少なからず今回、そのヒントととなる「”男のフェミニズム”とはナニか」を学ばせてもらったデブ豚には、『ありがとう』...それしか言う言葉が見つからない...。

                サンキューチッノ
 
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Dir en grey 『TOUR2012 IN SITU』@Zepp Nagoya速攻感想


dir

ミクダヨーからセトリ拝借(サンキューミック)
↓↓↓

SE 狂骨の鳴り 
THE BLOSSOMING BEELZEBUB 
流転の塔 
RED SOIL 
Deity 
滴る朦朧 
蜜と唾 
INWARD SCREAM 
DIABOLOS 
audienbe killer loop 
凌辱の雨 
INWARD SCREAM 
「欲巣にDREAMBOX」あるいは成熟の理念と冷たい雨 
OBSCURE 
DIFFERENT SENSE 
DECAYED CROW 
冷血なりせば 

EN 
VANITAS 
鼓動 
羅刹国 
激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇 

       京『俺は人間をやめるぞ!ジョジョーッ!!』

Dir en grey『TOUR2012 IN SITU』の名古屋公演に行ってきたので速攻感想をば。会場のフロアに入ったのが開演15分前くらいで、ほぼ満員状態の中、自分は右後列にポジションを取った。んで、潜入すると同時に会場のBGMに”ファッ!?”っときた。なんとKATATONIAの最新作死の王からHypnoneからの~TesseracTOneからDeception - Concealing Fate Part Twoが連続で流れた。やっぱディルはKATATONIAの新譜をしっかりチェックしてんのやなぁ、と同時に今時のモダンなバンドもちゃんと聴いてんのやなぁと安心した。けど、肩さんの『死の王』はあれはアカン奴やから真似しちゃダメやよ。けどディルの次作にデイビッド・カスティロフランク・デフォルトを思い切って起用するという”俺得”な展開はアリだと思う(完全に俺の願望) それはともかくとして、正直、行く前はバンギャニキが沢山いそうでヤダナ~怖いな~って完全に稲川淳二状態だったんけど、実際は意外とフッツーの客層で(後列だけの印象だが)、男女比はだいたい4:6ぐらいだった。外国人も何人かいた。おいら、たぶん右後列では一番背が高かったんで、お陰でステージの端から端まで見渡せて実に快適に鑑賞できた。ワイの薫きゅんドコ?薫きゅ~~~ん、って。で、肝心のライブはというと、全編にわたって乱歩ワールドなありとあらゆる映像を駆使する事でより一層その世界観を神妙に演出し、その精神的に抉ってくるようなスピリチュアルな音世界はまるでUlverさん並の神秘性を感じさせた。個人的には石仮面っぽい奴が気に入った。そしてやはり、フロントマンの京ニキによる全身全霊のパフォーマンスは、まるで暗黒舞踏のような奇っ怪至極な形相をオーディエンスへまざまざと魅せつける。そらもう文字通り京に”釘付け”よ。つうか、京はガチで暗黒舞踏を極めればいいと思った。これが極まれば世界に勝つるッ!!あと京の顔がおいおい寝起きドッキリかと思うほどドアップになった時は流石に笑えた、と同時にここぞとばかり京ニーの時間だあああああああああああああああああああああああ。で、やっぱ俺の中でDirは最高傑作のウロボロスそしてDum Spiro Speroの楽曲が一番耳に馴染むぞッ!!と再確認したライブでもあって、一番の目当てだった”VINUSHKA”が聴けなかったのは只々残念だった。まぁアルバムに伴うツアーじゃないからしゃーない。けどアンコール一発目で名曲”VANITAS”が聴けたんでそれなりに満足。コレ聴いてる最中は完全に”ああ^~”とかいう感覚すなわちディルニーキモティィィィィィィイ!!あと”RED SOIL”と”欲巣にDREAMBOX”も良かった。けど、やっぱ聴きたい曲が聴けなかったという点では、個人的に不完全燃焼のライブだったのかな。気のせいか曲数が少なく感じたのは、やっぱ”THE BLOSSOMING BEELZEBUB”と”DIABOLOS”をやったからなんだろう。いやけどマジでディアボロにはシビれる憧れるゥ!ラストの激闇では左隣りのネーチャンがヘドバンした髪がワッサワッサと俺の左肘に終始ヒットしてた。ヤダナ~怖いな~・・・

Coheed and Cambria 『The Afterman: Ascension』 レビュー

Artist Coheed and Cambria
Coheed and Cambria

Album 『The Afterman: Ascension』
The Afterman Ascension

Track List

1. The Hollow 
3. The Afterman
4. Mothers of Men
5. Goodnight, Fair Lady
6. Key Entity Extraction II: Hollywood the Cracked
7. Key Entity Extraction III: Vic the Butcher
8. Key Entity Extraction IV: Evagria the Faithful
9. Subtraction

USはNY州ナイアック出身の四人組、Coheed and Cambriaの約二年ぶり通算六作目『The Afterman: Ascension』が、前作の5thYear of the Black Rainbowでの不振をハリケーンサンディの如く吹き飛ばすかのような快作となっている。で、物語のオープニングを飾る#1で始まり、本作の目玉となる組曲”Key Entity Extraction”の第一章となる、約8分近くある曲で、コヒカンらしいノリノリでポップなリズムとツインギターの叙情性を絡めながら、アリーナ級のダイナミズムをもって繰り広げる#2” Domino the Destitute ”、イントロから靭やかに漂うオルタナ臭とストリングスの味付けが実に美味な#3” The Afterman ”、女性Voのコーラスを効かせた#4” Mothers of Men ”辺りからも分かるように、トータル約40分と短い収録時間の中に、至ってシンプルかつコンパクトに彼ら本来の魅力がギッシリと詰まった作品となっていて、プログレ/オルタナ/HRの音階を身軽に行き来するような、この実に”アリーナ・ロック”然とした姿勢は、まさに”これぞコヒカン”って感じがする。で、組曲” Key Entity Extraction ”のPart IIである” Hollywood the Cracked ”から最終章の#8” Evagria the Faithful ”まで、SEを使い俄然ストーリー性を高く演出する組曲で猛烈に盛り上げてからの~最後はゆったりとしたアコースティクなバラード風ナンバーの#9でメロウに終幕。そんな感じで、イマイチパッとしなかった前作よりは比べ物にならないくらい良いですコレ。どうやら本作の続編となる『The Afterman: Descension』がリリースされる予定があるらしいんで、それにも期待したい。

Afterman: Ascension
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