Welcome To My ”俺の感性”

音楽のレビューというか感想をてけとーに書き殴るブログです。

2015年02月

℃-ute解散がショック過ぎるので更新停止します

Periphery 『Juggernaut: Alpha & Omega』

Artist Periphery
Periphery

Album 『Juggernaut: Alpha』
 Juggernaut: Alpha

Tracklist
01. A Black Minute
02. MK Ultra
03. Heavy Heart
04. The Event
05. The Scourge
06. Alpha
07. 22 Faces
08. Rainbow Gravity
09. Four Lights
10. Psychosphere

Album 『Juggernaut: Omega』
Juggernaut: Omega

Tracklist
01. Reprise
02. The Bad Thing
03. Priestess
04. Graveless
05. Hell Below
06. Omega
07. Stranger Things

二作目のジンクス ・・・いわゆるDjent界隈には"二作目のジンクス"なる迷信が存在しており、この手の重鎮であるAnimals as LeadersCyclamenですらその"ジンクス"を破ることができなかったが、何を話そう、その"二作目のジンクス"をジェント界隈に確立させた張本人こそ、"Bulb"ことミーシャ・マンソー率いるUSはベセスダ出身のPeripheryだ。彼らの約三年ぶりとなるフルアルバムは、なんとポケモンリスペクトな『Juggernaut: Alpha』『Juggernaut: Omega』という二枚同時リリース(二枚組とは言ってない)。いわゆる"二作目のジンクス"と言ってみても、その呪縛を破れなかったAALは、三作目のThe Joy of Motionで見事な復活を遂げており、この手のジャンルの最先駆者であるPeripheryとしても、その威信をかけて名誉挽回といきたい所なのだが・・・さてさて。

『Periphery II』 ・・・21世紀、次世代のメタルシーンを担う新星としてセルフタイトルを冠したPeripheryをドロップし、華々しくデビューを飾ったかのように見えた彼らだが、王者Dream Theaterジョン・ペトルーシをゲストに迎えた2ndアルバムPeriphery II: This Time It's Personalは、デビュー作にあった破天荒で初期衝動的な勢いやイケイケなノリが削がれ、一転して大衆性や構築力を高めた至って普通のプログレ・メタルに歩み寄ってて、あのセルフタイトルに衝撃を受けた身としては、悪くはないんだけど→「いや、お前らに求めてるのそんなんちゃうから・・・」みたいな、妙な肩透かしを食らったってのが正直な感想だった。そんな悪い流れもあって、いわゆる"Djent"の未来を賭けて、絶体絶命の状況の中での二枚同時リリース(二枚組とは言ってない)・・・というわけだ。

アルファ ・・・まずは『Juggernaut: Alpha』だ。オープニングを飾る#1”A Black Minute”から、
Devil Sold His Soulをはじめ、*Shelsや惜しくも解散したThe ElijahなどのUKポスト-ハードコア勢を連想させるシンガロングや過去最高に"emo"-ティヴな旋律を奏でるスペンサー・ソーテロのボーカル・パフォーマンスが、
あらゆる
"Post"を飲み込んだリリシズムとキッズ特有の焦燥感をもって壮大なスケールで送り出すドラマティックな
曲調で、俺たちペリフェラーのド肝を抜いてくると同時に、これまでのペリフェリーとの明確な違いを感じ取ることができる。しかし、二曲目の”MK Ultra”を聴けば、「あっ、こいつらDjentlmenだったんだ!ただのポケモンマスターじゃなかったんだ!」って目が醒めるような、それこそDjentの生みの親である(本人はDjentではないが)メシュガニキリスペクトなゴリゴリのヘヴィネスと凶悪なスクリームでカオティックにゴリ押していき、中盤からは一転してファンキー&ファニーなパートへと急転直下に場面が切り替わる展開力は、一種のコント番組を見ているかのようで、そのユニークさは彼らならではの特権だ。で、今度はCoheed and Cambriaリスペクトなメジャー級あるいはアリーナ級のキャッチーなボーカル・メロディが売れ線全開の#3”Heavy Heart”、ベースのバッキバキな低音を効かせたダーティなインストナンバーの#4”The Event”、そのダークな流れを汲み、メロトロンを使ったレトロフューチャーなイントロからUKポスト-ハードコア然とした演劇的かつ激情的な展開力を発揮する#5”The Scourge”、そしてファミコンBGM的な8ビット風のイントロで始まる、それこそ「ポケモンゲットだぜ!」みたいなノリで始まる表題曲の#7”Alpha”は、初期BFMVのマット顔負けのドチャクソemoいメインストリーム級のキャッチーなボーカルを聴かせる・・・これが、これこそ新時代のメインストリーム系アリーナ・ジェントだッ!

Djent界のA7X ・・・遡ること21世紀初頭、Killswitch EngageAs I Lay Dying、あるいはA7XBFMV"Metalcore"なるジャンルをメジャーにブチ上げたように、今やオワコン化したメタルコアと入れ替わるように、これまでは"アンダーグラウンド"な存在だった"Djent"とかいうジャンルを"メインストリーム"にブチ上げたと言っても決して過言じゃあないだろう。この『Juggernaut: Alpha』は、わかりやすく言えば【エモ/ポスト-ハードコア×ジェント】で、音使いから曲調までポストハードコア然とした演劇的なソレをベースにしてて、いわゆる"プログレ・メタル"とは一線を画している。確かに、元からモダンなエレクトロやアンビエントを駆使した近未来型ジェントで、同時に”エモ”的な要素を持ち合わせていたけど、今作では"emo"というジャンルに振り切った、要するに『ポケモン』と同じくらい身近なキング・オブ・キッズ・ミュージックへと変貌を遂げている。いわゆる超えちゃいけないラインを超えてきた"emo"というわけだ。しかし、超えちゃいけないラインを超えなきゃメインストリーム・シーンに立つ資格すら与えられないとすれば、ペリフェリーが今作で示した選択は何一つ間違っちゃあいないし、むしろ"Djent界のA7X"あるいは"Djent界のBFMV"としてやっていくには必要不可欠な『覚悟』だったのかもしれない。なんというか、このタイミングで先日Vampsフェスで来日したNothing Moreと対バンしている事実が全てを物語っていて、彼らの存在と共に"Djent"とかいうジャンルが"アンダーグラウンド"から"メインストリーム"の仲間入りを果たした感あって、そう考えるとペリフェリーってやっぱスゲーと思うし、ダテにこの界隈のトップ張ってないなって。実際、"Djent界のA7X"になれるバンドってペリフェリー以外存在しないし、むしろそうなった方が界隈的に面白くなりそうだから、今後もこの路線を突き進んで欲しいとは思う。

『オメガ』 ・・・一枚目の『Juggernaut: Alpha』がキッズ向けのアルバムだとするなら、この『Juggernaut: Omega』はコア寄りのメタラーおよびDjentlmen向けのアルバムだ。音使いや激情的なスクリームにしてもエモ/ポスト-ハードコア寄りの作風だった『アルファ』とは一転して、Gojiraメシュガニキのエクストリーム界の二強からの影響を巧みに昇華しつつ、これまでの路線を踏襲したいわゆるアンビジェントな楽曲がメインとなっている。とはいえ、幕開けを飾る#1からして『アルファ』"emo"い流れを着実に汲んでいて、Texturesばりにポスト-ジェント・リーなマスいリズムを刻んでいくリフ主体の#2”The Bad Thing”、アルペジオ・ギターを主体とした曲調と暗鬱なアウトロがOpethリスペクトな曲で、初期BFMVのマットのものまね王座決定戦で一位取れるレベルのボーカルを披露する#3”Priestess”、カオティック・ハードコアばりにアグレッシブな#4”Graveless”Gojiraばりにヘヴィなグルーヴを轟かせる前半と一転してオシャンティーな後半に別れた#5”Hell Below”、そして今作のハイライトを飾る約12分の大作で表題曲の#6”Omega”は、まるで宇宙空間にほっぽり出されたような、目まぐるしく緩急を効かせながらほとばしる緊張感を持続させていき、そしてクライマックスを飾る”Alpha”のサビメロを引用したドラマティックな展開には、深く眠りについていたキッズ魂に再び火が点くほどブチアガるし、このパートには彼らの"売れたい"という明確な『意思』と『覚悟』が込められているんじゃあないかってくらい、同時に"Djent"とかいうジャンルをNEXT-ステージにブチ上げている。これは赤い公園猛烈リトミックDIR EN GREY『ARCHE』も同じで、更なる高みへ向かおうとする確固たる意思が音に込められている。大切なのは『真実に向かおうとする意志』だ。

ミーシャ脱退(フラグ) ・・・この『アルファ』『オメガ』、一見差別化されているように見えるが、実はペリフェリーがやりたい事は二枚とも共通していて、それは"emo"やポスト-ハードコアであったり、そして何よりも"アンダーグラウンド"から"メインストリーム"への移行を最大の目的としているわけです。じゃあ二枚に別ける必要なくね?って疑問に思わなくもないが、正直ペリフェリーのアルバムって毎回6曲目くらいでお腹いっぱいになる冗長感あったから、結果的に2枚に別けたことが功を奏しているというか、よりドラマ性が増して良いんじゃあないか(適当) 結局の所、こいつらのナニが凄いって、この手のシーンにおける自らの役割というものを明確に理解している事で、かつソレを現に実行してみせる勇気に僕は敬意を表したい。そもそも、ペリフェリーがジェントやってたのって1stだけじゃん、って言われたらそれまでの話なのだけれど。しかし何事にも役割分担というのがあって、いわゆる"Djent"とかいうジャンルを激ロック系エモ・キッズに広める役割はこのPeripheryNothing Moreに任せて、従来のDjentlmenすなわちガチ勢はダニエル君が復帰したTesseractAALに任せるという形で、仲良く棲み分けすれば良いんじゃあないかって。しかしペリフェリーという大きな犠牲を払って、すっかり停滞気味のメタルシーンにニューウェーブすなわちジェントウェーブを生み出すことができるか・・・?ともあれ見ものであるし、自分自身そろそろDjentにも飽きてきた頃合いだったが、「まだまだDjentは面白くなりそうだ」・・・そんな予感をさせる二発のソーラービームだった。でもこれでミーシャが脱退したら笑う。まぢ笑う。

Juggernaut: Omega
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Juggernaut: Alpha
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広瀬すず×池田智子(Shiggy Jr.)

俺たちのアイドル池田出世し過ぎだろJK

sukekiyo 『VITIUM』

Artist sukekiyo
sukekiyo

EP 『VITIUM』
VITIUM

Tracklist
01. leather field
02. dunes
03. dot
04. foster mother
05. 雨上がりの優詩
06. maniera
07. 白露
08. celeste
09. focus

『VITIUM』 ・・・DIR EN GREY(一巡)のデビュー作にして最高傑作である『ARCHE』を司るキーワードの一つに【sukekiyo】の存在があったことは否定しようがない事実で、そのDIR EN GREYのフロントマンであり"サVカル系男子"ことン゛ギョウのソロ・プロジェクト、tamapiyoもといsukekiyoの二作目となるミニアルバム『VITIUM』がリリースされた。

スタイリッシュ・HENTAI ・・・おいら、このン゛ギョウ率いるsukekiyoRiversideマリウスくん率いるLunatic Soulに親和性を見出していると同時に、カナダのElsianeに対しても同じような親和性を感じていて、何を言おうがこのミニアルバム『VITIUM』は、端的に言うとそのElsianeを彷彿とさせる、ジャズや80~90年代昭和歌謡の懐かしい匂い漂う作風となっている。デビュー作のIMMORTALISと比較しても、かなり変則的いや変態的、様式的ではなく奇形的なスタイルで、前作で言うところの”zephyr”のようにキャッチーな分かりやすさはなくて、それこそsukekiyoの歪んだ性癖を垣間見るかのような、それは90年代メロドラマの濡れ場シーンばりのエロいムードを醸し出すような、それは日本が良くも悪くも輝いていた"あの頃"の情緒感を現代に蘇らせるかのような、俄然スケキヨの代名詞である"スタイリッシュ・HENTAI(紳士)"っぷりを発揮している。前作のIMMORTALISは、言うなれば乱歩地獄を音像化したような、大正ロマン溢れるサVカル系ポスト-ミュージックを軸に、かつデビュー作なのもあって結構色々な事やってて、悪く言えば作品のコンセプトに一貫性がないように感じたが、逆に今回の『VITIUM』では【変態性】【昭和歌謡】という2つのキーワードを二大コンセプトとして見定める(focus)する事で、作品に"まとまり"というのが生まれ、同時にバンドが"やりたいこと"が明確に意思表示できている。前作と比べて曲数が圧倒的に少ないにも関わらず、二作目の余裕というか"バンド"として成熟された感というか、楽器隊のアンサンブルがより強固(メタリック)になったことで、より深みが増した濃厚な世界観を構築している。そして今回、DIR EN GREYでもお馴染みのチュー・マッドセンをエンジニアとして起用した事で、"ン゛ギョウのソロ・プロジェクト"という枠組みを超えた、俄然"バンドとしてのsukekiyo"である事を強く印象づけている。要するに→前作の『IMMORTALIS』の延長線上やボツ曲集なんて事はなく、一つの全く新しいアルバムとして作り込まれた完成度の高さと、前作に優るとも劣らないsukekiyoのHENTAI的魅力、そして"新人バンド"としての未知なる可能性(ポテンシャル)が存分に詰まった一枚と言える。

・・・それこそ幕開けを飾る#1”leather field”が、この『VITIUM』を象徴していると言っても過言ではなくて、前作の”latour”を思わせるアルペジオや除夜の鐘の如し霊妙な和音を引き連れて、Opethの名盤『Still Life』ばりの複雑怪奇なリフ回しやGソロを織り交ぜながら、ワンワン!!と狂犬病にかかったようにン゛ギョウが豹変する怪奇的なパートへと展開していく。その成熟したバンド・アンサンブルに持ち前の"Post-感"が自然と溶け込む様は見事で、この曲だけで"ン゛ギョウのソロ・プロジェクト"ではなく"バンドとしてのsukekiyo"という力強い意思を感じ取ることができる。そして前作の”the daemon's cutlery”の流れにある、楽器隊の変態的で不規則なリズムを軸に妖しく展開する#2”dunes”を聴けば、あのIMMORTALISでは京のボーカル・メロディに楽器隊が引っ張られる形だったが、今回は楽器隊=バンド主導のアルバムだという事が理解できる。で、母なるスケ子が産み落とした赤児、その名もtamapiyoちゃんの歪んだ泣き声が暗黒の中で響き渡るインストの#3”dot”を挟み、一転してインプロビゼーションを意識したようなジャズ/フュージョン風のアダルティな匂いが靡く#4”foster mother”は、ネオンが夜の街を淡く妖艶に照らし出すような幕開けから、DIR EN GREY(一巡)”懐春”に通じる芳ばしい香りとフェミニンなミニマリズムをもって、まるでエマニエル夫人のようにエロティックかつエレガントにユラメキながら、欲にまみれてどこまでも堕ちていく女の物語を描き出していく。

suke

『はぐれ刑事変態派』 ・・・ところで、"あやや"こと松浦亜弥が2002年にリリースした”草原の人”という曲があるんだが、この曲は美空ひばりが書いた歌詞をつんく♂が作曲したもので、聴いたことある人はわかると思うが、それこそ往年の歌謡曲を彷彿とさせるメロディとノスタルジックな情緒に溢れた名曲だった。そして13年の時を経て、再び今度はsukekiyo”雨上がりの優詩”とかいう歌謡曲を現代に産み落としたのだ。まるで『はぐれ刑事純情派』のカバー曲かな?ってなるくらい、テレサ・テン顔負けの和楽器とヴァイオリンを駆使した優美なイントロから、コブシを効かせたン゛ギョウの情感あふれるボーカル・メロディとピアノが織りなす哀愁に満ち溢れた音使いまで全てが往年の昭和歌謡そのもので、これはもはや『はぐれ刑事純情派』ならぬ『はぐれ刑事変態派』と言っていいレベルだ。特にサビの「別れた~」って所は凄いね。まるで堀内孝雄あるいは谷村新司、もしくはテレサ・テンの愛人魂がン゛ギョウに乗り移ったかのようなエロい息遣いと感情表現を見せつけている。僕が面白いと思ったのは、あの『ARCHE』ではこれまでと違って"大衆"に訴えかけるような"洗練"されたボーカル・メロディを聴かせていたン゛ギョウだが、この『VITIUM』では以前までのDIR EN GREYを超える昭和歌謡の流れを汲んだメロディを歌っていて、それがあまりにも対極であるということ、かつ本家のDIR EN GREYとも一線を画しているということだ。そもそも、ビジュアル系と歌謡曲というのは切っても切れない関係で、DIR EN GREYの同期であるJanne Da Arcのフロントマンyasuのソロ・プロジェクト、ABCことAcid Black Cherry『Recreation』シリーズとして往年の歌謡曲をカバーしていたりするが、まさかオリジナル曲でソレをやっちゃうン゛ギョウすなわちsukekiyoの変態力の高さにはドエロのyasuもお手上げだろう。しかし、ただの歌謡曲で終わらない所がsukekiyoのド変態っぷりを表していて、アウトロの和音もLunatic Soulっぽくてステキ。で、ヌーメタル的なファンキーな縦ノリグルーヴが気持ちいい#6”maniera”、再びダーク・ジャズっぽいインストの#7”白露”を挟んで、まるで想い人への恋文を謳うかのような歌詞に惹き寄せられる#8”celeste”、そして・・・




ぼく「この”focus”って絶対にElsianeリスペクトだよね・・・?」

匠「生きたい...」

ぼく「じゃあElsianeと対バンしてくれる?」

匠「生ぎだい!」

ぼく「やったぜ。」


sukekiyo×Elsiane ・・・話を振り出しに戻して→このsukekiyoとカナダのElsianeの親和性を真っ向から証明しているのが、今作のリード・トラックとなる”focus”の存在だ。おいら、Elsianeの1stアルバム『Hybrid』はトリップ・ホップ界の大名盤だと思ってて、まさしくElsiane屈指の名曲”Across the Stream”と同じフィーリングを感じたのがこの”focus”で、この曲が一足先に先行公開された時、この『VITIUM』はもの凄い作品になると予感した通りの結果だった。まるで『はぐれ刑事純情派』の刑事の殉職シーンのバックに流れるBGMのような、それこそ90年代のメロドラマのような哀愁に帯びたピアノとシンセによる優美な幕開けから、異国情緒豊かなスパニッシュなアルペジオや民族的なパーカッションを織り交ぜたトリップ・ホップ然としたアレンジをはじめ、かつsukekiyoらしいアヴァンギャリズムとフェティシズムを内包したプログレッシブなHENTAISMが爆発するかのような名曲だ。この流れで、次作はトリップ・ホップ路線もアリだと思った。そんでElsianeと対バン、あるいはボーカルのCapletteとデュエットしてくれたら他に言うことないです。実際、Elsianeを日本に呼べるアーティストってこのsukekiyoしかいないからね(とはいえ、スデに女王蜂あたりとは対バン決まってそうだけどね)。この曲は前作で言う”aftermath”的な立ち位置にあって、これだけでアルバムの存在価値を幾倍にもブチ上げている。

ン゛ギョウ×yasu ・・・今作では恒例のコラボアーティストとして→"出山ホームオブハート利三"ことX JAPANToshiと俳優の三上博史氏が参加しており、5曲目の”雨上がりの優詩”ではToshiと、9曲目の”focus”では三上さんとン゛ギョウがデュエットを披露している。これまた驚きと意外な二人とのコラボだ。このコラボの何が面白いって→前者の”雨上がりの優詩”ではン゛ギョウが男役で、それこそ三上さんが出演してそうなバブリーなメロドラマ的な後者の”focus”ではン゛ギョウが女役やってる所で、その男性的な力強い一面と女性的な柔らかい一面を器用に早替わりする姿は、まるで中国の伝統芸能『変面』あるいは日本の伝統芸能『男の娘』もとい歌舞伎役者、それこそ一種の"ゲイシャ"さながらだ。しかし不安なのは、sukekiyoの存在が"コラボバンド"として認知されてしまう事への懸念で、確かに"なんでもアリ"なバンドかもしれないが、そういった固定概念やイメージが優先してしまう行為だけは避けてもらいたい。とはいえ、このバンドには"セオリー"などという言葉は存在しないので、余計な心配は無用か。しっかし、このタイミングでX JAPANToshiとのコラボが実現したってんなら、次はX JAPANの正統後継者であるDIR EN GREYJanne Da Arcのフロントマンであるン゛ギョウyasuのコラボレーションを期待しないほうがオカシイ。両刀使いである彼女もとい彼らなら、最高に面白い化学反応を起こしてくれるハズだし、同時に『救世主復活』のキッカケになるかもしれないからね。まぁ、なんにしても、僕はン゛ギョウyasuのアツいホモセックスが見たいんだ!ン゛ギョウとyasuのホモセックス!ン゛ギョウとyasuのホモセックス!

『混浴露天風呂連続殺人』 ・・・あらためて、どの曲を取ってもボーカル以外の楽器隊が織りなす、ほのかにジャジーな変態的リズム&ネットリグルーヴ、そして各ソロ・パートが際立っていて、俄然"バンド・サウンド"然とした音がダイレクトに伝わってくるし、悪く言えばチープな打ち込み感のような前作で感じたネガティブなイメージを見事に払拭している。そう、それこそスティーヴン・ウィルソンの1stアルバム『Insurgentes』"SWバンド"としての3rdアルバム『The Raven That Refused to Sing (and Other Stories)』と似たような、"ソロ"なんだけど"ソロ"じゃな~い!みたいな確かな違いがある。ともあれ、子供の頃に『混浴露天風呂連続殺人』に出てくる巨乳のおっぱい姉ちゃんを初めて見た"あの頃"の煩悩がフラッシュバックするかのような、先日行われた名古屋公演のチケットを発券したにも関わらず結局行かなかったことを心の底から後悔させるような、もはや日本の変態番付のトップランカーをブチ抜いていくかのような、実にド変態なアルバムだ。相変わらず、ブックレットの質感、肌触りやビジュアル面でもsukekiyoの創作活動すなわちクリエイティブッ!!に対する"こだわり"が感じられる。しかし通常盤の犬ジャケほんとkawaii...

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Pinkshinyultrablast 『Everything Else Matters』

Artist Pinkshinyultrablast
Pinkshinyultrablast

Album 『Everything Else Matters』
Everything Else Matters

Tracklist
01. Wish We Were
02. Holy Forest
03. Glitter
04. Metamorphosis
05. Umi
06. Land's End
07. Ravestar Supreme
08. Marigold
09. Glitchy Kiss Goodnight
10. Sparkle Outburst
11. Marshmallow Ghost

Pinkshinyultrablast ・・・2009年にEP『Happy Songs for Happy Zombies』でデビューを飾った、紅一点のVoリュボーフィ率いるロシアはサンクトペテルブルク出身の5人組、Pinkshinyultrablast(ピンクシャイニーウルトラブラスト)の1stフルアルバム『Everything Else Matters』が、初期WhirrNothingに真っ向からケンカ売りにキテる件。



・・・まるでJulianna Barwick顔負けの賛美歌の如し聖なる歌声が天から舞い降りてくるかのような、すこぶる神聖な幕開けを飾る#1”Wish We Were”から、シアトリカルなシンセやスタイリッシュなエレクトロを織り込みながら、マイブラに代表される90年代シューゲイザーの流れを汲んだ紅一点ボーカリストリュボーフィによる透明感溢れるゆるふわ系の歌声とロシアとかいう極寒の地に降り注ぐ雪の結晶のように煌めくエピカルなメロディとノイジーな轟音が雪崩のように襲いかかり、そのバンド・サウンド然とした衝動的な勢いにノッて甘酸っぱい疾走感と焦燥感を内包したエモーショナルなビートを刻んでいく。その「LOVE!LOVE!Lovelessズッキュン!」なユラメキ☆トキメキ☆キラメキ☆は、まさしくWhirrの名盤『桃尻女とシューゲイザー』に追従する勢いだ。マスロック的ミニマルなリフ回しで始まる#2”Holy Forest”は、オリエンタルなシンセ・ポップ風のメロディやノイジーなギター、そしてクラップをフューチャーしながらアップテンポに展開していき、クライマックスでは美しすぎる轟音の渦に飲み込まれ、気がつくと「パダーチャ!ミャ~~~チ!」とかいう意味不明な言葉を叫びながら恋のSOS信号を発信している。で、ハードコアなリフの反復によるラウド感とライブ感が気持ちいい#3”Glitter”、まるでスウェーデンのPostiljonenを彷彿とさせるドリーム・ポップ・チューンの#4”Metamorphosis”、リヴァーヴを効かせたドリーミーなイントロから青々とした海のように澄み切ったメロディとリュボーフィのポップなボーカル・メロディが織りなすラブモーションにズキュウウウン!!とハート射抜かれる日本語タイトル曲の#5”Umi”、イタリアのKlimt 1918を彷彿とさせるオルタナティブなメロディやマスロック然としたリフ回し、そして予測不可能かつ劇的な展開を繰り広げる#6”Land's End”、約9分ある本編ラストの#8”Marigold”のクライマックスでは、それこそAlcest”Délivrance”に匹敵する謎の神々しさ解き放ってて笑うし、もうなんかこいつらマジスゲーですとしか。で、Vinyl Junkieからリリースされた国内盤にはボートラが3曲追加で収録されてて、その中でも#9は敬愛する宮﨑駿に愛を込めて日本語に挑戦した曲らしく、『魔女の宅急便』の主題歌”やさしさに包まれたなら”の一節を引用しているが、正直なんとも言えない気分になった。他の二曲は本格的にエレクトロ色の濃い打ち込み曲となっている。これは次作でシューゲイザーやめるフラグか・・・?

シューゲイザー×?? ・・・なんというか、一見ありがちなシューゲイザーかと思いきや、初期WhirrNothingを連想させるUSハードコア精神、スウェーデンの新星Postiljonenを彷彿とさせる80年代シンセ・ポップ/ドリーム・ポップや同郷のPowder! Go Awayを彷彿とさせるスーパー・シネマティック・ポストハードコア系ポストロック、後期WhirrRingo Deathstarrを連想させるノイズ・ポップ然としたkawaiiポップネスがクロスオーバーしたハイブリットなプーチン・サウンド、要するに"美味しいとこ取り"なオルタナやってて、それこそロシアにはない幻の海(Umi)という『夢』を描き出すようなサウンドスケープに胸キュン死不可避だ。時にダイナミック、時にドラマティック、そして時に初期赤い公園ばりのPost-Progressiveな展開力を目の当たりにすれば、このピンクシャイニーウルトラブラストが他のシューゲイザーバンドとは一線を画した存在だという事がわかるし、この手のジャンルにありがちな単調なイメージとは無縁だ。とにかく、そのメロディセンスが非凡で、懐かしのシンセ・ポップ的なメロディとシューゲイザー・サウンドの掛け合いはとてもユニークだし、聴いていて素直に楽しい。この"オルタナティブ"な音使いは、赤い公園津野米咲が好きそうなソレだし、【シューゲイザー×??】のハイブリットという意味では、日本のThe fin.きのこ帝国とやってることは同じかもしれない。



彼らのセルフライナーノーツによると、ステレオ・ラブやコクトー・ツインズ、ポニーテールやアストロブライトをはじめ、90年代のヒップホップやデスメタルからも影響されているとの事で、歌詞の大部分は映画『燃えよドラゴン』や『スネーキーモンキー 蛇拳』に影響を受けているらしく、実際にMVを見れば彼らのユニークな嗜好回路が理解できるハズだ。かなりの日本贔屓という事もあって、とにかくライブ観たさしかない。
 
EVERYTHING ELSE MATTERS
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mori wa ikiteiru 『森は生きている』

Artist mori wa ikiteiru
ikiteiruの森

Album 『森は生きている』
森は生きている

Tracklist

01. 昼下がりの夢
02. 雨上がりの通り
03. 回想電車
04. 光の蠱惑
05. 断片
06. ロンド
07. 日傘の蔭
08. 帰り道

森は生きている ・・・の2ndアルバムグッド・ナイトは、Porcupine Treeスティーヴン・ウィルソンミカエル・オーカーフェルトもビックリの"プログレ"以外ナニモノでもない、2014年の邦楽界を代表する現代プログレの傑作だったが、彼らが2013年にリリースしたセルフタイトルの1stアルバム『森は生きている』は、その2ndアルバムとは一味違って→「ほーん、これがインディかぁ」って感じの作品となっている。それはオープニングを飾る”昼下がりの夢””雨上がりの通り”を聴けばわかるように、ジャズィなピアノと竹川くんのユル~いボーカルで優美な雰囲気で聴かせる曲調に、サックスやトランペットなどの吹奏楽器を使ってファンキーなノリを積極的に取り入れている。次作の『グッド・ナイト』のように、スケール感のあるプログレッシブな構成力やスリリングな展開力などの過剰演出で聴かせるのではなくて、あくまでも自然な流れでシンプルに、言うなればジャズ的な即興演奏(インプロビゼーション)を意識した、まるで森のせせらぎを奏でる妖精音楽隊となって癒しの空間を提供している。より身近で、より日常的な空気感を纏った、より斉藤和義をイメージさせる大人びたサウンド・スタイルだ。

・・・とはいえ、”回想電車””断片”の音使いからは60~70年代のヴィンテージなクラシック・ロックを彷彿とさせ、”光の蠱惑”や大作の”ロンド”では次作への伏線とも取れる展開力の高さを発揮していたりと、その持ち前のミニマリズムやさり気ないプログレスなアプローチを加えた音には、確かに名盤『グッド・ナイト』の片鱗が随所に散りばめられている。要するに→この1stアルバムを"原型"に、若さ溢れる咀嚼力によってサイケ/アンビエント/現代プログレ/アヴァンギャルドなどのジャンルへの視野が広がって音がスケールアップし、そしてバンドの中心人物である岡田君のライティング能力の覚醒が重なった結果というか、謎の突然変異で『グッド・ナイト』が生まれたのではなく、この1stアルバムを素直に発展させたのが『グッド・ナイト』だという事がわかる。つまり"化けた"と表現するより"正統進化"と言ったほうが的確か。あらためて、"プログレッシブ"という明確な意志をもって曲作りに徹したアルバムが『グッド・ナイト』だって事。その2ndアルバムほどのインパクトや凄みこそないが、その音はデビュー作とは思えない高水準の完成度を誇っている。少なくとも、あの『グッド・ナイト』を作るだけのポテンシャルはスデに今作のアチラコチラに点在している。なんだろう、この1stアルバムがメインボーカルの竹川くん主体で、次作の2ndアルバムがバンドの心臓部である岡田くん主体に作られているイメージがあって、その違いは主に作曲面やボーカル面からも垣間見ることができるのだが、とにかく『グッド・ナイト』では岡田くんが本気出しちゃった感が強くて、というより、あらゆる面で"欲"を出してきたというか、明らかに勝負しにきた感がある。とにかく、岡田くんと竹川くんの関係性は見ていて面白いし、というより、このコンビの力加減でどうにでもなるし、その二人の仲介役となっている歌詞担当の増村くんの存在に俄然萌える。

幕開けを飾る”昼下がりの夢”の「走り出す少女の影」を題材にした歌詞は、2ndアルバム『グッド・ナイト』の一曲目を飾る”プレリュード”の歌詞とリンクしていてニヤリとする。そして、このタダモノじゃなさを醸し出すプロダクションと音使いからは、あらためて彼らの"音"に対する異常なほどの”こだわり”や新人離れした音楽家としての意識の高さを伺わせる。一転してシュビドゥバ系のレトロなコーラスと心弾むようなピアノでノリの良いリズミカルなビートを刻んでいく曲で、一部童謡から引用した歌詞が印象的な”雨上がりの通り”、ハモンド・オルガンとアンニュイにユラめくギターのプログレスキーな音色を中心に、田舎の無人の一両編成電車の如くユッタリと聴かせる”回想電車”、哀愁ただようピアノと竹川くんの歌声による悲しげな幕開けから、一転して多彩な楽器を擁しエレクトリカルなアレンジを効かせた賑やかな展開を見せる”光の蠱惑”、再びクラシックなオルガンの音色やトランペットとギターがファンキーなジャズ感を醸し出す”断片”、次作への伏線となるミニマルな大作の”ロンド”、岡田くんがメイン・ボーカルを担うサイケ・ポップな”日傘の蔭”、今作のハイライトを飾る曲で、雨上がりのアスファルトの匂いが立ち込めるノスタルジックな”帰り道”、最後はカントリー風アコースティック・ナンバーの日々の泡沫で終演。

相変わらず数多くのチェンバーな楽器を駆使した、意識高い系文学青年もといハルキストあるいはトクマルシューゴ大好き武蔵野芸人の皆さんが、森のほとりで執り行われる質素なエレクトリカル・パレードを仲よさげに繰り広げている。しかし気になるのは、このまま2ndの流れを踏襲したプログレ路線が続くのか、はたまたインディ路線に回帰するのか・・・?早くも彼らの次作が楽しみでしょうがないし、次世代の邦楽界を担うであろう若者の音楽を僕は後押ししていきたい。

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