Welcome To My ”俺の感性”

音楽のレビューというか感想をてけとーに書き殴るブログです。

2015年03月

℃-ute解散がショック過ぎるので更新停止します

Acid Black Cherry 『L-エル-』

Artist Acid Black Cherry
Acid Black Cherry

Album 『L-エル-』
L-エル-

Tracklist

01. Round & Round
02. liar or LIAR ?
03. エストエム
04. 君がいない、あの日から...
05. Lーエルー
06. Greed Greed Greed
07. 7 colors
08. 〜Le Chat Noir〜
09. 黒猫〜Adult Black Cat〜
10. versus G
11. 眠れぬ夜
12. INCUBUS
13. Loves
14. & you

「Lたそぐうかわ」 ・・・ってなわけで、朝ドラ『マッサン』のヒロインエリーの母親役の役者が”INCUBUS”のMVで主役を演じていたのは少し驚きだったのだけど、そんなエリーならぬエルーの波瀾万丈な人生をテーマにした、林保徳ことJanne Da Arcyasuのソロ・プロジェクトAcid Black Cherryの4thアルバム『L-エル-』は、大まかに言っちゃえば『もう一つのレ・ミゼラブル』だ。

コンセプト・アルバム ・・・およそ100ページにも及ぶストーリーブックからして、ABC史上最も"コンセプト"に力を入れたこの物語『もう一つのレ・ミゼラブル』、いかにも"コンセプト・アルバム"な幕開けを飾る”Round & Round”からこのストーリーは始まる。これから壮絶な人生を歩んでいくLたそを強く想う何者かの暗示(メッセージ)か、ストーリーブックの内容とリンクさせた歌詞と夢のように幻想的なアレンジ、山崎慶君によるex-KATATONIA(現In Mourning)のダニエルくん顔負けの俄然タイトでセクシャルなドラミングを軸としたミドルテンポな力強いリズムと叙情的なメロディを中心に展開していく、前作で言うところの”Fallin' Angel”を彷彿とさせるドラマティックな曲で、それこそ今ツアーの一発目に演ったらちょっとマジで感動しちゃいそうな曲だ。この高音と低音を巧みに使い分けるメロディの組み立て方は実に林らしい。そこから間髪入れずに始まる”liar or LIAR ?”は、このアルバムのリード・トラック的な位置づけにあり、今作の中では最も"ABCらしい"というか、逆に存在が浮いてる曲でもあって、前作で言うところの”Re:birth””CRISIS”系統のyasuらしいフレーズとフックを効かせた疾走感溢れるアッパーな楽曲だ。で、ダメ男に嘘(liar)をつかれ散々裏切られたLたそが遂にメンヘラクソビッチ化してしまう”エストエム”は、まんま前作の”ピストル”をオマージュしたかのような激しいヘドバンチューンで、林のヘラったボーカル・エフェクトがジャンヌっぽいというか、Janne Da Arc”ピストル”っぽい事やってみた感あって、ジャンナー的には懐かしく面白く聴ける。歌詞といい”Wing”みたいな最高にハイ!ってヤツのノリある。そしてシングルバラードの”君がいない、あの日から...”
 
L=ローレン・メイベリー説

L=ローレン・メイベリー説 ・・・ここまでの序盤の流れを聴くだけでは、なんだかんだ3rdアルバム2012を踏襲した楽曲が続くので、それほど"コンセプト・アルバム"という意識は薄い・・・が、次の表題曲である”Lーエルー”の冒頭→「L、おはよう」とかいうフレーズに「!?」っとド肝を抜かれる。さっきまでの荒れ狂ったLとは一転して多幸感溢れる歌詞をはじめ、その曲調としては林なりのクリスマス・ソングみたいな曲で、前作の”その日が来るまで”とはまた違った演劇的なイメージがあって、何よりも今作が"コンセプト・アルバム"であること、そのイメージを半ば強制的に植えつけるような、少なくとも今作の鍵を握る楽曲であるのは確かだ。その夢のように幸福な雰囲気から一転して、「我が人生は金!暴力!SEX!SEX!アンドSEX!」とかいう欲望をむき出しに、Lたそが再びメンヘラクソビッチに目覚めてしまうシングルのGreed Greed Greed、また一転して、それこそLたその人生の如く急転して、主に”チェリーチェリー”に代表される林の専売特許であるシャッフル曲の”7 colors”、ナイトクラブの賑やかなSEを挟んでからの~通称"日南響子ズンドコソング"黒猫、そして神様をも逝かせるレベルの夜の街の嬢王となり、Lたそは人生の絶頂期を迎える・・・が、その幸福な時間もつかの間、Lたその前に過去の"因縁"が襲いかかるッ! 「ハッ!?Lたその正体はローレン・メイベリー(Lauren Mayberry)だった!?」ってなるくらい、俺たちのローレン・メイベリー率いるCHVRCHES”Science/Visions”を彷彿とさせるハウス/エレクトロなイントロから、メタル然としたゴッリゴリなヘヴィネスと共に林のヘロヘロラップを織り交ぜながら、ミステリアスでインダストリアルな雰囲気を醸し出す”versus G”は、2ndアルバムの『Q.E.D.』をイメージさせる。再び人生のドン底まで堕ちて絶望に苛まれたLは、あの頃の”眠れぬ夜”を思い出す。この曲は、カバーアルバム『Recreation』シリーズを彷彿とさせる昭和歌謡チックなノスタルジーと『Q.E.D.』”眠り姫”っぽいサビのフレーズが印象的なバラード。



・・・今作の中で、この『L-エル-』のコンセプティブな世界観を一曲で表現している楽曲こそ、アルバムにおける最後のシングルとなった”INCUBUS”で、冒頭でも述べたように、朝ドラ『マッサン』のヒロインのオカン役の俳優を起用した、それこそ映画『レ・ミゼラブル』リスペクトなMVを観れば一目瞭然で、アルバムのハイライトを飾るに相応しいダークでドラマティックな展開をウリとする曲だ。そして刑期を終え、数十年の月日が過ぎ、悪夢にうなされる日々を送る老婆のLたそ。目覚めてもなお悪夢の中を亡霊のようにな迷い続け、人々が行き交う路上で永遠に眠りについたLたそは、夢の中で故郷"La vie en rose"へと帰郷する。で、yasuの『L-エル-』に対するなみなみならぬ”こだわり”を感じたのが”Loves”という曲で、この曲の林はまるで舞台役者の如く、それこそ物語の主人公オヴェスとLの運命的な再会を一人二役で演じてみせる美しすぎるハモリと女性的な色気ほとばしるファルセット、からの映画音楽ばりのストリングスまでの展開に涙不可避。そのアウトロ的な存在感を放つ”& you”を最後に、この物語『メンヘラ界の貴公子オヴェス』は盛大に幕を閉じる(センチュリーボーイズ感)。そしてLは、"色のない街"ではなく沢山の花(色)に埋め尽くされた"La vie en rose"の花畑の中で生き続け、その夢の世界の中でLが最後に手にしたのは、身近にあるちょっとした幸せ、それこそ泡のような真実の愛だった・・・(aiko感)。そして遂にLは、自らの名前が花京院典明ばりの"LeroLeroLeroLeroLeroLeroLeroLeroLeroLeroLeroLero"というエロい舌使いに必要な"L"、もといLOVEの頭文字"L"だったという真実に気づくッ!「ガシッ!ボカッ!」アタシは死んだ。スイーツ(笑)

「哀しみより先に子宮が疼きます」

ストーリーブックを読み始めたぼく→「まともな登場人物がキャバレーの
オーナーとアンナとしかおれへん・・・で、次はいつセックスするんだ?」

その直後のぼく→「・・・は?アンナもオーナーもクソやんけ!つうか登場人物全員クソやんけ!」

Lたそ→「いつか私を素敵な王子様が迎えに来てくれると思っていました。でも私を迎えに来たのは王子様ではなく警察官でした。

ぼく→「おっ、そうだな」

ストーリー終盤のぼく→「もうLとかどうでもええねん!もう希望はオヴェス君しかおれへん!リノたそと幸せになるんやで!ファッ!?リノたそはアンナの娘だった!?」←この伏線回収はアツかった。予想した通りだったけど。

クライマックスのぼく→「オヴェスくーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!うわあああああああああああああああああああ!!ハッ、この物語はオヴェスくんの物語だった!?」

・・・この物語を読み終えた僕は、まるでLの呪いにかけられたようにメンヘラクソ野郎と化していたヘラヘラ。Lたそのメンヘラ魂は何時だって僕たちの心の中に眠っているんだヘラヘラ。で、この100ページにも及ぶストーリーブック、序盤は"色のない街"で典型的な不幸少女の生い立ちやオヴェスとの思い出を描き、次の舞台となる大都会セラヴィーでは女をボッコボコにぶん殴った後に優しく接する典型的なDV男や妻子持ちの医者に振り回されながらも夜の嬢王に成り上がっていく中盤、裏の世界の堕ちた人間は二度とカタギの世界には戻れない、という真理を深裂に描き出す終盤、そして子供の頃からの夢だったシンデレラになるクライマックスまで、なかでも「ねえ、エル。君に見せたい未来があるんだよ」からの見開きの絵の演出はグッときた。でも最後の98ページの存在は賛否両論あるかも。当然、それは全て夢オチだったという現実を示すには必要不可欠な場面だけど、前の97ページで終わらせても良かった感はある。そこまで読みづらいような無理くりな展開はないし、絵柄もワールド・ネバーランドみたいな独特の味があって、最後まで一気に読ませる質は保証されている。このストーリーブックを読むと読まないでは、今作の楽曲や歌詞に対する理解度が全然違ってくる。

紗倉まな「自分の性欲に気づいたとき、あのドロドロのラブソングに救われた」 

ぼく「おいおい初めてモノリスに触れたサルか」

紗倉まな「もしかしてLの正体は私かもしれない(笑)」

ぼく「紗倉まなはヌケない。鈴村あいり最高!松岡ちな最高!北野のぞみ最高!」 

シングルの存在感 ・・・正直なところ、今回のシングル曲をどうアルバムに落とし込むのか若干不安に思っていた所もあったのだけど、フタを開けてみるとむしろ逆にシングル曲をストーリーの軸として置くことで、聴き手によりコンセプティブなイメージを意識づけている。それほど今回はシングル曲がアルバムの重要な役割を担っているし、同時にシングル曲の良さをあらためて再確認させられた。なんだろう、シングルに頼らざるをえない状況は一見悪いことのように思えるけど、そのシングル自体がアルバム曲っぽいお陰で違和感なく他の曲と馴染んでいるという、良いのか悪いのかよく分からない謎の相乗効果を生んでいる。それは"コンセプト・アルバム"だからトータルで聴かせるという意味では間違いじゃないし、逆に”イエス”みたいな良くも悪くも突出した曲があったら作品のパワー・バランスが崩れる懸念もあるし。しかし大きな見せ場がないまま気づいたらラストシーン・・・みたいな感覚はまるでフランス映画のよう。今作は曲順にも大きな意味を持たせていて、ヒロインのオヴェスが夢の中で見たLの未来と現実世界のL、Lの波瀾万丈な人生とオヴェスのひたむきな努力とLに対する想いが複雑に入り乱れるような、つまり『夢と現実』の対比が曲順という演出方法で表現されている。だからこの曲順に文句を言うのはナンセンスだし、むしろこの曲順であるからこそ、ダメ男に翻弄されて堕ちるところまで堕ちて幸せの絶頂から再び転落していく、言わば急転直下な人生模様という意味ではこれ以上ないベストな曲順だと。それは同時に、それぞれの人生模様が音で描かれている事でもあって、例えばLの人生をテーマにした楽曲(#2,3,6,9,10,12)は、その転落人生のようにヘヴィでアグレッシブなナンバーで、これはシングルの”GGG”で示したように、音自体は2ndアルバムの『Q.E.D.』の音を更にソリッドに研ぎ澄ました、俄然メタリックなヘヴィネスをカチ鳴らしている。一方のオヴェスくん視点からは→「君に見せたい未来があるんだ」という言葉のように、Lを想う純粋な恋心と"色のない街"を本当の"La vie en rose"へと変える大きな『夢』が込められた楽曲(#1,4,5,7,13)を中心に展開し、これはコンセプトの部分と林のソングライターとしての幅広い作曲能力の高さを裏付けている。これまでも"コンセプト"を題材にしたアルバムだったが、それはあくまでも上辺だけのテーマであって、しかし今作はストーリーブックや楽曲的な面でも他でもない紛れもなく本物のコンセプトアルバムと言える。

実質3rdアルバム ・・・もう何十年も創作に勤しんでいる人間というのは、 時として『ジョジョリオン』荒木飛呂彦だって、奇才スティーヴン・ウィルソンだって駄作を世に送り出してしまうわけで、少なくともこの『L-エル-』に対して"最高傑作"だなんて言葉を使うTEAM-ABCは誰一人として存在しないだろう。海外のメタルバンドでも"コンセプト・アルバム"=地雷みたいな風潮あって、だからメタルバンド「次のアルバムはコンセプト・アルバムになるで!」 メタラー「あっ・・・(察し)」みたいな風潮あって、どうしても"コンセプト・アルバム"となると、そのストーリーやテーマにエネルギーを注力し過ぎて肝心のライティングは二の次みたいになりがちで、この『L-エル-』にはそんなネガティブなイメージが微塵も浮かばないわけでは決してないのだ。確かに、過去作のフレーズやJanne Da Arcを想起させる様々な要素が詰まったアルバムではあるが、だからといってAcid Black Cherryの集大成と呼べるようなアルバムでもなくて、特に表題曲や”7 colors””眠れぬ夜”と過去作に収録されたこの手の楽曲を比べてみると、いかんせんメロディが煮えきらないというか、あえてそうした可能性もなくはないが、"コンセプト"に注力し過ぎて肝心の曲が蔑ろになっている、つまり林のライティング能力が著しく低下していると言われたら否定できないかもしれない。とはいえ、少なくとも前作の『2012』よりはABCらしさというのはあって、そもそも『2012』は持ち前のヘヴィネスよりキャッチーなポップさ、つまり大衆性を重視した"特殊"なアルバムだったわけで、この『L-エル-』はコンセプトこそ前作寄りかもしれないが、音自体は『Q.E.D.』の頃に回帰しているキライもあるので、本来なら今作が三作目になるハズだった、みたいな感覚もある。結局ナニが言いたいかって、コンセプト・アルバムは逃げ・・・というわけじゃあないが、そろそろ林は”いい曲”とはナニか?を素直に考える時期に来ているんじゃあないかって。

親和性

流行りのDV男 ・・・奇しくも、Janne Da Arcのフロントマンyasu"ソロ・プロジェクト"Acid Black Cherry"4thアルバム"『L -エル-』と同日(2月25日)に、Porcupine Treeのフロントマンの"ソロ・プロジェクト"スティーヴン・ウィルソン"4thアルバム"『Hand. Cannot. Erase.』が、DV男によって命を落としたジョイスという名の一人の女性の悲劇からインスピレーションを受けた"コンセプト・アルバム"をリリースしている。なぜABCDIR EN GREYのフロントマンンギョウのソロ・プロジェクト、sukekiyoVITIUMとの同発を回避してSW『Hand. Cannot. Erase.』と同じ日にズレ込んだのか、それはSWが活動停止中であるPorcupine Treeの復活を匂わしている事にヒントがあるのではないか?と僕は考えた(なお、本人は否定している模様)。つまり・・・もしかしてこの『L -エル-』『救世主』の復活を示唆しているんじゃあないか?って。まぁ、それは冗談としても、しかし奇しくも偶然にしてはなかなか面白い出来事だった。話を戻すと→このアルバムは最高傑作と呼ばれることはないが、難産なりにそれなりにシッカリとまとめてくる、シングルを含めたアルバム作りの巧さは"ソロ・プロジェクト"としての円熟を感じさせた。例えそうでなくても及第点はあるし、コンセプト・アルバムとしては普通に傑作だと思う。しかし気になるのは、今作の曲やコンセプトがライブでどう化けるかで、ライブでの演出面に俄然期待される。なお、アルバムに封入されたライブのシリアル抽選は余裕で落選した模様。これは完全に愚痴だが、ほぼ空売りに近いシリアルをドヤ顔で封入するのだけはダサいからやめて欲しい。なぜなら、前作の『2012』は"売れなきゃいけないアルバム"だったが、このアルバムは特別売れなくてもいいアルバム、というより完全にメンヘラクソビッチもとい従来のABCファンに向けられた作品だからだ。なので心優しきメンヘラクソビッチもといTEAM-ABCの可愛い皆さん、TEAM-ABCメンヘラクソ野郎部の代表である僕にチケットを恵んでくださいヘラヘラ。

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