Welcome To My ”俺の感性”

音楽のレビューというか感想をてけとーに書き殴るブログです。

2015年06月

℃-ute解散がショック過ぎるので更新停止します

ねごと 『DESTINY』

Artist ねごと
negotoaaa

Single 『DESTINY』
15

Tracklist
01. DESTINY
02. 夜風とポラリス
03. シンクロマニカ -Mizuki Masuda Remix-

『深夜の馬鹿力』 ・・・ねごとの3rdアルバムVISIONは、まさにねごとの『未来を確信的かつ核心的に捉えた、今年の邦楽界を象徴するかのような傑作だったが、そのアルバム『VISION』から約三ヶ月ぶりとなる新曲『DESTINY』が早くも発表された。自分の中で→「ねごとはシングルよりもアルバム曲のが面白い」というイメージと、今回のシングルはアニメ『銀魂゜』のアニソンタイアップだという点から、正直過度な期待はしていなかったし、実際に伊集院光のラジオ『深夜の馬鹿力』で流れた時にサラッと聴いても→「まぁ、シングルだしこんなもんか」みたいな漠然とした印象しか持てなくて、でもこのMVがアップされて初めてフルで聴いてみたら一転、それまでの評価が180度ガラッと変わってしまった。



裏VISION ・・・そんな事よりも、曲がどうとか以前に、この横スクロールアクションみたいなMVの沙田瑞紀がメチャクチャ可愛い。特にラスト演奏パート。もうなんかこれ以外の感想は必要ないくらい、俄然瑞紀推せるやん?というわけ。で、話を戻して→伊集院光のラジオでほぼ寝ながら聴いた時は、ありがちなアニソンみたいなイメージしかなかったが、前述の通りこの”DESTINY”はフル音源で聴いて初めてその真価を発揮するのだ。まるでデヴィン・タウンゼント総裁『Addicted』を彷彿とさせるピュンピュンしたkawaii系エレクトロニカとガールズ・ロック界のYMOを襲名するかの如し俄然レトロフューチャーなキーボードの音色、つまり新しさと懐かしさ、それこそレトロとモダンがクロスオーバーした"レトロモダン"なイントロから、瑞紀らしいミニマルなフレーズで曲のシュール感を演出しつつ、”シンクロマニカ””GREAT CITY KIDS”を連想させる最高にハイ!ならぬ最高にデッ↑デッ↑ってヤツな蒼山幸子のボーカルが冴え渡るポスト-グリッチ・ポップ的なサビへと繋ぎ、そしてこのシングルがただのポップ・ソングじゃあないことを証明する中盤からの、それはまるでANATHEMA”Thin Air”顔負けのPost-Progressiveなパートでは、ベースの藤咲佑とドラムの澤村小夜子によるリズム隊のジャズミュージシャンばりに大人びたグルーヴを形成し、その強靭な土台の上で星空を見上げるような幸子の哀愁を帯びたボーカル・メロディが確かな存在感を発揮、来たるクリマックスではこれぞ"日本のオリアンティ"あるいは"ガールズ・ロック界のダニー・カヴァナー"と呼ぶに相応しい瑞紀の天上を貫くようなギター・ソロから大サビへと繋がる”endless”顔負けの展開力・・・そして遂に一つの結論に行き着く→「チョトマテチョトマテ...これって『VISION』の原型じゃ~ん!」って。事実、この曲は二年前から既にストックされていた曲との事で、どおりで所々にアルバム『VISION』の鍵を握る楽曲アレンジが顔を覗かせたりするし、と言っても『VISION』のどの曲とも一線を画した雰囲気や世界観を持っているのも確かで、これはもう言わば『裏ビデオ』もとい『裏VISION』と命名したくなるほどの名曲だ。あらゆる音がせめぎ合っているのにも関わらず、全く窮屈に感じない無駄のないソングライティング、その著しい洗練が進んだねごとワールドが宇宙さながら無限に広がっていく中で、その音のワームホールを抜けた先にねごとが辿り着いた一つの境地、これまでの集大成であると同時にねごとが降り立った新種の惑星がこの『DESTINY』なのかもしれない。

【成長性A ・・・傑作『VISION』で培ったバンドのアンサンブルはより強固に、より靭やかさが増し、持ち前のメジャー感溢れるポップさと『VISION』という傑作を作り上げたことで芽生えた自信、そしてバンドの成熟感に裏打ちされたアンサンブルが絶妙なバランスで保たれた、そのサウンドスケールが突如としてサウンドスケープと化す音のダイナミズムに只々圧倒される。アルバム『VISION』から数ヶ月という短期間で、自らのサウンドを著しくアップデイトし続けるねごとの音楽に対するひたむきな姿勢、優等生過ぎるほど貪欲な探究心にリスペクト不可避だ。なんだろう、ジョジョの身上調査書的に例えると、ねごとメンバーの成長性は間違いなくAランクだ。もはや今のANATHEMAに肩を並べる成長スピードだわ。なんかもうこいつらスゲーわ。こいつら本当に後ろ(過去)を振り返る気ねーわ。今はもう前しか見えてない、それこそ『VISION』で指し示した未来へと突き進んでいる感、無敵感がハンパねーわ。同時に、もうなんか『5』は意地でも聴かねーわと決意した瞬間だった。もうなんか公園に引き篭もって"椎名林檎ごっこ"してるどっかのメンヘラクソ女に聴かせてやりたい気分だ。

邦楽界のANATHEMA ・・・ねごとの成長性、それ即ちバンドメンバーの成長性に繋がっている。その実力はGLAY界隈でも折り紙つきの小夜子のドラムは、いつものように足の裏から変な汁が出るくらいテクいリズムを刻むというわけではなくて、今回はむしろ過去最高に派手さや手数を抑えた、パッと見地味に聴こえるようでいて、しかし随所で小夜子らしいというか小夜子にしか叩けないセンスフルなドラミングを披露していて、同時にドラムの音も過去最高にオーガニックかつナチュラルな音像で、俄然タイトかつヘヴィに聴かせる。佑との絶妙なコンビネーションも相まって、俄然リズム隊の骨太感マシマシだ。幸子は幸子で、一曲の中で哀愁と激情の間で最高にハイ↑から最高にロー↓まで(ハンティン↑ハイアンロー↓的な)、繊細に聴かせる所はシッカリとメロディを聴かせ、ブチアゲ↑る所ではシッカリとエピカルにブチアゲ↑る、まるでANATHEMAヴィンセント・カヴァナーの如く変幻自在に歌いこなし、一人のボーカリストとして着実なステップアップを感じさせる。瑞紀は瑞紀で、カップリング曲の”夜風とポラリス”の中で、海外ノイズ・ポップ/ギター・ポップ風のオルタナ然としたギターを主体に、夏っぽいカラッとした雰囲気で軽快かつ爽やかなテンポで聴かせる曲で、これまでのねごとにはなかったような、しかし随所にねごとらしさを強く感じさせる今風の新感覚サウンドを展開していく。そして三曲目の”シンクロマニカ -Mizuki Masuda Remix-”は、初期Porcupine Treeをはじめとした今のPost-Progressive勢にも通じる、言うなればSF映画『メトロポリス』の世界観にも通じるアトモスフィアーでダークな雰囲気を持ったミニマル/ダブ・テクノ風のリミックスとなっている。目指すはJ-POP界のChvrchesといった所か。そしてアルバムに引き続き、かのテッド・ジェンセンをマスタリングとして起用しており、俄然プロフェッショナルな音を提供してくれている。特に今回の小夜子のドラムの音は理想的と言える。ちなみに、歌詞カードはきのこ帝国『桜が咲く前に』と同じく一枚づつのカード仕様で、初回限定盤のDVDには先日大団円を飾った『お口ポカーン?!初の全国ワンマンツアー2015』の初日密着ドキュメンタリー編が収録されている。

今最も評価されるべきバンド ・・・ともあれ、"今最も評価されるべきバンド"という俺的評価に俄然説得力を持たせるような、一方で【なぜ日本におけるPost-Progressiveが女性的なジャンルであるのか?】という昨今の疑問に対する答えのようなシングルだった。つうか、シングル曲でこれだけハイレベルな一種の実験的な曲が書けちゃう今のねごとに怖いものなしだろう。マジでもうねごとがNEXT-ステージにステップアップするには、ANATHEMA”Distant Satellites”みたいな究極のミニマル・ミュージックが書けるか否かにかかってるんじゃあないか。それができなきゃねごとはそれまでのバンドだったというだけの話で、それ以上でもそれ以下でもない。なぜならそれができるのは、少なくとも今の邦楽界ではねごとしかいないからだ。しかし現に、三曲目の”シンクロマニカ -Mizuki Masuda Remix-”はその伏線()だと確信しているので、俺たちの瑞紀なら、俺たちの瑞紀ならきっとやってくれるハズだ・・・ッ!

DESTINY(初回生産限定盤)(DVD付)
ねごと
KRE (2015-06-03)
売り上げランキング: 1,654

Apple Musicは日本史における二度目の黒船来航となるか?

無題teigaku

【嘉永6年(1853年)】・・・代将マシュー・ペリーが率いるアメリカ合衆国海軍東インド艦隊の蒸気船2隻を含む艦船4隻が、日本に来航。

【2015年6月30日】・・・Apple Musicが日本に上陸。

【2020年】・・・加藤◯三、 
定額制音楽サービスをApple Musicに統一。

嘉永6年 ・・・代将マシュー・ペリーが率いるアメリカ合衆国海軍東インド艦隊の蒸気船2隻を含む艦船4隻が、日本に来航した。そして現代・・・再び日本に、厳密に言えば日本の音楽シーンにアップルミュージックという名の黒船が上陸しようとしている。そもそも【定額制音楽ストリーミングサービス】といえば、海外では今やスポティファイ一強みたいなところがあって、数年前に自分が初めてスポティファイの存在を知った時は→「スポティフィ・・・?なんだこのどこぞの馬の骨か知らんサービス」くらいの印象しかなくて、それから数年後・・・音楽を聴く手段の最もたるツールとしてスポティファイが世界的にその名を轟かせていた。しかし、この日本ではちょっと前に「スポティファイ、日本上陸間近!」みたいなニュースを聞いて以降、全く音沙汰のないまま現在に至っている。もはやこの日本ではその存在すら消されてしまったスポティファイさん。確かに、スポティファイ上陸のニュースを耳にした時、この日本でガチでサービス開始されると思った不届き者はいないハズだ。逆にむしろ「どうせ某団体に潰されるんだろうな」って思った人が大半だろう。事実、今日日の日本にスポティファイの字すら聞かない所からしても、日本の音楽業界の闇の根深さ、歪みが浮き彫りに見えてくる。

スポティファイ ・・・予想どおり、日本では【定額制音楽ストリーミングサービス】は夢のまた夢の話だったか…と半ば諦めかけた矢先、某団体に独禁法違反の判決が下ったとのニュースが舞い込んできた、このタイミングだからなのかは知る由もないが、某団体が日和っているここぞとばかりにその隙を突いてエイベックスとサイバーエージェントが仕掛けたAWALINE MUSICなどの定額音楽サービスが続々と発表され、日本における【定額制音楽ストリーミングサービス】の二度目の正直となるか?という期待感とともに、定額界隈が再び賑わいを見せ始めた真っ只中、満を持して遂に(今更)かのアップルからApple Musicなる定額性音楽サービスが発表された。いつぞやのスポティファイとかいう馬の骨とはワケが違う。天下のアップルだ。しかし当然スポティファイの前例を考えると、「どうせまた日本じゃサービス未定なんだろうな・・・」と毎度のように思いがちだが、しかし今回ばかりはAWALINE MUSICなどの国内定額勢が既に定額サービスを開始しているという点や、そしてこのタイミングで電通がスポティファイに投資すると発表したことで、近くスポティファイもこの激化する定額競争に参戦するフラグをビンビンにおっ立てている点でも、今度こそ日本に【定額制音楽ストリーミングサービス】が上陸する確信的な雰囲気がある。しっかし、エイベとかサイバーエージェントとか電通とか・・・もはや胡散臭さの役満印みたいなもんで、カネの匂いを嗅ぎつける能力だけは人一倍に長けている、さすが日本企業といった所ではある。しかし現状としては、個人的にはやはりアップルミュージックを最優先に支援したい気持ちがある。

「もうCDはダメでしょ」 ・・・既に海外のバンドはライブが主な収入源になっている事は読者はご存知のハズだが、邦楽界の卑弥呼である椎名林檎の言葉を借りるとすれば→
CDはもうダメとか何とかいつまでもウダウダと嘆き続けているこの日本でも、CDを売ることよりもライブorグッズで稼ぐという世界的な流れ、その波は着実に浸透してきている。昨今、そんな日本の音楽業界も末期状態に陥り、もはや八方塞がりだと諦めかけたその時、まるで図ったようなタイミングで定額という名の黒船がやってきた、というわけだ。過去に日本のソニーが生み出したウォークマンの凋落の原因となるiPodを生み出したアップルは、約10数年の時を経て、再び日本の音楽シーン、今度は日本のCD文化をブチ壊そうとしている。果たしてアップルミュージックという名の核爆弾が日本の音楽業界に落ちるのか?万が一、落ちた先に日本の音楽は夜明けを迎えることができるのか?少なくとも、もしソレが実現して日本に定額性音楽サービスが定着したら、間違いなく日本の音楽業界および日本人の音楽の聴き方は180度ガラッと変わるだろう。

CD→ライブ ・・・しかし【定額制音楽ストリーミングサービス】には問題点が山ほどあって、これは海外の定額界の帝王であるスポティファイでも大きな問題となっていて、それはアーティスト側の利益確保が不十分かつ不透明過ぎる所で、何回再生されたら何円とか、何回再生されたら「アルバムを買ったという同意義と見なしチャートに反映されるとか、今だにその辺の整備とルールがガバガバで曖昧過ぎるのが現状だ。日本にはお馴染みのオリコンがあるが、握手券で売ってるCDを正式な枚数として認めているような組織に、そんな器用なことができるのか?んなワケない。むしろ【再生回数=握手券みたいなもんだろ、って解釈すると逆に面白いかも。確かに、椎名林檎のようにメジャーなアーティストにはそれなりの利点があるかもしれないが、逆に新人バンドやアンダーグラウンド・シーンのマイナーなバンドからすると何一つ利点がないのではないか?という話もこの手の問題としてよく挙げられる。単純計算で→「CDを売るか」もしくは「ライブの動員を増やすか」の二択として考えると、むしろメジャーなバンドよりもアンダーグラウンドで活動するバンドのが、【CD→ライブ】という世界的な流れに沿って、未練なく【次世代の音楽活動に移行することができるのではないか?そんな二極論で成立するほど簡単な話ではないのは百も承知だし、他にも問題点は多々あったりするので、一概に定額サービスが正しいとは言い切れない。しかし、ここ最近曲がりなりにも邦楽に触れてみて思うのは、「CDが売れないとアタリマエのことをオウムのように繰り返し続ける今の日本の音楽業界こそ、定額性音楽サービスの力を必要とするべきだし、今こそしなきゃいけない時代なんじゃあないかって。
 
「トリモロス!」 ・・・そもそも、今の日本は音楽聴いてるやつの絶対数が昔と比べて単純に減っていて、今はいかにその少数から多額のカネを巻き上げるか?みたいな売り方がアタリマエの時代で、今さら定額サービスを利用してまで音楽を聴こうとする奴っているの?っていう、なんかもう根本的な話になってくる。この定額サービスがどれだけ日本の「音楽リスナーをトリモロス!」ことができるのか?些か疑問だが、このガラパゴス化(鎖国)した日本で定額サービスが新たな音楽文化として根付くor根付かないは、結局のところ音楽リスナーの意思にかかってくるんじゃあないか。僕は一時期、スポティファイをはじめとした定額サービス自体に否定的な立場を取っていたが、凋落著しい日本の腐りきった音楽シーンをトリモロス、その最終手段として定額サービスに命運を委ねてみるのも悪くないんじゃあないかって。もはや僕は、このアップルミュージックが日本の音楽をトリモロス最後の希望として捉えているのかもしれない。要するに、音楽シーンの未来を決めるのは、レコード会社でもアーティストでもない…この俺たちだ!(えっ)

音楽ストリーミング戦国時代 ・・・さて、もしこのまま順調に行けば6月30日にアップルミュージックがサービスを開始すると同時に、【音楽ストリーミング戦国時代】の幕開けとなるわけだが、結論から言ってしまえば、僕は音楽界の小泉純一郎あるいは平成維新の近藤勇として、アップルミュージックに賛同することを今ここに表明します(なお、さっそく独禁法違反で捜査された模様)。僕たちの音楽闘争は既に始まっているゥ!テメーら俺の後に続けーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!まずはペリー提督率いる俺たち黒船団が一番胡散臭ぇAWAからブッ潰ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーす!それが終わったらLINE MUSICだああああああああああああああああああ!ウェハハハハハハ!!!!

(当記事は、筆者の思想信条とは一切関わりのない、あくまでも定額制ネタで面白いことが書けるか?を目的とした記事です、何卒ご了承願います)

椎名林檎 『日出処』

Artist 椎名林檎
new_Land+of+the+Rising+Sun+2014

Album 『日出処』
日出処

Tracklist
01. 静かなる逆襲
02. 自由へ道連れ
03. 走れゎナンバー
04. 赤道を越えたら
05. JL005便で
06. ちちんぷいぷい
07. 今
08. いろはにほへと
09. ありきたりな女
10. カーネーション
11. 孤独のあかつき
12. NIPPON
13. ありあまる富

Post-Progressive界の第一人者 ・・・事の発端は、昨年リリースされた赤い公園猛烈リトミック、そしてきのこ帝国フェイクワールドワンダーランドで、今年に入ってからは相対性理論のライブを皮切りに、tricotねごとはじめとした、それらのガールズ・ロックおよび女性ボーカルバンドの楽曲を聴いてもの凄く痛感した事があって、それは椎名林檎という一人のババアもとい一人の女性アーティストの存在が、いかに日本の音楽シーンに多大な影響を与えてきたのかという事で、それに伴って→【なぜ日本におけるPost-Progressiveが女性的なジャンルであるのか?】という疑問にブチ当たった。何を話そう、その疑問に対する答えは、既に約10年以上前の椎名林檎が証明していると言っても過言じゃあなくて、それこそ昨年リリースされたオリジナル・アルバムとしては約5年半ぶりとなる5thアルバム『日出処』は、この椎名林檎が日本におけるPost-Progressive界の第一人者であるという事実を物語るような一枚となっている。
 

音楽の王道』=『黄金の道 ・・・まるで椎名林檎が執り仕切るキャバレーの開演を知らせる合図の如く、トランペットやサックスが織りなすダーティなブラスとジャジーでアダルトな世界観を繰り広げていく#1静かなる逆襲”は、初っ端の「東京なんてのは危険なトコよ」とかいう歌詞をはじめ"らしさ"のあるシニカルな歌詞からして、つい最近きのこ帝国のアンダーグラウンドからメインストリームへの移行を目の当たりにした身には痛く染みるほど、もはやソレに対する皮肉にも聞こえて俄然面白いし、お得意の転調から巻き舌風にオラオラと捲し立てる大サビまでのポスト-な展開力にはぐうの音も出ない。で、まるでRATMばりのUSヘヴィロック然とした縦ノリグルーヴで幕開けを飾り、ハードロック調のアッパーなノリで展開していく#2自由へ道ずれ”は、それこそアルバムのリード・トラックと呼ぶに相応しい、驚くほどストレートでシンプルかつキャッチーな、そして作品の明確なツカミとしてその大胆不敵な存在感を放っている。一転してフルートのエスニックな音色とファンキーなバンド・サウンドが、初期の傑作勝訴ストリップ虚言症”をフラッシュバックさせるワチャワチャしたリズム&グルーヴを刻んでいく#3走れわナンバー”、それに負けじとイヴァン・リンスのボイスとトロンボーンをフューチャーしたジャズナンバーの#4”赤道を越えたら”、また一転してエレクトロな打ち込みと壮麗優美なストリングスがシリアスに交錯する、それこそPost-Progressiveに精通するオルタナチューンの#5JLOO5便”、まるで気分は怪盗ルパン三世あるいはカウボーイビバップな映画音楽顔負けのスケール感溢れるブラスとド派手なストリングス、そしてGrimesSusanne SundførをはじめとしたSSW/海外アート・ポップ勢に負けず劣らずな日本人らしいコピー能力の高さを発揮する林ンゴのオリエンタルなボーカル、極めつけは「テレッテッテッテーテレレテーレレレ…Ringo!!」とかいうアゲアゲなコーラスに草木生える#6”ちちんぷいぷい”、また一転してケルティックなアレンジと壮麗なストリングスを擁したドラマティックなバラードナンバーの#7”今”、若作りに必死なババアの激萌えボーカルとチェンバロの摩訶不思議な音色が織りなす、一種のおとぎ話のようにアンニュイでメルヘンチックな世界へと聴く者を誘い込んで行き、そして転調に次ぐ転調を見せる後半の展開、そのポスト-な展開力をはじめギターの音使いからも、林ンゴのプログレッシブ・ミュージックに対する見識の広さを垣間見る事ができる#8”いろはにほへと”、ピアノ一本で聴かせるシンプルなバラードかと思いきや、間もなく高鳴る心臓の鼓動のように力強くテンポアップして純情的かつ情熱的な歌声を披露する#9”ありきたりな女”、終盤は朝ドラのOPでお馴染みの#10”カーネーション”、この手の打ち込みメインの英詞曲やらせたら菅野よう子の右に出る者は椎名林檎しかいないと思わせる#11”孤独のあかつき”、そして「フエ~フエ~ニッポンハエ~」こと#12”NIPPON”から、児童合唱団による清らかなコーラスを駆使したクラシック/アコースティックなシットリ系バラードの#13”ありあまる富”まで、林ンゴ自ら「もう王道のことしかしたくない」と語るように、 オルタナとしてもプログレとしても普遍的なJ-POPとしても聴けちゃう懐の深さ、アヴァンギャルドに見せかけて『王道』、奇をてらったように見せかけて『王道』、これぞ『王道、まさに王道中の『王道』を行く『王道音楽だ。本来、王道だけの音楽って面白くもなんともないハズなのに、むしろ『王道』のことしかやってないのに、それこそ王道的なことの面白さ、素晴らしさを突き詰めたような一枚と言える。つまりこの『日出処』には、椎名林檎なりの『王道の道、すなわち黄金の道』が描かれている。もはや椎名林檎とかいう女は、『ジョジョの奇妙な冒険』荒木飛呂彦『インターステラー』クリストファー・ノーランが映画あるいは漫画という創作場の中で描き出している『王道映画』及び『王道漫画』を、この椎名林檎は音楽の世界で『王道音楽』として表現しようとしているのかもしれない。
 


椎名林檎はプログレ ・・・このアルバム、ほぼ全曲にタイアップが付いている。よってその音に一貫性というのは皆無で、しかしバラバラの楽曲コンセプトを一つにパッケージングしてアルバム『日出処』として一つの物語を完結させてしまう、もはや音楽の枠組みを超えた1人のクリエイターとしての椎名林檎にリスペクト不可避だし、同時に「ババア最高だ・・・ってなる。とは言え、なんだかんだ東京事変で培ったジャジーでアヴァンギャルドなサウンドを聴かせる序盤、そんな中で"自由へ道連れ"のようなベッタベタなロックチューンを2曲に配置する曲順も実に王道的だし、そのアダルトな雰囲気から赤道を越えたら”→JLOO5便”→”ちちんぷいぷい”までの流れは本作のハイライトで、この椎名林檎がなぜオルタティブババアと称されるのか?なぜアヴァンギャルド変態ババアと称されるのか?その所以を垣間見る事ができる。中盤以降は、総勢数十名を超えるストリングスを全面にフューチャーしたプログレ度マシマシな楽曲が続き、その極めつけに【椎名林檎はプログレ】である事を証明するかのような曲で、そして【なぜ日本におけるPost-Progressiveが女性的なジャンルであるのか?】の答えを指し示すかのようないろはにほへと”の存在感ったらなくて、もはや森は生きているの岡田君がブヒりそうな気配すらある名曲だ。しかし、今作から醸し出される謎のプログレ感はそれだけじゃあなくて、それは今作の曲と曲の繋ぎが驚くほど自然(スムーズ)な所で、その音の繋ぎの異常な"こだわり"や細かな気配りが過去最高に研ぎ澄まされた結果、アルバム終盤の朝ドラOPすら例の「ニッポンハエ~」すらもアルバム曲として違和感なく馴染んでいる。というより、アルバムを通して聴いた時の違和感というか異物感を最小限に抑える事を最大限に考慮した曲順が功を奏していて、つまり全13曲まとめて一曲として聴かせる林ンゴの熟した身体に巻かれた一枚の絵巻物、それこそデカパイ(擬乳)もといプログレだ。これはプログレ以外ナニモノでもないのだ。
 

椎名林檎≒ANATHEMA ・・・昨今、かのスティーヴン・ウィルソンを中心とした本場イギリスのPost-Progressive界も、大所帯のストリングスを積極的に曲に組み込む流れがあるのを読者はご存知のはずだが、結論から言ってしまえば→待望の来日公演が決まったANATHEMAの『Distant Satellites』はPost-JPOPであるという俺の解釈を、このJ-POP界の女王すなわち卑弥呼である椎名林檎が身をもって証明してくれたのだ。おいら、一般的なJ-POPの嫌な所って、とりあえずサビでストリングス鳴らしときゃエエやろ的な、全く必然性の感じられないストリングスを平然と使い回すのが本当に嫌で、もはやバカにされているような気分になってしまうのだけど、しかしこの『日出処』の中で展開されるストリングスというのは、(これだけ過剰にストリングスぶっ放してんのにも関わらず)ダメな邦楽にありがちなストリングスの安売りとは正反対のソレで、それこそANATHEMA『Distant Satellites』と同じように必然的かつ必要不可欠な音として存在している。また面白いのは、この『日出処』とかいうタイトルの意味で、一見【日出ずる国のシンボルを背にしたブロンドヘアーの日本人】という皮肉の効いたジャケや「ニッポンハエ~」とかいうネトウヨマーケティングを狙った曲からも日本を指す語だと考えがちだが、林ンゴいわく「陽の光」をイメージして付けられたタイトルとの事で、そんな所からも俄然ANATHEMAの音楽性及び世界観と椎名林檎の親和性を見出す事ができる。

かつお
↓↓↓
中嶋

邦楽界のスティーヴン・ウィルソン ・・・もちろん初期の毒素やヤンデレ感は皆無に近いが、とは言えこれは紛れもなく椎名林檎のアルバムだ。しかし、それ以前にJ-POPのお手本のようなアルバムでもあって、今作の中にはJ-POPの王道を知っている人の素晴らしいメロディとJ-POPの『王道』を知っている人の素晴らしいソングライティング以外の概念は存在しない。それこそ現代の『勝訴ストリップ』、というより漢字とカタカナを組み合わせたタイトルからも分かるように、津野米咲自身が意図的にソレを狙って作った赤い公園猛烈リトミックも、実にバラエティに富んだ傑作アルバムだった。が、この『日出処』は更にその上をいく、 楽曲のコンセプトや和洋ごちゃ混ぜのオリエンタルな林ンゴのボーカルやバックの音使い的にも、まさに本当の意味でバラエティ&バラエティなアルバムと言えるのかもしれない。洋楽は大手女性SSW、かたや邦楽菅野よう子から森は生きているに至るまで、もはや邦楽界のスティーヴン・ウィルソンと呼ぶに相応しい日本人らしい咀嚼能力の高さと器用過ぎる創作技術を、いわゆる椎名林檎ごっこに余念がない昨今のガールズ系バンドに格の違いを見せつけるような、かつ今の日本に対する林ンゴらしい皮肉が込められた隙のない傑作だ。

「お~い佐藤~!椎名林檎ごっこしようぜ~!」
かつお2
↓↓↓
「アホくせぇ」
かつお3

椎名林檎ごっこ ・・・と言えば→まず赤い公園は、2ndアルバム『猛烈リトミック』の楽曲プロデュースをはじめ、遂には津野米咲が亀田のおっさんとバンド組み始めたり、このタイミングでねごとのドラマー澤村小夜子も亀田のおっさんプロデュースのGLAYの新曲に参加したり、一方でtricotは2ndアルバム『A N D』の中でこの 『日出処』にも参加しているex-東京事変のドラマー刄田綴色H ZETT Mことヒイズミマサユ機とコラボしてたり、一方できのこ帝国林ンゴの背中を追うようにしてEMIからメジャーデビューを果たし、そして最新シングルの桜が咲く前にでは名盤『勝訴ストリップ』を手がけた井上うにをエンジニアとして迎え入れ、その楽曲もポスト-椎名林檎を襲名するかのような作風だった。そのようにして、椎名林檎が生まれた1978年から十年後の1988年に自分をはじめ(えっ)、きのこ帝国佐藤千亜妃tricotヒロミ・ヒロヒロが誕生し(定期的にヒロミ・ヒロヒロを推していくスタイル)、その世代が成長して音楽を聴く側から創る側になった結果、どのバンドも何かしらどこかしらの部分で林ンゴからの影響を著しく受けている現状からも、あらためて椎名林檎が当時の音楽シーンに与えた衝撃、その計り知れない大きさを物語っている。全盛期が過ぎ去った今も、これからも椎名林檎常に邦楽界の最先端を行く唯一無二の存在、J-POP界のセックスシンボルすなわちSUNNYであり続けるのだろう。

「お~い津野~!椎名林檎ごっこしようぜ~!」 
かつお4
↓↓↓
っっっg

林檎フェス  ・・・昨年の後半から今年に入ってからも漠然としたままガールズ系バンドの尻を追っかけてきて、しかしその先に一体何があるのか?一体どんなオチがつくのか?と自分でも不安に思っていたけど、結局そのオチは他でもない椎名林檎のデカパイ(擬乳)だった、というわけです。決して今の林ンゴを聴かず嫌いしていたというわけじゃあないけど、いかんせん勝訴ストリップ 信者の自分は今作を積極的に聴こうという気持ちにはなれなくて、確かになぜ今更みたいに思うかもしれないが、むしろ逆に今このタイミングだからこそ意味があったと、上半期の流れを汲んで満を持して聴いたからこそ得ることができた感動なのかも知れないそれくらい、今の自分の耳に驚くほどマッチングする内容だったし、それこそ上半期の流れを総括するかのような、それと同時に、あらためて【音楽即ち引力だという事を確信させるような音楽体験だった。で、この音楽体験から予測できる事があるとすれば、それは近い将来、椎名林檎主宰の林檎フェス開催される可能性で、そのフェスを成功させて初めて椎名林檎は日出ずる処のシンボル、すなわち卑弥呼として邦楽界の頂点に即位し、そして腐海に沈んだ日出ずる国は真のクリエイティブ 国家として復活を遂げるッ!林ンゴよ、今こそ貴様が与えられた使命を全うする時だ...ッ!
 
日出処
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ああああああ

あああああああああああなあああああああああああしまあああああああああああ来日きたああああああああああああわああああああああああああああやっだああああああああゔぁああああああああああああああああああああああああ!!!、、!、!!!

8月31日と9月1日は、いわゆる俺の界隈の住人大集合の時間だああああああああああああ!!そして、今世紀最大の黄金体験ことUntouchable, Part 1が始まったら………


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……………………………………………飛べッ!!
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