Artist Deafheaven
Album 『Sunbather』
Track List
昨年、奇跡の来日公演を果たした、ゲルマン風大型巨人ジョージ・クラークとアニヲタ系ギタリストケリー・マッコイによるUSはサンフランシスコ出身のUSBM、Deafheavenの約二年ぶり通算二作目『Sunbather』なんだけど、2011年作の1stフル『Roads To Judah』で衝撃的なデビューを飾り、一気にこの手のポストブラック界隈およびヒップスター・ミュージック界の貴公子的な地位まで成り上がった彼らだが、本作はその伝説的な1stを超えるか超えないか...そんな期待と不安が入り混じりながら、プロデューサーには前作同様にJack Shirley氏を、#4には界隈の始皇帝ネージュをゲストとして迎えた最新作。で、オープニングを飾る#1”Dream House”を耳にすれば理解ッできるように、元デフへのニック・バセット率いるWhirrの傑作EP『Distressor』直系の淡く甘美な【ATMSフィールド】を展開しつつブラビでブッ飛ばしまくる1stとは一味違い、(ここはいつも通り)Voジョージのワガママ絶叫を搭載したブラビで1st以上にカッ飛ばしながら、まるで津波のように何重もの束となって波状攻撃の如く襲いかかる轟音ノイズ、(なんか夏っぽいスゲー夏っぽい...)感じのリア充大学生オーラに満ち溢れたヌクぃ美メロ、そしてモグワイやGY!BE直系のポストロック成分をダイレクトにクロスオーヴァーさせた、それこそブルックリン出身のLiturgyを彷彿とさせる常に躁状態の超絶epicッ!!で至極至幸なサウンドスケープ、その超ハイブリッドな音エネルギーをズキュゥゥゥンと体全身に浴びて心の真底からグワアアアアアアアアアアアアアア!!っと湧き上がる謎の勇壮感と昂揚感そして開放感・・・これには流石のピッチフォーク厨すなわちピッチフォーカーもアヘ顔デフヘヴン状態で→(やっべw 1stの時に乗り遅れたから今度こそマンセーしてドヤ顔で通ぶっちゃおwww)とキョロ充に。そしてお次のインスト”Irresistible”であからさまに北欧系ポストロック大好きアピールしてくる辺り、やっぱデフへの音のルーツって”ブラック”ではなくてソッチ系なのン?と再認識させる。確かに、Voジョージのスクリーモ大好き♥なダダコネ系スクリームや、あざといぐらい激情系/刹那系ハードコア大好き♥な激しくエモーティヴなメロディを聴く限りでは、無骨さと粗暴さを兼ね備えた、それこそ”初期衝動”が込められたイイ意味で荒削りな作風だった1st『Roads To Judah』のような”ブラックゲイズ”然とした荒涼感や混沌とした退廃的な世界観は気薄となり、今回はEnvyやDefeaterなどの激情系スクリーモ/ポストHC/ポストメタル/ポストロック的な意識を高め(今作は音からしてスクリーモっぽいというか、EP『Libertine Dissolves』寄りの乾いたような質感)、そして実にヒップスターらしい”ブラック(ゲイ)ズム”が過去最高に発揮された結果→言うなれば”意識高い系オサレ男子”が集うサークル【青春ブラックメタル】やってる、というわけ。なんつーか、こんなにスクリーモっぽかったっけ?って思うほどエモいっつーかラヴい。で、フロントマンのジョージがそのアツいキモチ、アツいエモーションを激エモな歌詞に乗せて、(ブラックではなく)エモ/スクリーモの立ち位置から愛すなわちLoveを叫んでいる。そしてAlcestのネージュが語り役で参加してる#4”Please Remember”、いわゆる【俺の界隈】の【ATMS自治区】に棲む住人なら絶頂必須のタンビでユウゲンな「ATMSフィールド全開ッ!!」のイントロからスデに名曲の匂いを放つ約15分の大作”Vertigo”では、AgallochさんスキーなGソロや1stを思わせるドスの利いたジョージの歌声をもって、おぼろげに蠢く『黒』い渦に聴き手を引きずり込む。で、露骨にGY!BEリスペクトな#6、そしてEP譲りの暴虐性を垣間見せる#7”The Pecan Tree”の中盤からのあまりにも美し過ぎるピアノを聴いたら、何かわからんがフト気づいたら謎の多幸感に包まれていた・・・。ここまで全7曲トータル約1時間、兎にも角にもキモティィィイ!!轟音ノイズを頭から洪水を浴びるようにザッバーン!!とブッカケられたような、何とも言えないようなセクシャルでハラスメントな気分にさせる。そう、それはまるでジョゼフ・ゴードン=レヴィット君主演の映画『ミステリアス・スキン』を観ているかのような錯覚を憶えるほど(歌詞カードなんかモロにそんな雰囲気)。冗談じゃなしにマジで超ラヴいんですけどこれ。もはやある意味”ラヴ・メタル”だな、って。あと全体的にポストメタル特有の間の取り方だったり、まさかのGソロだったり、単純に音のバリエーションが広がった感ある。
「I Love Hipster 私はヒップスターを続けるよ」
結論として、いわゆる【ファッション・サブカル系男子】として今を生きる俺たち界隈が探し求めていた、【ヒップスター・ミュージック】あらため【オサレ・ミュージック】の究極系がこの『Sunbather』というわけです。もうなんかジャケ絵のオサレなTシャツ着てサンバイザー被って日光浴しながら、極めつけに能年玲奈ちゃんとnkskを推しメンにしてドヤ顔で(ファッション感覚でブラックメタル聴いてるオレかっけええええええええええええええ)すればいいと思うよ。これでキミも立派な【ファッション・サブカル系男子】の一員さッ!とかなんとか言うても、確かに1stを超える体を突き抜けるような”初期衝動”というのはないし、過去最高にポストロッキンなアプローチを強めた作風ではあるが、一筋縄ではいかない予測不可能な曲展開や多彩な表情を見せる音のアレンジなど、あらゆる面で著しい成長を感じさせる、まるで「Altar of Plaguesよ、これがファッションブラックだ」と言わんばかりの、あの1stの”衝撃”は決して偶然なんかじゃなかったと、あの来日公演は決して夢なんかじゃなかったんだということを証明するかのような年間BEST確定作品。
俺の界隈の再構築...フェーズⅧ...完了
Album 『Sunbather』
Track List
01. Dream House
02. Irresistible
03. Sunbather
04. Please Remember
05. Vertigo
06. Windows
07. The Pecan Tree
『Sunbather』=【ファッションサブカル系男子】
『Sunbather』=【ファッションサブカル系男子】
昨年、奇跡の来日公演を果たした、ゲルマン風大型巨人ジョージ・クラークとアニヲタ系ギタリストケリー・マッコイによるUSはサンフランシスコ出身のUSBM、Deafheavenの約二年ぶり通算二作目『Sunbather』なんだけど、2011年作の1stフル『Roads To Judah』で衝撃的なデビューを飾り、一気にこの手のポストブラック界隈およびヒップスター・ミュージック界の貴公子的な地位まで成り上がった彼らだが、本作はその伝説的な1stを超えるか超えないか...そんな期待と不安が入り混じりながら、プロデューサーには前作同様にJack Shirley氏を、#4には界隈の始皇帝ネージュをゲストとして迎えた最新作。で、オープニングを飾る#1”Dream House”を耳にすれば理解ッできるように、元デフへのニック・バセット率いるWhirrの傑作EP『Distressor』直系の淡く甘美な【ATMSフィールド】を展開しつつブラビでブッ飛ばしまくる1stとは一味違い、(ここはいつも通り)Voジョージのワガママ絶叫を搭載したブラビで1st以上にカッ飛ばしながら、まるで津波のように何重もの束となって波状攻撃の如く襲いかかる轟音ノイズ、(なんか夏っぽいスゲー夏っぽい...)感じのリア充大学生オーラに満ち溢れたヌクぃ美メロ、そしてモグワイやGY!BE直系のポストロック成分をダイレクトにクロスオーヴァーさせた、それこそブルックリン出身のLiturgyを彷彿とさせる常に躁状態の超絶epicッ!!で至極至幸なサウンドスケープ、その超ハイブリッドな音エネルギーをズキュゥゥゥンと体全身に浴びて心の真底からグワアアアアアアアアアアアアアア!!っと湧き上がる謎の勇壮感と昂揚感そして開放感・・・これには流石のピッチフォーク厨すなわちピッチフォーカーもアヘ顔デフヘヴン状態で→(やっべw 1stの時に乗り遅れたから今度こそマンセーしてドヤ顔で通ぶっちゃおwww)とキョロ充に。そしてお次のインスト”Irresistible”であからさまに北欧系ポストロック大好きアピールしてくる辺り、やっぱデフへの音のルーツって”ブラック”ではなくてソッチ系なのン?と再認識させる。確かに、Voジョージのスクリーモ大好き♥なダダコネ系スクリームや、あざといぐらい激情系/刹那系ハードコア大好き♥な激しくエモーティヴなメロディを聴く限りでは、無骨さと粗暴さを兼ね備えた、それこそ”初期衝動”が込められたイイ意味で荒削りな作風だった1st『Roads To Judah』のような”ブラックゲイズ”然とした荒涼感や混沌とした退廃的な世界観は気薄となり、今回はEnvyやDefeaterなどの激情系スクリーモ/ポストHC/ポストメタル/ポストロック的な意識を高め(今作は音からしてスクリーモっぽいというか、EP『Libertine Dissolves』寄りの乾いたような質感)、そして実にヒップスターらしい”ブラック(ゲイ)ズム”が過去最高に発揮された結果→言うなれば”意識高い系オサレ男子”が集うサークル【青春ブラックメタル】やってる、というわけ。なんつーか、こんなにスクリーモっぽかったっけ?って思うほどエモいっつーかラヴい。で、フロントマンのジョージがそのアツいキモチ、アツいエモーションを激エモな歌詞に乗せて、(ブラックではなく)エモ/スクリーモの立ち位置から愛すなわちLoveを叫んでいる。そしてAlcestのネージュが語り役で参加してる#4”Please Remember”、いわゆる【俺の界隈】の【ATMS自治区】に棲む住人なら絶頂必須のタンビでユウゲンな「ATMSフィールド全開ッ!!」のイントロからスデに名曲の匂いを放つ約15分の大作”Vertigo”では、AgallochさんスキーなGソロや1stを思わせるドスの利いたジョージの歌声をもって、おぼろげに蠢く『黒』い渦に聴き手を引きずり込む。で、露骨にGY!BEリスペクトな#6、そしてEP譲りの暴虐性を垣間見せる#7”The Pecan Tree”の中盤からのあまりにも美し過ぎるピアノを聴いたら、何かわからんがフト気づいたら謎の多幸感に包まれていた・・・。ここまで全7曲トータル約1時間、兎にも角にもキモティィィイ!!轟音ノイズを頭から洪水を浴びるようにザッバーン!!とブッカケられたような、何とも言えないようなセクシャルでハラスメントな気分にさせる。そう、それはまるでジョゼフ・ゴードン=レヴィット君主演の映画『ミステリアス・スキン』を観ているかのような錯覚を憶えるほど(歌詞カードなんかモロにそんな雰囲気)。冗談じゃなしにマジで超ラヴいんですけどこれ。もはやある意味”ラヴ・メタル”だな、って。あと全体的にポストメタル特有の間の取り方だったり、まさかのGソロだったり、単純に音のバリエーションが広がった感ある。
「I Love Hipster 私はヒップスターを続けるよ」
結論として、いわゆる【ファッション・サブカル系男子】として今を生きる俺たち界隈が探し求めていた、【ヒップスター・ミュージック】あらため【オサレ・ミュージック】の究極系がこの『Sunbather』というわけです。もうなんかジャケ絵のオサレなTシャツ着てサンバイザー被って日光浴しながら、極めつけに能年玲奈ちゃんとnkskを推しメンにしてドヤ顔で(ファッション感覚でブラックメタル聴いてるオレかっけええええええええええええええ)すればいいと思うよ。これでキミも立派な【ファッション・サブカル系男子】の一員さッ!とかなんとか言うても、確かに1stを超える体を突き抜けるような”初期衝動”というのはないし、過去最高にポストロッキンなアプローチを強めた作風ではあるが、一筋縄ではいかない予測不可能な曲展開や多彩な表情を見せる音のアレンジなど、あらゆる面で著しい成長を感じさせる、まるで「Altar of Plaguesよ、これがファッションブラックだ」と言わんばかりの、あの1stの”衝撃”は決して偶然なんかじゃなかったと、あの来日公演は決して夢なんかじゃなかったんだということを証明するかのような年間BEST確定作品。
俺の界隈の再構築...フェーズⅧ...完了
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