Welcome To My ”俺の感性”

音楽のレビューというか感想をてけとーに書き殴るブログです。

レビュー (B)

℃-ute解散がショック過ぎるので更新停止します

Between the Buried and Me 『Coma Ecliptic』

Artist Between the Buried and Me
new_COo6GR-XAAAJ26v

Album 『Coma Ecliptic』
Coma Ecliptic

Mixing/Mastering Jens Bogren
Jens Bogren

Tracklist
01. Node
03. Dim Ignition
04. Famine Wolf
05. King Redeem / Queen Serene
06. Turn On The Darkness
07. The Ectopic Stroll
08. Rapid Calm
09. Memory Palace
10. Option Oblivion
11. Life In Velvet

BTBAJB ・・・昨今のメタルシーンには→「イェンス・ボグレンと仕事してないバンドはメタルじゃない!」みたいな、「え~!?まだイェンスとヤッたことないイェンス童貞なの~?ヤダーキモ~いw」みたいな風潮あって(ネーよ)、とは言えまさかここにきて【BTBAM×Jens Bogren=BTBAJB】が実現するなんて夢にも思わなかった。元はといえば、TDEP寄りのハードコア界隈の住人だったBTBAMだが、作品を重ねる毎にDream TheaterOpethをはじめとしたプログレ・メタルの要素を積極的に取り込み、そしてフロントマントミー・ロジャースのソロ・プロジェクトが始動すると、その著しく進行していた"プログレ"路線はより顕著なものに変わっていった。そして、このタイミングでその手の界隈を牛耳る天才エンジニアイェンス・ボグレンを迎えたのは、一体何を意味するのか?勿論、ここ最近のEPを含めた作品のマンネリ感から脱却するため、というよりは、このプログレ路線の終着点というか総仕上げの舞台にイェンスを選んだ、というわけ。 



BTBADT ・・・このタイミングでイェンスを選んだ"意味"を理解する事となる#1"Node"から、Opeth『Watershed』を彷彿とさせる仄暗いハモンドの音色とスティーヴン・ウィルソンライクなトーマスの内相的なボーカル、そしてチェロの音色とともに静かに幕を開ける。後半のGソロの残響感も実にOpethだ。そして、今作の象徴するかのような#2"The Coma Machine"は、デーン!!デーン!!と目が覚めるようなオープニングからマイク・ポートノイさながらのドラミングを披露し、そのイントロの出音から今作が「どのようなアルバムか?」を聴き手はいち早く察する事になる。で、トミーソロをイメージさせるインダストリアルな#3"Dim Ignition"を挟んで、後半からユニークなボーカルからジャジーな雰囲気に繋がる展開力が見せ所の#4"Famine Wolf"、そして今作のハイライトを飾る一曲で、もはや「今作の俺たちはBetween the Buried and Dream Theater...すなわちBTBADTだ!」と言わんばかりの#5"King Redeem / Queen Serene"では、北欧ポストロックみたいなピアノとアルペジオが織りなす優雅な美メロと叙情的なボーカル・メロディを聴かせる幕開けから、DT顔負けの転調転調からの転調を繰り返しながら複雑怪奇に展開、スリリングに進行していく。

BTBAOP ・・・今回のBTBAMは、BTBADT(ビトウィーン・ザ・ベリード・アンド・童貞)化しているだけじゃあない、中盤の目玉となる#6"Turn On The Darkness"のアコースティック捌きはイェンスならではだし、ファンキーかつファニーなボーカルがウケる#7"The Ectopic Stroll"、終始スペイシーで幽玄なアンビエント的アプローチを効かせた#8"Rapid Calm"、そしてDTOPPTがクロスオーバーしたような#9"Memory Palace"までの大作コンボ、そしてそして#10"Option Oblivion"のリフ回しやアコギ捌きからも分かるように、今作はBTBADTであると同時に→Between the Buried and Opeth、すなわちBTBAOP(ビトウィーン・ザ・ベリード・アンド・おっぱい)化したアルバムでもあるのだ。

デザイナーBTBASANO ・・・単純に、音そのものがプログレ・メタル化している。そこには、カオティックなエクストリーム・ミュージックやってた頃の面影は皆無。前作まではプログレッシブ・メタルコアとジャンル付けする事ができたけど、今作にはその”コア”の部分が色々な意味で綺麗サッパリ消失している。単純に、イェンスが得意とする音の嗜好に歩み寄っているというか、イェンスの守備範囲に意図的に音のピントを合わせてきている。とにかく、意識的にジェイムス・ラブリエに似せたトミーのボイス・パフォーマンスをはじめ、ジョーダン・ルーデス直伝のパフパフ系キーボードなどの音使いやアレンジ、そして転調に次ぐ転調まで、マイク・ポートノイさながらのドラム一つ取ってみても、全てにおいてDTリスペクトな一枚となっている。ある意味、DTがイェンスと組んだ結果、そんな"もしも"といより"ありえない話"を実現させていると言っても過言じゃあないし、もはや某デザイナーに対して「アレンジとはこういうことだ」と言わんばかり、DTの音楽を隅から隅までしゃぶり尽くしている。名づけて→デザイナーBTBASANO(デザイナー・ビトウィーン・ザ・ベリード・アンド・佐野)だ。

イェンス・ボグレン×?? ・・・まぁ、それは冗談として→イェンスが一流バンドへとブチ上げた『Ghost Reveries』以降のOpethDTというプログレ・メタル界の二大巨頭を”コア”に、TexturesHakenなどの新興プログレ勢までも喰らい尽くした、もはやBTBAM(DTorOPorPTorSANO)にしか成し得ないプログレッシブな音楽、その確固たるオリジナリティを見せつけている。 少なくとも、過去最高に"メタル"やってるアルバムなのは確かで、全体的に北欧メロデスというか北欧ならではの美メロをフューチャーした、言うなれば"聴かせるBTBAM"といった感じ。そして、イェンス以前に何よりも彼らのライティング能力の衰えなさと引き出しの多さ、その音楽オタクっぷりに改めて感服すること請け合いだ。あとイェンス派閥でお馴染みのNe Obliviscarisが2ndアルバム『Citadel』ネ・BTBAM化した翌年に、本家BTBAMがコッチ側に歩み寄ってきたのはなかなか面白いなと思った。しっかし、誰も想像しなかった、BTBAMイェンス・ボグレンの引かれ合いが実現しちゃったとなると、もう誰がイェンスと組んでも驚かない、というか、もう驚けない。
 
ビトウィーン・ザ・ベリード・アンド・ミー
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Boom Boom Satellites 『Shine Like a Billion Suns』

Boom Boom Satellites

Album 『Shine Like a Billion Suns』
Shine Like a Billion Suns

Tracklist
01. Shine
02. Only Blood
03. Complicated
05. Vanishing
06. Back In Black
07. The Moth (Attracted to the Flame)
08. Blind Bird
09. Overcome
10. Stain
11. Emergence
 
BBS≒NEXT-ANATHEMA ・・・俺的ラブメイト・ランキング暫定トップのヒロミ・ヒロヒロ擁するtricotを目当てに行った、Boom Boom SatellitesのライブツアーFRONT CHAPTER Vol.4を観たことで、最新作の『Shine Like a Billion Suns』がいかに驚異的で先進的なアルバムだったのかを、心の底から理解することができた。まず何が驚いたって、ライブでもその幕開けに相応しい神秘的な存在感を放っていた、アルバムのオープニングを飾る”Shine”からして、それこそANATHEMAの10thアルバム『Distant Satellites』の表題曲、あるいは7thアルバムの『A Natural Disaster』を彷彿とさせるレディオ・ヘッド流れのUKサウンドにニヤリとさせ、まずここで「ANATHEMAの『Distant Satellites』はPost-JPOPだッ!」という俺の解釈を暗に証明してみせる。そして、先日のライブでも序盤のハイライトを飾った”A Hundred Suns”では、それこそ【テクノ×Djent】の融合という他に類を見ない前代未聞の事をやってのけ、これだけでBBSが只者じゃないバンドだという事を証明する。実際に、先日のライブで聴いても「やっぱこれDjentだわ」って思ったのだけど、あらためて音源で聴いてもDjent以外ナニモノでもない名曲で、しかもこのCynicTexturesを連想させる"ジェント・リーズム"を叩いてるのが福田洋子さんとかいう女性ドラマーってのが更に驚きで、どうせだから今回の縁を機にtricotの次のアルバムに参加してガチのDjentやって欲しいと思っちゃったんだからしょうがなくない?・・・で、続く5曲目の”Vanishing”では、スティーヴン・ウィルソン”Harmony Korine”を彷彿とさせる、空間の響きを意識した轟音的なダイナミズムを展開し、今作で最もヘヴィなリフを主体としたインダストリアル・ロックの”Back In Black”、そして”Only Blood””A Hundred Suns”とともにライブのハイライトを飾った”Blind Bird”では、それこそSWのサイドプロジェクトNo-Man等のPost-Progressive勢をはじめとした、いわゆるPost-Musicに精通する幽玄かつ繊細緻密な展開力を発揮していき、このアルバムのハイライトとしてその絶対的な存在感を誇示する。で、まるでCynicばりの恍惚感溢れる神秘的な輝きを解き放つボーカル曲の”Stain”、その流れを汲んだアルバムの終わりを迎えるに相応しい”Emergence”まで、個々の楽曲で聴かせる部分は勿論のこと、【神秘的な序盤/ハイライトを飾る中盤/恍惚と余韻を残す終盤】という起承転結を効かせた一つの作品としての完成度は、活動休止を余儀なくされた彼らが復活を遂げるまでのエモい物語とオーバードライブするかのような、その圧倒的な音(生命)エネルギーに集約されている。
 

引力、即ち音楽ッ! ・・・ロックバンドとしてのドライブ感かつタイトな側面とエレクトロ使いとしてのシャレオツなグルーヴ&ダンス・ビート感を絶妙なバランスで両立させた、実に巧妙かつポスト-センスフルなオルタナティブ・ミュージックを展開している。このアルバム、とにかく”Post-Progressive”に精通する要素が驚くほど多くて、それこそKscopeに所属してても全くおかしくない内容で、もはやANATHEMAと対バンしても違和感ないくらいだ。しかしこうなってくると、このアルバムのサウンド・コンセプトというか、音のバックグラウンドが気になって気になってしょうがない小宮山。そして何よりも、随所で垣間見せる福田洋子さんのDjent然としたドラム・ビートにド肝を抜かれること請け合いの一枚だ。つまるところ、表向きは(そのサウンド・ステージには違いはあるが)いわゆる"踊らせ系"同士の共演でありながら、裏では"Post-系"同士の共演でもあった、だからBBSのライブにtricotが呼ばれるのは必然的な出来事だったと、このアルバムを聴いたら妙に納得してしまった。そして、そのライブに日本における”Post-Progressive”界の宣教師()である僕が導かれた、というのは果たして偶然だろうか・・・?いや...引力、即ち音楽だッ!

・・・これは余談だけど、あのねごともソニー関連でこのBBSもソニーで、ANATHEMAも過去にソニー傘下のMFNに在籍していたって事を考えると、何か面白い事実が見えてくるんじゃないかって。ちなみにおいら、ねごとがここから更に化けるには、ANATHEMA”Distant Satellites”みたいな徹底してミニマル宇宙な曲が書けるかがカギになると思ってて、今のねごとにはそれが実現可能な高いポテンシャルに満ち溢れている。
 
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BiS 『WHO KiLLED IDOL?』 レビュー

BiS

Tracklist
1. primal.2
2. DiE
3. STUPiG
4. no regret
5. マグマト
6. GET YOU w/Dorothy Little Happy
7. MURA-MURA
8. MMGK
9. BiSimulation
10. ERROR
11. nasty face
12. Fly
13. Hi
14. Hide out cut
15. プライマル。

【この物語は、BiSと僕の刹那的な出会いと別れを綴ったフィクションである】

【破滅に向かって】・・・7月8日に横浜アリーナで行われるライブを最後に解散を迎える、アイドル界の最終兵器ことBiSのラストアルバム『WHO KiLLED IDOL?』が遂にリリースされた。再生すると同時に、まるで大塚愛を思わせる優美なピアノとストリングスをフューチャーしたJ-pop風の切ないバラードの”primal.2”で幕を開ける所から度肝を抜かれる。ご存知のとおり、これは前作の名盤『IDOL is DEAD』のラストを飾る名曲”primal.”の続編だが、それがまさかのバラードで驚いた。この曲のポイントは、何といってもBiSによる何かを悟ったような歌詞だろう。まず、「透明な言葉が遠くで見ていたんだ」という始まりの歌詞や「今はただ 靴擦れを連れていくだけ」という歌詞からも、あの名曲”primal.”の歌詞に対するアンサーソングとなっていて、漠然としたまま「答えのない明日追いかけていた」あの頃のBiSの問に対して、解散を目前にした”今のBiS”なりに導き出した”アイドルとはナニか”その答えであるかのような、”解散”という名の『破滅に向かって』力強い前向きな一歩を踏み出すような、それこそ宇多田ヒカル”桜流し”に匹敵するドラマティックなバラードだ。で、前作の”primal.”ANATHEMA黄金の精神で言うところの”Untouchable, Part 1”だとするなら、この”primal.2”は同作の”Untouchable, Part 2”的な立ち位置と言える。そして、sukekiyoのデビューアルバムにもゲスト参加しているグレイのHISASHIによる、まるでX”THE LAST SONG”をオマージュしたかのような泣きのGソロも粋な演出だ。そっか、これがBiSなりの”ザ・ラスト・ソング”なんだね。



【アイドル界のDIR EN GREY】・・・その涙不可避なバラードを聴いてしまうと→「あぁ、遂に解散するのか・・・」ってシミジミしてしまう。しかし、その歌詞にある→「もう止められない ゴールは見えているから 時は爽やかに残酷に過ぎてきそうだね」という激情的かつ焦燥的な歌詞が暗示するように、それ以降は「山ちゃんはやめへんで~」 みたいな”いつものノリ”で展開していくので→「こいつら本当に解散するのか?」という不思議な気持ちになってくる。で、そのシットリ系バラードから一転して、ナニかに吹っ切れたように刹那的かつ激情的なエモーションをまき散らす#2”DiE”で、破滅に向かって勢いよくスタートダッシュを決める。小中学生の頃にナニを覚えて初めてイッた瞬間の激情を表したのがデッヘボン『サンベイザー』だとするなら、BiSリーダーのプー・ルイが処女喪失した瞬間の刹那的なエモーションを表したのがこのDiEで、いま思えば自分がBiSにハマる大きなキッカケがこの曲だった。その流れから、現在絶賛スマッシュヒット中のBABYMETALギミチョコ!!でお馴染みの上田剛士氏から楽曲提供されたサイバー・パンクの#3STUPiGへと続いていく。この曲のMVではいわゆる【アイドル界のDIR EN GREY】というのを証明してみせた。

BiS EN GREY

【新録曲】
・・・今作には新録曲が7曲収録されている。その新曲の#4”no regret”は、「しーんじゃった かなしいな しーんじゃった かなしいな」というメンヘラチックな歌詞やノイズ・パンク風の曲調まで、全てが神聖かまってちゃんリスペクトな曲で、これを書いたのが前作の”CHELSEA”を手がけた真田巧氏と知って少し驚いた。お次の#5”マグマト”は、クラップのリズムを交えながらカナダのThe Birthday Massacreを彷彿とさせるピコピコキラキラしたエレクトロ・ポップ/インダストリアルな”kawaii”音使いをもってサイケ&ファンキーに展開するメルヘンチックなディスコチューンで、それこそタイトルどおりUSのMGMTをオマージュしたような名曲だ(個人的に新録で一番好き)。そして盟友のDorothy Little Happyとコラボした#6”GET YOU””DiE”のカップリングに収録されたスカパラBiSオーケストラの#7”MURA-MURA”、シンセ全開でノッリノリに展開する青春ロックチューンの#8”MMGK”、そして今作で唯一ユフ,ミチバヤシ,ワッキーすなわち黄金期BiSが堪能できるシングルの#9”BiSimulation”で中盤のハイライトを締めくくる。

【BiS>>>BABYMETAL】・・・後半戦の幕開けを飾る#10”ERROR”では、いわゆる【アイドル界のDIR EN GREY】ことBABYMETALに負けじと、この曲でBiS【アイドル×ダブステップ×ヘヴィ・ミュージック】をやってのける。こうやって最期の最期まで”アイドル楽曲派”をブヒらせるサウンドPの姿勢は高評価。ところで、BABYMETALも1stBABYMETAL”悪夢の輪舞曲”【IDOL×Djent=IDjentOL】やってたが、実はBiSのが先に前作の”ASH”でさり気なくDjentやってたのは内緒テヘペロ。しっかし、そのベビメタと比べると如何せん音が悪すぎるなぁ。そして前作の”I wish i was SpecIaL”を彷彿とさせる#11”nasty face”は、ブラッケンド・ハードコア・パンク風のDビートで疾走する曲調と、”何やっても上手くいかない、全てを投げ出したくなるような八方塞がりで切羽詰まった状況”・・・そんなリーダープー・ルイのセキララなキモチを謳った焦燥的な歌詞との相性が絶妙な良曲で、リーダーとしてのプー・ルイのリアルな心情を綴った情緒不安定な歌詞を、思いのほか軽いノリというか随分と投げやりなテンションでやっちゃう妙なギャップがメンヘラっぽくてポイント高い。この曲はカミヤサキちゃんがいい味出してる。その流れで、ミチバヤシ卒業ソングの”Fly”からカップリングの”Hi”、そしてBiSは解散という名の破滅に向かって・・・

【ex BiS are テラシマユフ、ミチバヤシリオ、ワキサカユリカ】・・・自分がBiSにハマるキッカケが”DiE”なら、初めてBiSの存在を知ったのがこの#14”Hide out cut”だった。そもそも、黄金期BiSってユフワッキーミチバヤシのエモい存在があったからこそだと思うんだけど、この”Hide out cut”はワイの推しメンワッキーの卒業ソングという事もあって(結果的にユフも)、ユフのアイドル界屈指の激エモボイスとワッキーの天使のように純粋無垢な歌声を中心に、時おり顔を覗かせるミチバヤシのキモーショナルな歌声が織りなす刹那いエモーションを蓄えながら、そしてサビのプー・ルイへとバトンという名のemotionを託す、言うなれば”黄金のタスキリレー”が成立した結果の名曲だった。だから、この曲は黄金期BiSの中でも一二を争うくらい好きな曲だ。しかし、今作に収録された”Hide out cut”を聴いたら面食らった。そこには黄金期BiSの象徴だったユフ,ワッキー,ミチバヤシの姿はなく、末期BiSすなわち今のBiSメンで新録されていたんだ。正直これには「えっ!?」ってなったけど、実質アルバムのラストを飾る曲として、黄金期BiSを象徴するこの曲を”今のBiS”で塗り替えることに大きな意義があり、黄金期BiSというアイドルすなわち偶像を”今のBiS”の力で乗り越えるという強い意志を感じた。その黄金期BiSという名の超えられない壁を歯食いしばって血反吐吐き散らしながら、勝ち目のない事を頭で理解していながらも、その偶像に立ち向かっていくファッキンエモーショナルな姿勢に僕は涙し、それこそBiSの生き様および信念というのを最期の最期に見せつけられた気がした。そしてBiSが歩んできた軌跡をなぞるように、”primal.”に始まって”プライマル”に終わる。これで思い残すことなく解散できる。笑って泣いて大円団だ!

【ごった煮アルバム】・・・あらゆる要素が重なった結果、必然的な名盤となった『IDOL is DEAD』と比較してどうこう言うのはもはやナンセンスだろう。前作はあくまでもキャッチーなメロコアをベースに、バラードやメタルコア/ハードコア、ジェントやシューゲイザーなどを織り交ぜながら、アイドルらしい青臭い初々しさや生々しいリアルな刹那さを至ってシンプルにクロスオーバーさせた、一切隙のない捨て曲なしの名盤だった。しかし、これは時代の流れなのかは定かではないが、今作の『WHO KiLLED IDOL?』では今風のインダストリアル/エレクトロな電子音を積極的に取り入れた、ダイナミックなリズム重視のサウンド、そんな印象を受けた。これは”primal.2”の歌詞にもあるように、前作がメンバー同士の衝突によって必然的に生まれた”エモ”ならば、今作は作為的に作られた”エモ”、みたいな。メンバー的な意味でも音的な意味でも統一感のまるでないアルバムだし、冗長感は否定できないけど、前作のようにアルバム全体で聴かせるコンセプトではなくて、どちらかと言えば曲単位で聴かせるコンセプト意識が強いです。当然、前作の”nerve”みたいなBiSのアンセム的な曲こそないが(唯一#5がそれっぽい)、著名な作曲陣やゲストを迎えてバラードありカバーありBiSらしいエモチューンありキチガイパンクやメタルおよびブラッケンド・ハードコアまで、非常にバラエティ豊かなごった煮アルバムとなっていて、前作のようなANATHEMA”Untouchable, Part 1”に直結した、超絶epicッ!!かつリアルなエモさを求める人には物足りなさがあるかもしれないが、少なくとも”楽曲派”をブヒらせるだけの良曲は最低限揃ってます。

【WHO KiLLED IDOL?】・・・今や【いま最も勢いのあるアイドル】となったBABYMETALBiS...どこで差がついた?慢心、環境の違い?それともプロデューサーの違い?今となっては、もう遅いなでも。これも”primal.2”の【成功と失敗は隣り合わせで 満ち足りた思いに届かない】という歌詞のように、その届かなかったBiSの夢と想いを同士であるBABUMETALに託して、このBiSという名の【アイドル界のDIR EN GREY】は儚く散り、美しい最期を遂げる。というわけで、この失敗の全責任を取ってマネージャーの渡辺、火あぶり!w ・・・というのは冗談で→来たる7月8日という破滅に向かって、5月からラストツアーを予定しているBiSだが、その最期のラストライブで”ザ・ラスト・ソング”こと”primal.2”の時に、ユフが登場してプー・ルイと抱き合ってX『THE LAST LIVE〜最後の夜〜』を完全再現してほしい。したらアイドル界のレジェンドになれるわ。是非とも同士のBABYMETAL”伝説的な解散”を伝授してあげてほしい。頼むわユフ!

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ラウドパークにベビーメタルが参戦することについて

      『ベビメタ VS, ガチメタラー』

当ブログWelcome To My ”俺の感性”の読者は既にご存知のとおり、昨年から”俺の界隈”アイドル枠というのを新設したんだが、まるでその煽りを受けたように、日本一のメタルの祭典ラウドパークも今年からアイドル枠を設立した、という今回のお話は至極想定内の出来事で→予想したとおり、サマソニからのイナズマロックフェスときて遂に、全国のガチメタラーが集結する日本最大のメタルの祭典こと本丸のLOUD PARK 13BABYMETALが電撃参戦す、というわけ。で、当ブログの読者はこのベビメタに対して、わりと好意的な意見を持っていると勝手に想像するんだが、なおガチメタラーからは早くも叩かれまくってる模様。そんな光景は単純に面白かったりするんですが、そんな中、結局ベビメタがガチメタラーにそれほどまでに嫌悪される理由って一体何なんだろう?って少し考察してみた、その結果↓↓

 そもそも、今年のラウパはトリのネームを見れば一目瞭然で、ヘタしたら過去最高にドイヒーなメンツなんじゃないか?もしかして日本で認知されてるメタルバンドって10バンド程度しかいないの?って皮肉りたくなるぐらいアレなメンツで、チケの売れ行きがどうかなんて知る由もないけど、第四弾の発表でマーティ・フリードマン率いる鉄色クローンXの出演が決定し、これにはメタラー一同→あっ・・・(察し)となりながらも→(よし、これでアイドル枠は消えたなキリッ)と誰もが安心しきった矢先のうーんこの出来事、しかも残り2枠の内の貴重な枠の一つがこのベビメタだったという事が、より叩かれる要因なのかなぁと思ったり。まぁ、でも単純に”アイドルだから”という至極真っ当な理由で叩かれてるってのが一番正しいと思う、けどそれを言っちゃうと話が終わってしまうので、ちょっとメタラーらしい視点から意見してみると→”自らが演奏してるかor演奏してないか”、が割りと重要な要素となってる気がしないでもなくて、例えばインギー様みたいに「俺のギターを聴けえええええええええええええええええええええええええ!!」と、自らの腕と体を使ってピロピロギューン!!とギターをかき鳴らすような、精神的および肉体的な面で”メタル”と呼べるのかが、この騒動の一番の争点になっていると勝手に推測させてもらうと、もはやガチメタラーからすればベビメタ「大人のオモチャ」でしかない、「大人のオモチャ」BiSだけでいい、という結論に行き着くわけです。人によっては、精神的な意味でも、リーダーのプー・ルイがプロレスラー的な意味でも、メンバーのゲスい言動的な意味でも、ファッキンエモーショナル(くそエモい)楽曲的な意味でも、KISS(キス会)リスペクト的な意味でも、ベビメタよりBiSの方がまだメタルだという人も居るかもしれない。例えば、そのBiSみたく完全にネタキャラとしてラウパにOAとして出るならまだ”面白い”と納得できるが(といっても集客はほぼゼロに近いがw)、このベビメタはサウンドプロデューサーのKOBAMETALがネタではなくドヤ顔で「ベビメタはメタル」と謳っちゃってる所が、ガチメタラーからすれば格好のディスり材料となってる気がしないでもない。



 秋の風物詩じゃあないが、毎年この時期になるたびに、【メタルかメタルじゃない論争】が巷で巻き起こったりする。ではメタルかorメタルじゃないか、その判断材料として→その精神性で判断するか、その音(楽曲)で判断するか、それともビジュアルで判断するか、人それぞれに”超えちゃいけないライン”というのが存在する。それでは、ここで新曲の『メギツネ』を例に出して考察してみようと思う→その曲調としては、今年のラウパにも出演するCROSSFAITHライクな神バンドによるモダンなニカ系メタルコア風のサウンドをバックに、そこへ”妖怪ヘヴィメタル”こと陰陽座を彷彿とさせる和風のエッセンスを加えた”祭りメタル”で、この楽曲(音)を聴く限りでは「ベビメタはメタル」という言葉に疑いはない。このメギツネは比較的わかりやすい曲調だし、音自体も全く真新しさのない音なんだけれど、そこにアイドルという要素が加わるだけで全く新しい音としてジャンルとして、新感覚なキモチで聴けてしまう。まずそこが単純に凄いところ。で、海外でも話題を呼んだ”ド・キ・ド・キ☆モーニング”はまだ”アイドル曲”の枠に収まるレベルの曲だった。が、このメギツネは音(曲調)的にもスゥメタルのボーカルパフォーマンス的にも、いわゆる嬢メタルならぬ”ロリメタル”の精神性が感じ取れる曲で、このメギツネで初めて”ベビメタキテる”と思ったメタラーも少なくないハズ。個人的にも、このメギツネで初めて本気でメタルらしいメタルやって攻めてきたなぁと、覚悟を決めてきたなぁと、少し度肝を抜かれたというか、いわゆる”俺の感性”にビビッとくるものがあった。そんなベビメタの精神性が”ロリコン”だとするなら、ではビジュアルに関してはどうだろう。スゥメタル&モアメタル&ユイメタル&神バンド・・・「僕はモアメタルちゃん!でも将来性がありそうなのはユイメタルだよねディフフwww」とかクッソキモいこと言いたくなるような、要するに可愛いは正義という結論に行き着くわけです。



 ・・・と言いながらも、個人的にベビメタは楽曲が面白いから好きというわけではなくて、【メタル×アイドル】という今までにありそうでなかった融合を、初めて思い切って本気でやってみたアイドルがこのBABYMETALで、そのMETALIDOLすなわち水と油のような存在が奇跡的にクロスオーバーし、予測不能な化学反応を起こすことで想定外のギャップ萌えが生まれる、と同時に(またガチ勢から反感を食らいそうな)X JAPANやメタル界のレジェンドことメタリカをリスペクトしたオマージュを織り交ぜながら、世界に一つしかない孤高の世界観を構築していく、僕はそんなベビメタの姿に”面白さ”を見出しているのかもしれない。そんな自分は、今年のサマソニ大阪で初めてライブを生で観させてもらったんだが、とりあえずスゥメタルの生歌の上手さや、あの炎天下の中でモアメタルとユイメタルが魅せるキッレキレなダンスに度肝を抜かれ、更にはベビヲタガチ勢による巨大なサーコーピッやモッシュそしてWODだったり、そこらのエクストリームメタルバンド以上にアツく激しいライブを繰り広げていて、正直ぶったまげた。しかも”嫁デカいおじさん”ことラーズおじさんがステージ袖でベビメタのライブをコッソリ観ていたり、カークおじさんに至ってはベビメタと一緒に(ニッコリ)と写真なんか撮っちゃったりして、ハッキリ言って今のベビメタはネタ的にも非常に面白い物語を歩んでいる。少なくとも、今のアイドル界で一番勢いのあるアイドルなのは間違いないわけで。そして、このベビメタと同じ叩かれ要員として過去に二度ラウパに出場したバンドがいる、それがDIR EN GREYだ。そのDIR EN GREY漆黒の意思および反骨精神(レジスタンス)を受け継ぐ存在として名乗りを上げたのが、まさかこのBABYMETALだったとは・・・。でも、この【DIR EN GREY×BABYMETAL】の関係性というのは、全てラーズおじさん”唯一認めた日本のバンド”という繋がりから納得ッできるし、つまり今回ベビメタがラウパに参戦することは必然的な出来事であって、僕たちからすれば本当に本当に面白い展開だなぁという、謎の喜びしか生まれないわけです。



 なんにせよ、今回の騒動は日本のメタラーの頭の固さだったり寛容性のなさを露呈した出来事となったわけです。やはり、そういった頭の固いメタラーをこの世に生み出したのはBURRN!の存在なんだと思う。僕自身ブルルンを約三年間購読して、ようやくこの雑誌の”おかしさ”に気づけたわけなんだけど、もし気づけないままだったとしたら、(良い悪いは別にして)今とは全く別の音楽遍歴を辿っていたに違いない。ある意味、今の”俺の感性”を形成したのも全てブルルンのお陰と言える。ですから、このベビメタちゃんには今まで日本のメタル界を牛耳り、ガラパゴス化させてきたブルルン界隈すなわちマサイトー界隈をぶっ壊すような、まさにメタルレジスタンスとしてのパフォーマンスをこのラウパで見せつけてほしい所存であります。是非とも絶賛阿鼻叫喚中のガチメタラーさんには、日本のメタル界隈をガラパゴス化させてきた戦犯だということをいい加減自覚してもらってですね、ついでにラウパでベビメタのライブを生で観てもらってですね、そのままブルルンの洗脳から解かれる事を強く願っております。
 
 要するに、ベビメタっつーかアイドルっつーのは”ライブを観てナンボ”なジャンルなわけで、だから自分はアイドル用語にある”在宅”という言葉の意味がイマイチよく分からなかったりするんだけど、まぁ、それはともかくとして→シンプソンズのバーンズ社長のように頭をグニョグニョに柔らかするためにも、このラウパを期にベビメタのライブを観てみるのもいいんじゃあないか、ってね。きっと生で観ることの大切さを教えてくれるだろうからね・・・という風に、BiSさんを見習って炎上商法を狙ってみたはいいが、ウチのブログの読者は基本的に自分と似た意見を持っていそうだし、これはどうやっても炎上しようがないと気づいたので、これで終わりー!

Born of Osiris 『Tomorrow We Die ∆live』 レビュー

Artist Born of Osiris
Born of Osiris

Album 『Tomorrow We Die ∆live』
Tomorrow We Die ∆live

Track List
02. Divergency
04. Exhil∆r∆te
05. ∆bsolution
06. The Origin
07. ∆eon III
08. Im∆gin∆ry Condition
09. Illusionist
10. Source Field
11. Venge∆nce

USはシカゴ出身の天空竜、Born of Osirisの約二年ぶり通算四作目『Tomorrow We Die ∆live』なんだけど、とりあえずオープニングを飾る#1”M∆chine”のイントロから完全に出オチで、もはや「Misery Signalsよ、俺がストリングスだ」と言わんばかりの、それこそ映画『指輪物語』『パシフィック・リム』さながらの空前絶後のビッグスケールに度肝を抜かれ、更にはThe HAARP Machineを彷彿とさせるエスニックなキーボードの音色で楽曲をオリエンタルに彩りながら、とにかく「Djentよ、滅びよ」と言わんばかりの謎の世紀末感を醸し出すほどの、まるで海馬社長が滅びの爆裂疾風弾(バーストストリーム)を放つようなシンフォニックかつダイナミックなサウンドスケープに力でねじ伏せられるし、なんかよく分かんないけど「もう許した」とでも言いたい気分になる。要するに本作は、ここ最近のABRMisery Signalsの新譜でストリングスをフューチャーした流れ、言わば”ストリングス三部作”の最終章を飾るかのような力作となっている。

 で、前作の3rdThe Discoveryといえば、ギタリストLee MckinneyによるDjent節全開の変拍子/リズムをソリッドに刻むキッレキレなリフやネオクラシカルに弾き倒すピロピロ系Gソロ、そして鍵盤奏者Joe Burasによるミステリアスでメルヘンチックな魅惑のメロディセンスを核とした、その年のBESTにランクインするほどのアヘアヘキッズ世界を構築していた。しかし本作では、BoOのキーマンであるギタリストLee Mckinneyの存在を差し置いて、キーボーディストJoe Burasが奏でる近未来感を施したインダストリアルなメロディが主役と言っても過言じゃないほど、今回はキーボードの自己主張っぷりがハンパない。それは#1と#2を聴くだけでも分かるように、基本的には前作を踏襲したスタイルではあるが、リフ回しに前作ほどのキレやフックはないし、テクデス的な極端な複雑さもないし、むしろ曲の構成や展開は”至ってシンプル”な印象が強く、つまりキーボードのシアトリカルなメロディや壮大なオーケストラをフューチャーした映画のサントラ系メタルコア、といった感じ。
 
 少なくとも前作の名曲Recreateみたいな、イントロから世界中のキッズのテンションが最高にハイ!になるようなリフやメロディを今回は書けてない。要するに、音にBoO特有のドゥンドゥンギョンギョン感やグルーヴ感がなくてノリづらい。前作と比べるとリフが全く耳に入ってこないというか、これはBoOの特徴的な部分だったFear Factoryリスペクト感が薄らいだのが大きな原因かも。あと単純にプログレッシブ/アンビエントな感度が低い。つまり→前作はその類まれなセンスをフルに発揮していたからこそ生まれた”凄み”のある傑作なんだと、本作を聴いて妙に納得できた。なんつーか、今回の”変化”はこの手の界隈にありがちな”変化”だよなぁ...と。少々キツい言い方をしちゃうと、ストリングスでスケール感が増したというよりは、リフやソロが書けなくなったのを言い訳にストリングスやキーボードに逃げた、という表現がなされても致し方なさそう。それぐらいキーボード主体の作品、その裏付け的なナニか。特に#2のダブステ系の音や、アブストラクト・ヒップホップ的な#6のチルいイントロなんかは新鮮で聴きどころだと思う。シアトリカル感丸出しのラストの#11も斜め上の方向にアバンギャルド感出しててアホ面白い。

 前作みたくアルバムの”流れ”を利用してドラマティックに盛り上げていく感じも皆無で、なんか本作の楽曲は一曲の中で物語が完結しちゃってる感じ。しかし、全11曲トータル約42分というコンパクトにまとまった、冗長感は一切感じさせない作品で、捨て曲らしき曲はあるっちゃあるが、主要な曲は前作に劣らない完成度。けど音のプロダクションは3rdThe Discoveryのが荒削りな感あって好き(新作の音はDjentやるのに特化した無骨な音)。結論として→悪くはないけど特別良いってわけでもない・・・けどなんかスゲー面白いッ!そんな摩訶不思議な魅力を持った、色々な意味でBoOらしさの詰まった一枚。∆


 
Tomorrow We Die Alive
Tomorrow We Die Alive
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Born of Osiris
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