Welcome To My ”俺の感性”

音楽のレビューというか感想をてけとーに書き殴るブログです。

レビュー (I)

℃-ute解散がショック過ぎるので更新停止します

Intervals 『The Shape of Colour』

Artist Intervals
バルス

Album 『The Shape of Colour』
png

Tracklist
01. I'm Awake
02. Sure Shot
03. Fable
04. Sweet Tooth
05. Black Box
06. Slight Of Hand
07. Meridian
08. Libra

バルス! ・・・カナディアンジェント、Intervalsの2ndアルバム『The Shape of Colour』。2014年に発表したデビュー作A Voice Withinは、現Raunchyのボーカリストでex-The Haarp Machineで知られるマイクのUKメロコア然としたハスキーでエモーショナルなボーカル・パフォーマンスと、ジャズ/フュージョンやPost-系をはじめ多彩なアレンジを効かせたオシャンティなプログレッシブ系ジェントが高次元で融和した、それこそ2015年に解散を発表したUKエモ/ポストハードコア界のレジェンドFuneral for a Friendをジェント化したような、すこぶる良質なジェントコア作品だった。

雇われ ・・・オワコンと囁かれる昨今のジェント界を盛り上げるウレピー出来事といえば→界隈を牽引するUKのTesseracTが”ジェントは雇われ”というオキテを忠実に守り、目出度くダニエル・トンプキンス君が復帰したことだ。そんな追い風を受けて、そのジェント界で引っ張りダコの雇われ系男子ことMichael "Mike" Semesky擁するIntervalsの新作には俄然期待がかかる。まず1曲目の”I'm Awake”から、現代のギターヒーロートシン・アバシ率いるAnimals As Leadersをソフト&カジュアルにしたような、スタイリッシュなリフ回しで聴かせる爽やかなインストで、次の曲に期待がかかる。2曲目の”Sure Shot”は、前作でも垣間見せた静と動のコントラストを効かせたソリッドなインストで、次の曲に俄然期待がかかる。3曲目の”Fable”は、いわゆる「3度目の正直」ということで、今度こそマイクの歌声が入ってきた思ったらケニー・Gもビックリのサックスだった。4曲目の”Sweet Tooth”は、バケツ野郎ことBuckethead顔負けのユニークなギターの中にアコースティックなアレンジが光るインストで、次の曲に期待がかかる。5曲目の”Black Box”は、メロデスばりのハモリを見せる叙情的なツインギターが聴きどころのインストで、次の曲に期待がかかる。6曲目の”Slight of Hand”は、再び音のメリハリとアコギを取り入れた、そして見せ場のGソロからのアウトロの美メロという繋ぎの展開が見所のインストで、次の曲に期待がかかる。7曲目の”Meridian”は、まるで真っ白なキャンパスにアー写のようにカラフルな絵の具をぶち撒けたようなドチャクソエピカルなインストで、次こそはボーカル入の曲に期待がかかる。ラストを飾る”Libra”は、中盤のアトモスフェリックな音響パート以降の展開が素晴らしいインストで・・・

「あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!」

バルス

オシャの会 ・・・気づくのおせーよって?へへへ。とにかく、またしてもジェントのボーカルは雇われの身であることを裏付けるような脱退劇で、しかもボーカルのマイクだけに留まらず他のメンバーも脱退し、残るは中心人物であるギタリストのアーロンただ独り。今作は、そのアーロンによるインストアルバムで、言うなればScale the Summitをはじめ、ジャニーズ系インストのPolyphiaPomegranate Tiger、今作にもゲスト参加しているPliniSithu Aye、そしてCHONなど、近頃賑わいを見せ始めているこの手のインスト集団、すなわち"オシャ会"の仲間入りを果たした一枚であると同時に、歌なしのインストでもイケちゃうバルス!のポテンシャルを垣間見せた一枚でもある。まるで十人十色ならぬの百人百色な図形が積み重なって、シャープなデザインと現代的な音像をもってカラフルなモダンアートを、それはまるで希望の虹を白いキャンパスに描き出し、そして万華鏡の如し無限に輝き放つ。とにかく純粋で前向きなメロディ、とにかく明るい安村ばりのメロディ重視のメロコア系インストで、確かにジェント成分は控えめだが、オシャフレーズや前作で随所に垣間見せていた流麗なソロワークを織り交ぜながら、約34分一気に駆け抜ける様は爽快感しかない。それもそもはず、Protest The Heroで知られるベーシストとex-Periphery現Darkest Hourのドラマーという実績のあるメンツをスタジオメンバーとして迎えているだけあって、音のグルーヴやアンサンブル、キレと疾走感を生み落とすその演奏技術にはぐうの音も出ない。正直なところ、ジェント界の良作請負人またの名をジェントクラッシャーことマイクがバンドを去って、一時はどうなるかと思ったけど、いざ蓋を開けてみると「安心してください、普通にカッコええインストやってますよ」。

Intervals 『A Voice Within』

Artist Intervals
Intervals

Album A Voice Within
A Voice Within

Tracklist
01. Ephemeral
02. Moment Marauder
03. Automaton
04. The Self Surrendered
05. Breathe
06. The Escape
07. Atlas Hour
08. Siren Sound
09. A Voice Within

【インターバルス!】・・・Djent界のアイドルことスパイスボーイズもといTesseracTの元ボーカルダニエル・トンプキンズ君の出戻りや”ターバンおじさん”ことAbdullah Al Mu'min率いるThe Haarp Machineの件を見ても、あらためてDjent界のボーカリストはDTもビックリの”使い捨て”すなわち”雇われ”だと再確認した次第で、そのThe Haarp Machineから脱退した元ボーカリストMichael "Mike" Semesky擁するカナダはトロント出身の4人組、Intervalsの1stフル『A Voice Within』がレーベル無所属とは思えないほどのクオリティしてる件。

【歌モノ系かと思いきや】・・・その音楽性としては→何といっても、The Haarp Machineでもお馴染みのVoマイケルのFuneral for a Friendを筆頭としたUKメロコアバンド風の爽やかな”歌える系”のボーカル/コーラスを中心とした、音はジェント・リーやマスいリズム刻むテクニカルなリフ回しを組み込んだモダンなプログレッシブ・ヘヴィで、一曲目の”Ephemeral”や三曲目の”Automaton”を聴く限りではメロディックでキャッチーな”歌モノ系”だと断定できるが、The Haarp Machine直系のテクニカルなリフと雰囲気のあるジャジーなメロゥパートが靭やかに交錯する#2”Moment Marauder”や大作の#4”The Self Surrendered”sleepmakeswavesばりの多幸感に溢れたポストロッキンなATMSフィールドを展開する#7”Atlas Hour”やクライマックスを飾る#9”A Voice Within”で聴けるような、いわゆる”静と動”の緩急を駆使したシアトリカルでスケール感のあるベッタベタな展開を、「ちょっと通りますよ」ってレベルじゃないくらい恥ずかしげもなくブッ込んでくる大胆不敵な”意外性”もある。一方で、ALCEST顔負けのポスト-系インストの#5”Breathe”で光り輝く確かなメロディセンスも忘れちゃあならない。このポスト-系に通じる【ATMS系】のメロディこそ、彼らの大きな持ち味だと言っても過言じゃあない。とにかくクセのないボーカル主体のメロディアスなDjentではあるが、どの曲にも一捻りが加えられた(ニヤリ)とさせるフレーズや「おっ」と耳を惹く展開、そして遊び心も感じさせる叙情的なソロワークなどが聴きどころとして存在している。プログレ・メタルとしての”メタル感”を意識しつつも、一方でDjentとしてあるべき最低限の要素を全て兼ね備えている、そのバランス感覚も秀逸。わかりやすく言えば→ソフトタッチなThe Human Abstractといった感じで、カナダ出身だけどボーカルのエモいメロディがモロにUKバンドのソレだから全体的にUKバンドっぽさある。

【化ける可能性】・・・正直、第一線で活躍するDjentlmenと大差ない、少なくとも楽曲面の及第点は優に超えている。しかし、Djent界の貴公子ことトシン・アバシ率いるAnimals As LeadersThe Joy of Motionを聴いて脳が活性化された後では、どうしてもミックスや音作りに脆さを感じてしまう。そこが唯一の難点。それこそ、スメリアンあるいはProsthetic Recordsから声がかかれば大きく化ける可能性大だし、そのポテンシャルは既にこのアルバムで証明している。今年のDjent界ではアニマルと合わせて聴いといて損はない一枚だ。
 
A Voice Within
A Voice Within
posted with amazlet at 14.08.07
Intervals
Imports (2014-04-10)
売り上げランキング: 25,175

Ihsahn 『Das Seelenbrechen』 レビュー

Artist Ihsahn
Ihsahn
Mixing/Mastering Jens Bogren
Jens Bogren

Album 『Das Seelenbrechen』
Das Seelenbrechen

Tracklist
01. Hiber
02. Regen
03. NaCl
04. Pulse
05. Tacit 2
06. Tacit
07. Rec
08. M
09. Sub Ater
10. See
11. Entropie [bonus]
12. Hel [bonus]
 
『皇帝の復活』・・・遂に来年のWacken Open Airで復活を果たす北欧ノルウェイの皇帝Emperor、その頂点に君臨するイーサン叔父貴のソロプロジェクト、Ihsahnの約一年ぶり通算で五作目となる『Das Seelenbrechen』なんだけど、これがまた玄人向け過ぎる内容な件について。

『レプラスよ、これがイーサンだ』・・・これまでのIhsahnといえば→Opeth直系のいわゆるプログレッシヴ・ヘヴィに、皇帝Emperor直系の血が通ったブラック成分とノルウェイ然としたジャズ/アヴァンギャルドなセンスをエクストリーム合体させたスタイルだった。しかし今作の『Das Seelenbrechen』は、これまでのスタイルとは明確に一線を画した作風となっていて、ブラックやプログレッシヴ・ヘヴィなどのいわゆるエクストリーム・ミュージックと呼ばれるジャンル/形式にとらわれない、まるでイーサンが「これが最終奥義...」と言わんばかりのエクスペリメンタリズムとアヴァンギャリズムを爆発させた結果→まるで「レプラスよ、これがイーサンだ」と弟子に向かって言い聞かせるような前衛劇『暗黒舞踏』を繰り広げている。その光景はまるで、ノルウェイの森の深淵の底でイーサンという名の孤島の巨人(奇行種)が『狂気』を吐き散らしながら、この世の全てを喰らい尽くすかのような・・・言うなれば→イーサン叔父貴が助演男優賞を受賞したLeprousの新作Coalの中でも異様な存在感を放っていた”Contaminate Me”の延長線上にある、まるで『漆黒の狂気』という名の”凄み”が作品全体の空気を支配していて、それこそイーサンとかいうインテリ系男子の本気、イーサンという『人間を超越』した人外に流れる黒い血および暗黒エネルギーがズキュウウゥン!!という擬音とともに、一滴残さず注入された作品と言える。

『ポイントはオーケストラ』・・・まず、この『Das Seelenbrechen』という名の『暗黒舞踏』、その幕開けを飾る#1の”Hiber”からして、ここ最近の作品とは明らかに一線を画す『漆黒の狂気』を放っている。というのは、オペにゃんやレプラスを連想させる70s風プログレ大好きなピアノとサスペンス風のオーケストラが織りなす、まるで一つのミュージカルを観ているかのような、謎の皇帝感を醸し出すスケール感のある演出から悲劇的な幕開けを飾り、今作のコンセプティブな世界観をより鮮明に掲示してみせる。特に中盤から独りでに暴れ狂うドラミングはDevin Townsend ProjectAddictedを彷彿とさせて面白い。その流れから、どう見てもマフィアもとい優しいイーサンの顔からは想像できない、まるで物語の語り部のようなクリーンボイスとピアノが静寂感を生む序盤、そして中盤から大仰なオーケストラとクワイヤを擁しながらスリリングかつドラマティックに展開していく#2”Regen”を聴けば理解できるように、今作はオーケストラを使ったクラシカルでシンフォニックなスケール感を全面に押し出した、とにかく”世界観”を重視した作風だという事がわかる。

『Ihsahn is Post-Progressive?』・・・序盤の流れとは一転して、浮遊感のあるイーサンのクリーンボイスと軽快なリズム&グルーヴを刻む楽器隊がプログレスに織りなす、それこそレプラスっぽい#3”NaCl”、繰り返される電子音と悲哀を奏でるピアノそして叔父貴の叙情的な歌声が織りなす、まるでNo-Manを聴いているかのようなトリップ感覚すら憶える#4”Pulse”までの流れは、ドス黒い狂気に包まれた今作の中では最もメロディを聴かせる貴重な場面となっている。しかし、これ以降はイーサン叔父貴による狂気を超えたコンテンポラリーなダンスを目の当たりにする事となるわけなんだが・・・。

『伏線()は”Contaminate Me”』・・・禍禍しいノイズが全てを支配するドス黒い暗黒空間の中で、まるでジャズ・ミュージシャンのように踊り狂うドラマーTobias Ørnes Andersenによる狂気的かつ人外なドラミングと『精神崩壊』したイーサンのヒステリックなスクリームが生々しく反響する#5”Tacit 2”、イーサン作品の常連で知られるShining (NOR)Jørgen Munkebyによるアヴァンギャルドなサックスが炸裂する#6”Tacit”までの流れは、イーサン関連作品史上最もexperimentalな本作を象徴するかのような、それこそ今作の伏線()となった”Contaminate Me”の世界観に直結する楽曲であると同時に、間違いなく今作のハイライトを飾る曲と言える。

『Ihsahn×Ulver=Contemporary-Black』・・・その一番の聴きどころである中盤以降は、デヴィンのDeconstructionライクな#7”Rec”から、ダークな音響とイーサンの語りで始まる#8”M”というPink Floydリスペクトな曲が続く。そして、同郷ノルウェイに棲むUlverという名の異形巨人(奇行種)やスティーヴン・ウィルソンという名のインテリ眼鏡巨人を連想させる、奇々怪々な音響を取り入れた#9”Sub Ater”や#10”See”をはじめ、それこそUlverさんの傑作『Perdition City』を彷彿とさせるボートラの”Entropie”と”Hel”などのエレクトロニカ/ダークアンビエント風の曲調を聴けば理解できるように、これまでのイーサンが表現してきた”Progressive”とは大きく意味合いが違って、この『Das Seelenbrechen』では本来の意味で使われる前衛的(Progressive)な、まさしくイーサン流の前衛劇『暗黒舞踏』を繰り広げていて、極端な話→これはイーサンがKscope的なPost-Progressiveやってみた結果というか、今のUlverさんがブラック・メタルっぽい事やったらこんな感じになると思う。つまり、この作品はある種のポストブラック、もはやコンテンポラリーブラックと言っても過言じゃあないわけだ。

『音の良さ』・・・さすが、傑作と呼び声高いAfter以降は、俺たちのイェンス・ボグレンがミキシング/マスタリングを手がけているだけあって、言わずもがなに今作も異常なほど音のプロダクションがいい。例えるなら→KATATONIANight is the New Dayに似た空間の広がり、空間の使い方というか、全体的にアンビエンス効果が施された黒い【ATMSフィールド】を展開している。特に#5のドラムの反響音とか、もはやドラムが一番の聴きどころなんじゃねーか?ってくらい、ドラムの音の粒が感じ取れるくらい抜けのいい音を聴かせてくれる。

『やっぱりアフターがナンバーワン!』・・・愛弟子Leprousのエイナルやデヴィン・タウンゼンド総裁をゲストに迎えた前作の4thEremitaと、傑作だった前々作の3rdAfterを比較してみると、完成度は言うことなしだが、やはりイーサンソロとして聴くと少し劣る内容だったのは確か。では、それとこの『Das Seelenbrechen』はどうかと言ったら、これまで一度も見せたことのなかった、イーサンとかいう人外の裏側に潜む本性をマザマザと見せつけるような作品で、前作から約一年ぶりのリリースなのにも関わらず、ここまで聴き手を置いてけぼりにする怪作を出してくるとか・・・さすが叔父貴といったところ。

『最高傑作』・・・なかなか難解なコンセプトを題材にしているだけあって、ボートラを含む全曲トータルで一曲という意識が非常に高く、まさにIhsahnという名の孤島の巨人(奇行種)が同族のUlverという名の異形巨人から、ある種のUKミュージック的な”知性”を学んだ結果→ヘタしたら”ポスト耳”には最高傑作に聴こえるんじゃあないか?ってほど、過去最高に奇妙な”凄み”に満ちた奇作となっていて、少なくとも前作よりは”やりたいことやった”、むしろやり過ぎた感すらある一枚。もはや来たる皇帝復活を目前にして、もうソロで思い残すことはないだろう・・・と確信できちゃうぐらい濃ゆい作品だから、皇帝信者はこのまま安心してエンペラー復活を待つことができそうだ。
 
Das Seelenbrechen
Das Seelenbrechen
posted with amazlet at 13.11.09
Ihsahn
Candlelight (2013-10-29)
売り上げランキング: 22,298

Inter Arma 『Sky Burial』 レビュー

Artist Inter Arma
Inter Arma

Album 『Sky Burial』
Sky Burial

Track List
01. The Survival Fires
02. The Long Road Home (Iron Gate)
03. The Long Road Home
04. Destroyer
05. 'sblood
06. Westward
07. Love Absolute
08. Sky Burial

2006年にUSはバージニア州リッチモンドで結成された五人組、その名もInter Arma、かのRelapseからリリースされた2ndフル『Sky Burial』が、例えるならスラッジ化したPallbearerのような、70sプログレ/サイケ/ブラック/ポストロックがクロスオーヴァーした暗黒スラッジやってる件について。

 とりあえず、オープニングを飾る大作の”The Survival Fires”から、彼らInter Armaの全てを物語るかのような曲で、再生した瞬間からドス黒いスラッジーな轟音リフとブラック成分配合のキチガイじみた咆哮を乗せたブラストが、ただならぬ妖気および邪気を発しながら混沌としたカオス状態の中でエクストリーム合体し、中盤にはEarth風のポストロッキンな静寂パートすなわち緩急を織り交ぜながら、騒然たる無秩序な暗黒絵巻を描き出し、そして最後はポストメタル然とした重厚感のあるリフが全てをなぎ倒す、なんとも壮絶的な展開・・・これには「インテルアルマ入ってる!」としか言いようがなかった。その自己紹介という名の嵐が過ぎ去りし後の静けさの如し小洒落たアコギインストの#2”The Long Road Home (Iron Gate)”から、まるでKing CrimsonPink Floydを連想させる70sプログレ風のレトロなイントロで幕を開ける#3The Long Road Homeまでの組曲はハイライトで、もはや北風小僧の寒太郎ミュージックもしくはクリント・イーストウッド・ミュージックとでも呼んじゃいたいくらいの、まるで映画『荒野の七人』を音像化したような、荒涼感に溢れたダーティでシブいサザンロックを繰り広げている。特に、中盤の情緒的かつ叙情的な泣きのGソロから、突如「ビイヤアアアアアアアアアアア!!」とかいうクッソ可愛い奇声とともに、Deathspell Omegaばりにブラックメタル化する後半の展開は超絶epicッ!! そしてシングルカットされた#5は【初期マストドン×ブラックメタル】な感じのゴッリゴリなスラッジで、サイケデリックなアプローチを効かせながらニューロシス直系の暗黒ポストメタルリフが轟音の渦に引きずり込む#6、再び静けさと共に寂寥感を漂わせる幽玄なアコギインストの#7、そして”あのキザミ”を擁するプログ・メタル然とした多彩なリフ回しや破天荒な展開、実に大作らしいスケール感を発揮するタイトルトラックのSky Burialまで、全8曲トータル約68分。もはや当然のように【大作志向】が強く、終始ファッキンヘヴィ(くそ重い)リフに圧縮されそうな勢いの中で、ダーティなアコギを使った#2や#7の存在が、このクソ重い作品に絶妙なアクセントを加えている。

 そんなInter Armaをわかりやすく例えるなら→”ブラック””スラッジ”のいいとこ取り、言わば間の子的なブラッケンド・スラッジで、それこそピッチフォーク厨がドヤ顔で高得点を与えちゃいそうな、その手のアンダーグラウンドなスカしたヘヴィ・ミュージックが好きならドツボにハマること必須、少なくとも今年のスラッジ系ではマストな一枚。けどプログレ耳的には、やっぱキンクリっぽい#3MastodonもしくはAnciientsを連想させる#8が美味しかったりする。
 
Sky Burial
Sky Burial
posted with amazlet at 13.10.08
Inter Arma
Relapse (2013-03-14)
売り上げランキング: 255,298

Intronaut 『Habitual Levitations (Instilling Words With Tones)』 レビュー

Artist Intronaut
Intronaut

Album 『Habitual Levitations (Instilling Words With Tones)』
Habitual Levitations (Instilling Words With Tones)

Track List
01. Killing Birds With Stones
02. The Welding
03. Steps
04. A Sore Sight For Eyes
06. Harmonomicon
07. Eventual
08. Blood From A Stone
09. The Way Down

USはカリフォルニア州LA出身の四人組、Intronautの約三年ぶり通算四作目『Habitual Levitations (Instilling Words With Tones)』が、相変わらず「シブイねェ… まったくおたくシブイぜ…」としか言い様がない件について。で、俺的2010年度BESTにもランクインした前作の3rdValley of Smokeといえば、ハードコア/スラッジ/ジャズ/フュージョン/マス/プログレなど幾多の要素を大胆不敵に融合させた結果の良作だったが、その前作から約三年ぶりとなる本作品は、幕開けを飾る#1の”Killing Birds With Stones”を聴けばスグに察しがつくとおり、まるでCynicToolそしてIsisを連想させるほど、過去最高に”Progressive-Rock”かつ”Post-Rock(アトモス系)”的なオルタナ精神をフルに発揮した楽曲で、まさに本作の作風そのものを姿形にした、まさに本作の”鍵”と呼べる一曲。で、このバンドの大きな特徴である、ムッチムチでブッリブリなエロいベースとドラムによる変則的なリズムを基調としたテクニカル/変態スタイルは不変...とか言うても、確かにMastodon直系のスラッジ/ハードコア的な破天荒な獣性と重さ(ダイナミズム)や激しさ(アグレッション)は減少傾向にあるが、基本はその手のストーナー/ノイズ・ロック臭を漂わせながら夢心地なメロゥパートや持ち前の馬鹿テクパートを交錯させた、要するに前作の作風を忠実に踏襲すると同時に、(ツアーのサポート経験もある)偉大な先人達からの影響を巧みに自らのオリジナリティへと昇華させ、より”Progressive”かつ”experimental”な音世界を更に奥深く追求し、そして遂に辿り着いた深層世界でナニか(知性)に目覚めた彼らが出した”答え”その”結果”が本作、というわけだ。なんつーか、前作は展開に”静”と”動”のメリハリを効かせた、比較的シンプルで分かりやすい曲調が主だったが、今作はまるでIf These Trees Could Talkばりのポストロック大好き♥なストーリー性を含んだ展開および恍惚で繊細な音のアプローチをもって、これはもはや新境地と言っていい、いわゆる”ポストメタル”というジャンルの新たな可能性を見出すことに成功している。つまり、本作でメタルからの脱却に成功した結果→完全に”プログレ化”しちゃった(テヘペロ)、というお話。単純に、前作からスラッジ/ハードコアすなわち獣心をブッコ抜いて、残ったゆるふわサウンドその方向性を極限まで極めた感じ。それは一聴しただけで過去最高に”メロゥ”な作風だと理解ッできるほど。なんか遂にというか、もはやCult of LunaCynicと同じベクトルで語られるべき所までキテる感すらある...つうか、今回は特にインストに気合入りまくりで、とにかくシブい...シブすぎる...。とりあえず一つだけ言えることは、当ブログWelcome To My ”俺の感性”が大好き♥な癒し系プログレリスナーはマスト、だということ。そんな、前作から着実な”深化”を遂げた安定感抜群の一枚。

Habitual Levitations (Instilling Words With Tones)
Intronaut
Century Media (2013-03-19)
売り上げランキング: 98,528
記事検索